灼熱炎吐ける至高の存在に転生しちゃいました   作:こまるん

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かなり遅くなってしまい申し訳ありません!四月である程度生活は落ち着いてこそいたのですが、先も見据えた諸々な設定、展開を考えている内に筆が止まってなかなか書けず……!!

お気に入り、高評価、本当に励みになっています。ありがとうございます!


今回はアルカパでビアンカちゃんとデート(スライム付き)回だ!






第7話

 

 

 

 はいっ ということでやってまいりましたアルカパでございます。

 サンタローズが村なら、こちらは街と言っても良いんじゃないかな。武器や防具の店に、よろずやと一通りの店は揃っているほか、酒場、宿屋もそれなりの規模で繁栄してている。

 自然の美しさで言えばサンタローズほどではないとはいえ、ここも素晴らしいところと言えるだろう。

 なんといってもビアンカの故郷っていうのがいいよね。私はゲーム時代ではビアンカイチオシでした。異論は認める。

 

 ゲームと言えば、現実となってしまった今でも特に町並みに変わった印象はない。

 強いて言うなら、ゲームで描写されていなかった民家が多いかなって程度。

 町の中央に建っている教会を横目に見ながら、一行はダンカンさんの元へ急いだってわけさ。

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

「病気が移るといけないから、あんた達は外で遊んでな」

 

「はーい。行こ?リュカ、スラりん。私が案内してあげるわ!」

 

 お母さんの言葉を受け、外に出る。

 あそこは誰々さんの武器屋だ、あそこは誰々さんの防具屋だ……と、1件1件の家屋を案内するビアンカちゃん。

 宿屋へ向かう時にざっと目にしては居たものの、彼女の案内は店主の特徴まで添えられるのでなかなかに興味深い。

 一番面白かったのは、『武器屋のおじさんは夜まで営業するけど、道具屋のお兄さんは早くに閉めちゃうんだよー。だらしないんだから!』と憤慨してみせるビアンカちゃんの姿かな。

 もちろん冗談ではあるんだろうけど、確かに道具屋だけ営業時間が違うのってちょっと新鮮?

 まぁ、現実で考えたらそっちの方が当然感あるけど。

 

 さてまぁそんなこんなで街を巡っていた私たち。

 川を渡った小島のようなところで、少年二人が何かを寄ってたかって攻撃している光景に出くわした。

 あ、と思う間もなく、ビアンカちゃんが駆け出して行く。

 

「やめなさいよ!」

 

「な、なんだよ、邪魔するなよ!今ソイツを虐めて遊んでたんだから」

 

「変わった猫だろ? 変な子で泣くから面白いぜっ」

 

 突然割り込んできたことに一瞬たじろいだ少年達。けれど、すぐに気を取り直してまた子猫ちゃんいじめを再開してしまった。

 

「かわいそうでしょう。その子を渡しなさい! 」

 

「わたせだってよ。どうする?」

 

「そうだなあ。虐めるのも飽きてきたし……そうだ!レヌール城のオバケの噂は知ってるだろ?それを退治してきたら、このネコはあげるよ」

 

「そりゃいいや。 レヌールのお化けを退治してきたらな! とーぜん、オトナの助けを借りちゃダメだぜ!」

 

「いいわ、わかった。言ったからね。スグにでも退治してきてあげるから、待ってなさい!」

 

 話は決まったとばかりに、スタスタと歩き出してしまうビアンカちゃん。リュカは慌てて後を追う。

 

「リュカ、スラりん、話は聞いたわね?」

 

「聞きはしたけど……本当にやるつもり?」

 

「なによ、怖いの?」

 

「違うよ。レヌール城って、ここから結構遠いところってさっき聞いたよ?ボク達だけで行くなんて、許してくれるかな」

 

 至極尤もな指摘を受け、ガーンと固まるビアンカちゃん。

 まあね、確かに。ゲームの時もおもったけれど、あそこ相当な距離あるよね。子供だけの外出が許されるような場所ではない。

 

 けどまぁ。

 

「……いいわ。夜に行きましょう」

 

 そんなことで諦める彼女じゃあないよね。

 ビアンカちゃんによると、この街には門番こそいるものの、夜になると彼は眠りこけてしまって禄に見張ってもいないという。

 その隙をついて、みんなが寝静まった真夜中にレヌール城まで突撃してしまおうというのだ。

 

 はじめは懸念を示していたリュカだったけど、ビアンカちゃんの熱に押されるうちに、すっかりその気になってしまった。今では二人でどんな準備が必要か語り合っている。

 ま、そのへんはしっかり子供ってことなのかな。瞳をキラキラさせて計画を練る姿は、なんとも可愛らしい。

 

 いいね。思いっきり今という時間を楽しもう。このスライムさんがしっかり見守ってあげるからさ!

