なんか、ハマーン拾っちまった。   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。

その2が長くなりすぎて、アムロとレッドマンの話を分けちゃいました。


番外後日談:ラプラスの箱中編その2アムロ・レイ

なんかハマーン拾っちまった番外後日談中編その2

 

俺はトラヴィスのおっさんと白い人、そして赤い人レッドマンに連絡して、オードリーから聞いたラプラスの箱の話を要約して伝えたところ、直ぐにこっちに来ると返事をもらう。

あの言い回しだと、どうやらおっさんと赤い人は何らかの情報を持っているようだ。

 

 

ん?

白い人と赤い人って誰だって?

第2次ネオ・ジオン抗争の3日後に、俺が操縦する医療用小型宇宙船舶に突っ込んできた白と焦げた赤の脱出ポッドに入ってた二人の事だ。

俺はあの日、トラヴィスのおっさんが所有する宇宙プラントの倉庫経由で、こっそり俺の診療所に2人に搬送した。

 

白い人は白い脱出ポッドに入ってたから便宜上そう名付けたが、直ぐに身元が分かった。

トラヴィスのおっさんがその顔を見て、直ぐにわかったそうだ。

その名は俺でも知ってる。

アムロ・レイ……地球連邦軍最強のモビルスーツパイロット。

一年戦争で若干16歳という年齢で、数多の強敵を打倒した生きる伝説だ。

第2次ネオ・ジオン抗争では、最後までシャアの艦隊と交戦していたそうだ。

 

そのアムロなんだが、見たところ意識が無いだけで、外傷等は無い。

俺は、それならば普通に大きな病院に搬送すればいいと思っていたのだが……トラヴィスのおっさんに止められた。

おっさん曰く、アムロ・レイは連邦でも疎まれる存在だと。

ニュータイプの力を余りにも示しすぎたのだそうだ。その凄まじい能力に恐れをなした連邦上層部は一年戦争後直ぐにアムロ・レイを軟禁した。7年も……グリプス戦役ではカラバの一員として、地球で奮戦していたとか。その後も連邦に閑職に追いやられ、今回のシャアの事で、慌てて前線に出したのだと。

連邦上層部は自分たちの都合で、平時は軟禁し、強敵が現れたら最前線送りってか?

マジでくそったれだ。自分とこの兵士ですらそんな扱いだ。しかも連邦の勝利に大きく貢献した奴をだ。

そして今回のこの戦いで、アクシズの半分が地球に落ちかけ、謎の光によって押し戻された現象について、連邦軍の上層部で噂になっていたとか……アムロ・レイが関わっていると……

連邦はアホばっかりだろうと俺はその話を聞いて思った。人一人でどうやってあんな現象を起こすんだと。

しかし、おっさんは首を振る。

連邦上層部はそんな噂が実しやかに囁かれるぐらいアムロ・レイ……いや、ニュータイプを極端に恐れていると、今回の戦いでも、アムロ・レイに十分なモビルスーツを渡していなかったんだと。

……開いた口が塞がらねーとはこの事だ。

そんでだ。おっさん曰く、この意識が無い状態のアムロ・レイを病院に預けた場合、秘密裏に消すか、人体実験送りにされる可能性が在ると言うのだ。

……俺はその話に呆れるしかないが、連邦上層部ならやりかねないと、俺の診療所で匿う事にした。

 

ローザはアムロ・レイとは面識は全くないそうだが、口では「私の方がモビルスーツの扱いは上だ」とか言っていたが、シャアを幾度も追い詰めたその実力は認めていた。

 

クェスはどうやら、この戦いの前にアムロと会ったことがあるようだ。

歯に何か挟まったような言い様に、俺は問い詰めてやったら、とんでもない事実を吐きやがった。

父親と宇宙に上がった際、出会ったのが連邦軍士官のアムロだったそうだ。

憧れを抱いていたアムロに最初は付きまとっていたらしいが、アムロに嫌な女の影があったからって、シャアについて行ったとか……。

なんだそりゃ?

