恋愛のブシドー   作:火の車

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紗夜ルート5話です!


第5話

 湊さんの家に居候して5日が経った。

 ロゼリアのマネージャーにも慣れた。

 

「湊さん、スタジオの予約しておきましたよ。」

「あら、ありがとう。」

「八舞君、優秀だね~☆」

 

 今日は日曜日、ロゼリアも今日は休養日らしい。

 

「八舞君は今日は何か用事はあるのかしら?」

「今日は氷川さんに呼ばれてますね。」

「え!?紗夜が!?」

 

 今井さんは湊さんを連れて行った。

 

「友希那!これは...」

「話を飛躍させ過ぎよ、リサ。」

「でも、紗夜が休みの日に男子を誘うなんて!」

「それもそうだけれど。」

「これは、尾行するしかないよね!」

「え、いや__」

「友希那も行くよ!」

「ちょっと__」

 

 今井さんと湊さんが戻ってきた。

 

「ねぇねぇ、八舞君!」

「はい?」

「紗夜とは何時に待ち合わせなの?」

「そうですね、もうすぐ出ますね。」

「そっか!頑張りなよ!」

「?何をですか?」

「いいからいいから!」

 

 俺は疑問を残しながら、家を出た。

_________________________

 

「えっと、待ち合わせは...ここで合ってるな。」

「あら、八舞君?」

「あ、氷川さん。おはようございます。」

「おはようございます...って、お早いですね。」

「氷川さんこそ。」

 

 その頃のお二人...

 

「友希那!見てる!?」

「...見てるわよ。」

「紗夜、すっごく優しい顔してるよ!」

「確かにそうね。」

「これはもう、あれだよ!」

「あれって、紗夜は違うって言ってたでしょ?」

「でも、仲良さげじゃん!練習中もよく話してるし!」

「...練習の事でしょう...?」

 

 と、がっつり二人をつけていた。

 

「__それで、今日は何をするんですか?」

「今日は音楽店に行きたいのですがいいでしょうか?」

「はい。」

「じゃあ、行きましょうか。」

 

 俺たちは音楽店に向かった。

_________________________

 

「ここです。」

 

 音楽店に着いた。

 

「入りましょうか。」

「はい。」

 

 その頃の、お二人。

 

「__休みも音楽の事なんて、紗夜は真面目ね。」

「だよね~」

「あの姿勢は感心だわ。」

 

 視点は戻って...

 

「今日はここで何をするんですか?」

「ギターの弦を買ったり、メンテナンスに必要な道具を買ったりですね。」

「俺は役に立てるんですか?」

「はい。八舞君なら知識量で助けてくれると思いまして。」

「そういう事ですか。早速行きましょうか。」

「えぇ。」

 

 その頃の、お二人。

 

「そういえば八舞君、各楽器の本を読破してたわ。

 メンテナンスのやり方は頭に入ってると思うわ。」

「ほんとに優秀だよね。」

「えぇ、助かるわ。」

 

 視点は戻り...

 

「弦はいつも通りでいいのですが。

 メンテナンス道具は...」

「それを買うなら、こっちの方がいいかもです。」

「あら、なぜかしら?」

「本にそう書いてあったからです。」

「...全部覚えてるのですか?」

「はい。」

「すごいですね...」

 

 なんやかんや、買い物は終わった。

 

「買い物は終わったですけど、どうしますか?」

「そうですね...そろそろお昼にしたいです。」

 

 氷川さんはどこかを見ている。

 ファーストフード店?特にポテトを見てるな。

 

「...あの店にしましょうか。」

「え?」

「いいですか?」

「は、はい。構いません...!」

 

 氷川さんは嬉しそうだ。

_________________________

 

「注文は俺がしておくので、席を取っていてもらえないでしょうか?」

「えぇ、わかったわ。」

 

 氷川さんは席取りにいった。

 

「次の方どうぞー!」

 

 呼ばれたのでカウンターに言った。

 

「丸山さん?」

「あれ?八舞君?」

「ここでバイトしてたんですね。」

「うん!そうだよ!

