恋愛のブシドー   作:火の車

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紗夜ルートの4話です!


第4話

「__ここが私の家よ。」

「大きいですね。」

「別に普通よ。まぁ、入りなさい。」

 

 俺は湊さんの家に入った。

_________________________

 

「...湊さん。」

「何かしら?」

「最後に掃除したのは、いつでしょう?」

「...忘れたわ。」

 

 家の状態はひどいものだった。

 お菓子のゴミ、散らばった雑誌類、あげていったらキリがない。

 

「...湊さん、この部屋か片付けてもいいでしょうか?」

「あら?いいの?疲れているでしょう?」

「流石にこれはよくないでしょう。」

 

 そう言って俺は片づけを始めた。

 

「__えっと、これはここに。ゴミはこれがこっち、これが__」

「ねぇ、八舞君?」

「はい?なんでしょう?」

 

 湊さんが話しかけてきた。

 

「あなた、家が燃えても落ち着いてたわね。」

「いや、焦ってましたよ?」

「それは、私たちが危なかったから、じゃないのかしら?」

「!...気づいてたんですか?」

「これは簡単に分かったわ。分からないのは、あなたの余裕の理由よ。」

 

 湊さんはこっちを見ている。

 

「答えてもらえるかしら?八舞君?」

「...言えません。仮にも俺と湊さんは初対面だ、話すことじゃない。」

「...まぁ、そうね。余計な詮索はやめましょう、今日はね。」

「そうしてくれると助かります。」

 

 湊さんは立ち上がった。

 

「お風呂に入ってくるわ。」

「はい。」

 

 湊さんは風呂場に行った。

 

「...あの人、ポンコツなのかそうじゃないか、分からねぇな。」

 

 俺は片づけを再開しようとした、が

 

「ん?この雑誌。」

 

 俺が拾ったのはバンド雑誌だ。

 

「__なるほど、読んでみたら面白いな。」

 

 片付けもほとんど済んで、俺はその雑誌を読んでいた。

 

「折目のあるページは技術関係、か。」

 

 雑誌の状態的にかなり読まれている。

 音楽には真剣みたいだ。

 

「...全力で取り組める事があるのは良い事だな。」

「__あら。音楽に興味があるのかしら?」

「湊さん...って、髪、乾かしてないじゃないですか。」

「面倒だもの。今日はリサも来ないし。」

「座っててください。俺がやりますので。」

「あら、悪いわね。」

「いえ。」

 

 俺はドライヤーを取りに行った。

 

「__じゃあ、始めます。」

「えぇ、いつでもいいわ。」

 

 俺は湊さんの髪を乾かした。

 

「__はい、終わりましたよ。」

「リサより上手だったわ。」

「それ、本人には絶対言わないでくださいね。多分、恨まれるので。」

「?わかったわ。」

 

 ほんとに分かってるのか?

 

「そういえば、あなたは音楽に興味があるのかしら?」

「いや、興味はないですけど。雑誌の読み込み具合で真剣さが伝わってきましてね。」

「そんなことが分かるの?」

「はい、分かりますよ。感覚ですけど。」

「...それは、音楽の良し悪しも分かるのかしら?」

「中学の時とかは分かりましたね。今は分からないですけど。」

「...試してみたいわ。」

「え?」

「明日、ロゼリアの練習に付き添いなさい。」

「え?良いんですか?」

「えぇ、あなたがどんな感想を言うのか興味が沸いたわ。」

「まぁ、湊さんがいないときは外にいるつもりでしたから、構いませんよ。」

「なら、早くお風呂に入って明日に備えなさい。」

「分かりました。あ、バンドの本とか借りられませんか?」

「構わないけど、なんでかしら?」

「どうせ感想言うなら、参考になること言いたいので。」

「いい意識の高さね。でも、一晩で大丈夫なのかしら?」

「問題ないです。」

「なら、お風呂から上がったら私の部屋に来なさい。」

「了解しました。」

 

 俺は風呂に向かった。

_________________________

 

 俺は風呂を上がって。湊さんの部屋の前にいた。

 

「湊さーん。」

 

 呼ぶと、湊さんが出てきた。

 

「来たわね、入りなさい。」

「え?いいんですか?」

「問題ないわ。見られて困るものなんて無いもの。」

「なら、失礼します。」

 

 俺は湊さんの部屋に入った。

 

「...自室は綺麗なんですね。」

「当り前よ。歌に影響が出るもの。」

「なるほど。」

 

 湊さんは本棚から三冊の本を取り出した。

 

「これを読むといいわ。初歩から専門的なことまで良く書かれてるわ。」

「ありがとうございます。読んだらすぐに返します。」

「焦らなくてもいいのよ?」

「大丈夫ですよ。リビングにいるので、何かあれば呼んでください。」

「えぇ。」

 

 俺は部屋を出た。

_________________________

 

 俺はリビングで借りた本を読んでいる。

 

「なるほどな。今まで感じた違和感はこういう事だったのか...」

 

 読んでみるとなかなか面白い。

 

「ふむ...」

 

 俺は本を読み込んだ。

 

「__八舞君?」

「湊さん?どうしました?」

「ずっと読んでいたの?もう朝よ?」

「え?...あ、ほんとだ。」

 

 朝になっていたらしい。

 

「徹夜なんてして大丈夫なのかしら?」

「大丈夫ですよ。本の内容もあらかた頭に入りました。」

「え?」

 

