恋愛のブシドー   作:火の車

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栄斗「どうも。ここでは主人公じゃない八舞栄斗です。」
紗夜「ここでは主人公、氷川紗夜です。」
栄斗「ここで1番人気ヒロイン、主人公に昇格とは。流石紗夜さんです。」
紗夜「そうですか?」
栄斗「はい。」
紗夜「まぁ、全ての始まりはあなたですよ、八舞君。」
栄斗「まぁ、そうかもですね。」
紗夜「この世界でも、すぐにあなたに伝えに行きます。」
栄斗「はい。お待ちしています。」
紗夜「それでは、本編開始です。」


休日のデート

紗夜(__朝、5時......)

 

 とある休日の早朝、私は目を覚ましました。

 目も覚めてしまったので一人でコーヒーでも淹れようと思い、リビングに行きました。

 

紗夜(最近は八舞君ファンクラブの校則の発布をしたりと、中々忙しかったですね。)

 

 本当に、意外とトラブルメーカーなんですから。

 

紗夜「......中々、上達しましたね。」

日菜「あ、お姉ちゃんがコーヒーいれてるー。」

紗夜「日菜?起きたの?」

日菜「うんー......zzz」

紗夜「寝てるじゃない。」

 

 私は日菜を支えました。

 全く、この子は。

 

日菜「お姉ちゃん、あったかーい......」

紗夜「もう、部屋に行くわよ///」

日菜「はーい。」

 

 私は日菜を日菜の部屋に連れて寝かせました。

 ......5分ほど離れませんでしたが。

 

 ですが、これで私も手持無沙汰。

 何をしましょうか?

 

紗夜(やっぱり、ギターね。気になるフレーズもあるし丁度いいわ。)

 

 私はすぐに自室に戻り、ギターの練習を始めました。

__________________

 

紗夜(もうこんな時間?)

 

 ギターの練習も一区切りつき、時計を確認するとお昼前。

 

紗夜「そろそろ、お昼に__」

日菜「おねーちゃーん!一緒にお昼ご飯食べに行こうよー!」

紗夜「日菜、部屋に入るときは......まぁ、いいわ。仕方ないわね。行きましょうか。」

日菜「ほんと!?わーい!」

紗夜「準備をするから少し待ってなさい。」

日菜「はーい!」

 

 日菜は元気に返事をすると玄関の方に走って行きました。

 全く、あの子はいくつになっても__って、それはもういいです。

 私も手早く準備を済ませ、玄関に行きました。

__________________

 

 私達は家を出て、どこで何を食べるかを相談しながら歩いています。

 

日菜「うーん、何にしよっか?」」

紗夜「日菜に任せるわ。」

日菜「じゃあねー。」

 

 日菜はムムムと見えてきそうな顔で悩んでます。

 

日菜「あっ!」

 

 何か思いついたようです。

 

日菜「ポテト食べたい!」

紗夜「ポテト?じゃあ、ファミレスかファーストフード店かしら?」

日菜「じゃあ、ファミレスに行こー!」

紗夜「そうね。」

千聖「あら、日菜ちゃんに紗夜ちゃん?」

日菜「あ!千聖ちゃんだー!」

紗夜「こんにちは、白鷺さん。」

 

 私たちが歩いてると、白鷺さんと会いました。

 

千聖「二人はお出かけかしら?」

紗夜「今からお昼ご飯を食べに行こうと思っています。」

日菜「そうだよー!」

千聖「そう。楽しそうね。」

日菜「うん!お姉ちゃんと一緒だもん!」

千聖「ふふ、それじゃあ、邪魔者はそろそろ失礼するわね♪」

紗夜「すみません。」

千聖「あら、いいのよ。二人で楽しんでらっしゃい。」

日菜「うん!」

千聖「それじゃあ、またね。二人とも。」

 

 そう言って、白鷺さんは笑顔で手を振りながら歩いて行きました。

 

