恋愛のブシドー   作:火の車

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日菜ルート最終話です!

今回は休んでしまってごめんなさい。
体調を崩しまして、感想返信をするのがやっとでした。


最終話

 俺は日菜さんに連絡をした。

 

「__もしもし。日菜さんですか?」

『うん!どうしたの?』

「良ければ日曜日、俺と遊びに行きませんか?」

『え?!』

「嫌なら断ってくれて構いません。」

『い、いや!行くよ!』

「そうですか。あ、待ち合わせ場所は駅前でお願いします。」

『りょーかーい!』

 

 そうして、電話が切れた。

 

「...よし、これでいい。

 予定は考えてるし、アドバイスの聞き洩らしもない。」

 

 俺は顔をあげて

 

「後は俺の心だ。」

 

 俺はそう言った。

________________________

 

 ”日菜side”

 

「__うう~!決まらないよ~!!」

「どうしたの?日菜?」

「服が決まらないんだよ~!」

「服?何の?」

「えぇ?!えっと...それは...///」

「(あ、八舞君ね。積極的なのね。)」

 

 紗夜は全てを察した。

 

「...日菜。」

「?どうしたの、お姉ちゃん?」

「後悔しないように、頑張るのよ。」

 

 そう言って紗夜は部屋を出た。

 

「え?!なんで知ってるのー!///」

________________________

 

 当日になった。

 待ち合わせ時間は日菜さんの事を考慮して昼過ぎだ。

 

「__栄くーん!」

「こんちには、日菜さん。」

「ごめんね、仕事が入っちゃって...」

「いいですよ。むしろ丁度いいです。」

「?」

「...まぁ、行きましょうか。」

「うん!」

 

 俺たちはある場所に向かった。

 

「__ここですよ。」

「ここは?」

 

 俺たちが来たのは科学館だ。

 

「ここは科学館ですよ。」

「科学館?」

「ここのプラネタリウムが評判良いらしいです。」

「プラネタリウム!」

 

 日菜さんの目が輝いた。

 

「まぁ、入りましょう。」

「うん!」

 

 俺たちは建物に入った。

________________________

 

「すっごーい!」

 

 日菜さんは科学館のものに興味津々だ。

 

「時間もありますし、見て回りますか?」

「うん!行きたい!」

 

 俺たちは館内を歩き回った。

 

「__ねぇねぇ栄君!これ触ってみて!」

「これですか?__ってうわ!」

「あははー!!」

「全く、驚きましたよ。」

「すごかったでしょ?雷!」

「えぇ、まぁ。」

「次、あれ行こ!」

 

 俺たちは時間の許す限り館内を歩き回った。

 

「__日菜さん、そろそろ時間ですよ。」

「え?もう?」

「はい。」

「じゃあ!行こー!」

 

 俺たちはプラネタリウムに向かった。

________________________

 

「__すっごいな。」

「うん!広いね!」

 

 プラネタリウムをするホールはかなりの広さだった。

 

「あ!暗くなってきたよ!」

 

 ホール内は暗くなり、

 天井には星が映し出された。

 

「...綺麗...」

「そうですね、日菜さん。」

 

 だが、俺はあることを思っていた。

 

「...でも、あの時、栄君と見た星が一番きれいだった...」

「!...あの、日菜さん。」

「?」

「この後、星を見に行きませんか?

 あの場所に。」

「うん、行きたい!」

________________________

 

 俺たちはプラネタリウムが終わった後、ある場所に来た。

 

「__いやー!懐かしいね!」

「来たのは今年ですけどね。」

「そうだっけ?」

「えぇ、俺が日菜さんと出会ったのは今年ですからね。」

「そう言えばそうだったねー!」

 

 俺たちが来たのは山だ。

 

「前に来たときは大変だったねー」

「そうですね。遭難したり、熊に追いかけられたり。」

 

 俺は前に来た時の事を思い出していた。

 

「...あれって、私のせい、だよね...」

「気にしなくていいですよ。

 なんやかんやいい思い出ですし。」

「でも、あの時の栄君は...」

「大丈夫ですよ。」

 

 俺たちは歩いた。

 

「今の俺は日菜さんがいてこそですよ。」

「え...?」

「あ、着きましたよ。」

 

 順路に沿って来たらすぐに着いた。

 

「見てください、日菜さん。

 星が綺麗ですよ。」

「!...うん!」

 

 空は満天の星空だ。

 

「...綺麗だね。」

「はい。」

 

 俺たちは近くにあったベンチで座って星を見てる。

 

「...前にここに来た時、死んだ星の話をしましたよね。」

「...うん。それで、似てるって。

 あの時は意味が分からなかった。」

「あの時は死を待つだけの身でしたから。

 そういう意味で似てるなって。」

「栄君...」

「でも、今、俺は生きてます。」

 

 俺はそう言った。

 

「がんを乗り越えて、普通の人と同じ生活を送れるようになりました。」

「うん!」

「それで、その、日菜さん。」

 

 俺は立ち上がった。

 

「栄君?」

「俺のわがままを聞いてくれませんか?」

「わがまま...?」

「はい。」

「それって、何...?」

「それは...」

 

 俺は一呼吸した。

 

「__俺と未来を歩いてください、日菜さん。」

「え...?」

 

 日菜さんは驚いた顔をしている。

 

「そ、それって、どういうこと...」

「言い換えれば、結婚を前提に付き合ってください、ってことです。」

「...」

 

 日菜さんはうつ向いている。

 

「日菜さん?」

「栄君!」

「は、はい__?!」

 

 日菜さんが抱き着いてきた。

 

「...私、分かんないよ。」

「え?」

「だって、嬉しいのに、涙が出るの...」

「!」

「私、不安だったの。」

「不安?」

「私が攫われて、栄君が助けてくれて。

 でも、栄君は死んじゃいそうになって...