 八舞君は誰かと来てるの?」

「俺は氷川さんと来てますよ。」

「紗夜ちゃんと!?意外...あ、ご注文をどうぞ!」

「えーっと、ハンバーガー二つとポテトのⅬ五つとドリンクは__」

「かしこまりました!...って、ポテトが多すぎない?」

「一応ですよ。」

 

 俺は商品を受け取って氷川さんを探した。

 

「えーっと、氷川さんは...」

「こっちです、八舞君。」

 

 氷川さんが手招きしている。

 俺は氷川さんの方に行った。

 

「お待たせしました。」

「いえ。こちらこそすいません。お金を__」

「大丈夫ですよ。困ってないので。」

「本当ですか?気を使っているんじゃなく?」

「そんなことはないですよ。さぁ、食べましょう。」

「えぇ...って、ポテト...!」

 

 氷川さんは一瞬、嬉しそうな顔をした。

 が、すぐに戻った。

 

「ポテトが多くないですか?」

「すいません、気分的に食べたくなっちゃって。」

「そういうことなら、仕方ないですね...!」

 

 誤魔化せたみたいだ。

 

「まぁ、食べましょうか。」

「えぇ。」

 

 食べ始めた。

 その頃の、お二人。

 

「__八舞君、分かってんじゃん!」

「...心でも読んでるのかしら?」

 

 友希那は疑問に思っていた。

 

「それにしても、紗夜は嬉しそうだったね~!」

「そうね。」

「これは、二人がくっつくのも時間の問題かな~。」

「それはどうかしら。」

「え?」

「リサは気づかないの?」

「え?何に?」

「八舞君は私たちに何かを隠してるわ。」

「そうなの?もう大丈夫と思ってた...」

「えぇ。それまでは分からないわ。」

 

 視点は戻って...

 

 予想外だ。

 正直、ポテト買い過ぎたと思っていたが。普通に氷川さんは食べ切った。

 

「ごちそうさまでした。」

 

 すごいな。よく食べきれるな。

 

「そろそろ出ましょうか。」

「あ、はい。」

 

 俺たちは店を出た。

_________________________

 

「今日はありがとうございました。」

「いえ、俺も中々楽しかったです。」

 

 店を出た後、俺たちは分かれることになった。

 

「それでは、また」

「はい、また学校で。」

 

 俺は帰路についた。

_________________________

 

 湊さんの家に戻ってきた。

 

「__ただいま戻りました。」

「おかえりなさい。」

「おかえり~八舞君☆」

 

 今井さんもまだいたようだ。

 

「お二人は何をしてたんですか?」

「ずっと二人でいたよ?」

 

 今井さんはそう言った。

 

「あ、今井さん。今日、夕飯食べていきませんか?」

「え?いいの!?」

「いいですよ。今日の夕飯はピーマンの肉詰めなので。」

「「え...?」」

「湊さんも好き嫌いは克服しましょうね?」

「」

「私は好きだから大丈夫だな~」

「今井さんは美容は大事と思いますか?」

「う、うん。思うけど?」

「グリーンスムージー、作りますので、飲んでくださいね?」

「え...?」

「気付いてないと思っていたんですか?」

「あの、八舞君...?」

「どうしました、湊さん?」

「私はリサに引っ張られただけだわ。」

「ちょ!?友希那!?」

「...まぁ、そんな気はしてましたけどね。」

「じゃあ__」

「それを抜きにしても、湊さんの好き嫌いは直した方がいいので。」

「」

「あと、今井さんは氷川さんの名誉のために甘んじて飲んでもらいますね?」

「...はい。」

 

 二人は観念したようだ。

 

「__そういえば、八舞君。」

「どうしました?」

 

 湊さんは真面目な顔で話しかけてきた。

 

「一つ、聞いてもいいかしら?」

「...何でしょうか。」

「あなた、私たちに何を隠しているの?」

 

 湊さんはそう聞いてきた。

 

「...言ったでしょう。話すことではないと。」

「そうね。でも、私は今日はと言ったわ。」

「...潮時か。」

「八舞君?」

「俺はここを出ていきます。お世話になりました。」

 

 俺はそう言い放った。

 

 




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