俺にはわからない。
なぜ、日菜さんはあんなことを言ってきたのか。
”回想”
「私のものにならない?栄君?」
「え...?」
「あ、返事はまだしないでね!まだ、全部じゃないから!」
「全部じゃない?」
「明日の文化祭の後、羽丘の生徒会室に来て。全部、話すから。返事はその時で!」
「...はい。」
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「...とりあえず、学校に行こう。」
俺は学校に向かった。
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文化祭は羽丘でする。
すごい賑わいだ。
「栄斗さーん!」
「イヴか、おはよう。」
「はい!おはようございます!」
「文化祭の賑わいはすごいな。」
「そうですね!楽しみです!」
俺とイヴは教室に向かった。
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文化祭が始まった。
「いらっしゃいませ。お嬢様。」
俺は接客をしている。
めんどくさい。
「メニューはこちらになります。」
「あ、ありがとう///」
意外と受けはいいらしい。
「...はぁ、疲れる。」
「暗い顔すんなよ!栄斗!」
「お前は元気過ぎだ、真波。」
真波も接客担当だ。
「にしても、栄斗はすごいなー」
「なんでだ?」
「さっきから栄斗がいいって客が一杯なんだ!」
「...勘弁してくれ。」
俺は天を仰いだ。
そうしていると。
「八舞君!イヴちゃんが!」
「...来たか。」
「...穏便に、だぞ?」
「さぁ、態度しだいだ。」
俺はイヴのもとに向かった。
「ねぇ、いいじゃん!」
「申し訳ありません、お断りします。」
いかにも、ヤンキーな男がイヴに絡んでいる。
「ちょっと、お茶するだけじゃん!」
「お断りします。」
「大人しく来い__」
「お客様?」
「あぁ?」
俺は声をかけた。
「当店はそのような行為はお断りしております。」
「あ?俺はこの子と話してるんだ!ひっこめ。」
男は俺に水をかけてきた。
「栄斗さん!」
「あー、こいつのせいで白けたわー。なんで、この子は貰ってくわ。」
男はイヴの腕を掴もうとした、が、
「いって!」
俺は男の腕を叩き落とした。
「なにすんだ、てめぇ!!」
「...うるさい。」
「あぁ?」
「選べ、退店するか、俺に消されるか。」
「はぁ?...ちょっとむかついたわ~。」
男は立ち上がって。
「消えんのは、てめぇだよ!」
男は殴りかかってきた。
「__あっそ。」
「ぐほっ!!??」
俺はとりあえず殴り飛ばした。
「まだまだ余裕だろ?こっから、フルコースを味合わせてやるよ。」
「え?は?え?ちょ、ま__げぶっ!!!」
俺はもう一発いった。
「さぁ、イヴに手を出した罪は重いぜ?立てよ、さぁ!」
「あー!栄斗!ストップ!」
「あ?」
真波が止めてきた。
「どうした?真波?」
「どうした?じゃねぇよ!穏便にって言ったよな!?」
「殺してないから、穏便だろ?」
「いやいや、殺す気だっただろ?」
「......そんなことないぞ?」
「いや!嘘だろ!もう終わっとけ!」
「仕方ない...おい、ゴミ。」
俺は男の方を向いた。
「ひっ!!!」
「...選べ、帰る、か、俺にここで殺されるか。」
「か、帰りますっ!!」
男は逃げるように帰っていった。
「栄斗さん...?」
「あ、イヴ。大丈夫か?」
「私は大丈夫ですが...少し、やりすぎです!」
「...そうか?」
「そうです!あれ以上したら、栄斗さんが捕まっちゃいます!」
「うーん、言われてみればそうだな。」
「栄斗さんが捕まってしまったら...私は悲しいです...」
「イヴ...わかった、これからは自重するよ。」
「はい!」
そうして、解決した。
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俺たちは担当時間が終わり、自由時間になった。
「イヴはこれからどうするんだ?」
「私は日菜さんに催し事に誘われてます!」
「催し事?」
「はい!...確か...ミスコンです!」
「ミスコン!?」
俺は驚愕した。
「あ、そういえば、栄斗さんも__」
「なに?」
俺はイヴの言葉にまた驚いた。
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『花咲川と羽丘の皆さん!こんにちは!』
司会役がそう言う。
『今回はミス花咲川&羽丘を、決定したいと思いまーす』
おぉぉ!っと男子が主に盛り上がっている。
『採点者のご紹介をします!』
『一人目は、なんであなたは出ないんですか?美人な花咲川の生徒会長!白金燐子さんです!』
「私は...出られないですよ...?」
『二人目のご紹介です!羽丘の王子様!儚いものを愛する役者!瀬田薫さんです!』
「儚い物語を期待するとしよう!」
『最後はこの方!花咲川の人気者!俺は、イヴがすべてだ!八舞栄斗さんです!」
「いや!間違ってないけど!ここで言うなよ!間違ってないけど!」
「やぁ、栄斗。久しいね。」
「あ、薫さん。どうも。」
「八舞君...こんにちは。」
「どうも、白金さん。」
俺は挨拶を済ませた。
『さぁ!採点者の紹介が済んだところで!さっそく始めたいと思います!』
『エントリーナンバー1!花咲川の風紀委員!でも、鬼じゃない!氷川紗夜さんです!』
「...鬼って。私は普通ですよ?」
紗夜さんが出てきた。
「紗夜さん!?」
「あ、どうも、八舞君。」
「...氷川さんが出るのは意外ですね。」
「......強制だったのよ。」
「あ...(察し)」
『ルールの説明をします!簡単です!スピーチでアピールしてください!内容は自由です!』
「...なるほど。」
『でわ!スタート!』
「...そうですね。少し前の話をしましょう。」
紗夜さんは一息置いて...