 

「よし。そうと決まれば善は急げよ!」

 

「あ、待ってよ!」

 

 話は決まったとばかりに走り出してしまった彼女の後ろを、リュカと共に慌てて追いかける。行き着いた先は、例の武器屋さん。

 

「いらっしゃ……おや、またちっちぇえお客さんだな?」

 

「こんにちは。おじさん。今度は本当にお客なのよ!」

 

「お。お使いかい?包丁なら、良いのが入ってるよ」

 

「フフン。違うの。私と、リュカと……あと、スラりんちゃんの武器よ!」

 

 何処か胸を張って店主に話しかけるビアンカちゃん。店のおじさんも、何だかんだで愛想が良いよね。

 

「武器?そりゃあ確かにこんな世の中だ。武器の一つはあっても良いかもしれないが……ちびっ子には早いぜ」

 

「今の内から練習しておくのよ!備えあれば憂いなしって言うでしょう」

 

「そりゃ難しい言葉を知ってるもんだと褒めてやりたいとこだが……残念だが、武器ってものは高いんだ。賢いビアンカちゃんなら知ってるとは思うが、こんな銅で出来た剣一つとってもアンタの宿屋に3ヶ月は泊まれちまう」

 

 そう言って、首を振ってみせるおじさん。そう考えると、確かに武器って高いよね。どうの剣が270ゴールドで、アルカパの宿屋が一人3ゴールドだったかな。丁度90泊だ。

 ……いや、薬草が8ゴールドな事考えると宿屋が安すぎるでしょ。ゲームだと意識もしなかったけど、案外薬草って高価なのかな?

 

「心配は要らないわ。お金なら……リュカ!」

 

 ご指名を受け、苦笑いを浮かべながらもお金の袋を差し出してみせるリュカ。

 訝しげに受け取って、中身を見た店主が目を見開いたのが見えた。

 

「こいつは……1000……いや、1500ゴールドはあるじゃねぇか。……ボウズ、戦闘経験は?」

 

「えーと、お父さんと旅をしてるから、ほんの少しだけ。あと、こないだ1人で洞窟探検したよ!」

 

「なるほどな。その歳でもう実戦済とは、恐れ入った。それなら話は別だ。何が欲しい? うちのオススメはコイツだぜ」

 

 彼はそう言って棚から何かを取り出す。一般的な剣や槍とは違う、コンパクトサイズのくの字の物体に、リュカは不思議そうな表情を浮かべた。

 

「こいつはブーメランって言ってな。ちょっとばかり値は張るが、一度に多くの敵を薙ぎ払える優れモンだ。こんな見た目だが、その辺の剣よりも殺傷力は高い。投げ物な分、扱いには要注意ってやつだな。

 あと、ちょいと投げ方にコツがいるから、苦手なやつはとことん無理だ。試してみるか?」

 

「うん」

 

「いいぜ。ついてきな」

 

 店主の計らいで店の裏手の試用スペースにおじゃまする。こんな所もあるんだと思ったけど、確かによく考えたら命を預ける武器を店先で眺めるだけで選びたいものでもないよね。

 こういうゲームじゃ描写されない所に新発見があるのは、本当に面白くて、生きてるって実感がする。

 

 さて、広い空間で色々試させて貰ったところ、リュカは割となんでも。ビアンカは短剣や鞭が得意なことがわかった。

 その上で、まだ二人とも子供で未熟な体であることからも、なるべく魔物とは距離を取れた方が安全だという話になり。 ビアンカには茨のムチ。リュカにはブーメランを買う。

 

 最後は、私。そもそもこの身体で何を扱えるのかから実験したところ、当然というべきか剣や杖などを持って振ることは難しかった。しかし、体全体を使って捻るように投げることで、ブーメランを扱えてしまうことが発覚。3人から器用さについて驚かれながらも、私もそれを持つことに決まった。

 

 最後に残ったお金で子供二人のうろこの盾と薬草を買って、準備はおしまい。

 夜の作戦に向けて、早めに寝てしまうことにした。

 

 さあて、夜になったらドキドキお化け屋敷探検の始まりだ。ワクワクするね!

 

 

 

 

 

 

 

 






いざこういう形で筆をとってみると、ゲームの時は意識すらしなかった細かいところまで色々と触れることが出来て新鮮な気持ちです。
スライムちゃん達の生き生きとした姿を少しでもお届けできればという想い。




ブックマーク&高評価をいただけると私のモチベーションがぐわーーっと上がりますので、楽しんでいただけた方、応援してくださる方は是非ともポチッとよろしくお願い致します!(YouTube風)



更新日の15時 追記。
スライムちゃんのブーメランモーションは、ドラクエ10の仲間スライムイメージしていただけるとわかりやすいかと思います!めっちゃかわいいよ!!!!
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