今日は氷川さんに料理を教える日だったな。
「そういえば、バンドメンバーも来るって言ってたな。」
氷川さんがバンドをしてるのは結構、意外だった。
「...まぁ、いいや。」
俺は授業中なので眠りについた。
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放課後だ。俺は氷川さんに校門で待っていてと言われてたので、校門に向かった。
「__お待たせしました。」
「あ、氷川さん。どうも。じゃあ、行きましょうか。」
「あ、すいません。もうすぐ、皆さんが___」
「__おーい!紗夜ー!!」
多分、氷川さんのバンドメンバーであろう人たちが来た。
「お待たせしました!紗夜さん!」
「待たせたわね、紗夜。」
「お待たせ~、紗夜!あ、そっちの男子が?」
「はい、八舞君です。」
「そっかそっか~。君が...」
「...」
なんか、品定めされてるみたいだ。
「あの、何か?」
「いやいや~何でもないよ~!」
「...(嘘だな。)」
俺は気にせず話を進めた。
「そういえば、バンドメンバーは四人なんですか?」
「いえ、後一人います。」
「__お待たせ...しました。」
「来ましたか、白金さん。」
「あれ?この人って。」
「この学校の生徒会長ですよ?」
「どこかで見たことあると思った。」
「みんな揃ったし、行こうよ!」
「そうね、早く行きましょう。」
そうして、俺の家に向かった。
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「ここです。」
「ここが。」
俺の家はマンションの二階だ。
「まぁ、入ってください。」
俺たちは家に入った。
「__へぇ、部屋めっちゃ綺麗じゃん!」
「そうね。」
「...まぁ、お茶でも出すので、適当に座っててください。」
俺はそう言った。
「一応、麦茶か紅茶かコーヒーがありますが、何がいいですか?」
「私はコーヒーがいいわ。」
「私は...麦茶かな!」
「私は紅茶を。」
「私も...紅茶で。」
「私は...」
「そういえば、ジュースもあった、それにするか?」
「あ!それがいいです!」
「じゃあ、用意してきます。」
俺はキッチンに行った。
「...今のところは...」
「問題はないよね、でも...」
「私たちを...警戒していると言うか...」
「わが邪眼を恐れ...」
「一歩引いてるよね~」
「えぇ。」
「この部屋も綺麗というより、生活感がないわ。」
「うん、なんて言うか...」
「無色...でしょうか?」
「うん!それだよ、燐子!」
紗夜以外のロゼリアのメンバーは栄斗の事を疑っている。
「__お待たせしました。どうぞ。」
俺は飲み物を出した。
「___それで、氷川さん。料理を教えてほしいと言ってましたが、何が知りたいんですか?」
「八舞君は何からがおすすめですか?」
「そうですね...基本的な和食でしょうか、家庭科の知識があるなら。」
「お!分かってんじゃん!」
「え?」
今井さんが反応してきた。
「和食は基本だよね~!」
「今井さん、料理するんですか?」
「うん!結構やってるよ!」
「...なんで、俺に教わろうとしたんですか?」
「なんとなくです。」
「まぁ、いいですけど。じゃあ、始めましょう。」
「はい。」
氷川さんを連れてキッチンに向かった。
「__じゃあ、始めましょう、最初は__」
そうして、俺は氷川さんに色んなことを教えた。
「__まぁ、これで完成です。」
「...まさか、私がここまで手際が悪いなんて...」
「いや、慣れてないにしては上出来ですよ。」
「そうですか?」
「はい。すぐに上達します。」
俺たちはリビングに戻った。
「あ!紗夜!終わったの?」
「はい。お待たせしました。」
「__皆さん食べていきますか?」
「え!良いの!?」
「はい、問題ないです。」
「じゃあ、いただいていくわ。あこと燐子は大丈夫かしら?」
「はい!大丈夫です!」
「私も...大丈夫...です。」
「じゃあ、用意してきます。」
俺は用意しに行った。
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「というわけで、用意ができました。」
「ありがとう。」
「ありがと☆」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございます!」
「ありがとう...ございます。」
ロゼリアの皆は食べ始めた。
__ほとんど食べ終えたころだった。
「(焦げ臭い?)」
窓の方を見ると、火種があった。
「皆さん!今すぐ出てください!!」
「え?どうしたの?」
「どうでもいいです!早く!!」
俺は皆を追い出した。
「(俺は学校の用意と服と通帳あれば生きていけるな)」
俺は必要なものをまとめて、家を出た。
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しばらくして、俺の家は火事になった。
「__ふぅ、危なかった。」
「ちょ!これ、どういう事!?」
「多分、放火ですね。」
「放火ですねって、大問題じゃないですか!」
「皆さんは大丈夫でしたか?」
「私は大丈夫だったわ。」
「私も大丈夫かな。」
「私も問題ありません。」
「私も大丈夫でした...」
「私も...です。」
皆は大丈夫みたいだ。
__消防車が来た。
それから消化が開始され、原因と思われる火炎瓶が見つかった。
もう少しサイズが大きければ危なかったらしい。
「__八舞君。」
「はい?」
「これから、どうするんですか?」
「...どうしましょう?」
家がないのは割と困るな。
「まぁ、復旧はそこまでかからないらしいですから、大丈夫ですけどね。」
「それまで、どこで寝泊まりするんですか?」
「そうですね、ネットカフェとかですかね?」
「不健康です!」
氷川さんがそう言った。
「と言われましても、こうするしか選択肢がないんですが。」
「__じゃあ、私の家に来るといいわ。」
「湊さん!?何言って__」
「私の家は両親が滅多に帰ってこないし、なにより...」
「なにより?」
「私は、料理ができないわ。」
湊さんはそう言った。
「え?いつも、どうやって生活してるんですか?」
「リサが家に来てくれるわ。」
「なるほど。」
今井さん、大変そうだな。
「リサの負担も減らせるから、家賃代わりに家事をしてくれると嬉しいのだけれど、どうかしら?」
「どうかしら言われましても、いいんですか?」
「問題ないわ。別に私をどうこうする気もないでしょう?」
「まぁ、そうですね。」
「なら、来るといいわ。」
湊さんがそう言うので...
「じゃあ、お世話になります。」
「八舞君!?」
「いいんですか!?友希那さん!?」
「大丈夫よ、あこ。」
「まぁ~私もいるし、大丈夫じゃない?」
「今井さんが...そう言うなら。」
皆がそう言ってるが。
「お世話になります、湊さん。」
「えぇ、八舞君。」
そうして、俺の湊家への臨時移住が決まった。
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