遊戯王DAG   作:komugi5822

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今日の既存カードはこれ!

リビングデッドの呼び声
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。


vs郡司順平(前編) 咲き乱れる幻の霧の花

「さて、合格発表か……。いよいよこの時がやって来たぜ」

 俺は目の前の書類を開ける。だが、そこには俺の予想外の文字があった。

「補欠合格だぁ!?」

 

 

 それから数週間後、

「えっ、遊デュエル勝ったんじゃなかったの?」

「だから納得いってねーんだよ。何で俺だけ補欠合格なんだ?」

俺と真理はDAGの入学式に出るため、一緒に集合場所の体育館へと向かっていた。結局辞退者が出たのか、その後俺も合格扱いとはなったのだが、デュエルに勝利したのにこの扱いはなかなかに納得いかないものがある。

「まあ、結局またこうして一緒に行けるんだしいいじゃない」

「……そう言われるとなあ」

 確かにそれ以上言い返せない部分はある。最終的に合格はできたのだから、十分と言えば十分な結果だ。

「ところで、今日何やるんだろうね。デュエルディスクとデッキを持って来いって言うくらいなんだからたぶんデュエルするんだろうけど……」

「初日からデュエルっていうのが、本当にデュエルに全てを懸けてるって感じするよな。結局何やるところなんだか分からずじまいだけどさ」

 その時の俺はまだ、これからどんな大変なことが待ち受けているのか、まだ想像もしていなかった。

 

 

「さて、9名全員揃ったな」

 合格者は9名、俺と真理の他に7名が合格したことになる。真理はその中の一人の顔を見つけ、驚いたような顔をする。

「あっ、あの時の……」

「あ、あなたも合格したんですね」

 男性は軽く会釈する。

「おい、あいつ誰だ?」

 俺は横からそっと真理に聞く。

「私も知らない。ただ、試験の時に助けてもらったの」

「ふーん」

 そうこうしているうちに、俺たちの目の前で人数確認を終えた教師が説明を始めた。

「さて、お前たちはある適性を認められてこの場に集められている。それは、ワンターンキルへの対応力だ」

(ワンターンキルへの対応力……?)

 確かに思い返してみると、俺はサイバー・ドラゴンのリミッター解除で殺されかけているし、真理もトゥーン・ブラック・マジシャン・ガールの直接攻撃で危うくやられそうになったという話を聞いた。

「もちろんデュエリストたるものワンターンキルには備えねばならないが、そこから瞬時に反撃し、逆に相手を返り討ちできるくらいのドロー力を持たない者はこのDAGには必要ない。そういった理由で今回の合格者は選ばれている」

 だが、とそこで教師は一呼吸置いた。

「仁科遊、君だけは最初のドロー力と直接関係なしに私たちのデッキに勝利している。そこで、君が補欠合格になっていたというわけだ」

 確かに俺のドローはエレクトリック・ラビット。フェニックスの効果で捨ててしまうことを考えると直接デュエルの勝敗に関係したとは言えないだろう。破壊されることまでを戦術に織り込んでいたとしても、あまりに不安定すぎる。

「待ってください。でも遊は合格になったから今この場にいるんですよね?」

 真理が聞く。

「いや、合格かどうかは今からデュエルをして決めさせてもらう。今回は君の実力を見させてもらうから、全力で来い」

 そういった教師はディスクを構える。

「……分かりました」

 そこまで言われては黙っていられない。俺もきちんと合格したのだ、ということを改めてこの場の連中に理解させなければ。

「それと、私の名は郡司順平(ぐんじじゅんぺい)だ。ここでは一応実技の最高責任者を担当している」

「なるほど。俺には実技の最高責任者がわざわざ見てくれるくらいの腕はあるってわけですか」

 ならばこのデュエル、ますます負けられない。必ず認めさせてやる。

 

『デュエル!』

 

「私の先攻」

 先攻は教師だった。

「S.T.VIORETを攻撃表示で相手フィールドに特殊召喚する。このカードは互いのフィールドにカードが存在しない場合に手札から相手の場に特殊召喚できるカード。そして、この効果でこのカードが特殊召喚に成功した時、そのカードのコントローラーから見て相手プレイヤー、つまり私のフィールドにS.T.トークン1体を特殊召喚する」

 

S.T.VIORET

チューナー

星1/水属性/水族/攻0/守0

 

