「__ねぇ、どうだった?」
「いいですよ。ミスもなかったですし。」
俺は約束通り、リサさんの練習に付き合っていた。
「これなら明後日のライブも問題ないですよ。」
「そう?八舞君がそう言うなら安心だね!」
「俺の事信用しすぎですよ。」
リサさんからの俺への評価は高いみたいだ。
「じゃあ!そろそろ帰ろ!」
「そうですね。今日も送りますよ。」
「ありがと☆」
俺たちはライブハウスを出た。
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外はすっかり暗くなってる。
「暗いね~!」
「そうですね。早く帰りましょう、リサさん。」
「もうちょっとゆっくり行こうよ~」
「ダメです。リサさんに何かあったらダメなので。」
「う~ん、仕方ないか~。...何かあったら、守ってくれる...?」
「当り前です。何もしないなんて選択肢はありません。」
「そっか!(やっぱりかっこいい~!!///)」
リサの内心は騒がしいようだ。
「__着きましたよ。」
「うん!また明日ね、八舞君!」
リサさんは家に入った。
「__あら?八舞君?」
「友希那さん?どうしたんですか、こんな夜に?」
「少し散歩よ。八舞君は?」
「俺はリサさんの練習に付き合ってたんですよ、それで、送りに来ました。」
「...最近、リサが早く寝れてるのは八舞君のお陰だったのね。ありがとう。」
「いえ、マネージャーとして当然ですよ。」
「いい心がけね。明日の準備は出来てるかしら?」
「はい、そちらも問題ないです。」
「そう。」
「じゃあ、俺は帰りますね?」
「えぇ、さようなら。」
俺は帰路についた。
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今日はライブ前最後の練習だ。
「おはようございます。」
「おはようございます。八舞君。」
「紗夜さん、お早いですね。」
「えぇ、少し弾いておきたくて。」
「俺はほかの用意をしておきますね?」
「お願いします。」
そうして、紗夜さんはギターを弾き、
俺は機材準備を始めた。
「(相変わらず、正確な演奏だ。紗夜さんらしいな)」
と、俺は準備をしつつ紗夜さんを見ていた。
「どうしましたか、八舞君?」
「いや、正確な演奏だと思って。」
「そうですか?でも、まだまだですよ。」
「まだまだ?」
演奏的には熟練度は高いと思うが。
「...私は私の音を見つけなければいけません。」
「紗夜さんの、音?」
「はい。私だけに出せる音です。私の演奏は正確なだけですから。」
「俺は出せてると思いますけど。」
「え?」
「紗夜さんの音ですよね?正確な音、紗夜さんらしいと思いますよ?」
「でも__」
「それで納得いかないなら、もう少し優しく弾いてみてはどうでしょう?ロゼリアの皆といるときの紗夜さんみたいに。」
俺はそう言った。
「紗夜さんの音は紗夜さんの人となりを表すものじゃないんでしょうか?」
「私の、人となり、ですか?」
「はい。厳しくもあり、優しくもある。まぁ、あって間もないですけどね。」
「意識してみましょう。」
「...そうですか。紗夜さんの音、聞けるのを楽しみにしてます。」
「その時は一番に聞かせてあげますよ!」
「それは光栄ですね。」
そんな会話をしてるうちにみんなが来た。
「__あら、紗夜、八舞君。早いわね。」
「ごめんね~待たせちゃって!」
「ごめん...なさい。」
「すいません!」
「いえ、気にしなくてもいいですよ?ね、紗夜さん?」
「はい、気にしなくてもいいです。」
「悪いわね。」
「あ、用意はしてありますよ。微調整は各自でお願いします。」
「分かったわ。」
そうして、各々準備を始めた。
そして、練習が始まった。
「今日は通してやるわよ。集中しなさい!」
演奏は本番前なだけあって気合が入っている。
でも、決して走るわけでもなく、全員完璧だ。
紗夜さんとリサさんは特に調子がいいな。
「__これで終りね。」
「お疲れ様です、皆さん。」
「今回の演奏はどうだったかしら?」
「全員、正確にできてました。特に紗夜さんとリサさんは調子が良かったですね。」
「八舞君が練習に付き合ってくれたおかげだよ~!」
「私も八舞君のアドバイスのお陰ですね。」
「...買い被りです。」
俺はそっぽを向いた。
