恋愛のブシドー   作:火の車

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22話です!


第22話

 勉強合宿が始まって4日、勉強は順調に進みつつあった。

 

「イヴ?調子はどうだ?」

「はい!とても、順調です!」

「そうか。これも、紗夜さんのおかげです、ありがとうございます。」

「いえ、私も復習になりますし、気にしなくて構いません。」

 

 紗夜さんはあれから、目に見えて元気だ。

 友人関係も良好で信頼できる友人だ。

 

「イヴちゃんを心配している八舞君自身は大丈夫なのかしら?」

「俺は特に問題ないですね。いつも通りです。」

「まぁ、前回、学年二位だものね。」

「まぁ、そういう事です。」

 

 俺、イヴ、紗夜さん、白鷺さん、日菜さん、大和さんは順調だが...

 

「...大丈夫ですか?丸山さん?」

「だ、大丈夫だよ...」

 

 うん、大丈夫じゃないな。

 

「まぁ、今日も勉強しましょうか。」

 

 そうして、テストまで勉強をつづけた。

_____________________________

 

 テスト当日だ。

 

「やっと、テスト当日か。」

「は、はい。大丈夫でしょうか?」

「大丈夫だ。しっかり勉強したんだ、問題なんかない。」

「うぅ、でも...」

「テストでいい点を取れたら、ご褒美になんでも一つ言うことを聞こう。」

「ほんとですか?じゃあ、頑張っていい点を取ります!」

 

 そうして、テスト習慣が始まった。

 イヴは前よりも自信があるらしい。

 俺はいつも通りだ。

_____________________________

 

 テスト結果が返ってきた。

 

「イヴ、どうだった!」

「すごいです!今までで最高点数です!栄斗さんはどうでしたか?」

「ほい。」

 

 俺はテストの結果の表をイヴに渡した。

 

「が、学年一位です!流石、栄斗さんです!」

「普通だ。まぁ、イヴも頑張ったし、なんでも一つ言うこと聞いてやる。」

「ほんとですか!?それじゃあ__」

_____________________________

 

「__この時間でいいのか?」

 

 俺はイヴたちを待っていた。

 イヴの願いは、みんなで夏祭りに行きたいだったらしい。

 相変わらず可愛いやつだ。

 

「栄斗さーん!」

 

 イヴたちが来た。みんな、浴衣を着ている。

 

「よう、イヴ。」

「はい!お待たせしてすいません!」

「そんなに待っていない。」

「こんばんわ、八舞君。」

「こんばんわ、紗夜さん。」

「こんばんは~!栄君!」

「おまたせ!八舞君!」

「こんばんわっす!」

「待たせたわね。」

 

 メンバーが全員揃った。

 

「あの、栄斗さん?」

「どうした?」

「私の浴衣は...どうでしょうか...?///」

「すごい似合ってるぞ、うん、可愛いな。」

「!!そ、そうですか!///」

 

 イヴは嬉しそうだ。

 

「...どうしたんですか?皆さん?」

「相変わらず、仲はいいようね♪」

「栄君とイヴちゃん、暑いよ~!」

「仲が良いのはいいことですよ。」

「茶化すのはやめてほしいんですが?」

「て言うか、砂糖は吐きそうだよね~」

「空気が甘いっすよね!お二人は!」

「うぅぅ///」

 

 イヴ顔真っ赤だな。

 

「...まぁ、行きましょう。」

「そ、そうですね!」

 

 俺たちは祭りに行った。

 

_____________________________

 

 今回の祭りは弦巻家の協力もあるらしく、かなり大きい祭りだ。

 

「すっごいな、こんなでかい祭りは初めてだ。」

「去年もやってましたよ?」

「去年はこれなかったからな。」

 

 俺は祭りの雰囲気に圧倒されていた。

 

「あ!お姉ちゃん!あっちにポテトあるよ!」

「ちょっと!日菜!...日菜について行ってきます。」

 

 紗夜さんと日菜さんはポテトを買いに行った。

 

「千聖ちゃん!麻弥ちゃん!綿あめ食べよ!」

「ちょっ!彩さん!?」

「あまり引っ張らないで!」

 

 丸山さんたちは綿あめを買いに行った。

 

「...結局、二人になるのな。」

「そうですね!」

「なにか、したいことはあるか?」

「うーん...あ!あれがしてみたいです!」

「金魚すくいか。」

「はい!行きましょう!」

 

 俺たちは金魚すくいに行った。

 

「さぁ~!やりますよ~!」

「落ち着いてやるんだぞ?」

 

 イヴは気合が入っている、が、

 

「あ、破れちゃいました...」

「勢いがありすぎたな。」

「うぅ、悔しいです...」

「よーし、次行くぞー」

 

 このままだと金魚すくいで破産しそうなので、軌道修正した。

 

「まぁ、何か食べよう。」

「タコヤキ食べたいです!」

「じゃあ、買いに行くか。」

 

 俺たちはタコヤキを買いに行った。

 

