恋愛のブシドー   作:火の車

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日菜ルート1話です!


天才少女との世界(日菜ルート)
第1話


「__ん~、いい天気だな。」

 

 俺は今日から、共学化した羽丘に通うことになった。

 今日は顔合わせの日だ。

 

「__お、ここか。」

 

 羽丘に着いた。

 

「でかいな。まぁ、入るか。」

 

 俺は校舎に入った。

________________________

 

「__迷った。」

 

 後者に入ったのはよかったが、迷ってしまった。

 

「ここはどこだ?」

 

 俺はあたりを見回した、すると、

 

「__あれ?こんなところで何してるの~?」

「俺ですか?」

「そうそう!」

「指定された教室に行こうとしたら、迷いました。」

「迷った?...あはは!面白いね!君!」

「そうですか?」

「学校の中で迷うなんて...アハハ!」

「...そんなに面白いですか?」

「うん!...はぁ~面白かった!」

 

 その人は笑い終えた。

 

「じゃあ、案内するよ!」

「え?いいんですか?」

「うん!」

「それじゃあ、お願いします。」

「じゃあ!いこー!」

 

 俺はその人について行った。

 

「__そう言えば、君は何て名前なのー?」

「俺ですか?俺は八舞栄斗です。

 二年です。」

「八舞栄斗...じゃあ、栄君だね!」

「まぁ、そう呼んでもらってもいいですけど。

 あなたは?」

「私?私は氷川日菜!日菜って呼んで!」

「じゃあ、日菜さんで。」

「うん!るんっ♪ってくるね!」

「るんっ?...あぁ、そういう事か。

 そうですね。」

「...え?」

「え?」

 

 日菜さんは驚いたような声を上げた。

 

「どうしたんですか?」

「私の表現が分かるの?」

「え?普通に分かりますけど。

 そんなに不思議ですか?」

「...」

 

 日菜さんは黙った。

 

「__栄君って、面白い!」

「?」

「私、栄君に興味ある!」

「興味?」

「うん!」

「まぁ、悪い気はしないですね。」

 

 俺たちはしばらく歩いた。

 

「__ここだよ!」

「ありがとうございました、日菜さん。」

「いいよ!あ、もう行かなくちゃ!」

「?」

「じゃあね!栄君!また後でね!」

「後で?まぁ、はい。」

 

 そう言って日菜さんは走って行った。

 

「さて、教室入ろ。」

 

 俺は教室に入った。

________________________

 

「...」

 

 俺は友達がいない。

 

「(暇だな。)」

 

 俺がそんな事を考えてると、教師が入ってきた。

 

「__おはよう、皆!今から体育館に行くからついて来てくれ!」

 

 俺たちは体育館に向かった。

________________________

 

 顔合わせはパーティーだ。

 生徒会長のあいさつで日菜さんが出てきたときは驚いた。

 

「(...)」

 

 俺は会場の端の端にいた。

 

「__あ!いた!」

「ちょっと!日菜さん?!」

 

 日菜さんと眼鏡をかけた人が来た。

 眼鏡の人に関しては引っ張られてるけど。

 

「どうも日菜さん。」

「なんでこんなところにいるの?」

「それは、話す人がいないからですよ。」

「そうなの?栄君、こんなに面白いのに!」

「そう言うのは日菜さんだけですよ。

 それで、その人は?」

「...あ!ジブンですか?

 ジブンは大和麻弥です!」

「大和さんですね。俺は八舞栄斗です。よろしくお願いします。」

「はい!」

「ねぇねぇ!栄君栄君!」

「どうしました、日菜さん?」

「私たちと一緒に来ない?

 皆にも栄君を紹介したい!」

「皆?」

「いいからいいから!行こ!」

「まぁ、いいですよ。」

 

 俺は日菜さんについて行った。

 

「__皆、お待たせ!」

「あ!来たね、日菜~!」

「うん!お待たせ、リサちー!」

「やぁ、日菜!」

「あ!薫君もいる!」

「私もいるわ。」

「友希那ちゃん!」

 

 そこには日菜さんの友人らしき人たちがいた。

 

「で、日菜。その子は?」

「あ!この子はね!__」

 

 俺は自己紹介をした。

 

「なるほど!八舞君ね!私は今井リサ!よろしく!リサって呼んでね!」

「はい、リサさん。」

「私は湊友希那よ。」

「よろしくお願いします。湊さん。」

「私は瀬田薫だ...栄人との出会い、なんて儚いんだ...」

「はい、そうですね。瀬田さん。」

「私の事は、薫と呼んでくれ。」

「はい、薫さん。」

「...ん?待って。」

「どうしました、リサさん?」

「なんで、薫と初見で会話が成立するの?」

「え?」

「いや、儚い...とか言ってんじゃん!」

「それだよ!リサちー!」

 

 日菜さんが入ってきた。

 