「私はとある方に告白しました。結果はフラれましたが。その方は私を助けてくれて、そして、落ち込んだ私を励ましてくれました。フラれてしばらくは落ち込みもしましたが、私は彼の一番の友人になる、そう誓いました。今では、とても良い友人です。彼は私を傷つけたと思っていると思いますが、私は彼の優しさに救われています。今、彼は愛すべき人がいます、私は彼の幸せを心から願っています!...以上です。」
紗夜さんはこういった。
「紗夜さん...」
「...栄斗、これを使うと良い。」
「...ありがとうございます。」
「氷川さんは...前に進んでますよ...!」
「はい...!」
『次の方はこちら!パスパレと女優の顔を持つ女王様!白鷺千聖さんです!』
「女王...お仕置きが必要かしら?」
『ス、スタートをお願いします!』
「まぁ、いいわ。私も少し前の話よ。」
白鷺さんは話し始めた。
「私には好きな人がいたわ。告白もしたわ。その人は常にある子の事ばかり考えていて、一言で言うと、おバカさんだわ...でも、彼はナンパされた私たちを助けてくれたり、私が悲しんでると、心を痛めてくれる、とてもやさしい人よ。この前、私は演劇に出たわ、見に来た人もいるかもしれないわね。その日の前日に事故で彼は危険な状態になったわ、それでも、彼は私のために演劇に出てくれたわ。彼には愛してやまない彼女がいるわ、私は二人のためならなんでも協力するわ。今の目標は彼に名前を呼んでもらう事かしら?...以上よ。」
話し終えた。
「千聖...君は...」
「白鷺さん...あなたも...」
「...ありがとう、白鷺さん。」
「栄斗、出来るなら、千聖も名前で呼んではくれないかい?」
「はい。」
『次の方です!ブシドー系女子!でも、彼氏大好きな乙女!若宮イヴさんです!』
「はい!若宮イヴです!」
「イヴの番か...」
『それでは、お願いします!』
「はい!私は栄斗さんが大好きです!いつも、私を気にかけてくれて、いつも私を守ってくれます!...なにより、私を好きでいてくれます!栄斗さんは私にずっと一緒にいようと言ってくれました!私もずっと一緒にいたいです!栄斗さんは人の心を理解できます、告白してくれた人を傷つけてしまったと泣いているときもありました...。私はそんな栄斗さんにずっと寄り添いたいです!私は栄斗さんを愛しています!...以上です!」
イヴは話し終えた。
「イヴ...」
「愛されてるね、栄斗。」
「まぶしいですね...若宮さん。」
『次で最後です!』
「え?意外と少ないな。」
『我らが生徒会長!るんっ♪っときた!の天才!氷川日菜さんです!』
「どうもどうも~」
『それではお願いします!』
「はいは~い!...そうだなぁ、私はみんなに天才ってよく言われるんだ!...そのせいで、私を誰も理解してくれない。同じ世界を共有してくれる人がいないのは、とっても、寂しいんだ...。でも、私と同じ世界にいる人を見つけたんだ!私はその人が好き!でも、それが全部じゃないよ...」
「まさか...」
俺は少しわかってきた。
「ここでは、ここまでしか話さないけど...待ってるよ♪」
そうして、日菜さんは舞台を降りた。
「全部じゃない...か。」
俺は日菜さんの言葉の意味を考えた。
ミスコンの結果は想像に任せるよ。
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俺は生徒会室に来ていた。
「失礼します。」
「あ!来たね、栄君!」
日菜さんがいた。
「聞かせてください、日菜さん。全部を。」
「...うん、そうだね。」
日菜さんは一息置いて。
「私は栄君が好き。」
「...いつから?」
「...海、栄君が助けてくれた時。」
「あの時...?」
「私はあの時、正直怖かった。知らない人に近づかれて。」
「...」
「でも、栄君は助けてくれた。そして、その時分かったんだ、栄君は私と同じ世界にいるって。」
「日菜さんと同じ世界?」
