どうやら僕はグラシャラボラスの次期当主らしい   作:緋屶

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第2話

こんにちは、僕はグムリンダ・グラシャラボラス。

絶望から立ち直り、殺されないように努力している5歳児です。

 

突然だけど魔力について説明しようと思います。

魔力とは悪魔が生まれ持った特性や異能のこと。使用するのにはイメージ力、つまり想像力と創造力が必要となり、センスに左右される。

中には生まれつき魔力に乏しい体質の悪魔がいる。下級悪魔が主だが、例外的に上級悪魔でもその体質で生まれてくることがある。原作に出てくるサイラオーグ・バアルがその体質で、バアル家の落ちこぼれと言われるようになる原因。

また、家系に由来する遺伝性の魔力特性も存在し、有名所がバアル家の『滅びの力』やフェニックス家の『不死』、ベリアル家の『無価値』などがある。

 

何故いきなり魔力について説明したかというと、僕の魔力特性があったからだ。

その名も『魔力吸収』。

名前の通り、魔力を吸収し自らのものにする能力。魔力は勿論、魔力を変質して作った炎や水、氷も吸収することはでき、理論上相手が魔力を使ってくる限り、永遠に戦い続けることが出来る。

しかし、吸収上限が存在する上に物質を吸収することはできない。そのため、飽和攻撃や肉弾戦になるとこの魔力特性は役に立ちづらい。

 

因みに兄であるファルビウム・アスモデウスは『絶対的な防御』の魔力特性で、魔力だけではなく物質攻撃にも適応される。その上、その攻撃をカウンターの魔力に転換することもでき、数か多ければ多いほど、威力が強ければ強いほど、カウンターの魔力に転換される魔力の威力が上がり、それを一気に返すという攻撃方法がある。その上、兄にダメージを与えることのできるのは、サーゼクス・ルシファー、アジュカ・ベルゼブブ、セラフォルー・レヴィアタン、グレイフィア・ルキフグス、リゼヴィム・ルシファーと言った超越者かそれに近しいものしかいない。

 

分かっていただけただろうか?

僕の魔力特性は完全に兄、ファルビウム・アスモデウスの下位互換なのだ。

僕の魔力では飽和攻撃や物質攻撃といった攻略法が存在するが、兄の魔力にはそれがない。いや、無いこともないがそれを行えるのは究極の一であって、僕のように数を揃えれば何とか出来るわけではない。

 

では、どうすればいいか。

それは簡単、修行だよね。足りないものは努力で補う。基本だね。

悪魔の中で修行する者は少ないらしいが、居ないわけではないし、目立たないよね。むしろ、原作では修行するキャラの方が多いし、気にしなくて大丈夫だろう。

 

 

 

 

……それはそうと、最近気になることがある。

兄であるファルビウム・アスモデウスが何故か僕のことを気にかけている。

兄なのだから当然かと思うかもしれないが、「夏休みの宿題は初日にすべて終わらせて、残りは全部休みタイプ」の怠け者にして、冥界最強の戦術・戦略家として有名なあの兄が、僕のことを気にかけているのだ。

僕が何かやらかしたのだろうか?

いや、まだ何もやらかした覚えはない。

せいぜい死なないために知識をかき集め、現在の冥界や経済、旧魔王派などの情勢を精査していただけだ。

 

僕は兄に気にかけられている理由が分からずモヤモヤしているが、とりあえず修行を開始してみよう。

 

 

 

……何からするばいいんだろ?

やっぱり基礎体力作りからかな。

 

 

眷属をどうするか考え中

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