「どういう事?日菜?」

「栄君はね~私の表現も理解できるんだよ!」

「日菜まで?!」

「...そんなに不思議なことなんですか?」

「...少なくとも、私たちには難しいかな~」

「そうね。」

「ジブンもです。」

「うーん、むしろ分かりやすいんですが...?」

「...天才?」

「...異次元ね。」

「...すごすぎます...」

 

 なんか引かれたみたいだ。

 

「__それでね!お姉ちゃんが犬を撫でてすっごく笑顔だったの、すっごくるんっ♪って来たんだ~!」

「厳しそうな人なのに、ギャップですね。」

「でしょ~!」

「儚い...」

「そうですね、薫さん。」

「__あれ、何の会話?」

「分からないわ。」

「常人のジブン達じゃ、感情表現が分からないですね...」

 

 俺たちは会話をしていた。

 すると、

 

「__この後カラオケ行こうよ~」

「いや、あの...」

「あの、さっきから断ってるんですが。」

「そうだよ!」

「いいじゃんか~!」

 

 絡まれてる女生徒を見つけた。

 制服を見る限り、あの三人は一年生、つまり新入生だろう。

 

「...すいません、日菜さん。

 少し、止めてきます。」

「え?私も行こうか?」

「いいですよ。」

 

 俺は近づいて行った。

 

「__おい。」

「あ?」

「その子たち、困ってるだろ?

 あんまり絡んでやるなよ。」

「そんなの俺たちの勝手じゃね?」

「断ってるよな?

 断るのはその子たちの自由じゃねぇの?」

「これからオッケーが出るんだよ、な?」

 

 男たちは三人の方を見た。

 

「嫌、です...」

「嫌だ!」

「お断りします。」

「...だ、そうだが?」

「うるせぇ!黙ってこい!」

「きゃ!」

「六花!」

「六花ちゃん!」

 

 六花、と呼ばれた少女の腕を掴んだ。

 

「...おい。」

「あ?__!」

 

 俺は男の腹を殴った。

 

「やめろ。女の子に手を出すのはいただけない。」

「う、ぐ...お前ら!やれ!」

「やめといた方がいいぞ?

 怖くなるだけだ。」

「うるせぇ調子乗んな!__??!!」

「ぶっとばして__??!!」

「は?」

 

 俺に殴りかかってきた二人は衝突した。

 

「な、なんだ!今の?!」

「こいつ、今!」

「す、すり抜けた?!」

「いや、そんなわけないだろ。

 でも、まぁ、そう見えるよな。」

 

 俺は男たちを見た。

 

「どうする?お前らの攻撃は当たらないが、続けるか?」

「うるせぇ!囲め!お前ら!」

「「おお!」」

 

 三人に囲まれた。

 

「これなら...」

「終わりだ!」

「今度こそ!」

 

 一斉に来た、が

 

「「「???!!!」」」

「...無駄だって。」

「な、なんで!今のタイミングなら...」

「絶対にあたるはずなのに!」

「なんで当たらなかった?!」

 

 男たちは困惑してる。

 俺はこう言った。

 

「続けるか?どうせ当たらないが暇つぶしくらい付き合うぞ?」

 

 俺はにやけながらそう言った。

 

「__!!こ、こいつやばい!」

「に、逃げろ!」

「お、おう!!」

 

 三人は体育館を出ていった。

 

「...お化けを見たみたいな反応しやがって。」

「あ、あの...」

「ん?」

「助けてくれて、あ、ありがとうございました。」

「うん?別にいいぞ?俺はよけただけだし。」

「__えーい君!」

「あ、日菜さん。」

「すっごいね~!あれ!」

「そうですか?」

「うん!なんかシュッ!って感じで~!」

「うーん、普通なんですが。」

「いや!あれはかっこいいです!」

「?」

「私は宇田川あこです!」

「あこ、ね。で、かっこいいのか?あれ。」

「はい!魔法みたいでした!」

「魔法か。いいな、それ。」

「でも、どうやってやったんですか?」

「えっと...」

「あ、私は戸山明日香です。さっきは六花を助けてくれてありがとうございました。」

「明日香か気にしなくてもいいぞ。

 あと、あれは、普通の動きだぞ。」

 

 俺は皆と合流した。

 

「...けほっ。」

「栄君?どうしたの?」

「...いや、なんでもないですよ。

 でも、すこし、トイレに行ってきます。」

「うん?」

 

 俺はトイレに行った。

________________________

 

「__げほっ!ゴホゴホ!」

 

 俺は激しくせき込んだ。

 

「クソ、これでも動き過ぎかよ。」

 

 口を押えてた手には血がついてる。

 

「...薬、飲まねぇと。」

 

 俺は薬を飲んだ。

 

「...戻ろ、遅いと怪しまれる。」

 

 俺は会場に向かった。

 

 これが、始まりだ。

 

 

 




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