顔合わせから翌日、俺はいつも通りの朝を過ごしていた。
「はぁ、昨日は大変だった。」
俺はいつもの時間に家を出た。
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学校に着いた。
「おはようございます。八舞君。」
「氷川さん?早いですね?」
「えぇ、風紀委員の仕事があるので。」
「なるほど。お忙しいんですね。」
「いえ、仕事なので。」
真面目な人だ。
「よろしければ、一緒に行きますか?」
「え?良いんですか?」
「えぇ。」
氷川さんがそういうのは意外だった。
「いきましょう、八舞君。」
「あ、はい。」
俺たちは下駄箱に向かった。
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俺は下駄箱をあけると。
バサバサ!!
「...はい?」
「__どうしたんですか、八舞...君?」
「...これは、何なんでしょう?」
俺はこの時点で結構泣きたかった。
__話を聞いてみると、俺は時の人になったようだった。
俺は教室にいる。
「はぁ、なんでこうなった?」
「あ!栄斗!」
「は?真波?何で?」
「俺も同じクラスだぜ!」
まじかよ...
「そういえば、お前、このこと知ってただろ?」
「あぁ!知ってたぞ!」
「やっぱりか...」
俺は心の中で頭を抱えた。
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俺は今、屋上にいる。
春なだけあって結構快適だ。
「...なんで、こんなにいいところなのに人がいないんだろうな。」
「__さぁ、なんででしょうか。」
「氷川さん...?」
氷川さんが来た。
「今からお昼ですか?」
「はい、そうです。」
「ご一緒しても?」
「はい、構いませんよ。」
「失礼します。」
氷川さんは俺の近くに座った。
「__八舞君は手作りですか?」
「はい、一人暮らしなので。」
「そうなんですか?なぜ__」
「氷川さん、卵焼き食べてみてくれないですか?」
「え?あの...」
「意見を聞きたいので、お願いします。」
「...分かりました。」
氷川さんは話しをそらされて不服そうだったが、卵焼きを食べた。
「__!お、美味しい...!」
「そうですか?よかったです。」
反応はいい。
「どうしたら、ここまで?」
「うーん、慣れ、じゃないですかね?」
「慣れ、ですか。」
「氷川さんは普段、料理はしないんですか?」
「私は、普段は...」
しないようだ。
「八舞君。」
「はい?」
「私に料理を教えてください。」
「え?」
氷川さんはそんなことを言い出した。
「なんでですか?」
「八舞君は料理上手そうですし。私も出来るようになりたいんです。」
「...」
氷川さんの目はまっすぐだ。
ただ、目標を追いかける、まっすぐな目。
「いいですよ。俺の家でいいですか?」
「!はい、構いません。」
「じゃあ、時間があるときに__」
持っている手帳に連絡先を書いて。
「こちらに連絡してください。」
「はい、わかりました。」
俺は昼食を食べ終えた。
「__じゃあ、俺はこの辺で。」
「はい、また。」
俺は屋上を出た。
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放課後だ。
俺は足早に教室を出た。
「__今日の夕飯はどうするか。」
そんなことを考えてるとパンの匂いがしてきた。
「そういえば、朝食用のパンなかったな。」
俺はパン屋に入った。
「いらっしゃいませー!って君は...」
「?」
入ると、女の子がいた。俺に見覚えがあるようだ。
「君って、八舞栄斗、だよね?」
「そうだが、君は?」
「あれ?覚えてない?同じクラスの山吹沙綾だよ!」
「...悪いな、自己紹介は聞き流してた。」
「あー、そうゆうことね。」
「生憎、興味がなくてな。」
俺はそう言った。
「そういえば、来るのは初めてだよね?ゆっくり見て行ってよ!」
「あぁ、そうする。」
俺はパンを見ていった。
「ほぅ。」
ここのパンは品質が言い。
「...いい仕事をしている。」
「そう?ありがと!」
「...聞いてたのか。」
山吹は気づいたら後ろにいた。
「ここのパンはいいな。これからはパンを買うときはここにしよう。」
「お!常連さんになってくれるのかな?」
「まぁ、そういうことだ。」
俺はいくつかパンを購入した。
「ありがとうございましたー!」
俺は店を出た。
「後は食材だな。」
俺は買い物を済ませ家に帰った。
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「__さて、夕飯の準備を__」
ピロリン♪
機械音が鳴った。
「氷川さんか?」
案の定、氷川さんだった。
氷川さんしか登録してないからな。
『氷川紗夜です。よろしくお願いします。』
生真面目だな。
『料理を教えてもらうのは、一週間後でも、大丈夫でしょうか?』
そう書いてあったので、大丈夫です、と返信した。
「さて、始めるか。」
俺は夕飯の準備を始めた。
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”Roselia”
「...紗夜、手の調子は大丈夫かしら?」
「はい、問題ありません。」
「でも、珍しいね、紗夜がケガをするなんて?」
「...少し、男子に不覚を取りました。」
「え?大丈夫だったんですか!?紗夜さん!?」
「えぇ、大丈夫でしたよ。」
「確か...助けてくれた...男子がいたとか...」
「白金さん!?どこでそれを?」
「...へぇ~、気になるな~☆」
「そうね、興味があるわね。」
「氷の姫を救いし...えっと...王子様!!」
「宇田川さん!?」
「王子様か~、あこ、いい事言うじゃん!」
「だよねだよね!リサ姉!」
「...八舞君はそんなのじゃないです。」
「へぇ~、八舞君っていうのか~」
「は!しまっ__」
「あこ!抑えて!」
「うん!リサ姉!」
あこは紗夜を抑えた。
「でさ、紗夜。その八舞君ってどんな人なの?お姉さん、気になるな~☆」
「私も少し、興味があるわ。」
「私も...」
「湊さんと白金さんまで...」
「じゃあ!話してよ!」
「仕方ないですね...一言でいうなら、陰のある人、でしょうか。」
「?前までの紗夜みたいな感じ?」
「...私なんか、比じゃありません。もっと、深く、そして暗い。」
「...少し、会ってみたいわ。」
「湊さん!?」
「もし、紗夜の話が本当なら、そいつは危険よ。だから、私が見定める。」
「私も行くよ。」
「今井さんまで!?」
「うん、友希那が心配だから。」」
「私も行きたいです!」
「私も...です。」
紗夜は栄斗に『バンドメンバーも一緒にいいでしょうか?』と送り『構いませんよ。』と返ってきた。
「大丈夫なようです。」
「そう、じゃあ、一週間後、行くわよ。」
友希那はそう言い放った。
「...ごめんなさい、八舞君。」
こうして、栄斗と紗夜の受難は始まる...
感想などお願いします!
紗夜ルートでは主人公が結構暗くなるかもです。