旅行二日目、俺たちは今、朝食を食べている。
「朝は和食に限ります。」
「そうですね!」
「そうかしら?私はいつも洋食なのだけれど?」
「私も!」
「私は日によるかな~?」
「ジブンもっす!」
と、他愛のない会話をしている。
「そういえば、白鷺さん?」
「どうしたのかしら?」
「今日の予定はどうするんですか?」
「あ、その事ね。今日はここら辺を観光しようと思うの。」
「観光ですか。ここには何があるんですか?」
「わからないわ。」
「えぇ。」
「楽しむことに意味があるのよ!」
「あ、はい。」
俺たちは観光をするようだ。
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外に行くと昨日のチャラ男たちと出くわした。
「おー、昨日の奴らじゃないか。」
「ひ!!お、おはようございます!」
「「うっす!!」」
「そう堅苦しくするな。だが、もうナンパなんかするんじゃないぞ?」
「は、はい!肝に銘じます!!」
「「うっす!!」」
「ならいい、行ってもいいぞ。」
「「「失礼しました!!」」
チャラ男たちが去って行った。
「いやー、我ながら怖がられてたなー」
「栄斗さーん!」
「イヴか。用意はもういいのか?」
「はい!準備完了です!」
白鷺さんたちがチェックアウトを済ませて来た。
「みんな揃ってるわね?行くわよ!」
そうして、俺たちは町へ繰り出した。
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「__意外と色々あるな。」
「栄斗さん!見てください!」
「なんだ?__って、ほんとにそれなんだ!?」
イヴは甲冑を身に着けていた。
「そこのお店で試着がありました!」
「なんで、着ようと思ったんだ?」
「ブシドーだったからです!」
イヴは一点の曇りのない目で言っている。
「__あなたも大変そうね。」
「白鷺さん。」
「イヴちゃん?それは返してきなさいね?」
「うぅ、ナゴリオシイです...」
イヴはしぶしぶ返しに行った。
「さっき見たんですけど、ここら辺には大きな神社があるらしいです。」
「へぇ、そうなの?」
「はい。結構、人気な観光スポットらしいです。」
「じゃあ、行ってみましょうか。」
「栄斗さん!」
イヴが帰ってきた。
「何の話をしてたんですか?」
「あぁ、これから神社に行こうって話だ。」
「ジンジャですか!私も行ってみたいです!」
「じゃあ、イヴも行くか...って、あの三人は?」
「...日菜ちゃんに引っ張られていったわ。」
「あ...(察し)俺たち三人で行きましょう。」
「えぇ、そうね。」
「行きましょう!」
俺たちは神社に向かった。
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「__すごいです!」
俺たちは神社についた。
「ほんとにすごいな。」
「えぇ、この大きさの神社は多くないわね。」
「栄斗さん!千聖さん!早く行きましょう!」
「あぁ、そうだな。でも、足元には気をつけろよ?」
「はい!」
「白鷺さんも足元にお気をつけて。」
「わかってるわ。」
俺たちは本殿に向かって歩いた。
「__ここは...!」
「どうした、イヴ?」
「ここは、私がこの前見た映画で出てた場所です!」
「そうなのか?すごい偶然だな。」
「そうね。」
イヴは嬉しそうだ。
「ここって、どんな神社なんでしょう?」
「確か...学業と恋愛ね。」
「なるほど、だから学生にも人気って書いてあったんですね。」
「そうね、スピリチュアルなこと、好きな子多いもの。」
「栄斗さん!千聖さん!お参りしましょう!」
「そうだな。」
「そうね。」
俺たちは本殿の前に来た。
「えーと、たしか、五円を入れるんだっけ?」
「そのはずよ。」
「はい!」
五円を投げ入れた。
「あとは、これを。」
ガラガラ!
手を合わせた。
「(イヴとずっと一緒にいたい。あと、イヴの学業の安全を...)」
「(栄斗さんとずっと一緒にいたいです!)」
「(...私にも素敵な人が現れますように。)」
「__じゃあ、お昼、食べに行きましょうか。」
「そうですね!」
「そうね。」
俺たちは町に戻った。
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「__あ!栄君たちだ!おーい!」
日菜さんたちがいた。
「日菜さん、どこに行ってたんですか?」
「ずっと二人といたよ?」
「...疲れたよ。」
「疲れたっす...」
「ご愁傷さまです。」
丸山さんと大和さんは疲れているようだ。
「これからお昼食べに行きますけど、日菜さんたちも来ますか?」
「お昼?行きたい行きたい!」
「わ、私たちも...」
「行きたいっす...」
「じゃあ、行行きましょうか。」
「あ!そういえば、さっき、るんっ♪ってくるお店見つけたんだ!」
「へぇ、どんなお店ですか?」
「えーと、蛇の__」
「やめておきましょうか。」
俺は日菜さんの発言を遮った。
「デザートが美味しい店があるらしいので、そこにしましょう!」
「そうね、それがいいわ。」
「私もいいと思います!」
「うーん、るんっ♪ってくるのにな~」
俺たちは店に入った。
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「__俺は決まりましたが。皆さんは何にしますか?」
「私はグラタンにします!」
「私はパスタね。」
「私はハンバーグかな~?」
「私はオムライス!」
「ジブンは和食のセットで。」
注文が決まったので、注文した。
「お昼を食べたら新幹線の時間的に駅の行くけれど、やり残したことはないかしら?」
「俺とイヴはないですね。」
「はい!」
「私もないかな~」
「私も!」
「ジブンもっす!」
「じゃあ、食べ終わったら駅に向かいましょうか。」
「__お待たせしましたー!」
