TSしたらなんか相棒たちがいるんですけど・・・   作:コジマ汚染患者

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どーも(´・ω・`)
12話です。
現在の状況
体→_:(´ཀ`」 ∠):
脳内→(・∀ . )も り あ が っ て き た


第12話

新人配信者 うみちゃんについて語るスレpart3

 

120.名無し

 

で、どうだった?

 

121.名無し

 

だめだ、キャンプ場の方はもう警察がバリケード作ってて一般人じゃ入れねぇよ

 

122.名無し

 

あーやっぱりか。まぁ怪我人も出てたし妥当やな

 

123.名無し

 

農家の方は?

 

124.名無し

 

とりあえずきのみに関しては回収できた

 

125.名無し

 

よし、うみちゃんに相談してみよう

 

126.名無し

 

メールはもう送ったで

 

127.名無し

 

いやお前平日の真昼間に送っても、うみちゃん学校いってるだろ

 

128.名無し

 

5分ほどして帰ってきました・・・

 

129.名無し

 

あっ・・・

 

130.名無し

 

ばか、その話はタブーだっつってんだろ

 

131.名無し

 

反省はしてる

 

132.名無し

 

それでなんて?

 

133.名無し

 

とりあえずきのみの名前と栽培について教えてもらった

 

134.名無し

 

栽培!?出来るのかよ

 

135.名無し

 

結構簡単っぽいぞ。あ、ちなみにきのみはオレンの実って名前らしい

 

136.名無し

 

オレン?変わった名前だな

 

137.名無し

 

なんでもポケモンに与えると怪我が治るらしい

 

138.名無し

 

薬草的な感じか

 

139.名無し

 

それで栽培の方は?

 

140.名無し

 

今準備してる。これから開始だな

 

141.名無し

 

他の奴らは?なんか有力な情報とかないわけ?

 

142.名無し

 

平日の昼間だぞ?働いてる奴の方が多いわ

 

143.名無し

 

つまり今いる俺らは・・・

 

144.名無し

 

やめろ、俺は休憩してるだけだ

 

145.名無し

 

人生の?

 

146.名無し

 

ちっげーよ!

 

147.名無し

 

警察ニキと釣り師ニキは?

 

148.名無し

 

警察ニキなら仕事らしいぞ。釣り師ニキも学校らしい

 

149.名無し

 

新情報ゲットしてきた!

 

150.名無し

 

ナイス

 

151.名無し

 

でかした!それで内容は?

 

152.名無し

 

きのみの研究をしていた研究所で謎の生物が脱走したらしい。知り合いにそこの研究員が居るんで話を聞いてみたら、「紫色をしたでかいネズミ」だったらしい

 

153.名無し

 

可能性はあるけど・・・

 

154.名無し

 

それ詳しい情報は得られない感じじゃね?

 

155.名無し

 

それなんだが、今その知り合いが近くにいるんだよ!んで、今そいつにここの入り方教えてるとこ!

 

156.名無し

 

本人いるのかよ!

 

157.名無し

 

すまない、紹介に預かった研究員の者だ。ここなら謎の生物に関する情報を得られると聞いたのだが

 

158.名無し

 

研究員キター!

 

159.名無し

 

とりあえずその生き物の外見情報オナシャス

 

160.名無し

 

オナシャス・・・?

 

161.名無し

 

おい、初心者に用語使うな。お願いしますって意味な

 

162.名無し

 

ああそういうことか。

外見上は通常思い浮かべることのできるネズミと変わらない。ただ、大きさは0.3mほどあり、全体的に紫色をしていた。仕掛けた捕獲用の罠はどれも効果がなかった。罠付近の痕跡から、非常に知能が高いものと考えられる。研究所内の備品のいたるところに削られたような歯型が残されていた

 

163.名無し

 

ちなみに画像とかある感じ?

