MALE DOLLS   作:ガンアーク弐式

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気が付いたら、投稿開始から1周年が経っていました
これからもよろしくお願いします


S07前線基地/ドールズ

メメントス街2番街地上部のジャンクショップでの強盗事件の直後、後始末を自衛団に任せた後で、コウ――M38SDMRとリー、それにMP5を連れてS07前線基地へ帰還したのだが……

 

「報告は以上か?」

「はい、指揮官……M38SDMRとMK16から聞いた事は全部話しました」

「そうか……で、MK16とM38SDMR……長いな、SDMRと呼んでいいな?」

「あ、はい!?」

 

指揮官は不機嫌そうな目でSDMRと呼ばれた(コウ)MK16(リー)を見ると半ば吐き捨てるようにこう言い捨てた

 

「たった二人で強盗相手に殴り込みとは、いい度胸だな!?」

「ヒィ!?」

「だって……あいつらただの強盗じゃなかったよ」

 

コウの言葉に指揮官は引っかかるモノを感じたようで興味深そうに質問した

 

「ただの強盗じゃないだと?」

「うん……あいつらの狙いは鉄血工造のコンテナだったの……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「鉄血のコンテナ……なんでそんな物を強盗が?」

 

俺は思わず口から出た疑問にコウが答えた

 

「きっと……そのコンテナの中に彼女達にとって価値がある物が入っていた……お金よりもずっと価値がある何かを探していた」

「なるほど……一理あるな」

 

コウの仮説に指揮官が頷くと二人に顔を向けた

 

「とにかく、今回の件は不問とするが……今後、こんな無謀な真似は()()()()()()()()()()絶対に許さん」

「「はっはい!!!」」

「分かったなら、もういい……行っていいぞ」

 

指揮官の言葉にそそくさと指令室を出ていく二人を目で追った。正直な話、あの二人が戦術人形になっていた事に衝撃を隠せなかった

 

「まさか、あの二人が戦術人形になっていたとは……」

「お前はあの二人とは知り合いか?」

「はい……リー、いやMK16とは蝶事件が起こった日のG01地区第三居住区にあるバーで合いました」

「ふむ、よくある話だな……で、SDMRとお前の関係は?」

「……()()()()()()の妹に当たる人形です」

「なるほど……これ以上詳しく聞くつもりはない」

 

指揮官は含みを持たせた口調でそう言った事に気になるモノを俺は感じた。

 

(指揮官……本当はいろいろと聞きたい事があったんじゃ)

「私も過去にいろいろと()()()()()()()()()()()()()()事を何度も経験した」

「指揮官、それは……」

「もし、お前がその時の事を話そうと思った時には私も自分の話を聞かせて……」

 

突然、指揮官が言葉を遮るように聞き覚えのある可愛らしい声が怒気がこもった叫びがドア越しに指令室内に響き渡った

 

「姉よりも優れた妹が存在していいはずがありません!!!!」

「MP5姉さん、いきなり何をいっているの!?」

 

その叫びの内容に……指揮官は顔を手で覆い、俺は苦笑いを浮かべてた

 

「MP5からすれば、MP5Fは妹に当たるからな……彼女の体格でMP5(彼女)の自尊心に致命傷を受けたようだな」

「予想していましたが……ここまでとは、ショックを受けるのは想定外でしたね」

 

俺が遠い目でドア越しに聞こえるMP5FさんとMP5ちゃんの姉妹ケンカを聞くことしかできなかった

 

「私なんか牛乳を飲んで背を伸ばそうとしているのに……なに、その高い背丈と凹凸がはっきりしたスタイル……理不尽です!!!」

「確かに……妹っぽく見えたけど、お姉さんの体格だって捨てたモノじゃないよ……むしろ、それがある意味で個性らしく見えるよ」

「恵まれたモノゆえの余裕ですか!!」

「そうは……「こんな体格に欲情する殿方は、ロリコンという名の変態しかいませんよ!!!」

 

二人の口論の内容を聞いた俺は顔が少し熱くなったような錯覚を感じた。

いくら人形とはいえ、俺のメンタルモデルは人間の男性と基本は同じ……無論、異性に対する感情も人間と同じように持っており、彼女達の口論はある意味で毒に等しく、股間のサイドアームズが反応がズボン越しに分からなくなっているのがある種の救いだった

 

「はぁ……M16A4、あの二人を黙らせろ。これ以上は耳に毒だ」

「は、はい!!!」

 