料理が運ばれてきた。
挨拶を済ませた。
「中々、美味しいです。」
「はい!そうですね!」
「悪くないわ。」
「おいし~!」
「うん!美味しいね!」
「はい!美味しいっす!」
俺たちは旅行先最後のご飯を食べた。
そして、食べ終えた。
「__すいません、少し、お手洗いに行ってきます。」
「えぇ、待ってるわね。」
「はい。」
俺はお手洗いと言ったが、目的は違う。
「すいません、お会計、お願いします。」
「はい!」
俺は全員分の会計を済ませた。
「__お待たせしました。」
「あら?早かったわね?」
「時間をかける事でもないですよ。」
俺たちは席を立った。
「すいません、お会計を__」
「お会計なら、完了しておりますが?」
「え?...八舞君?」
「なんでしょう?」
「さっき、お会計をしたわね?」
「さぁ、なんのことやら。」
「...かっこつけね。」
「白鷺さんこそ。」
俺たちは店を出た。
「じゃあ、駅に向かうわよ。」
俺たちは駅に行った。
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新幹線に乗ると疲れからか俺と白鷺さん以外は眠った。
「みんな、すぐに寝ましたね。」
「そうね。」
沈黙になる。
「今回は楽しかったかしら?」
「はい。とても。」
「そう...」
白鷺さんは窓の外を見ている。
「少し、話してもいいかしら?」
「はい、構いませんよ。」
「私は昔から子役として活躍いていたわ。」
「それは、存じています。」
「そういう環境にいたからか、私は普通の子が体験することがなかったの。」
「...」
「友達とも遊べないし...恋なんて雲の上だったわ。」
「それは__」
「でも、私にはどうでもよかったわ、最近までは。」
「?」
「私も紗夜ちゃんに感化されたのかしら。」
「?」
「私も八舞君が好き。」
「!?」
「イヴちゃんが誘拐された時から。」
「ちょ!横にはイヴが__」
「寝てるから大丈夫よ。で、どうするかしら?」
「申し訳ないですが、俺にはイヴがいるので、お断りします。」
「残念ね...嘘なのだけれど♪」
「......へ?」
俺は唖然とした。
「イヴちゃんがいるのに本気なわけがないでしょう?」
「割と本気で焦ったんですけど...」
「これが女優の演技よ♪」
「活躍するのも納得いきました。」
本気で焦った。
「うにゅ~えいとしゃ~ん...」
「...可愛い。」
「ほんとに可愛いわ。」
「ですよね。」
そうしている内に着いた。
「__おーい、イヴー?起きろー?」
「ん...ふぁい、栄斗さん。」
「みんなも起きなさい。」
みんな起きた。
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「__じゃあ、ここで解散ね。」
「はい。俺はイヴと帰ります。」
「帰りましょう栄斗さん!」
「じゃあ、方向的に私は彩ちゃんと麻弥ちゃんかな~」
「そうだね!」
「そうっすね!でも、千聖さんはお一人で大丈夫っすか?」
「大丈夫よ。それじゃあ、解散!」
そうして解散した。
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俺はイヴと帰っていた。
「楽しかったですね!栄斗さん!」
「そうだな。」
イヴは寝ていたからか元気だ。
「栄斗さんとの思い出がまた一つ出来ました!」
「これからも、まだまだ出来るぞ。一緒にいる限りな。」
「そうですね!」
そうしている内にイヴの家に着いた。
「あ、栄斗さん!」
「どうした?」
「私のお家でご飯を食べていきませんか?」
「え?いいのか?」
「はい!栄斗さんと一緒に食べたいです!」
「なら、お邪魔していこうか。」
「はい!」
「何か手伝うな。」
「お願いします!」
俺たちはこの後、楽しく夕飯を食べた。
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”千聖side”
千聖は一人で歩いていた。
「__やぁ、千聖。」
「あら?薫じゃない。」
「こんな夜に一人なんて危ないじゃないか。」
「私を見くびり過ぎじゃなくて?」
そんなやり取りから、薫は一転して、真面目な顔になった。
「...なんで、そんなに悲しそうな顔をしてるんだい?」
「...何の事かしら?」
「とぼけても無駄さ。私にはわかるよ。」
「...全く、気に入らないわ。」
「おいで、千聖。」
薫は腕を広げていた。
「...何の真似かしら?」
「千聖の心を癒してあげよう、おいで。」
「...今回だけよ。」
千聖は薫の懐に飛び込んだ。
「どうしたんだい、千聖?」
「...八舞君にフラれたわ。」
「栄斗に?」
「私は嘘だという嘘をつく事しかできなかったわ。」
「栄斗には、イヴがいるはずじゃ...」
「分かってったわ。でも、言わずにはいられなかったわ。」
「千聖...」
「ほんと、私は惨めね。私は二人を応援する側だったのだけれどね...」
「...」
千聖は泣いている。
「違うよ。千聖は惨めじゃない。」
「薫?」
「私にはわかるよ。栄斗に告白できていなかったのは、栄斗とイヴのためなんじゃないかい?」
「それは...」
「千聖は我慢のし過ぎだったんだよ。でも、今回、正直になれたんじゃないか。」
「...」
「私の前では正直になって、ちーちゃん。」
「...私はイヴちゃんのために頑張る八舞君が好きだわ。でも、悔しいわ、八舞君にはイヴちゃんしか写っていないもの...」
「...」
「私の初恋は好きな人には伝わらなかったわ...」
「まだ、終わってないよ。」
「え?どういうこと、かおちゃん?」
「ちーちゃんはもう一度伝えないといけない。」
「でも、どうやって...」
「大丈夫さ。」
「かおちゃん...?」
「ちーちゃんの気持ちは私が運ぶよ。」
薫は千聖にそう言った...
感想などお願いします!
紗夜さん、千聖さんルートとか見たいですか?