俺はライブハウスでいつも通り、ロゼリアの練習に来てた。
「__いた。」
「美竹?」
俺が飲み物を買いに来ていると美竹に話しかけられた。
「どうしたんだ?」
「...この後、時間ある?」
「まぁ、あるが。どうした?」
「少し、話があるの。」
「話?...分かった。少し待っててくれ。」
「分かった。」
俺は皆に事情を説明して練習を早引きさせてもらった。
「__悪い、待たせた。」
「別に練習、抜けてくることもなかったのに。」
「急ぎの話なんだろ?」
「...察し良すぎ。」
「お褒めにあずかり光栄だ。で、話って?」
「羽沢珈琲店に行くよ。」
「了解。」
俺たちは羽沢珈琲店に向かった。
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「__お待たせ。」
「お!来たな!」
「いらっしゃいませ!」
「こんにちわ!八舞君!」
青葉以外のアフターグロウのメンバーがいた。
俺は羽沢に誘導され席に座った。
「__それで、何の用だ?」
「...最近、モカの調子が悪い。」
「え?」
「実は、最近あんまり寝れてないらしいんだ。」
「大食いのモカなのに、食事の量も減ってたし...」
「まさか。」
「そのまさか。モカは八舞が気になりすぎて、体調を崩した。」
「...やっぱりか。」
俺は眉間を抑えた。
「それで聞きたいのが、栄斗、お前は誰を選んだんだ?」
巴がそう聞いてきた。
「え?ここで言うのか?」
「うん。大事なことだから...」
「私も、聞きたいな。」
皆の顔は真面目だ。
「...俺が選んだのは青葉だ。」
俺は圧に屈して答えた。
「これは、さっきの話を聞いて同情したんじゃない。
俺の意思だ。」
誤解されかねないので説明しておいた。
そう言うと、巴が口を開いた。
「__そうか!」
「よかった~!!」
「うん!よかったね!」
「...じゃあ、八舞、お願いがあるんだけど。」
「お願い?」
「うん。モカのお見舞いに行ってあげて。」
「青葉の?俺が行っても大丈夫なのか?」
「うん、八舞が行けばモカも喜ぶから。」
「そういう事なら、行こう。」
俺はそう言うと立ち上がった。
「案内を頼めるか?」
アフターグロウの皆は頷いた。
俺たちは青葉の家に向かった。
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”モカside”
「__ん、ん~?ここは?」
「...よう、青葉。」
モカの後ろには栄斗が立っていた。
「あ~、八舞君だ~」
「あぁ。俺だぞ。」
「なんでこんなところにいるの~?」
「さぁ。俺にも分からん。」
沈黙が流れる。
「...八舞君はモカちゃんを選んでくれるのかな~?」
「...」
答えは返ってこない。
「あ~まだ決まってな__」
「悪いな、青葉。」
「え?」
「俺はお前を選ばない。」
栄斗はそう言った。
「...さよならだ。青葉。」
栄斗が離れていく__
「ま、待って!」
モカの声は届かない__
「離れないで!モカちゃんから離れないで!!」
景色が暗くなる。
「まっ...て...よ...」
モカは涙を流した。
「なんで...なんで...」
モカは膝をついた。
「待って、待ってよ...」
気づけば栄斗は消えていた__
「あ、アハハ...」
モカの目に光はない。
「__こんな事なら、いっそ__」
モカはどこから出たのか分からないナイフを構えた
「消えたい__」
ナイフを振り下ろし____
「__夢?」
モカは目が覚めたみたいだ。
「...最近こんな夢ばっかりだな~」
モカは天井を眺めた。
「八舞君...」
コンコン
誰かが扉をたたいた。
「(蘭たちかな~?)どうぞ~」
「__邪魔するぞ、青葉。」
「え?」
入ってきたのは、幼馴染たちではなく、
栄斗だった。
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”元の視点”
「__え?八舞君?」
「そうだ。
「どうして、きたのかな~?」
「美竹たちに青葉が体調を崩したって聞いてな、見舞いに来た。」
「そ、そっか~」
この時、さっきの夢がフラッシュバックしていた。
「あ、飲み物とか買ってきたぞ。水分はしっかり摂ってるか?」
「そういえば、飲んでないや~」
「早く飲め。脱水症状になるぞ。」
「は~い。」
青葉は飲み物を飲んだ。
「__生き返りますな~」
「そうか。」
青葉は無言になったかと思えば、急に口を開いた。
「もう、帰ったら~?時間も遅いよ~?」
「...」
青葉の言葉に違和感を感じた。
「近くにいたら、移っちゃうかもだし__」
「何か隠してるな、青葉。」