 私が栄君を殺すんじゃないかって...」

「そんな事はないですよ。」

「実は栄君に恨まれてるんじゃないかなて、

 嫌われてるんじゃないかなって...」

「でも、違ったでしょう?」

「...うん。」

「俺は日菜さんがいたから生きたいと思えたし、

 あの時だって日菜さんだから助けに行きたいと思ったんですよ。」

 

 不安そうな日菜さんに俺はそう言った。

 

「私、すっごいわがままだよ?」

「知ってます。」

「栄君を振り回すよ?」

「問題ないです。」

「付き合うとか...わからないよ...?///」

「俺もわかりませんよ?」

 

 俺は切り出した

 

「日菜さん、俺と付き合ってくれますか?」

 

 俺がそう言うと

 

「__うん!私も栄君と一緒にいたい!」

 

 そう言った日菜さんの笑顔は、空に輝く星よりも、あるかに輝いて見えた。

 

__そして、しばらく時間が経った。

 

「__この後、どうします?」

「そうだね~家来る?」

「え?いいんですか?」

「うん!お父さんとお母さんは旅行に行ってるから、お姉ちゃんしかいないよ!」

「なら、行きます。氷川さんに報告しないとですし。」

「じゃあ!行こ!栄君!」

「はい!」

 

 俺は日菜さんに手を引かれた。

 

 俺はこれからも日菜さんに手を引かれ続けるんだろう。

 でも、そういうのも良いよな。

________________________

 

 

 数年後。

 

 俺たちは羽沢珈琲店にいる。

 

「__やーっとだね!」

「そうですね。」

 

 俺たちは結婚式を二日後に控えていた。

 

「二人も結婚か~早いね~」

「そうね、リサ。」

「おめでとうございます!二人とも!」

「ありがと!」

「ありがとう、羽沢。」

「...それでなんだけどさ。」

「どうしました、今井さん?」

「紗夜はどうして、そんなに眠そうなのかなー?」

「...二人の営みの声が...」

「あ...(察し)」

「...すいません、紗夜さん。」

「ごめんね、お姉ちゃん...」

 

 俺たちは謝った。

 

「でも...」

「紗夜?」

「私の妹と義弟は...可愛いですね...!」

「紗夜ーーー!!」

 

 紗夜さんは眠りについた。

 

「まさか、そこまで声が漏れてるとは...」

「うん...言ってくれればよかったのに...」

「まぁ、それだけ二人が可愛いんだよ!ね!友希那!」

「えぇ、そうね。」

「紗夜さんには今度なにか買っていきます。」

 

 俺たちはしばらく話していた。

 

「__あ、そう言えば!」

「日菜?」

「私、栄君との子供出来たんだ!」

「「「え?」」」

「ひ、日菜?いつ分かったんですか?!」

「朝に病院行ってきたんだー!それで分かったの!」

「そ、そうですか。」

「日菜がお母さん?大丈夫?」

「大丈夫だよリサちー!」

「まぁ、八舞君がいるから、大丈夫じゃないかしら?」

「そうだね、八舞いるし、大丈夫か!」

「も~!私も大丈夫だよー!」

「日菜は相変わらずフリーダムですからね。

 心配にもなりますよ。」

「だよね~!」

「そうね。」

「栄君まで?!」

「...冗談ですよ?」

「間が気になるよ!」

「それにしても、俺が父親か。

 昔じゃ考えられないな。」

「もう!栄君!それは言わないんでしょ!」

「あ、すいません。」

「というわけで罰ゲーム♪」

「え?ここで?」

「うん!」

「いや、人前じゃ流石に__!!」

「んっ...///」

 

 日菜さんにキスをされた。

 

「え?え?2人とも?!」

「...中々、過激なのね...///」

「す、すごい...///」

 

 周りからいろいろ言われている。

 

「__反省した?」

「はい、しました。」

「もうそれ言っちゃだめだよ?」

「はい。でも...」

「?」

 

 俺は日菜の耳元でこう言った。

 

「...今夜、覚悟してろよ日菜。」

「~っ///」

「...まさか、日菜って受け?」

「...じゃあ、八舞君は...」

「狼...いえ、王様、なのかしら?」

「どうしました?三人とも?」

「「「なんでもない!!!」」」

「そ、そうですか。」

「ねぇ、栄君?」

「はい?」

 

 日菜さんに呼ばれた。

 

「どう?」

「どうとは?」

「今、幸せ?」

「はい。日菜といるから。」

「そう...」

「日菜?」

 

 日菜はこっちを見ている。

 

「私も、最高に幸せ!」

「良かったよ。」

「これからも、よろしくね?栄君。」

「はい、日菜。」

 

 俺は今言った通り幸せだ。

 

「これからは、私と栄君とこの子で三人だよ!」

「はい!日菜!」

 

 これからも、天才少女との世界を、

 謳歌することにしようとするか。




 次はメタ回になりますので。
 思いついた方は感想欄でも大丈夫ですので、書いて行ってくださいね!

主人公 八舞栄斗
ヒロイン 氷川日菜 佐藤ますき 朝日六花
主要人物 チュチュ パレオ レイヤ 美竹蘭 青葉モカ 羽沢つぐみ 宇田川巴 上原ひまり 氷川紗夜 湊友希那 今井リサ 丸山彩

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