恋愛のブシドー   作:火の車

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紗夜エンドです!


紗夜エンド

 俺は三日だけ病院にお世話になった。

 俺は今、自分の家にいる。

 

「__よし。」

 

 俺はあることを準備をしていた。

 俺は...

 

「紗夜さんが好きだ。」

 

 だが、俺は返事をするにあたって問題があった。

 

「......どうやって、すればいいんだ?」

 

 俺は頭を抱えていた。

 

「うーん...。あ、デートに誘おう。」

 

 思い立ったが吉日、俺は紗夜さんに連絡をした。

 

『おはようございます。

 よろしければ、今週末に俺と出かけてもらえないでしょうか?』

 

 と、送った。

 返事は超高速で返ってきた。

 

『おはようございます。

 はい、大丈夫ですよ。楽しみにしています。』

 

「よし。後は、準備だな。」

 

 本来、今日は学校だが、俺は休むと連絡してるので問題ない。

 

「さて、何を準備しようか。」

 

 俺はしばらく考えて...

 

「...あれだな。」

 

 俺はショッピングモールに向かった。

_________________________

 

 ショッピングモールに着いた。

 

「__さて、いい感じの店は...」

 

 俺はあたりを見回した。

 

「お、あそことかいいかも。」

 

 俺はその店に入った。

 

「__いらっしゃいませ。」

 

 店員は優しそうなおじさん一人だ。

 俺は商品を見て回った。

 

「ふーむ...」

「__誰かへの、贈り物ですかな?」

 

 店員のおじさんが話しかけてきた。

 

「はい。でも、何がいいのか分からなくて。」

「贈る相手は彼女さんかな?」

「まだ、そうではないです。」

「なるほど、まだ、か...。」

 

 おじさんは少し考えて...

 

「これなんて、いかがですか?」

「これは...時計?」

 

 おじさんが見せてきたのは、シンプルなデザインの綺麗な銀色の腕時計だった。

 

「これから、ならこれがおすすめです。」

「なんでですか?」

「異性に時計を送る意味は『あなたと同じ時間を刻みたい』。これからの二人にピッタリだと思いませんか?」

「...なるほど。じゃあ、それにします。」

「はい。かしこまりました。でも、お金は大丈夫かな?見たところ学生のようですが?」

「問題ないです。お金には困ってません。」

「ふーむ...。」

 

 おじさんは少し考えて...

 

「これは、タダでお譲りしましょう。」

「え?いや、ダメでしょう?」

「......この店は、もうすぐ閉店なんです。」

「え?」

「だから、これから幸せな時間を歩むであろう、最後のお客の君に、これを受け取ってほしいんです。」

 

 おじさんは俺を見据えてそう言った。

 

「受け取ってくれるかな?」

「......はい。」

「ありがとう。」

 

 おじさんは腕時計を綺麗な箱に入れてくれた。

 

「ありがとうございました。」

「こちらこそ。どうか、お幸せに。」

 

 俺は頭を下げて、店を出た。

 

「__君は似ている、昔の僕に。

 君の未来は愛と言う輝きで満ちているよ...」

 

 おじさんはそう呟いた。

_________________________

 

 デート当日になった。

 俺は落ち着かないので早く待ち合わせ場所に来た。

 

「ふぅ、落ち着かないと。」

 

 俺は心を落ち着かせつつ、紗夜さんを待った。

 

「__おまたせしました。」

 

 それから少しして、紗夜さんが来た。

 

「いえ、そんなに待ってないですよ。」

「...私でも20分前なんですが?」

「......まぁ、行きましょう。」

「はい__きゃっ!」

 

 紗夜さんが躓いてこけそうになった。

 

「よっと。」

 

 俺は紗夜さんを抱きとめた。

 

「大丈夫ですか?」

「え、えぇ。ごめんなさい。」

「気にしなくていいですよ。さぁ、行きましょう。」

 

 俺たちは歩きだした。

 

「あ、紗夜さん?」

「どうしました?八舞君?」

「今日、オシャレしてくれたんですね。とても可愛いですよ。」

「!!そ、そうですか///」

「はい。」

「...言うのが少し、遅くないですか?///」

「...あの場で言うのが照れくさくて。...まぁ、行きましょう。」

 

 俺たちはある場所に向かった。

_________________________

 

「__着きました、ここです。」

「ここは...水族館ですか?」

「はい。特別な水槽が追加されたらしくて。」

「そうなんですか?」

「はい。俺にはピッタリかなと。」

「?まぁ、入りましょう。」

 

