「__あれは、羽沢?」
「あ!おはよう、八舞君!」
「何してるんだ?」
「今日は生徒会のお仕事なんだ!」
「生徒会か、大変そうだな。」
「そんなことないよ!やりがいもあるし!」
「そうか、まぁ、頑張れよ。」
「うん!また後でね!」
「あぁ。」
そう言って羽沢はどこかに行った。
俺も教室に行った。
「...あ、今日、日直だった。
職員室行かねぇと。」
俺は職員室に向かった。
「__失礼します。日誌を取りに来ました。」
俺は職員室に入った。
「失礼します!」
「...え?羽沢?」
「あ、八舞君。今日は日直なの?」
「あ、あぁ。」
俺は驚いていた。
「(待て、さっき羽沢が向かった方向は職員室と真逆だぞ?しかも、俺はここに来るまでそんなに時間はかかってない。)」
「?どうしたの?」
「...いや、なんでもない。」
俺は考えるのをやめた。
そして、俺は職員室を出た。
「...てか、日菜さんは何してるんだ?」
「__あ!栄くーん!」
「日菜さん。」
日菜さんが手を振りながらこっちに来た。
「おはよ!」
「おはようございます。
早速ですが、一つ聞いてもいいですか?」
「ん?何々?」
「日菜さん、いつ学校に来ましたか?」
「さっきだよ!」
「生徒会の仕事、あったりしませんか?」
「仕事?......あ。」
「...忘れてたんですか?」
「...うん。」
「全く...。後で羽沢に謝ってくださいよ。」
「分かった...」
「あと、生徒会って手伝いとか募集してますか?」
「手伝い?」
「羽沢の負担があまりにも大きそうなので俺も手伝いますよ。」
「いいの?」
「はい。」
「じゃあ!つぐちゃんに聞いてみるよ!」
「お願いします。」
「じゃあ!またね、栄君!」
日菜さんは走って行った。
________________________
「__おはよ、八舞。」
「美竹か。おはよう。」
教室にいると美竹が来た。
「今日って何かあったっけ。」
「今日は通常授業だぞ。」
「そう。」
その時、美竹のカバンからノートが落ちた。
「これは?」
俺は好奇心でノートを開いてしまった。
「...」
「八舞?何見て...って、返して!」
美竹はノートを取った。
「...見た?」
「...かっこいい文だったぞ?__痛!」
「...」
美竹は無言で俺の足を踏んでる。
「わ、悪かった!だから、足をどけてくれ!」
「...八舞に辱められた。」
「誤解を生む言い方やめて!?」
「__おーす、二人とも...って、何やってんだ?」
「おはよ!二人とも!」
「おはよ~」
「...八舞に、辱められた。」
「「「え?」」」
「いや、だから誤解が__」
「おい、栄斗。」
「と、巴...?」
「何したかわからねぇが、男なら責任取ろうな?」
「だから、誤解だ!」
俺の叫びはむなしく木霊した。
__それから、事情を説明した。
「__なるほど、そういう事か!」
「...やっと分かってくれたか。もう手遅れだが。」
「...ごめん。」
俺はクラスで美竹を辱めた男、というイメージがついてしまった。
「...はぁ。」
「まぁまぁ~、そう落ち込まないで~」
「青葉...」
「モカちゃんには~とっておきの解決策があるのですよ~」
「何?それは何なんだ?」
「それは~いっその事二人が付き合っちゃえば~」
「余計にアウトだよ!美竹を見ろ...よ?」
「///」
「美竹...さん?どうして顔が赤くなってるんでしょうか?」
「蘭は超絶ピュアっ子だからね~」
「耐性がないんだよな蘭は。」
「可愛いよね!」
「...うっさい///」
「...(見た目との落差がすっごい。)」
「何見てんの?」
「...いや、なんでもない...です。」
「なんで敬語?」
そうして、朝のちょっとした時間は過ぎていった。
________________________
放課後だ。
「__今日は何もないから普通に帰ってるが。
帰ったら何をするか。」
「八舞じゃねぇか。」
「ますき?」
「今帰りか?」
「あぁ。」
「なら。」
ますきは俺に近づいてきた。
「ちょっと付き合えよ、八舞。」
「別にいいけど、どこに?」
「私のおすすめの店だ。」
「おすすめの店?」
「あぁ、ついてこいよ。」
「分かった。」
俺はますきについて行った。
「__ここだ。」
「ここは...カフェ?」
「あぁ。ここのケーキが美味いんだ。」
「なるほど。えっと、店の名前は羽沢珈琲店か...って羽沢?」
「?どうした?」
「いや、クラスメイトに同じ苗字の女子が__」
「__あれ?八舞君?」
噂をすればなんとやら。
羽沢が来た。
「よう、また来たぞ。」
「あ!ますきさん!いらっしゃい!」
「あぁ。」
俺たちは店に入った。
________________________
「__八舞は何にする?」
「ますきのおすすめは何だ?」
「私は...これだな。」
「じゃあそれと...紅茶あるのか?珈琲店なのに?