初めて会った大人の人間にホイホイついて行くなんて、普通じゃない。いくらニュータイプだからってな。

クェスとは数日一緒に暮らしていたが、ローザとは違った意味で常識が欠落していた。ローザの場合は仏頂面の居丈高しいが、一般市民の暮らしを知らなかっただけのお嬢様って感じだった。クェスの場合、モラルというか良識が欠如していた。身近に叱ってくれる大人や信頼できる大人が居なかったのだろう。

母親は早くに亡くしたらしく、話に聞くと、父親とも家で一緒に過ごした時間が極端に短かったと。

身の回りの世話をやってくれる使用人は居るが、ほぼ、ほったらかしに近い状態だったようだ。

 

この後、しばらくして正式にクェスを俺の養女としたんだが、結構手が掛かったな。

あれから3年、今ではそこそこの常識をわきまえるようになったクェス。

まあ、ほぼリゼのお陰のようなもんだけどな。

今でも突拍子もない言動や行動はあるし、学校にも何度か呼ばれたが、まあ、やんちゃなわがまま娘の範囲内に何とか収まってる。

 

後だ。アンネローゼが心境を語ってくれた。

一年戦争時に、ガンダムに乗ったアムロに敵として出くわしたそうだ。

アー・バオア・クーでの乱戦の中、何が何だか分からない内に、ガンダムから攻撃を受け、同期の同僚が自分を庇って死んだそうだ。

一年戦争後には、ガンダムのパイロットを恨んでいた事もあったとか。

大人になり、いろんなことを経験した今では、アムロ個人に恨みを抱いていないと……だが、どうしても自分を庇って死んだ同期の同僚を思い出してしまうらしい。

こればかりは、アンネローゼの中で心の整理をしてもらうしかない。

たまたま敵味方で分かれ戦場で出くわしてしまった。

命を懸けた戦いがその場で起きる。殺すか殺されるかのな。

そこには個人の感情などない。敵か味方かだけだ。

 

トラヴィスのおっさんはアムロ・レイのデータも入手していたらしい。

アムロ・レイとの戦いもシミュレートしていたそうだ。

そんな案件も連邦の裏ではあったのだろう。

どう考えても、モビルスーツ戦で倒せるプランを思いつけなかったと言っていた。

アムロを倒すにはモビルスーツに乗る前しかないと……。

データを分析すると、常識では考えられないような精密な射撃に的確な回避、最善の攻撃方法を瞬時に判断し、実行に移していたと。

モビルスーツに乗ったアムロを倒すにはモビルスーツ一個大隊でも無傷で返り討ちにされる可能性が高いとか。どんなバケモンだよ。

目の前に寝ている優男がそんな奴に到底見えないがな。

 

話は戻すが、診療所に運んで精密検査を行ったのだが、アムロ・レイの体には異常は全くなかった。

だが眠り続けた。

脳や神経にも損傷等などの異常は見当たらなかったが、脳波レベルが異様に低かった。理由はさっぱりわからん。

何時目覚めるかわからない状態がずっと続く。

だが、眠り続けて半年後に、何の前触れもなく突然目を覚ました。

丁度、アクシズ・ショックと呼ばれたあの宇宙に煌めく光の帯が完全に消え去ったその日に。

 

アムロ・レイが目覚めた後に、第二次ネオ・ジオン抗争の事の顛末と、ここで匿って療養させていた事情を話すと寂しそうに微笑む。

「俺の役目は終わった」と……。

連邦に戻るつもりは無く、苗字を変え、ここで隠遁生活を始めた。

そりゃそうだ。今回の事でニュータイプ恐怖症、いやアムロ・レイ恐怖症をさらに極限まで高めちまった連邦に戻ったところで、何されるか分かったもんじゃない。

家族とか知り合いとかに連絡はいいのかと聞くと、ほとぼりが冷めた頃に知らせるとの事だった。

まあ、仕方が無いだろう。しばらくは此処で隠れていた方が良いのは確かだ。

変に生存を知り合いに知らせて、連邦に感づかれるって事もある。

アムロは手先が器用で機械物に滅法強い、何でも一人でモビルスーツを修理できるレベルらしい。そんなアムロをトラヴィスのおっさんが放っておくわけがなく。案の定スカウトされ、今は15番コロニーに新しく出したおっさんの会社の支店に勤めている。

まあ、どっちかというと街の電気屋みたいな感じだ。

そんなアムロだが、なんかモビルスーツのジャンクから、農業用全自動メカやらを作っちゃったり、子供用のハロなるコミュニティーロボットを開発したりと、技術開発者としてもかなり優秀らしい。

しかも、ハロは新サイド6で爆発的に人気がでて、全世界で注目されてるとか……、なんか16番コロニーの外周プラントを新たに二つ買い取って、工場増産だとか、トラヴィスのおっさんはウハウハだったな。

それとアムロがここに残る理由の一つには赤い人の存在があった。

 





次はレッドマン編
ほぼ書き終わってる感じですが……長い。
なぜこうなった?


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