「あ!八舞さんが照れてるー!」
「あ、あこちゃん?!」
「めずらしいものが見れたわね。」
「...勘弁してください。」
俺はそう言った。
「あ!今日はクッキー焼いてきたんだ!」
「!」
湊さんが反応した。
「リサさんのクッキーですか。」
「今井さんのクッキーは絶品ですよ。」
「あこもリサ姉のクッキー好き!」
「私も...です...!」
「あはは~ありがとね☆」
リサさんはそう言ってクッキーを出した。
「はい!八舞君もどーぞ!」
「はい、いただきます。__!」
「ど、どう?」
「...美味しいです。これはすごい。」
俺は驚愕した。
「そうよ!リサのクッキーは世界一なんだから!」
「なんで、湊さんが誇らしげなんですか?」
そうして、クッキーを食べた。
が、問題が起きた。
「...残り、一枚ですね。」
「そうね。」
友希那さんがクッキーに手を伸ばす。
「湊さん、一番食べてますよね?」
「っ!!」
「ここは一番食べてない八舞君が食べるべきです。」
「そう、ね...」
「ゆ、友希那~また、作ってくるから、ね?」
「__食べたかったら食べてもいいですよ、友希那さん?」
「え?」
「八舞君?もしかして口に合わなかったかな...?」
「いえ、美味しいですよ?」
「なら、なぜ、湊さんに譲ろうと?」
「友希那さんが幸せそうに食べてたので、もう少しその顔が見たいなーと。」
「///」
友希那さんは赤面している。
「そういう事なら、食べていいよ、友希那☆」
「え、えぇ。いただくわ。」
友希那さんはクッキーを口に運んだ。
「...美味しいわ...!」
友希那さんは幸せそうだ。
「...よかった。」
「八舞君はお優しいですね。」
「いえ、あの顔を見たいいと思うのは誰でもですよ。」
「確かに、そうかもしれないですね。」
「友希那さんかわいい!」
「そうだね...あこちゃん。」
「作った甲斐があるね~!」
「恥ずかしいのだけれど///」
そんなこんなで、解散の時間になった。
「__今日はこれで解散にするわ。明日に備えて体調を整えておいて。」
そうして、解散となった。
_________________________
今日はライブ当日だ。
俺は準備のため、早くに来ていた。
「これは...よし。これも__」
「八舞君?」
「あ、友希那さん。」
「...早すぎないかしら?」
「俺はまだ慣れない部分が多いので、少し早めがいいかなって。」
「あなたは有能ね。」
「そうですか?」
「えぇ、あなたのおかげでロゼリアのレベルは上がったわ。紗夜とリサは特にね。」
「お二人の努力の結果ですよ。」
「謙虚ね、もっと誇ってもいいわよ?」
「俺はロゼリアのライブが成功するのが一番誇らしいですよ。」
「...なら、あなたはずっと誇らしいわよ。」
「すごい自信ですね。」
「当り前よ。私たちは__」
「もっと上を目指す、でしょ?」
「分かってるわね。なら、あなたは誇る用意をしておくことね。」
「楽しみにしてます。」
俺は用意を再開した。
用意が終わったころにはみんな揃っていた。
「あ、皆さんどうも。」
「八舞君、準備をしていたんですか?」
「はい。終わりましたよ。」
「相変わらずばっちりだね~!お姉さん感心するよ~!」
「普通ですよ。」
「八舞さんは、闇から現れし...えーっと...」
「...戦士、なんてどうかな?あこちゃん?」
「いいね!りんりん!」
「俺って闇要素ある?てか、戦士って。」
俺は笑った。
「かっこいいな。あこ。」
「そうですよね!流石りんりん!」
「ううぅ...」
皆はリラックスしてるな。
「__皆、そろそろ行くわよ。」
友希那さんがそう言った。
「行きましょうか。...見ててくださいね、八舞君。」
「はい、見てますよ。」
「私も見ててね~!レベルアップした私を見せるよ~!」
「期待してます。」
そうして、皆は楽屋から出て行った。
「俺も行こっと。」
俺は会場に向かった。
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「よし、ここなら良く見えるな。」
俺が舞台を見てるとみんなが出てきた。
なんというか、俺も緊張してきた。
『ロゼリアです。』
「「「「「きゃー!!」」」」」
友希那さんが喋ると、会場全体が盛り上がった。打ち合わせでもしたのか?