 俺たちは水族館に入った。

 

「__おぉ、ここが水族館か。」

「初めて来たんですか?はい。来る機会がなくて。」

「なら、私が初めて、ですね。」

「はい。そうですね。」

「そうですか...///」

「?どうしたんですか?」

「い、いえ!なんでもないですよ。」

「?......そうですか?」

「はい。早く行きましょう。」

「はい。」

 

 俺たちは館内を歩いた。

 

「__きれいですね。」

「はい。...ここは、熱帯魚みたいですね。」

「私も来たのは子供の時以来ですが、昔とは感じるものが違います。」

 

 紗夜さんは水槽に見入っている。

 

「(人が多いな。日曜だからか?)」

「...どうしました?八舞君?」

「紗夜さん、手をつなぎませんか?」

「え?!///な、なんででしょう...?///」

「人も多いですし、はぐれたら困ります。」

「そ、そうですか...」

 

 紗夜さんはシュンとしてる。

 

「...紗夜さんとの時間が無くなるのは困るんですよ。」

 

 俺はそう言った。

 

「や、八舞君?///」

「あと、単純に繋ぎたいです。」

「そ、そうですか!///じゃあ...」

 

 俺たちは手を繋いだ。

 

「じゃあ、行きましょう、紗夜さん。」

「は、はい...///」

 

 人ごみを進んでいった。

 

「...こことか、すごいですね。」

「えぇ...。」

 

 俺たちが来たのは天井まで水槽の通路だった。

 

「水槽が割れたら面白いですね。」

「......不吉ですよ?紗夜さん?」

「冗談ですよ。」

「「あはは...!」」

 

 俺たちは笑った。

 

「紗夜さん、晴れ女ですか?」

「...雨女です。」

「実は俺も雨男なんです。」

「「......」」

「ここは離れましょう。」

「そうですね。」

 

 俺たちはその場所を離れた。

 なんか、ほんとに割れる気がした。

 

「__あ、そういえば。もうすぐでショーがあるらしいです。」

「そうなんですか?」

「行きますか?」

「行きたいです。」

「じゃあ、行きましょう。」

 

 俺たちはショーの会場に向かった。

 

「__あ、紗夜さん。この席とか良さそうですよ?」

「そうですね。そこにしましょう。」

 

 俺たちは座った。

 

「......楽しいですか?紗夜さん?」

「はい。八舞君と一緒だから余計に楽しいです。」

「それなら、よかったです。」

 

 ショーが始まるまでの待ち時間、俺たちは色々な事を話した。

 

「(ん?紗夜さん、寒そうだな。)

 紗夜さん?」

「はい?」

「これ、どうぞ。」

 

 俺は着ていた上着を差し出した。

 

「寒いでしょう?良ければ来ててください。」

「でも、八舞君が...」

「俺は大丈夫ですから、ね?」

「そ、そういう事でしたら...」

 

 紗夜さんは俺の上着を羽織った。

 

「(や、八舞君の匂いがします!安心しますね...///)」

「(よかった。ちょっといい上着、着ておいて。)」

 

 そうして、ショーが始まった。

 最初はイルカのショーだ。

 

「え?あんなに飛ぶの?」

「......私も驚きました。」

 

 次は、オットセイ?だった。

 

「ははは。上手いもんだな。」

「そうですね。すごい技術です。」

 

 最後はペンギンだった。

 

「か、可愛い......!///」

「(今の紗夜さんの方がどう考えても可愛いな。)」

「み、見てください、八舞君!ペンギン、ペンギンですよ...!」

「そうですね、可愛いですね。」

「あ、小さいペンギンが転びました...!///かわいい...」

「(可愛いもの、また調べておくか)」

 

 そうして、ショーが終わった。

 

「いやー想像より面白かったですね。」

「そ、そうですね。///」

「どうしたんですか、紗夜さん?」

「い、いえ。なんでもないです!(私としたことが、八舞君の前で恥ずかしい姿を...///)」

「そうですか?あ、そろそろ、お昼にしましょうか。」

「え?もうそんな時間なんですか?」

 

 時刻は12時過ぎ、昼食どきだ。

 俺たちは館内の飲食店に入った。

 

「__紗夜さん、注文は何にしますか?」

「そうですね...!!」

 

 紗夜さんが反応した。

 