「え?」
青葉は驚いた顔をしてる。
「なんで、そう思うのかな~?」
「お前、嘘をつくとき、右手で左腕、掴んでるんだぞ?」
「え、嘘__」
「あぁ。嘘だ。」
「っ!」
「お前が今してる格好を言っただけだ。」
「...カマかけなんて、性格が悪いですな~」
「誤魔化すな。何を隠してる?」
「...言いたくない~」
青葉は隠し通す気みたいだ。
でも、
「...今のお前、悲しそうな顔をしてるな。」
「え?」
「いつもの表情が崩れてるぞ。」
「そ、そんな事__」
「ある。」
「!!」
「いつもの青葉なら、もっと柔らかい表情をしてるぞ。それで隠し事があると感じた。」
「そ、それだけで~?」
「それだけじゃない。」
「?」
「いつもの青葉なら、すぐに帰らせようとしないよな?美竹に聞いたぞ、いっつも泊っていけって言われるってな。」
青葉は黙っている。
「幼馴染だからって言えばそれまでだが。青葉なら、俺でも、もうちょっと引き留めるよな?」
「...なんで、全部わかっちゃうかな~」
青葉が口を開いた。
「わかった。話すよ~」
「おう、話せ話せ。」
「さっきね__」
俺は青葉から夢の話を聞いた。
「__ってことだよ~...」
「...」
「馬鹿らしいよね~所詮、夢の__」
「心外だ。」
「え?」
俺は青葉に近づいた。
「夢って、本人に一番、印象深いものを見るらしい。」
「...そうだね~」
「だから、心外だ。」
「どういう事~?」
「つまりだな__」
俺はおおきく息を吸って__
「__俺が好きなのは、青葉だ!」
そう言った。
「__え?」
青葉はポカンとしてる。
「全く...」
「あ、あの~?八舞君?今、なんて~?」
「だから、俺は青葉が好きだ。何回も言わせるな、恥ずかしい。」
「///」
青葉は赤面してる。
「だから、まぁ、俺と付き合ってくれ、青葉。」
「八舞君~!!__」
「うお!__危ないだろ...」
青葉は抱き着いてきた。
「...怖かった。」
「!!」
「八舞君が離れるって、言ってたから...」
「夢の中のだろ?」
「うん。でも__」
「現実の俺は青葉と一緒にいたいって言ってるぞ?」
俺は青葉の頭を撫でた。
「それで、青葉__」
「名前で呼んで~」
「...モカ。」
「うん~」
「俺と付き合ってくれるか?」
「...」
モカは一瞬黙って。
「うん!もちろんだよ~!///」
満面の笑顔でそう言った。
__それから、しばらくモカは抱き着いていた。
「__いつまで、抱き着いてるんだ?」
「私が満足するまでだよ~えーくん~」
「えーくんって、急に呼び方変えたな。」
「ダメ~?」
「別にいいぞ。」
「やった~。えーくん大好き~!」
「はいはい。」
モカの頭を撫でた。
「__あ、そうだ~」
「?」
モカは離れた。
「もういいのか?」
「うん~。あのままじゃしずらかったから~」
「何をだ?___!!」
「ん~///...」
モカがキスをしてきた。
「__モカちゃんのふぁーすとキスだよ~?///」
「...嬉しいぞ。」
「そっか、そっか~__」
「?!__モカ?!」
モカが急に倒れた。
「ZZZ...」
「...寝ただけか...」
モカは安心した表情で寝てる。
「うにゅ~...えーくん~...」
「......何の夢を見てるんだか。」
俺はモカをベッドに寝かせた。
「...これからも~...ずっと一緒...」
モカは寝言でそう言った。
「当り前だ。」
俺はモカの頬を撫でた__
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__数年後。
「__おい、モカ。起きろ。」
「うぅ~。後、5分~...」
「今日はアフターグロウの皆が来るんだろ?もう来るぞ?」
「あ~そうだった~」
モカは体を起こした。
「おはよ~えーくん~」
「あぁ、おはよう、モカ。」
モカは起きるなり俺に抱き着いてきた。
「えーくん分補充~」
「はいはい。」
俺はいつも通り頭を撫でた。
「撫でるのも日に日に上手くなりますな~」
「そうか?」
ピンポーン。
「__もう来たのか?」
「そうみたい~」
「じゃあ、モカは身支度を整えてこい。俺が対応しておくから。」
「わかった~」
モカは洗面所に向かった。
俺は玄関に行った。
「__いらっしゃい、皆。」
「来たよ、八舞。」
「こんにちわ~!!」
「よう!栄斗!」
「こんにちわ!八舞君!」
「とりあえず、上がってくれ。」
俺は皆をあげた。
「__そういえば、モカは?」
「モカなら__」
「やぁ~皆~」
「モカ__って、パジャマじゃん。」
「さっき起きました~」
「モカ、早く着替えて来いよ?」