 

164.名無し

 

それは残念だが機密情報もあるのでここには出せない。

 

165.名無し

 

おk、じゃあとりあえず誰かこの研究員の話をコピペしてうみちゃんに送って

 

166.名無し

 

もうやってる。というか返信今きた

 

167.名無し

 

有能。なんて?

 

168.名無し

 

ポケモンの可能性ありだってさ。考えられるポケモンはコラッタ、ねずみポケモン。タイプはノーマル、基本夜行性で、伸び続ける歯をメンテナンスするためにひたすらいろんなものをかじるらしい

 

169.名無し

 

うみちゃん・・・?それにポケモン・・・?なんのことだ?

 

170.名無し

 

おい、友人。お前からそいつに説明してないのかよ

 

171.名無し

 

わり、今からするわ

 

172.名無し

 

うみちゃんは対処法についてなんて?

 

173.名無し

 

どうにもできないとよ。コラッタってのは普通のねずみとは違うから、ネズミ捕りとかでは捕まえるのは難しいらしい。

 

174.名無し

 

なるほど、つまりは手懐けてゲットするか・・・

 

175.名無し

 

バトルで倒して捕縛、ってことだな

 

176.名無し

 

バトルに関しては多分うみちゃん以外にできる奴いねーだろうし。

 

177.名無し

 

説明終わったよー。過去配信とか見せたりしてたら遅くなった。

 

178.名無し

 

というか研究者ってこの手の話は信じねーんじゃね?

 

179.名無し

 

いや、非常に興味深い話だ。ぜひそのうみちゃんという人物とは会って話がしたい

 

180.名無し

 

それは無理じゃね?

 

181.名無し

 

まーそれはともかく、ここで研究畑の奴とつながりができたのは結構ナイスプレーだな

 

182.名無し

 

とりあえず研究者ニキはコラッタの手懐け頑張れ

 

183.名無し

 

とりあえず上に報告するにはするが、信じてはくれないだろう。個人的に試す

 

184.名無し

 

おー

 

185.名無し

 

今北産業。きのみヤベェわ

 

186.名無し

 

どうした農家ニキ

 

187.農家ニキ

 

オレンの実を実験がてら怪我してたうちの飼い犬に食わせてみた

 

188.名無し

 

はいバカ

 

189.名無し

 

なんでまだ完全にはわかってないものを試すの?バカなの?死ぬの?

 

190.農家ニキ

 

いやコロって名前なんだが、前脚骨折してすげぇ痛々しい姿で、薬草的な実だって聞いてちょっと魔がさした。でもヤベェのはここからだ。なんと、前脚骨折っていう結構な重傷が完治した

 

191.名無し

 

!?

 

192.名無し

 

それは本当かい!?

 

193.名無し

 

ちなみに研究者ニキ、どれくらいやばい?

 

194.名無し

 

医療が変わるレベルだ!骨折レベルの傷害がきのみ一つで治るなんて、信じられない!

 

195.名無し

 

・・・あええ?研究者ニキ?

 

196.名無し

 

あー、知り合いなんだが、あいつ細胞分裂の活性化だとか純粋な成分による効能か、とかぶつぶつ言ってる

 

197.名無し

 

あー、自分の世界に入ったか

 

198.名無し

 

それで、農家ニキの犬はどんな感じ?

 

199.名無し

 

いやもうピンピンしてる。なんかものすげぇ走って散歩行ったわ

 

200.名無し

 

ヤベェなきのみ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

掲示板がなんやかんやで騒いでいる時。配信にて『釣り師ニキ』と呼ばれる男は、山の中を祖父やその他漁師仲間とともに登っていた。

 

「こらぁ!ワタル!はようこんか!」

 

「ウルセェよじいさん!つか、なんで山に登ってんだよ!漁は!」

 

「あほぅ、今日はわしらが植林する日じゃ!つべこべ言わず苗木持ってこい!」

 

ズンズンと登る祖父と、釣り師ニキことワタル含む漁師仲間は、ひいこら荷車を引いている。そこには苗木が満載されていた。

漁師が山に登るということに疑問を持つ人もいるだろうが、実は漁師が植林活動を行う事も多い。そして今日は彼らがその役を担っているということだった。

 

