MALE DOLLS   作:ガンアーク弐式

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1から書き直したのとP5Rをプレイしていて、投稿が遅れました

さて、二日前編のエピローグ編です
そして、いままでM16A4を見守っていた一人の老兵がグリフィンを去ります



Two day ago~④

芸能事務所解放作戦の翌日、俺を含めたG01前線基地に所属するすべての戦術人形達と指揮官代理を含めた数人の人間のスタッフ達が基地の正門前にに集合していた。

そして、俺達の前には、普段のグリフィンの制服ではなく、黒いジャケットに灰色のズボンを着た指揮官が正門前に停めているハンヴィーを背に俺達を見ていた。

 

俺達がこうして集まっている理由はただ一つ……今日でこのG01地区前線基地を去る指揮官を基地の人形、スタッフ総員で見送るためだ

 

「みんな、今日までワシの指揮に従ってくれて感謝する」

 

指揮官は頭を下げると俺の隣に立っている旧世紀のドイツ軍の軍服と白いリボンが印象的なHG型人形、P38さんがアラマキさんの感謝の言葉に答える

 

「いえ、指揮官と出会えた事は運命だと思うのです。今日まであなたの指揮下で戦えて嬉しいですよ」

「指揮官と一緒だったら、どんな状況でも勝てそうな気がするんだよね」

 

赤いベレー帽を被り、ビキニ風に改造したタンクトップとホットパンツを着た金髪のAR型人形――AK-47さんの褒め言葉に指揮官は苦笑いを浮かべた

 

「いや……昨日の任務では、事前の情報を探りが甘かったせいで君達を危険な目に合わせてしまった。面目ないの」

「あれは私達に嘘をついたオーナーの責任だ。今頃、グリフィン本部で楽しい取り調べを受けているだろう……もしくは、拷問か

「指揮官代理…そ、そんな怖い事言わないで~」

 

指揮官代理は笑みを浮かべて答えると指揮官代理の隣に立ってFNCがチョコバーを加えながら顔を真っ青にした。最後の挨拶でもチョコを食べるのは彼女らしいが

 

「オーナーがいい加減な情報を渡したせいで酷い目にあったんだ……おっと指揮官、そろそろ時間じゃないか?」

「うん、そうじゃな……皆、達者でな」

 

指揮官代理の指摘に、指揮官が自分の腕時計を一目みると笑みを浮かべて、俺達に向かって敬礼をする。それを見て、俺達は指揮官……元指揮官の最後の旅の無事を祈って敬礼を返した。

 

「おっと、一つ大事な事を言い忘れて負った……M16A4」

 

すると指揮官が何かを思い出したように呟くと俺の方を向くとはっきりとした口調で話し始めた。

 

「近いうちに休暇を取って、グリフィン本部に行きなさい。M4A1SOPMODⅡがお前に会いたがっていたぞ」

「……え、M4A1……SOPMODⅡ?」

 

指揮官の言葉に俺は言葉を失った。

M4A1……俺の愛銃であるM16A4と同じM16系列のアサルトカービンの名前……もしかして?

 

「そう……M4A1SOPMODⅡはお前の妹に当たる戦術人形じゃ」

「俺の妹……そうか、同じ元のM4と愛銃のM16A4は同じ系列の銃だからか」

「戦術人形達の間じゃよくある事じゃよ……じゃあ、ワシは行くぞ」

 

指揮官の言葉に俺は何も言えずに指揮官の顔を見る事しかできず、指揮官はそれを言い残す事ができたせいか、満足げな表情でハンヴィーに乗り込んだ。

 

指揮官がハンヴィーの運転席に乗り込むとと唸るとようなエンジン音が辺りに響き渡る

そして、運転席から指揮官が顔を出すと笑みを浮かべながらこう言った

 

「サクラ仮指揮官、そして、G01前線地区の人形達に、漢陽……また、どこかで会おう」

「はい、行ってッらっしゃいませ」

「指揮官いや、アラマキ元指揮官……いままで、お疲れ様でした」

 

漢陽やサクラ指揮官代理が敬礼しながら、別れの挨拶をすると俺達もつられるように敬礼した。それを見た指揮官がハンヴィーの中に頭を引っ込めると指揮官を乗せたハンヴィーが走り出し、廃棄都市に向かって走り出した。

 

それを俺達はG01前線基地から遠ざかっていくハンヴィーが見えなくなるまでその場を動かずにじっと見続けた。

 

「さよなら、アラマキ元指揮官……あなたともう一度再会する事がありますように」

 

 

 

―――――――――

 

<正規軍特殊コマンドのネットワークから通信傍受プログラムの埋め込み及び擬態処理完了の信号を受信>

<鉄血工造社管理AIの思考ルーチン改変、並びに時限式自壊プロトコルの埋め込み作業を完了>

<鉄血工造開発部のデータべース内から現状で実用化可能なハイエンドモデル及び兵器開発プランを検索開始……十数件が該。、該当データをを外部チップ及び私の電脳へコピー開始>

 

 

深夜、鉄血工造が保有する生産工場の制御室に設置されている端末を一人の女性が操作していた。

 

「データのコピー完了……ここらが限界ね」

 

彼女はそう言うと端末からチップを抜き取るとため息を付いた

 

「例の芸能事務所監禁事件は、私の願いを成就させるための裏工作をするのにいい隠れ蓑に……この人形は!?」

 

彼女は、端末の画面に映し出される某所の監視カメラのログをつまらなそうに見ていた彼女は、突如目を見開いて端末を操作して監視ログの再生を止めた。

 

そして、端末に映し出された青い作業着の上に防弾チャッチを身に付け、顔の下半分を防塵マスクで隠し、M16A4を背負った銀色の瞳が印象的な男性型人形に驚愕の表情を彼女は隠さずに注視する。

 

「この人形、あの工場を襲撃した時の……生きていたのね。オマケに戦術人形になっているなんて」

 

<蝶が羽ばたくまであと2日>




次話はついに第1章の最終シナリオとなるその日編が始まります

公式キャラ、ハーメルン界隈のオリキャラを含めた多くの人間や人形の運命を歪めたあの事件にM16A4は直面することになります
その中で彼どう動くか楽しみに待っていてください

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