「は~い。...あ、えーくん、覗いちゃだめだよ~?」
「?覗かないが?...てか、昨日も一緒に風呂入ったのに、覗かれるのは恥ずかしいの__」
「わ~!!///えーくん!しっ!!///」
「お、おう。」
モカは着替えに行った。
「__いやー悪いな...って、どうしたんだ?」
「...いや、その。」
「え、えーっと、巴!」
「わ、私か?!えー、つぐ!」
「えぇ?!えーっと...二人って仲がいいんだね!」
「まぁ、そうだな。仲が悪ければ結婚してないからな。」
俺がそう言うとみんなが固まった。
「まぁ、飲み物でも用意するか。」
俺は飲み物を用意した。
「飲み物が入ったぞ。」
「うん、ありがと。」
「おう!悪いな!」
「ありがと~!」
「ありがと!八舞君!」
皆との雑談が始まった。
「__二人が付き合い始めた時が懐かしいね~!」
「そうだね。」
「まさかモカがあんなに甘えるなんてな~!」
「可愛かったよね!」
「元から割と甘えてたと思うが?」
「違うんだよね~!」
「うん、違うね。」
「なんて言うんだっけ?」
「依存してた、かな?」
「そう!それだ!」
「依存?してたか?」
「してたでしょ。」
「休み時間に絶対に電話して。」
「弁当は全部栄斗が作って。」
「放課後は八舞君にべったりだったよね!」
「てゆうか、付き合ってすぐにモカが八舞と暮らすって言ったときは驚いた。」
「あーあれは俺も驚いた。」
「__何の話かな~?」
「あ、モカ!」
「二人が付き合ったときの話をしてたんだよ!」
「お~モカちゃんも混ぜて~」
モカも座った。
「それで~どのあたりの話をしてたの~?」
「モカが八舞と暮らすって言ったときの話。」
「あ~あれか~懐かしいね~」
「あの時は俺も驚いたぞ。」
「だって~少しでも多く一緒にいたかったんだもん~」
「俺は別に良かったが、美竹たちの反対がすごかったな。
「...当り前じゃん。」
それから、雑談で時間が過ぎた。
「__そういえば、モカちゃんからじゅーだい発表がありま~す。」
モカが突然そう言った。
「なんだ?」
「実は~えーくんとの子供が出来ました~」
「え?」
「「「「えぇ~!!!!」」」」
驚きの声が上がった。
「え?いつからだ?」
「えーと、分かったのは一週間前だよ~」
「そうか。」
俺は感慨深かった。
「...俺もとうとう父親か...」
俺は親にいい思い出がない、だからこそ...
「この子は大切に育ててあげたいな。」
「八舞って、たしか...」
美竹は察したようだ。
「大丈夫だよ~」
「モカ?」
「えーくんはえーくんだよ~」
モカはそう言った。
「...そうだな。」
「うんうん~。」
モカは頷いている。
「__いいなぁ、こういうの。」
と、羽沢が言った。」
「あれ、つぐみ、彼氏いなかったっけ?」
「えぇ?!蘭ちゃんなんで...あ、」
「え?!私初耳なんだけど!」
「私もだ...」
「お~つぐも隅に置けませんな~」
「おめでとう、羽沢。」
「...も~!!///」
羽沢は恥ずかしそうだ。
「いいなぁ。つぐも彼氏か~。私は...」
「大丈夫だぞ!ひまり!」
「巴...?」
「彼氏がいなくても、私たちがいるだろ?私たちはいつまでも一緒だ!」
「巴...!」
「お~感動~」
「...悪くないね。」
「そういえば、美竹はそういう話を聞かないな。」
「私は、家があれだから...」
「でも、この前、仲良さそうな人いなかったっけ?」
「ちょ?!つぐみ!」
「ふふん!さっきの仕返しだよ!」
「蘭まで~?!!巴~~!!!」
「おーよしよし。」
「ははは。」
アフターグロウは何年たってもにぎやかだ。
「__変わらないな、皆は。」
「そうだね~。これがいつも通りですから~」
俺たちは皆を眺めていた。
「なぁ、モカ。」
「なに~?」
「愛してるぞ。」
「モカちゃんも~愛してるよ~」
これもいつも通りのやり取り。
「子供の名前、どうする?」
「そうだね~。ゆっくり考えよっか~」
「そうだな。」
のんびりと会話をする。
「ねぇ~えーくん~」
「なんだ?」
「今、幸せだね~」
「...いつも通りだ。」
そう、これがいつも通り。
最高に幸せないつも通りの日常。
「モカ、これからもよろしくな。」
「ずっと、一緒だよ~えーくん♪」
俺はこのいつも通りを守っていきたいな。
これにて、紗夜ルート完結です!
次回から、新しいタイトルで千聖ルートを始めます!
感想などお願いします!
主人公 八舞栄斗
ヒロイン 氷川紗夜 湊友希那 今井リサ 青葉モカ
主要人物 白金燐子 宇田川あこ 美竹蘭 羽沢つぐみ 宇田川巴 上原ひまり 白鷺千聖 丸山彩
オリキャラ 真波涼