まぁいいや、紅茶にしよ。」
「じゃあ、注文するぞ。」
「ご注文はお決まりですか?」
「あぁ。私が__」
そうして注文が終わった。
「__はい!かしこまりました!
少々お待ちください!」
そう言って羽沢は厨房に行った。
「「...」」
俺たちは無言になった。
ますきと二人になるのが初めてだから何の話をすればいいかわからない。
「...なぁ。」
「?」
「八舞は、なんでRASのマネージャーになったんだ?」
「え?うーん...個人的にやってみたかったからかな。」
「そうか。」
「「...」」
また無言になった。
「(...会話が切れた。どうしたらいいんだ?)」
「(話したいことは多いのに、八舞にどんな話題振っていいかわからねぇ...)」
「「...」」
俺たちが無言でいると、羽沢が来た。
「お待たせしました!」
「あ、あぁ。ありがと。」
「ありがと。」
「いえいえ!ごゆっくり!」
羽沢は他の仕事に行った。
「...まぁ、食べよう、ますき。」
「...あぁ。」
俺たちはケーキを食べ始めた。
「美味い...♪」
「ますき?」
「!い、いや、なんでもねぇ。」
「...ますきはケーキが好きなんだな。」
「...わりぃか?」
「いや、可愛いなと思って。」
「はぁ!?」
「?」
「ちょ!お前!今!」
「?可愛いってやつか?あれは本心だぞ。
ますきはかっこよくて可愛いなって。」
「...」
「ますき?」
ますきは顔をそらしている。
「...調子が狂うやつだ...」
「?」
「しかも、無自覚かよ...全く。」
ますきはため息をついた。
「なんか落ち着いた。」
「そうか?あ、食い終わったな。会計を__」
「待て」
「?」
「私が払う。」
「え?いや__」
「分かったな?」
ますきから威圧感を感じる。
「...分かった。」
「これ、私からのマネージャーの歓迎だから。」
「!」
「...そんだけだ///」
「(...ますきって意外と素直だよな。)」
俺はそんな事を思っていた
「(俺は少しでも報いるために、真面目に働くだけだな)」
「__おい、出るぞ。」
「分かった。」
俺たちは店を出た。
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「__あ!栄君だ!」
「日菜さん?なんでここに?」
「...確か、パステルパレットの。」
「あ!狂犬さんだ!」
「...狂犬?__って、ますき?!」
ますきは急に走り出した。
「おい!どこ行くんだ!」
「わりぃ。」
「おい!待て__って行っちまった。」
ますきの姿はすぐに見えなくなった。
「私、悪いこと言っちゃった...?」
「日菜さん、狂犬って何のことですか?」
「えっと__」
日菜さんから狂犬についての話を聞いた。
「...手数を勝手に増やして、色んな所から手放された?」
「うん、そう聞いてるよ。」
「まさか。」
「栄君?」
「ますきはそれをコンプレックスと思ってるかもしれないです。」
「え?!じゃ、じゃあ、私...」
「それはもう仕方ないですよ。
異名的なものになっていたんですから。」
「でも...」
「後は俺の方でどうにかします。」
「大丈夫なの?」
「はい。」
俺のすることが決まった。
「(ますきを助ける。)」
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