勉強合宿が始まって4日、勉強は順調に進みつつあった。
「イヴ?調子はどうだ?」
「はい!とても、順調です!」
「そうか。これも、紗夜さんのおかげです、ありがとうございます。」
「いえ、私も復習になりますし、気にしなくて構いません。」
紗夜さんはあれから、目に見えて元気だ。
友人関係も良好で信頼できる友人だ。
「イヴちゃんを心配している八舞君自身は大丈夫なのかしら?」
「俺は特に問題ないですね。いつも通りです。」
「まぁ、前回、学年二位だものね。」
「まぁ、そういう事です。」
俺、イヴ、紗夜さん、白鷺さん、日菜さん、大和さんは順調だが...
「...大丈夫ですか?丸山さん?」
「だ、大丈夫だよ...」
うん、大丈夫じゃないな。
「まぁ、今日も勉強しましょうか。」
そうして、テストまで勉強をつづけた。
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テスト当日だ。
「やっと、テスト当日か。」
「は、はい。大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だ。しっかり勉強したんだ、問題なんかない。」
「うぅ、でも...」
「テストでいい点を取れたら、ご褒美になんでも一つ言うことを聞こう。」
「ほんとですか?じゃあ、頑張っていい点を取ります!」
そうして、テスト習慣が始まった。
イヴは前よりも自信があるらしい。
俺はいつも通りだ。
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テスト結果が返ってきた。
「イヴ、どうだった!」
「すごいです!今までで最高点数です!栄斗さんはどうでしたか?」
「ほい。」
俺はテストの結果の表をイヴに渡した。
「が、学年一位です!流石、栄斗さんです!」
「普通だ。まぁ、イヴも頑張ったし、なんでも一つ言うこと聞いてやる。」
「ほんとですか!?それじゃあ__」
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「__この時間でいいのか?」
俺はイヴたちを待っていた。
イヴの願いは、みんなで夏祭りに行きたいだったらしい。
相変わらず可愛いやつだ。
「栄斗さーん!」
イヴたちが来た。みんな、浴衣を着ている。
「よう、イヴ。」
「はい!お待たせしてすいません!」
「そんなに待っていない。」
「こんばんわ、八舞君。」
「こんばんわ、紗夜さん。」
「こんばんは~!栄君!」
「おまたせ!八舞君!」
「こんばんわっす!」
「待たせたわね。」
メンバーが全員揃った。
「あの、栄斗さん?」
「どうした?」
「私の浴衣は...どうでしょうか...?///」
「すごい似合ってるぞ、うん、可愛いな。」
「!!そ、そうですか!///」
イヴは嬉しそうだ。
「...どうしたんですか?皆さん?」
「相変わらず、仲はいいようね♪」
「栄君とイヴちゃん、暑いよ~!」
「仲が良いのはいいことですよ。」
「茶化すのはやめてほしいんですが?」
「て言うか、砂糖は吐きそうだよね~」
「空気が甘いっすよね!お二人は!」
「うぅぅ///」
イヴ顔真っ赤だな。
「...まぁ、行きましょう。」
「そ、そうですね!」
俺たちは祭りに行った。
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今回の祭りは弦巻家の協力もあるらしく、かなり大きい祭りだ。
「すっごいな、こんなでかい祭りは初めてだ。」
「去年もやってましたよ?」
「去年はこれなかったからな。」
俺は祭りの雰囲気に圧倒されていた。
「あ!お姉ちゃん!あっちにポテトあるよ!」
「ちょっと!日菜!...日菜について行ってきます。」
紗夜さんと日菜さんはポテトを買いに行った。
「千聖ちゃん!麻弥ちゃん!綿あめ食べよ!」
「ちょっ!彩さん!?」
「あまり引っ張らないで!」
丸山さんたちは綿あめを買いに行った。
「...結局、二人になるのな。」
「そうですね!」
「なにか、したいことはあるか?」
「うーん...あ!あれがしてみたいです!」
「金魚すくいか。」
「はい!行きましょう!」
俺たちは金魚すくいに行った。
「さぁ~!やりますよ~!」
「落ち着いてやるんだぞ?」
イヴは気合が入っている、が、
「あ、破れちゃいました...」
「勢いがありすぎたな。」
「うぅ、悔しいです...」
「よーし、次行くぞー」
このままだと金魚すくいで破産しそうなので、軌道修正した。
「まぁ、何か食べよう。」
「タコヤキ食べたいです!」
「じゃあ、買いに行くか。」
俺たちはタコヤキを買いに行った。
「ん?栄斗とイヴじゃないか!」
「薫さん!こんばんわ!」
「あぁ、こんばんわ。」
