恋愛のブシドー   作:火の車

50 / 125
千聖ルート1話です!

タイトル変更もしたので、また頑張ります!


仮面の者たち(千聖ルート)
第1話


 俺は八舞栄斗。今日は今年から共学となった花咲川での顔合わせだ。

 

「__めんどくさい。」

 

 俺はそんな事をぼやきながら歩いていた。

 

「...ほんと、なんで共学なんてしたがるんだよ、女なんて碌な奴もいないのに。」

 

 俺は花咲川へ向かった。

_________________________

 

「__ここだな。」

 

 俺は学校に入った。

 

「えーっと、待合室は__」

「きゃ!!」

 

 誰かにぶつかった。

 

「ご、ごめんね~」

「だ、大丈夫?!」

「(どこ見て歩いてんだよボーっとしやがって、さっさと謝れよってとこだな。考えが透けて見える)」

「あ、あの~?」

「...悪かったな。」

 

 俺は待合室に向かった。

 

「(...ほんと、女なんて仮面を被ってるやつばっかだ。醜い。)」

 

 そんな事を考えてるうちに待合室に着いた。

_________________________

 

 俺には知り合いなんかいないので、部屋の端にいる。

 

「__退屈だ。」

「お!八舞栄斗じゃん!」

「...誰だ?」

「俺は真波涼!前の学校で同じクラスだったろ?」

「...忘れた。」

 

 本気で思い出せなかった。

 

「まぁ~お前はいっつも誰とも関わってなかったもんな~」

「そうだな。」

「じゃあ!俺と友達になろうぜ。」

「...断る。」

 

 俺は場所を移動した。

 

「ちょ!待てよ~!」

 

 しばらくすると教師が来た。

 

「__えー全員揃っているか~?...一人休みか。」

「(......俺も休めばよかった。)」

「まぁいい!今日は顔合わせだ!楽しもう!」

「(...ありえない。)」

 

 俺はそう思いつつ会場に向かった。

________________________

 

「__下らない。」

 

 俺はそう呟いた。

 

「(表面的な好感、薄っぺらい会話、作り笑い。)}

 

 俺は苛立った。

 

「(ほんと、くだらない。)」

「__おーい!栄斗!」

「...真波、だったか?」

「そうだ!」

「何の用だ。」

「俺たちも女子と喋りに行こうぜ!」

「嫌だ。」

「即答?!」

「当り前だ。俺は絶対に行かんぞ。」

「そう言うなって!」

「おい!」

 

 俺は真波に引っ張られた。

 

「__でさ~!」

「マジで?!」

「ヤバいじゃん!」

「(...気持ち悪い、何だよこいつらって感じか。)」

 

 俺はその場を離れようとした。

 

「栄斗?」

「俺は戻る、後は勝手にしろ。」

「ちょ!待ってて__」

「気持ち悪いんだよ!!」

「?!」

「上辺だけで会話して、内心で人をけなす女が!」

「ちょっと!」

「そんなこと__」

「気持ち悪い、何だこいつら。」

「「?!!」」

「考えが透けてんだよ。」

 

 俺は歩きだした。

 

「ちょ!待てって!」

________________________

 

 俺は会場の端に戻った。

 

「...はぁ。」

「流石に、あの言い方はなかったんじゃないか?」

「あの反応を見てなかったのか?あれが本心だ。」

「でも!__」

「何が間違ってる?いずれ分かったことだ。ちょっと早く分かっただけだ。」

 

 俺はそう言って、真波のもとを去った。

 

「(ほんとに下らない。騙す女も、騙される男も。)」

「あなた、一人かしら?」

「...なんでしょうか。」

 

 ブロンドの髪の人が話しかけてきた。

 

「一人なのかと聞いたのだけれど?」

「...一人ですが、何か。」

「さっき教師から男子と関われと言われてしまったの。来てもらえないかしら。」

「他をあたってください。俺が着いていく義務はないです。」

「あら?私には今一人なのは、あなただけに見えるのだけれど?それに、ルールで男女は交友を広げる事とあるわ、義務もあるわよ?」

「......仕方ありませんね。」

 

 俺はその人について行った。

 

「__連れて来たわよ。」

「あ!チサトさん!おかえりなさい!」

「おかえり~!千聖ちゃん!」

 

 連れていかれた場所には二人の女生徒がいた。

 

「それで、その人は?」

「そう言えば私も聞いてなかったわ。」

「...俺は八舞栄斗です。」

 

 自己紹介しなければいけない雰囲気だったので名乗った。

 

「エイトさんですか!よろしくです!」

「よろしくね!八舞君!」

「...はい。」

「どうしたのかしら?さっきから顔色が悪いわよ?」

「...別に、何もないです。」

 

 俺はそう答えた。

 

「(...なんでだ、考えが読めない。)」

 

 俺は困惑していた。

 

「(人間なら誰でも暗い部分がある。俺はそれを読み取ってるんだ。なのに...)」

 

 俺は下を向いた。

 

「(何も読み取れない。おかしい、なんでだ?)」

「__大丈夫ですか?」

「...えっと、誰だ?」

「はい!私は若宮イヴです!」

「そうか。」

「あ、私も名前言ってなかった!私は丸山彩だよ!」

「私は白鷺千聖よ。」

 

 と、名乗られた。

 

「それで、どうしたんですか?」

「別に、なんでもない。」

「そうですか?顔色が優れてないようですが?」

「...気のせいだ。」

「...」

 

 白鷺さんに見られている。

 

「...何でしょうか、白鷺さん。」

「別に何でもないわ。」

「...そうですか(どうだかな)」

 

 俺的には白鷺さんが一番読めない。

 

「(このままじゃ危ない、一刻も早く離れないと。)」

「__あれ?八舞じゃん♪」

「っ!!な、なんで!」

「え~?この学校の生徒だからだけど~?」

「...(くそ!ついてない。)」

 

 こいつは西園カナ。

 俺がこの世で一番嫌いな女だ。

 

「...帰る。」

 

 俺はその場を離れた。

 

「エイトさん?!」

「八舞君?!」

「...(様子がおかしいわね。)」

「(また会えたね、私の八舞♪)」

 

 この時の俺は、これから起こることを考えたくもなかった。

 

 

 




感想などお願いします!

千聖ルートではオリキャラが後一人くらい出ます!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。