「そうだよ、私と同じ天才って呼ばれる世界。私は嬉しかった、理解してくれる人が現れたから。」
「でも、なんでそれが、好きってなるんですか?」
「私にも分からない、もしかしたら、理解してくれる人に依存してるだけとも最初は思ったよ。」
「...」
「でも、栄君と話して、確信した、これは恋なんだって。私と世界を共有できて、助けてくれた。理由は単純だったけど、気持ちは大きくなり過ぎちゃった。」
「...」
「もう、抑えられない。私は栄君が好き。愛してる。」
「...」
「お願い、栄君。私のものになって...?」
日菜さんはこっちを見つめている。
「...すいません。俺にはイヴがいます。なので、日菜さんのものにはなれません。」
俺はそう答えた。
「そっか...そうだよね。」
「はい、すいません。」
「わかってたよ、全部。」
日菜さんは外を見た。
「...最初は言うつもり、なかったんだ。でも、抑えられなかった。」
「大きくなり過ぎた...ですか?」
「うん、そうだよ。」
日菜さんは悲しそうだ。
「...俺は、日菜さんの理解者でいられますか?」
「え...?」
「俺は皆が大好きです。俺と友達でいてくれるから。」
「栄君...?」
「俺は日菜さんと付き合えない、でも、日菜さんの理解者にはなれます。」
俺は一息置いて。
「俺は日菜さんの理解者になれますか?」
「...うん!」
日菜さんは笑顔でそう言った。
「__ありがとう、栄君!」
日菜さんは抱き着いてきた。
「...はい。」
「ふふっ。照れてるね?」
「...言わなくてもいいです。」
「るんっ♪ってくるね!」
「そうっすか。」
しばらくして、日菜さんは離れた。
「じゃ!私はもう行くよ!またね!栄君!」
「はい。」
日菜さんは生徒会室を出た。
「__なんで、分かっちゃうんだろうな...?」
_____________________________
”日菜side”
「あーあ、フラれちゃった~」
「...日菜?」
「あ!お姉ちゃん!」
日菜は紗夜に近づいた。
「あなた...八舞君に__」
「うん、そうだよ。」
「やっぱり。」
「ねぇ、お姉ちゃん?」
「どうしたの日菜?__!?」
日菜は紗夜に抱き着いた。
「ひ、日菜!?」
「...私は好きになって、日も浅いのにね...」
「日菜...」
「なんで、なんで、こんなに、悲しいの...?」
日菜は泣いていた。紗夜はそれを優しく受け入れた。
「それは、八舞君が好きだったからよ...あなたも私も...」
「お姉ちゃん...」
二人を照らす夕日はどこか、悲しく感じた。
_____________________________
俺は生徒会室を出て、公園にいた。
「__また、俺は...」
俺は考えていた。
「紗夜さん、千聖さん、日菜さん、みんな、魅力的な人だった。なんで、俺なんか...」
「栄斗さん!」
「イヴ...?」
イヴが来た。
「イヴ、なんでここが?」
「栄斗さんがここに来るのをたまたま見かけたんです。」
「そうか...」
「何が、あったんですか?」
「実はな__」
俺は今日会った事を話した。
「...日菜さんもですか。」
「俺は分かっちゃうんだ。日菜さんは泣くのを我慢してた。多分、俺に見せないために...」
「栄斗さん...」
「俺はまた傷つけた。皆、お世話になっていて、友達だ。そんな人たちを俺は...」
俺は涙を流した。
「栄斗さんは優しいんです。」
イヴはそう言った。
「栄斗さんは素敵な人です。こうやって、人のために涙を流せる人です。」
「イヴ...」
「栄斗さんに告白した皆さんは誰も後悔してません!」
イヴはそう言った。
「そして__」
イヴが抱きしめてきた。
「栄斗さんには私がいます。栄斗さんの悲しみは私も一緒に背負います。栄斗さんは一人じゃないです!」
「あぁ...!そうだな。」
そうだ、俺にはイヴがいる。大切な人が。
「帰りましょう!栄斗さん!」
「あぁ。」
俺はイヴに手を引かれて、家に帰った...
感想などお願いします!
多分、次は季節をだいぶ飛ばして、イヴルート完結になるかもです。