『今日はレベルアップした私たちを見せるわ。まず、一曲目__』
そうして、始まった。
演奏のレベルは知ってるが、ライブとなるとまた違う。
周りの人がすごい!と言ってるあたり、ほんとにレベルアップしてるのだろう。
「......ほんとに、すごいです。皆...!」
俺も感動した。
一曲進むごとに会場のボルテージは上がり、会場がロゼリアの音楽に支配されてる。
そして、最後の一曲が終わった。
『__今日はありがとう。』
そうして、ライブが終わった。
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ライブが終わると、俺は機材の片づけをしていた。
「よーし、これでいいかな?」
俺はスムーズに片づけを終えた。
「...さて、ここからどうするか。」
楽屋に戻ろうとも思ったが、着替えの途中だったりしたら大変だからやめた。
「少し、ここにいるか。」
俺は座りながら今日のライブを思い出していた。
「さっきまで、ここでライブしてたんだな。」
俺は感慨深かった。
「...俺は、役に立てただろうか。」
「__当然よ。」
「!?ゆ、友希那さん。」
いつの間にか後ろに友希那さんがいた。
「どうしたんですか?」
「あなたを迎えに来たのよ。リサが打ち上げに行きたいらしいわ。」
「それは楽しそうですね。」
俺は立ち上がった。
「...ねぇ、八舞君。」
「はい?」
「今日のライブはどうだったかしら?」
「素晴らしかったです。」
「誇らしいかしら?」
「はい。最高に。」
「よかったわ。」
「まぁ、皆の所に行きましょう。」
「そうね。」
俺たちは皆の所に向かった。
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「あ!来た来た、二人とも~!」
リサさんが手を振ってる。
「早く行こ!」
「はい。」
「そういえば、八舞君?」
「はい?」
「今日の私、どうだった?」
リサさんがそう聞いてきた。
「いい演奏でした。昨日よりも輝いてましたよ。」
「そっか~!よかったよ☆!」
「あの、八舞君。」
紗夜さんが話しかけてきた。
「私は、どうでしたか?」
「素晴らしかったです。紗夜さんの音に近づけた感じがしました。」
「そうですか。よかったです。」
「早く行きましょう。ライブの感想、皆さんに言いたいので。」
「そうね。早く行きましょう。」
「あこ!スイーツ食べたいです!」
「私は...温かいものを...」
「なら、いつものファミレスだね☆」
俺たちはファミレスに向かった。
「__八舞君?」
「はい?どうしました、友希那さん?」
「今日の演奏は八舞君のお陰よ。ありがとう。」
「皆の努力の結果ですよ。俺はただの手伝いです。」
「謙遜のしすぎよ?あなたのアドバイスが生きたのは事実なんだから。」
友希那さんはそう言う。
「これからも、お願いね。」
「...はい。任せてください。」
「おーい!二人とも、早くー!!」
「...行きましょう。」
「そうね。」
俺たちは歩き出した。
こうして、ライブの日は過ぎていった。
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