指揮官がため息を吐きながら投げやりにいうと俺は二人のケンカを仲裁するべく、指令室のドアをあけて外にでた

 

 

―――――――――――

 

 

ジャンク屋で強盗事件が発生した翌日

S07前線基地司令部には、グリフィン本社から派遣された戦術人形達――MK16やSDMR、MP5を含んだ7体がデスクに座るサクラの前に立ち、それぞれ着任の挨拶を始めようとしてた

 

最初に名乗ったは足元まで届きそうなほど長い緑髪をポニーテールにした小柄な人形とMP5だった

 

「ボンジュール!AAT-52機関銃、今日から入隊します!!」

「改めまして……MP5です。せ、背が小さいからって甘く見ないでください!!!」

「あぁ、よろしく頼む。それとMP5は妹と仲良くしろ」

「?」

「……はい」

 

指揮官の言葉に顔を赤くするMP5にAAT-52はサクラの言葉とMP5が赤面したことに首を傾けた

そのMP5を庇うように今度はチェコの民族衣装を身に着けた人形――ファルコンと赤バラの飾りを付けた帽子と眼鏡を付けた人形――L85A1、そして、SDMRが名乗った

 

「アッホイ!! おおかみさ……じゃなかった。指揮官、ファルコンでいいよ」

「はじめまして~L85A1です。特技は~紅茶を入れる事です」

「こんにちは、M38SDMRです。戦闘も銃のメンテナンスも私に任せて」

「よろしく……後、ファルコン。私をオオカミと呼ぶとは面白い奴だな」

 

三人の名乗りを聞いたサクラが興味深く――わずかな苛立ちをにじませた視線をファルコンに向ける。それを見たファルコンは一瞬、ビクと体を震わせる

 

「まぁいい……SDMR、お前は銃の整備が出来るのか?」

「はい……手先が器用なんです。愛銃も私の手でカスタマイズと調整をしたんですよ」

「そうか……この基地には、自分の愛銃の整備をサボる奴もいるからな。その手のガンスミスを雇いたかったんだ」

「はい……ツクモ、じゃなかったM16A4兄さんと共に頑張らせてもらいます」

「そう……じゃあ、最後の二人も名前を教えてもらおうか?」

 

SDMRの言葉に目が細めるサクラだったが、すぐに頭を切り替え残りの二人――黒い上着と白のスカートが印象的な金髪ボブショートの人形――M1911と茶色のセーラー服を着た中性的な顔立ちの人形――リ―こと、MK16が続けた自己紹介を始めた

 

「MK16です!!できれば、リーと呼んでくれればうれしいです」

「M1911です。ガバメントと呼んでください」

「そっちの方が呼びやすいな……いいか、リー、ガバメント」

「「はい!!」」

 

指揮官の問いかけに二人が同時に答えるとM1911――ガバメントがこう言った

 

「そう言えば……ここにもリーと同じように男性型戦術人形が一人所属しているって本当ですか?」

「そうだ……M16A4という名のAR型戦術人形だ。お前も同族の異性(男の戦術人形)に興味があるのか?」

「いえ……前に所属していた前線基地の指揮官とグリフィン本社で再会した時に、男性の人形が部下に入ったと言っていました」

(そもそも、男性の戦術人形はM16A4とリーを除けば、噂でしか聞いたことが無いDG小隊しか知らないが……まさか!?)

 

サクラはガバメントの言葉に違和感を感じると同時に、ある結論に達すると同時に衝撃を受けた

「ガバメント、お前は本社に所属になる前はどこの前線基地に所属し、そこの指揮官の名は?」

「G01前線基地……指揮官様(グランファ)の名はオサム・アラマキです」

「おまえ、アラマキ元指揮官の人形だったのか……」

 

ガバメントの言葉に指揮官は言葉を失って、彼女を凝視した

それを見たがガバメントが笑みを浮かべながら、こう言った

 

「はい、グランファの教え子の部下になれるんなんて……運命を感じます。指揮官様(ハニー)

「は、ハニー?」

 

サクラはガバメントに自分を「ハニー」と呼ばれた事に困惑するのと同時に、ガバメントとリー、それにSDMR以外は別の事に驚きを隠せなかった

 

((((MK16って……男の子だったの!?))))




さて……次話かその次で第二章は終了する予定です
そして、次話では番外編時空でM16A4が所属するBB小隊結成と強盗の正体とコンテナの中身に言及したいと思います
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