恋愛のブシドー   作:火の車

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美咲「ツッコミって大変だよね~。」
有咲「あ~、わかる~。」
美咲「うちは三バカがいるからツッコミが追い付かないんだよね~。」
有咲「うちは沙綾も偶にボケたりするから、大変だ。」
美咲「でも、やりがいはあるよね。」
有咲「あ、わかる。香澄たちが輝くのは悪い気はしねぇな。」
美咲「皆楽しそうだから、まいっかってなる。」
有咲「分かる~。」
美咲「私達、こういうところあるよね。」
有咲「あるよな~。」
美咲「あ、そう言えばこの前こころが__」

 本編開始!


自覚

 今日1日、私はずっと考えていました。

 友達でいたくない、でも、私は彼を嫌いじゃない。

 じゃあ、私は彼の何になりたいのか。

 

紗夜(私は一体......?)

千聖「紗夜ちゃん?」

紗夜「白鷺さん?」

千聖「ずっと考え事をしていたようだけれど、どうしたのかしら?」

紗夜「少し、分からない事がありまして。」

千聖「分からない事?(紗夜ちゃんだから音楽の事かしら?)」

燐子「あの、氷川さん......?」

紗夜「どうしました?白金さん。」

燐子「悩みがあるなら......相談してください。」

千聖「そうね。私も今日は仕事がないから相談乗るわよ?」

紗夜「そうですか......」

 

 正直、一人で考えても結論は出そうにないですし二人を頼るのもいい選択かもしれないですね。

 私はそう思って、二人に話すことにしました。

 

紗夜「実は、とある男子の事で悩んでまして。」

燐子「とある......男子?」

千聖(......うん?)

紗夜「最近、とある出来事から彼とは友達のはずなのに、友達でいたくないと思ってしまって。」

千聖「......」

紗夜「それは分かったのですが、じゃあ、私は彼の何になりたいのか分からなくなってしまって......」

燐子「そうですか......」

 

 白金さんは考え込んでくれています。

 白鷺さんは複雑そうな顔をしてます。

 

燐子「氷川さんは......その男子がお嫌いですか......?」

紗夜「いえ、むしろ好感を持っています。」

燐子「そうですか......」

 

 白金さんはまた考え込みました。

 心当たりはあるのでしょうか?

 

燐子「多分、なのですが......」

紗夜「はい。」

燐子「氷川さんは......その男子が好きで......彼女になりたいんじゃないかなと......」

紗夜「え?」

燐子「そうじゃないと、説明が付きません......」

紗夜「で、でも、そんな訳......ないとは言えませんが///」

燐子「なら......そういう事なんだと思います。」

紗夜(た、確かに筋は通ってます。確かに彼は私を私を励ましてくれましたし、助けてくれたりしてくれますし......)

 

 頭の中でいくら理屈を並べても、答えは私は彼が好き。

 そう、私は彼が好きだったのですね。

 

千聖「......紗夜ちゃん、少しいいかしら?」

紗夜「はい?」

千聖「この前、覗き見していたから知っていると思うけど。彼は両親に捨てられてるわ。」

紗夜「......はい。」

千聖「そして、今の彼はこの前のハロハピのライブに参加する理由にもなった、イヴちゃんしか見えてないわ。」

紗夜「......それは、何となくわかっています。」

千聖「紗夜ちゃんには、イヴちゃんみたいに彼の過去を受け止める覚悟はあるの?」

紗夜「......」

 

 覚悟。

 私は私を励ましてくれて、認めてくれた彼が好きです。

 だから......

 

紗夜「そのくらいの覚悟、既にできています。」

千聖(真剣な目。覚悟はあるのね。)

 

 白鷺さんはため息をついて、こう言いました。

 

千聖「なら、頑張りなさい。うちのイヴちゃんは手ごわいわよ。」

紗夜「はい!」

千聖(ごめんね、イヴちゃん。覚悟のある人は止められないわ。)

燐子「それでは......氷川さんは告白をするのでしょうか......?」

紗夜「えぇ!?///」

千聖「そうね。せっかく気付いたのだから、した方がいいわよ。」

紗夜「で、でも、どうしたらいいのか......///」

燐子(可愛い。)

千聖「イヴちゃんはまだ告白できなさそうだし。もしかしたら......」

紗夜「もしかしたら......///」

 

 私の頭には、彼の事が一杯です。

 自覚してしまえば、整理しようにもできません。

 

紗夜(こ、告白。私がそんな事をすることになるなんて、でも、どうすればいいの?今までそんな経験はないし、知識もないし......///)

燐子「ひ、氷川さん......顔が真っ赤ですよ......?」

千聖「ふふふ、可愛いわね。」

 

 少し大きく呼吸して落ち着きを取り戻せました。

 ですが、告白という言葉にはまだまだ現実味がありません。

 

燐子「どうせなら......ロマンチックな感じが......」

千聖「あらあら、燐子ちゃんも乙女ね♪」

燐子「そ、そう言うのではないです......」

紗夜(どうしましょう。)

 

 放課後の教室で話していると。

 prrrr

千聖「あら?ごめんなさい、出るわね。」

紗夜「はい。」

燐子「はい......」

 

 白鷺さんは電話に出ました。

 

燐子「それでは......プランを__」

千聖「え!?」

紗夜、燐子「!?」

千聖「ど、どういう事ですか!?......はい。今日は学校でも見かけました。......はい。」

 

 白鷺さんはとても焦った様子で話してます。

 いつもの彼女らしくない落ち着きのなさです。

 そう思っていると、白鷺さんは電話を切りました。

 

紗夜「どうしました?」

燐子「かなり......焦っていたようですが......」

千聖「......イヴちゃんが、行方不明になってるの。」

紗夜、燐子「え?」

千聖「ごめんなさい。探してくるわ。」

 

 そう言って白鷺さんはカバンを持って立ち上がりました。

 

紗夜「待ってください。私も行きます。」

燐子「私も......」

千聖「二人とも?」

紗夜「一緒に探しますよ。困ったときはお互い様です。」

燐子「そうです......」

千聖「ありがとう。助かるわ!」

紗夜「それでは、行きましょう。」

燐子「はい......」

千聖「えぇ。」

 

 私達は若宮さんを探すために、校舎内を見てから、学校を出ました。

 




オーナー「......」
彩「えっとー、こんにちはー!」
オーナー「こんにちは。」
彩「ライブハウスのオーナーさんですよね?すごいですね!」
オーナー「別にすごかないよ。」
彩「え、えーっと。わ、私この前、パスパレのライブがあって!」
オーナー「そのライブ。」
彩「え?」
オーナー「やりきったかい?」
彩「え?あ、はい!全力でやり切りました!」
オーナー「そうかい......」
彩(お、怒ってるのかな?)
オーナー「いい目をしてるね。」
彩「え?」
オーナー「次回に続くよ。」
彩「えぇ!?どういう事なんですかー!?」

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