「(多分、これだな。)」

「八舞君、私は決まりました。」

「はい。じゃあ、呼びましょう。」

 

 俺は店員を呼んだ。

 

「ご注文は何でしょうか?」

「私は、このパスタを。」

「そちらのお客様は?」

「俺はグラタンとフライドポテトで。」

「!!」

「はい!かしこまりました!」

 

 店員は注文を通しに行った。

 

「...気づいてたんですか?」

「なんのことですか?あ、ポテトは一緒に食べましょう。」

「は、はい。」

 

 しばらくして、料理が運ばれてきた。

 

「じゃあ、いただきましょう。」

「はい。」

 

 俺たちは食べ始めた。

 

「...ポテト、おいしい♪」

「...(...可愛い)」

「八舞君は食べないんですか?」

「いいですよ。全部食べてもらっても。」

「そ、そうですか...!」

 

 紗夜さんは嬉しそうに食べてる。

 

「(そろそろかな。)

 紗夜さん、少しお手洗いに行ってきます。」

「はい。」

 

 俺はシレっと伝票を持って行った。

 そして、会計を済ませた。

 

「__お待たせしました。」

「おかえりなさい、八舞君。私もちょうど食べ終わったところですよ。」

「じゃあ、そろそろ出ましょうか。」

「はい、そうですね。...あれ?伝票は...」

 

 紗夜さんが俺を見た。

 

「また、八舞君が払ったんですか?」

「......さぁ?何のことでしょうか?

 優しい妖精さんが持って行っちゃったんじゃないですか?」

「...年上としての面目が立たなくなります。」

「気にしなくてもいいんじゃないですか?

 女の人は皆そんな感じですよ(多分)」

「また、今度、お返しします。」

 

 俺たちは店を出た。

_________________________

 

「(そろそろか。)

 紗夜さん、あっちに行きませんか?」

「?わかりました。」

 

 俺たちはある場所に向かった。

 

「__ここは...!」

「この水族館で一番大きくて、一番きれいな水槽です。」

「?!い、色が変わりましたよ?!」

「...もう少し、見ててください。」

「?」

 

 紗夜さんは水槽に視線を戻した。

 

「__!」

「これです、俺が見せたかった、特別な水槽は。」

「綺麗な、青ですね。」

「泳いでる魚が花びらみたいで、色はロゼリアの色。

 俺と紗夜さんには相応しいでしょう?」

「はい...。とても、綺麗です。」

 

 心の準備ができた。

 

「紗夜さん。」

「?」

「俺はロゼリアに全てをかけると誓いました。」

「そうですね。頼もしいです。」

「でも、それだけじゃなくなりました。」

「あ?どういう__」

「俺と付き合ってください、紗夜さん。」

「!!」

「俺はロゼリアに全てをかける。でも、紗夜さんにも、全てをかけたいです。」

「...」

「紗夜さん?__!」

 

 紗夜さんが抱き着いてきた。

 

「紗夜さん?」

「嬉しいです...!」

 

 紗夜さんはそう言った。

 

「待ってましたよ...!八舞君...!///」

「......お待たせしました、紗夜さん。」

 

 俺も紗夜さんを抱きしめた。

 

「紗夜さん、俺と未来を歩んでくれますか?」

 

 俺がそう聞くと、紗夜さんは少し離れて...

 

「はい!もちろんです!」

 

 飛び切りの笑顔でそう答えた。

 

「__紗夜さん、これを受け取ってください。」

「これは?」

「開けてみればわかります。」

「はい。」

 

 紗夜さんは箱を開けた。

 

「これは、時計ですね?」

「はい。異性に時計を送る意味は『あなたと同じ時間を刻みたい』らしいです。」

「!」

「これも、相応しいでしょう?これからの俺たちには。」

「はい...!

 じゃあ、私からも___」

「!!」

 

 紗夜さんがキスをしてきた。

 

「私のファーストキス、です///」

「さ、紗夜さん///」

「離れたら嫌、ですよ...?///私は意外と寂しがり屋なんですから...!///」

「はい!分かってますよ!」

 

 俺たちはまた水槽を眺めた。

 色はゆっくりと変わり続ける。

 

「俺たちの未来の色はどんなのでしょうか?」

「分かりますよ。私たちが一緒にいるなら。ね?栄斗君?」

「!!...そうですね、紗夜。」

 