日菜「行こ!お姉ちゃん!」

紗夜「はいはい。」

 

 私達はまた歩きだしました。

__________________

 

 ファミレスに着くと、私達は店員さんに案内された席に座り、メニューを開きました。

 数多くのメニューが多く目移りして今いますが、一つは決まっていたので思いのほかスムーズに決まりました。

 店員さんを呼び出しました。

 

店員「ご注文を伺います!」

紗夜「私はこのパスタと......ポテトを5人前。」

店員「へ?あ、はい!かしこまりました!」

日菜「あたしはグラタンとポテト6人前!」

店員「」

紗夜「日菜、食べ過ぎじゃないの?」

日菜「えー?」

紗夜「5人前くらいにしておきなさい。」

日菜「はーい。じゃあ、5に変更で!」

店員「はい、かしこまりました......?」

 

 私たちが注文を終えると店員さんは注文を通しに行きました。

 

店員(5人も6人も変わらないよ!?)

 

 少し時間が経つと、注文した品が運ばれてきました。

 店員さんの顔が少し引きつっていたような気がしますが、まぁ、気のせいでしょう。

 

 私達は料理を食べ始めました。

 

紗夜(ここのポテトも悪くないわね。)

日菜「ん~!るん♪っててくる!」

紗夜「そうね。」

日菜「うーん。」

紗夜「どうしたの?」

日菜「お姉ちゃん、るん♪ってしてないなー。」

紗夜「そうかしら?」

日菜「うん!どうしよかな......あ!」

 

 日菜はそう声をあげると、ポテトを一本とってこちらに差し出してきました。

 

日菜「あーん!」

紗夜「日菜?」

日菜「あーん!」

 

 日菜はこれの一点張り、もう、この子は......

 子供じゃあるまいし、そんなのこんな場所でするわけないでしょ。

 

日菜「......」

紗夜「......(うっ。)」

 

 日菜の寂しそうな顔を見ると罪悪感が......

 

紗夜「し、仕方ないわね。一回だけよ。」

日菜「やったー!あーん!」

 

 日菜はこっちにポテトを向けてる。

 いざ食べようと思ってもこれは恥ずかしい。

 

紗夜「あ、あーん......///」

 

 私はポテトを食べました。

 

日菜「うん!るん♪ってきた!」

紗夜「そ、そう。それはよかったわね。」

日菜「次はお姉ちゃんが食べさせて!」

紗夜「え?」

日菜「あーん!」

 

 日菜は大きく口を開いてます。

 私は大きなため息をつき、もう何回行ったか分からない『一回だけよ』を言ってポテトを掴みました。

 

紗夜「はい、日菜。」

日菜「__美味しー!」

 

 ポテトを食べた日菜はとても良い笑顔でそう言いました。

 

紗夜「同じでしょ。」

日菜「違うのー!お姉ちゃんが食べさせてくれたんだもんー!」

紗夜「そう。」

日菜「お姉ちゃんは同じだったのー?」

紗夜「え?」

 

 日菜はそう聞いてきました。

 そうね、たしかに......

 

紗夜「......いつもより、美味しく感じたわ。」

日菜「うん!るん♪ってくるね!」

紗夜「ふふっ、そうね。」

 

 その後、私達は店を出て家まで歩いて帰りました。

 これが、ある休日の私たちの平和な出来事でした。

 

 私達は、この後起きる悲しい物語など知らずにいました。




日菜「うーん!るん♪ってきた!」
千聖「楽しそうね日菜ちゃん。」
日菜「うん!今日はとっても楽しかったんだー!」
千聖「よかったわね♪」
日菜「そう言えば、千聖ちゃんは何してたのー?」
千聖「あの時は花音と待ち合わせてたのだけれど......」
日菜「?」
千聖「案の定、迷子になって反対方向にいたわ。」
日菜「あははー!相変わらずだねー!」
千聖「そうよね。」
日菜「ま、いいや!じゃあ、また次回ねー!」

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