「...なんで、薫さんがたこ焼き屋台を?」
「私だけじゃなく、ハロハピのみんなは祭りで何かしているよ。」
「え?なんで?」
「こころ曰く『みんなを笑顔にするわ!』らしい。」
「なるほど、言いそうですね。」
「栄斗さん栄斗さん」
イヴが服を引っ張ってきた。
「どうしたんだ?」
「はやく、タコヤキ食べたいです!」
「おや?お腹がすいてるみたいだね!はい、私特性のたこ焼きだ。儚い味がするよ...!」
「儚い味って何すか...あ、お金っす。」
「いらないよ、私からのサービスだ!」
「いや!商売でしょ!?」
「まぁ、これからともに歩む二人へのささやかな贈り物さ...!」
「まぁ、また、お礼します。」
「そうかい?まぁ、今は祭りを楽しんでくれたまえ!」
「はい、ありがとうございます。」
「ありがとうございました!薫さん!」
「あぁ、またね。」
俺たちは座れる場所を探した。
「ここなら大丈夫だな。」
「はい!座りましょう!」
「あ!待て。」
「はい?」
俺はベンチにハンカチを敷いた。
「浴衣が汚れるからな、その上に座れ。」
「え、でも...」
「大丈夫だ。後三枚はある。」
「そうですか?」
そう言ってイヴは座った。
「__タコヤキは美味しいですね!」
「そうか、よかったな。」
「はい!...っ!!」
「どうした!?」
「...舌がヒリヒリします...」
「あー、これでも飲め。」
俺は飲み物を渡した。
「ありがとうございます...」
「ゆっくり飲むんだぞ。」
イヴは飲み物を飲んでいる。
「ふぅ...とても熱かったです...」
「焦って食べるからだろ...」
「気をつけて食べます!」
「あぁ、そうしてくれ。」
イヴはたこ焼きを食べている。
「へいほさん、ほほはら、ほうひまふか?(栄斗さん、ここから、どうしますか?)」
「飲み込んでから喋ろうな。」
「ここからどうしますか?」
「そうだな~みんなを探して__」
誰かからメッセージが来た。
白鷺さん?
『この後花火があるから、二人で見てきなさい。』
とのことだ。
「だれからですか?」
「白鷺さんからだな、二人で花火見てこいだと。」
「そうなんですか?」
「まぁ、一応、花火見る場所は一応送ったし、合流は出来るだろ。」
「どこで花火を見るんですか?」
「ここから近いから、あそこだな。」
俺たちはある場所に向かった。
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「__なるほど!ここなら、見やすそうですね!」
「だろ?」
俺たちが来たのは高台だ。
「ここなら綺麗に見えるんじゃないか?」
「はい!そうですね!」
俺たちは花火を待っていた。
「...俺は祭りに来たのは実は初めてだったんだ。」
「そうなんですか?」
「あぁ、小さいときは親に監禁されてたし、中二からも来る気が起きなかったからな。」
「そうなんですか...」
「でも、楽しいんだな。また来たいよ。」
「これからは、毎年、来れますよ!」
「ははっ。そうかもな。」
そんな話をしていると___
ドーン!ドーン!
花火が始まった。
「綺麗ですね...」
「あぁ...」
花火を見ているとイヴが手を握ってきた。
「花火が綺麗なのも、栄斗さんとみているから、ですね!」
「...買い被りだ。」
「照れてますね?」
「...」
今日のイヴは勘が冴えてるらしい。
「...俺はイヴの笑顔より綺麗なものは見たことがないな。」
「そうなんですか?」
「あぁ。」
花火の音がよく聞こえる。
「来年も見たいな。」
「今度はみんなで...ですね!」
「そうだな。」
そうしている内に花火は終わった。
「...終わったな。」
「はい。」
沈黙が流れる。
「そろそろ、みんなと合流しないとな。」
「そうですね!」
「___おーい!」
みんなが来た。
「二人での花火は楽しめたかしら?」
「えぇ、とても。」
「楽しかったです!」
「よかったわ♪」
「あの花火はるんっ♪ときたね!お姉ちゃん!」
「えぇ、そうね。」
「綺麗だったな~。」
「そうっすね!」
各々、花火の感想を言い合い、解散するのだった。
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帰り道。
「今日は楽しかったですね!」
「そうだな。」
「栄斗さん?」
「どうした?」
「夏休み、海に行きたいです!」
「あぁ、いいぞ。」
「な、なので...///」
「ん?」
「一緒に水着を買いに行きませんか?///」
「え?」
「ダメですか?///」
イヴは少し残念そうな顔をしている。
「...いいぞ。」
「ほんとですか!?楽しみです!」
「そ、そうか。」
次は、海みたいだ。
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