 湊さんは驚いている。

 

「基本、一回読めば覚えられるので。」

「...日菜みたいなことを言うのね。」

「誰ですか?」

「まぁ、いいわ。朝ごはんにしないかしら?」

「あ、はい。そうですね。」

 

 俺は朝ごはんの用意をした。

 

「__即席って言ってたのに、美味しいわ。」

「普通ですよ?」

 

 俺たちは朝食を食べ終えた。

 

「じゃあ、行きましょうか。」

「はい。」

 

 俺たちは家を出た。

 

「あ、友希那~!」

「あら、リサ、おはよう。」

「うん!おはよ☆」

 

 今井さんが家から出てきた。

 

「あれ?なんで八舞君がいるの?」

「少し、感想を聞いてみたくなったの。」

「珍しいね、友希那がそんなこと言うなんて?」

「...もしかしたら、ロゼリアが上に行くのに必要かもしれないわ。」

 

 湊さんはそう言った。

 

「行くわよ、二人とも。」

「うん!」

「はい。」

 

 俺たちはライブハウスに向かった。

_________________________

 

「ここが、ライブハウスか。」

「早く入るわよ。皆が集まってるわ。」

 

 俺たちはライブハウスに入った。

 

「皆、待たせたわね。」

「いえ、そんなに待ってな__って、八舞君?」

「どうも、氷川さん。」

 

 氷川さんは驚いた顔をしている。

 

「湊さん、なんで八舞君が?」

「彼には今日、練習を見てもらうわ。」

「でも、彼は素人なのでは?」

「そうよ。」

「じゃあ、なんで__」

「もしかしたら、ロゼリアが上に行くのに必要になるかもしれないわ。」

「?...どうゆうことですか?」

「すぐにわかるわ。」

 

 湊さんは皆に声をかけた。

 

「練習を始めるわよ!」

 

 皆、準備に入った。

 

「八舞君。」

「なんですか、湊さん?」

「あなたには私たちの演奏を聴いて感想を言ってもらうわ。気になったところがあれば言ってちょうだい。」

「はい。わかりました。」

 

 そうして、練習が始まった。

 内容は三曲の演奏。次のライブでする曲らしい。

 

__演奏が終わった。

 

「__どうだったかしら、八舞君?」

 

 湊さんがそう聞いてきた。

 氷川さんも真剣な顔をしている。

 

「そうですね。完成度は高いと思います。技術も高いですし。」

「そう。(やっぱり、私の思い過ごしだったかしら。)」

「でも。」

「!」

 

 俺は正直な感想を言った。

 

「今井さんと宇田川さん、走り気味?ってやつですね。それにみんな釣られてましたね。あと、白金さん、一回ミスタッチしましたね?」

「え?そうなの、燐子?」

「はい...すいません。」

「私も気づきませんでした...」

「私もよ。」

「八舞さんすっごーい!」

 

 好印象なようだ。

 

「白金さん、ミスタッチしたところ苦手なんじゃないですか?」

「え?なんでですか...?」

「そこの部分で指がもつれてたので、苦手なんじゃないかなと。」

「せ、正解...です。」

「うっそ!マジじゃん!?」

「...予想以上だわ。」

「八舞君、バンドの経験があるんですか?」

 

 と、氷川さんが聞いてきた。

 

「いや、ないですよ?ちょっと本を読んだだけです。」

「そんな!?本を読んだだけで!?」

「八舞さん、天才なんじゃないですか?」

「そんなものでもないと思うけど。あ、白金さん。」

「はい?」

「少し、キーボード借りますね。」

「え?」

 

 俺はキーボードの前に立った。

 

「見ててください。えっと__」

 

 俺は白金さんが苦手とする部分を弾いてみた。

 

「__こんな感じですれば指はもつれないかと。」

「あ、ありがとうございます...」

「...」

「湊さん?どうしたんですか?」

 

 湊さんは俺の方を黙ってみている。

 

「...なんで、キーボードが弾けるのかしら?」

「え?入門編で書いてあったので。」

「それだけで、あんなに弾けるの?」

「実践しないとわからないですが、多分、全部できます。」

「ベースも!?」

「ドラムも!?」

「ギターもですか。これは...」

「天才、と言う事なのかしら?」

「まさか、日菜と同じ...?」

「...もしかしたら、それ以上よ。」

「あの、皆さんどうしたんですか?」

 

 皆は驚いた顔をしながらこっちを見いる。

 

「八舞君?」

「はい、なんでしょう?」

「ロゼリアのマネージャーにならないかしら?」

「え?」

「私も異論ありません。」

「私もないかな~」

「私もないです!」

「私も...です。」

 

 なんか、すごいことになってるぞ?

 

「湊さん?」

「なにかしら?」

「俺がマネージャーをするのは決定なんですか?」

「...嫌なら、断ってもいいわ。」

「いや、別にいいんですけど。俺でいいんですか?」

「えぇ、あなたがいればロゼリアはもっと上に行けるわ。」

 

 湊さんはそう言った。

 

「そうですか。なら、しましょう、ロゼリアのマネージャー。」

「いいの?」

「いいですよ。基本、予定なんか入らないので。」

「なら、お願いするわ。」

「はい。力になれるように頑張ります。」

 

 俺はロゼリアのマネージャーになった。

 俺はロゼリアを気に入ったみたいだ。




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