S.T.トークン

星1/水属性/水族/攻0/守0

 

「さらに手札からS.T.LOTUSを攻撃表示で召喚。このカードのレベルはこのカードの召喚成功時に場にあるモンスターのレベルを合計した数となる。このカードの元々のレベルは2。よってこのカードのレベルは4となる」

 

S.T.LOTUS

チューナー

星2/水属性/水族/攻0/守0

 

「私はレベル1のS.T.トークンにレベル4のS.T.LOTUSをチューニング。究極の神秘が希望の花を開かせる。シンクロ召喚! 咲き誇れ、S.M.GERBERA!」

 

S.M.GERBERA

シンクロ

星5/水属性/水族/攻0/守0

 

「S.M.GERBERAの効果は、特殊召喚に成功した時にこのカードの攻撃力をフィールドのS.T.モンスターの数×1000ポイント上昇させる効果。ブルーム・フォース!」

 

S.M.GERBERA

攻撃力1000

 

「カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

(くそっ、まさかこっちの場にモンスターを特殊召喚してくるとは……)

 こっちの場にモンスターがあるせいで手札のエレクトリック・シグナルの効果が使えなくなってしまった。そこまでこの教師が考えていたとは思いたくないが、少なくとも俺の取れる選択肢が減ったことは確かだ。

 

「ちなみにそのS.T.VIORETだが、このターン中にどうにかしないとこっちの場に戻ってくるから、それもよく考えた上で動くんだな」

「ご忠告どうもです先生。俺のターン、ドロー!」

 だったらこのモンスターをさっさと生け贄にしてしまえばいい。

「俺はフィールドのS.T.VIORETをリリースして、エレクトリック・ダイノをアドバンス召喚!」

 

エレクトリック・ダイノ

星6/光属性/雷族/攻2200/守800

 

「バトル。エレクトリック・ダイノでS.M.GERBERAを攻撃! サンダー・テイル! こいつが攻撃する時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない!」

「ふっ……」

 

郡司2800

 

「バトルフェイズ終了時、エレクトリック・ダイノは破壊される」

 だが、裏を返せばこれでフィールドにモンスターがいなくなったことになる。これでエレクトリック・シグナルが使える。そう思った直後だった。

「ではバトルフェイズ終了時、私もこの伏せカードを発動させてもらおうか」

(攻撃反応型の罠カードじゃない!?)

 てっきり攻撃反応型の罠カードだと思い込んでいたが、そうではなかったらしい。

「罠カード、リビングデッドの呼び声を発動。その効果により、墓地のS.M.GERBERAを特殊召喚。そしてS.M.GERBERAの効果発動。このカードが相手ターンに特殊召喚に成功した時、自分の墓地の「S.T.」モンスターを選択して相手の場に特殊召喚できる。私は墓地のS.T.VIORETを特殊召喚する。スプレッド・フラワー!」

(まさか……、俺がこいつを破壊することまで読んでたのか?)

「そして、S.M.GERBERAの効果により、このカードの攻撃力は場のモンスター×1000となる」

 

S.M.GERBERA

攻撃力1000

 

 さすがに実技最高責任者というだけのことはある。よく考えられた戦術だ。どうやらここはターンエンドを宣言するしかないらしい。

「リバースカード2枚セット。ターンエンドだ」

 

手札3

伏せ2

S.T.VIORET

 

郡司

手札1

伏せ1 リビングデッドの呼び声

S.M.GERBERA

 

「では私のターン。ドロー」

 郡司がカードを引く。

「スタンバイフェイズ、S.T.VIORETの効果が発動する。このカードのコントロールを相手に移し、相手の場に「S.T.トークン」1体を守備表示で特殊召喚する。戻ってこい、S.T.VIORET」

 郡司の場に2体のモンスターが並ぶ。

「では、再びシンクロ召喚をさせてもらおう。私はレベル1のS.T.VIORETにレベル5のS.M.GERBERAをチューニング。忠実なる我が僕に今名誉ある姿を与える。シンクロ召喚! 花開け、S.M.VERONICA」

 

S.M.VERONICA

シンクロ

星6/水属性/水族/攻0/守0

 

郡司の場に新たなモンスターが現れた。どうやら彼のデッキは蒸気によって模された花のモンスターで彩られたデッキらしい。

「S.M.VERONICA。このモンスターはシンクロ召喚に成功した場合、相手の墓地のモンスターを選択し、そのモンスターと同じステータスと効果を得る。私が選択するのはもちろんエレクトリック・ダイノだ」