 俺たちの未来は果たして何色になるんだろう?でも、その色が明るいのは間違いない。

 なんたって、今が明るいから。音楽器具の『メトロノーム』は絶対に乱れないから。

 俺たちは乱れないように、幸せと言うリズムを刻み続けるだけだ。

 

_________________________

 

 

__少し年月が経った。今、俺は__

 

「綺麗ですよ、紗夜。」

「...敬語はもういいですよ、栄斗。」

「いやー癖がなかなか抜けなくて。」

「はぁ、名前を呼べるようになっただけでも進歩、なんでしょうか?」

「ははは__」

 

 コンコン

 ドアを開けて皆が入ってきた。

 

「やっほ~!二人とも~!」

「来たわよ。」

「お邪魔...します。」

「わー!紗夜さん綺麗ー!!」

「皆さん、おはようございます。」

 

 ロゼリアの皆が。

 

「来たよ、八舞。」

「やっほ~八舞君~」

「今日はめでたいな!栄斗!」

「おめでとう!八舞君!」

「おめでとう!」

 

 アフターグロウも、

 

「よう!栄斗!来たぞー!!」

「あれ?俺、涼に招待状送ったっけ?」

「え?!送られてきたぞ?!」

「冗談だ。俺がお前に送らないわけないだろ。」

「だ、だよな!親友だもんな!」

「あぁ、そうだな。」

 

 涼も来てくれた。

 

「それにしても、紗夜ももう結婚か~!時間が進むのは早いね~!」

「今井さん...お年寄りみたいなことを言いますね。」

「ちょっ!私まだ23だよ!」

「リサは昔から年と精神が一致してなかったわね。」

「え?」

「リサさんは~みんなのお母さんでしたね~」

「そう...ですね...!」

「え!?リサ姉はリサ姉じゃなくて、お母さんだったの?!」

「私、ずっとそう思われてたの...?」

「......冗談よ、リサ。」

「間が気になるよ?!友希那?!」

「......相変わらずだな。」

「そうですね。」

 

 俺と紗夜は笑いながらその光景を見ていた。

 

「ねぇ、八舞。」

「なんだ、美竹?」

「今、幸せ?」

「あぁ。」

「そう。」

「やっぱり、青葉の事か?」

「違う、とは言えない。」

 

 俺と紗夜が付き合った後、俺は他の三人をフッた。

 その時に青葉は泣いた。

 美竹もあんなに泣いた青葉を見たのは初めてだったらしい。

 

「モカをフッたんだから、幸せにならないと許さないから。」

「分かってるよ。」

 

 俺は真面目な顔で言った。

 

「俺には紗夜がいるんだ、幸せなのは当り前だよ、永遠にな。」

「え、栄斗ったら...///」

「うん、悪くないね...!」

 

 美竹は皆の方に行った。

 

「紗夜、八舞君。」

「やっほ~」

「友希那さんとリサさん、どうしました?」

「今日はおめでとう、二人とも。ロゼリアのリーダーとして鼻が高いわ。」

「私もだよ~!」

「「ありがとうございます。」」

「二人も分かってると思うけど__」

「すぐにあの舞台、ですよね?」

「えぇ、そうよ。」

「燃えますね...!」

「そうだね~!私たちもここまで来たか~!」

「そう...ですね!」

「あこも!燃えてきました!」

「あら、二人も来たのね。ちょうどいいわ。」

「?」

「八舞君。」

「はい?」

 

 友希那さんはおおきく息を吸って...

 

「ロゼリアと紗夜に、全てをかける覚悟があるかしら?」

 

 そう聞いてきた。

 

「当然です!誓いましたから!」

「そう、なら心配ないわね。」

 

 そろそろ時間なので皆は会場に向かった。

 

「今日は二人の幸せな姿を楽しませてもらうわ。」

「待ってるよ~☆」

 

 皆は会場に行った。

 

「__俺たちも、準備しましょうか。」

「そうですね。」

「紗夜は、幸せですか?」

「もちろんです。」

「そうですか。」

 

 俺たちは立ち上がった。

 

「じゃあ、行こう、紗夜。皆の所に。」

「!!えぇ、そうですね!」

 

 俺たちは歩きだした。

 

「ここも、頂点かもな。」

「そうですね。」

「なんたって...」

「「俺(私)達の幸せは狂い咲いてるから!」」

 

 時間は進み続ける。

 俺たちは今、幸せの頂点だ、

 次は音楽の頂点に狂い咲いてやる! 

 

 

 

 

 

 

 

  




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後は残り三人のエンドが終わったら完結です!

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