「ん?栄斗とイヴじゃないか!」

「薫さん!こんばんわ!」

「あぁ、こんばんわ。」

「...なんで、薫さんがたこ焼き屋台を?」

「私だけじゃなく、ハロハピのみんなは祭りで何かしているよ。」

「え?なんで?」

「こころ曰く『みんなを笑顔にするわ!』らしい。」

「なるほど、言いそうですね。」

「栄斗さん栄斗さん」

 

 イヴが服を引っ張ってきた。

 

「どうしたんだ?」

「はやく、タコヤキ食べたいです!」

「おや?お腹がすいてるみたいだね!はい、私特性のたこ焼きだ。儚い味がするよ...!」

「儚い味って何すか...あ、お金っす。」

「いらないよ、私からのサービスだ!」

「いや!商売でしょ!?」

「まぁ、これからともに歩む二人へのささやかな贈り物さ...!」

「まぁ、また、お礼します。」

「そうかい?まぁ、今は祭りを楽しんでくれたまえ!」

「はい、ありがとうございます。」

「ありがとうございました!薫さん!」

「あぁ、またね。」

 

 俺たちは座れる場所を探した。

 

「ここなら大丈夫だな。」

「はい!座りましょう!」

「あ!待て。」

「はい?」

 

 俺はベンチにハンカチを敷いた。

 

「浴衣が汚れるからな、その上に座れ。」

「え、でも...」

「大丈夫だ。後三枚はある。」

「そうですか?」

 

 そう言ってイヴは座った。

 

「__タコヤキは美味しいですね!」

「そうか、よかったな。」

「はい!...っ!!」

「どうした!?」

「...舌がヒリヒリします...」

「あー、これでも飲め。」

 

 俺は飲み物を渡した。

 

「ありがとうございます...」

「ゆっくり飲むんだぞ。」

 

 イヴは飲み物を飲んでいる。

 

「ふぅ...とても熱かったです...」

「焦って食べるからだろ...」

「気をつけて食べます!」

「あぁ、そうしてくれ。」

 

 イヴはたこ焼きを食べている。

 

「へいほさん、ほほはら、ほうひまふか?(栄斗さん、ここから、どうしますか?)」

「飲み込んでから喋ろうな。」

「ここからどうしますか?」

「そうだな~みんなを探して__」

 

 誰かからメッセージが来た。

 白鷺さん?

 

『この後花火があるから、二人で見てきなさい。』

 

 とのことだ。

 

「だれからですか?」

「白鷺さんからだな、二人で花火見てこいだと。」

「そうなんですか?」

「まぁ、一応、花火見る場所は一応送ったし、合流は出来るだろ。」

「どこで花火を見るんですか?」

「ここから近いから、あそこだな。」

 

 俺たちはある場所に向かった。

_____________________________

 

「__なるほど!ここなら、見やすそうですね!」

「だろ?」

 

 俺たちが来たのは高台だ。

 

「ここなら綺麗に見えるんじゃないか?」

「はい!そうですね!」

 

 俺たちは花火を待っていた。

 

「...俺は祭りに来たのは実は初めてだったんだ。」

「そうなんですか?」

「あぁ、小さいときは親に監禁されてたし、中二からも来る気が起きなかったからな。」

「そうなんですか...」

「でも、楽しいんだな。また来たいよ。」

「これからは、毎年、来れますよ!」

「ははっ。そうかもな。」

 

 そんな話をしていると___

 

 ドーン!ドーン!

 

 花火が始まった。

 

「綺麗ですね...」

「あぁ...」

 

 花火を見ているとイヴが手を握ってきた。

 

「花火が綺麗なのも、栄斗さんとみているから、ですね!」

「...買い被りだ。」

「照れてますね?」

「...」

 

 今日のイヴは勘が冴えてるらしい。

 

「...俺はイヴの笑顔より綺麗なものは見たことがないな。」

「そうなんですか?」

「あぁ。」

 

 花火の音がよく聞こえる。

 

「来年も見たいな。」

「今度はみんなで...ですね!」

「そうだな。」

 

 そうしている内に花火は終わった。

 

「...終わったな。」

「はい。」

 

 沈黙が流れる。

 

「そろそろ、みんなと合流しないとな。」

「そうですね!」

「___おーい!」

 

 みんなが来た。

 

「二人での花火は楽しめたかしら?」

「えぇ、とても。」

「楽しかったです!」

「よかったわ♪」

「あの花火はるんっ♪ときたね!お姉ちゃん!」

「えぇ、そうね。」

「綺麗だったな~。」

「そうっすね!」

 

 各々、花火の感想を言い合い、解散するのだった。

_____________________________

 

 帰り道。

 

「今日は楽しかったですね!」

「そうだな。」

「栄斗さん?」

「どうした?」

「夏休み、海に行きたいです!」

「あぁ、いいぞ。」

「な、なので...///」

「ん?」

「一緒に水着を買いに行きませんか?///」

「え?」

「ダメですか?///」

 

 イヴは少し残念そうな顔をしている。

 

「...いいぞ。」

「ほんとですか!?楽しみです!」

「そ、そうか。」

 

 次は、海みたいだ。

 

 




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