「くっ……」

 S.M.VERONICAが俺のモンスター、エレクトリック・ダイノに酷似した姿となる。エレクトリック・ダイノは攻撃宣言時、魔法・罠・モンスターの効果を発動できなくする効果を持つ。厄介なモンスターをコピーされたものだ。

「さらに手札から魔法カード、S.T.A(アタック)を発動する。このカードは自分フィールドのモンスターの攻撃力を300上昇させた上で、2つの効果の中から相手に1つの効果を選ばせるカードだ。1つ目の効果はこちらのモンスターが守備表示モンスターを攻撃した時に貫通ダメージを与えることができるようにする効果。もう1つはこちらのモンスターが相手モンスターを破壊した時に続けて攻撃できるようにする効果だ。さあ、どちらを選ぶ?」

「……貫通効果を選ぶ」

 少し考えた俺はこう答える。もし連続攻撃の効果を与えてしまった場合、こちらの場にモンスターを特殊召喚されてしまうと連続攻撃のダメージだけで俺のライフが尽きてしまうためだ。

「いい判断だ。では、バトルフェイズ。S.M.VERONICAでS.T.トークンを攻撃。サンダー・テイル!」

「ぐああああっ!」

 2500もの貫通ダメージを受け、俺は吹き飛んだ。

 

遊 1500

 

 

「遊っ!」

 後ろの方で叫んでいた真理だが、今にも走り出しそうな彼女を止めたのは真理が試験の最中に知り合った男性だった。

「ダメです。この試合は彼のプライドをかけたデュエル。僕たちが変に邪魔をすることは彼も望まないでしょう」

「でも、あいつあんなに吹き飛んで……」

「大丈夫ですよ。デュエリストならあのくらいは。それに、彼もまだ諦めてはいないみたいですから」

「えっ?」

 その言葉に真理が立ち上がった遊の顔を見ると、彼の顔は楽しそうに笑っていた。

 




次回予告
郡司順平のトリッキーなデッキに翻弄される遊。
狙ったコンボの発動もままならず、相手にペースを握られていく。
つかみどころのない霧の花たちを攻略するため、遊は切り札モンスターの1体を特殊召喚するのだった。

次回 遊戯王DAG vs郡司順平(後編) エレクトリック・ブレイダー


遊:ということで、前編の第4話でした!
真理:何か遊結構ヤバくない?
遊:実技担当だけあってすごく強いんだよこの先生。
真理:なるほどねー。いつか私も戦ったりするのかなぁ?
遊:もしかしたらそのうちにあるかもしれねーな。
真理:というわけで、今回のカード紹介!


エレクトリック・ダイノ
星6/光属性/雷族/攻2200/守800
このカードは特殊召喚できない。(1)相手フィールドのモンスターが2体以上の場合、このカードはリリースなしで召喚できる。(2)このカードが攻撃する場合、相手はカードの効果を発動できない。(3)このカードが攻撃したターンのエンドフェイズに発動する。このカードを破壊する。

遊:1枚目はこのエレクトリック・ダイノだな。
真理:結構強力な効果とデメリット効果が共存してるんだね。
遊:特殊召喚できないのと攻撃してすぐに破壊されるのは大きなデメリットだな。
真理:でもカードの効果を攻撃宣言時に発動できないのはすごく強いよ。
遊:どんなカードにもメリットデメリットがあるから、それをうまく使いこなしていかないとな。


S.M.VERONICA
シンクロ
星6/水属性/水族/攻0/守0
(1)このカードはカードの効果では破壊されない。(2)1ターンに1度、相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。このモンスターはエンドフェイズまでそのモンスターと同名カードとして扱い、同じステータスと効果を得る。

郡司:2体目は私のシンクロモンスター、S.M.VERONICAだ。
遊:うわあ試験官いたんですか!?
真理:なかなか失礼な言い方だけど。
郡司:さすがに自分のカードの紹介くらいはしてみたいなと思ってな。
遊:それもそうですね。今回はお譲りします。
郡司:このモンスターはカード効果のコピーと、効果破壊されない効果を持っている。それを利用した戦術も次回で披露できると思うぞ。
遊:うわあ、俺勝てるのかなあ……。
真理:ということで、今日はここまで!
3人:次回も一緒に、デュエルスタンバイ!
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