「ったく、なんでこんなこと・・・」

 

学校から帰り、ポケモンについて調べていこうと思っていたワタルだが、突如祖父に連れていかれ、このような状態となっていた。

 

「ふぅ・・・ん?」

 

植林作業に入る祖父たちを見つつ、近場の岩場に座り込むワタル。ふと山の奥を眺めていると、なにかが動く影が見える。

 

「なんだ?」

 

警戒しつつ茂みの中に入るワタル。

ひたすら茂みの中を歩き、途切れた所に来た時だった。

 

「・・・!おい!」

 

そこで見つけたのは、見たことのない生き物だった。体は蛇のようであり、色は水色。頭部には魚のヒレのような白いトサカがあり、何かに襲われたのか、腹部を負傷していた。

 

「こいつは・・・これがポケモンってことか?」

 

 

 

「おい!ワタル!・・・?」

 

いつまで休んでいるのか、と怒りながら祖父がやってくるが、そこにはワタルの姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・どうしよう」

 

謎のポケモンを抱え、山を駆け下りてきたワタルは、自分の部屋へと戻ってきていた。

 

「と、とりあえず手当だな!」

 

そう言って救急箱を探すワタル。

するとポケモン(?)が目を覚まし、そこが自身が最後に気を失った場所でないことに気づき暴れる。

 

「とぁ!?落ち着け、怪我してるんだから!」

 

慌てて抑えようとするワタルだったが、怪我しているにも関わらず物凄くうごきまわり、かつ蛇のような体がうまく掴めない。

 

「キュゥ!キュゥ!」

 

「落ち着けって!怪我が悪化するだろ!?取り敢えず止血だけでもってあああああああ!?パソコンはやめろぉぉぉぉ!?」

 

ポケモンは盛大に暴れ、ワタルの部屋は凄惨な光景が広がるのだった。結局キズが開き、動きが鈍くなってからようやく動きを止めたポケモン(?)に、ワタルは死んだ目で包帯を巻くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

電気もつけず、昼間だというのにカーテンすら開けていない薄暗い部屋の中、その男はパソコンの画面を凝視しながらキーボードに指を走らせていた。

 

「・・・この情報も違うか。こっちのはまだそれっぽいかなぁ。あぁ全く、上も少しは仕事を分担してくれっての」

 

悪態をつきつつもその指は止まらず、いくつもの検索窓を開いてく。時たま口にしている棒付き飴を舌で転がしながら、ひたすら情報を集める。

 

「どうだ?何かわかったか?」

 

不意に男の後ろからドアの開く音と声がする。振り返ると、部屋の入り口からスーツ姿の初老の男性がこちらを見ていた。

 

「ダメっすね。外来種やらきのみの情報はどれも当たり障りのないものばっかですわ。というか、そっちの方面は『あんたら』の方がわかってるんとちゃいます?」

 

「それでも些細な情報が時に重要になるのさ。こちらに届くのはいつも大きな情報ばかりだからな」

 

そう言って肩をすくめる男性に、しっしっしと笑いながら再びパソコンに向かう男。

 

「そいじゃまぁ続けます。なんもないとは思いますけど、またなんか進展あったら連絡しますわ」

 

「ああ、頼むぞマサキ」

 

そう言って男ーーーマサキの肩を叩くと、差し入れの袋を置いて男性は部屋を出るのだった。

 

 

 

 

 

「コーヒー牛乳たのんどったのになんでココアやねん・・・」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ふぅ、これでよし」

 

池のタマンタの包帯を取り、うみは一息つくのだった。

今日はようやく体が全快したタマンタとテッポウオを放流する日だった。

 

「ごめんな、2匹とも。達者でな」

 

「タマ〜」

 

「コッ」

 

海辺に連れて行き、別れの言葉を言ううみ。ライはその横でテッポウオにじゃあな!と言う風に手を振っている。

タマンタもうみに笑いかけながらヒレを振る。テッポウオはケッと言う風にそっぽを向いているが、まんざらでもなさそうだ。

 

「じゃあね、元気になー!」

 

「ライラーイ!」

 

遠ざかっていく2匹が見えなくなるまで手を振り、家へと帰る。

 

「治ってよかったね」

 

「ライ!」

 

ライと家に帰り、リビングにいくうみ。

 

「テレビでも見てるか・・・」

 

夜の配信まで時間が空いていることを確認し、ゴロゴロして過ごすことに決めるうみ。ソファへと座り、テレビをつける。ライはそんなうみの膝の上に丸くなり、うみに撫でてもらう。

 

『昨夜未明、〇〇高速にて玉突き事故が発生。ドライバーによると、「突然大きな鹿が飛び出してきて、避けようとしたらスリップした」と証言しております』

『アイドルの〇〇さんが、番組のロケの最中鳥に襲われるというハプニングが起こりました。鳥は通常ではありえないほど大きかったとの証言もあり、相次ぐ外来種関連の事件との関連性が示唆されています』

 

 

「・・・」

 

外来種関係のニュースを見て苦い顔をするうみ。ポケモンの可能性もあると考えてはいるが、詳しい情報はあまり報じられないニュースでは真偽を見分けられない。それでももしもポケモンが人々を傷つけているのだとしたら。そう思うとなんとかしなくてはという思いが高まる。

 

「やっぱり今のまま情報を集めるしかないか・・・」

 

おじいちゃんが退院したら、少し遠出をして見る必要があるかも。そう考えるうみだが、すぐにある問題にぶち当たる。

 

「そうなるとバンギラス達をどうすれば・・・」

 

そう、もしうみが遠出をするとなった場合、バンギラス達の世話をする者がいなくなる。おじいちゃんに頼むにしても、スピアーやバンギラスの世話を任せるのは殺しにいってるも同然である。

 

「はぁ・・・手詰まり」

 

「チュウ?」

 

どうにもうまくいかない状況に、ため息の止まらないうみなのであった。

 

 

『・・・』

 

そんなうみの後ろ、立てかけられた鏡には、水面のような波紋が出来るのだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はぁ・・・うみちゃんやっぱかわええわぁ!」

 

都内のとあるイベント会場、その楽屋の一つに、デレッデレのだらしない顔をしたアイドルが1人、スマホを前に悶えていた。

 

「アカネちゃーん、そろそろ準備・・・また動画見てるの?そろそろ握手会始まるから!ほら!」

 

「いやー!うちの楽しみを奪わんといてー!」

 

準備ができたか確認に来たマネージャーが、呆れつつスマホを取り上げる。この世の終わりのような悲鳴をあげつつ足にすがりついてくるその光景に、ファンが見たら即座に離れていくんだろうなと思うマネージャー。

 

「ほら、今日の仕事はこれで終わりなんだから、シャキッとする!」

 

「ううう、後でちゃんと返してーな。スレにも書き込むんやから」

 

恨めしそうにマネージャーを睨みつつも、いそいそと準備を進めるアイドルーーーアカネだったが、ふと楽屋の端を見て止まる。

 

「なんやあれ?」

 

そこには、上が黒、したが白で、黒の上から黄色いラインの入ったボールが落ちていた。

 

「あんなん持ってたっけ?」

 

「アカネちゃん!?急いで!」

 

「はいはーい、もーちょい待ってなー!」

 

マネージャーにドア越しに答えながら、まああとでいいか、と部屋を後にするアカネなのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『20##年12月15日

私はもうダメだ。人生最後の登頂先として選んだ山で吹雪にあうなんて、なんともひどい最後だ。こうして日記に書く手も震えが止まらない。未だ吹雪は止む様子はなく、テントも飛ばされてしまった。ここが俺の墓場かもしれない』

 

『12月16日

今日はおかしな幻覚を見た。吹雪の中、命からがらたどり着いた洞窟で休んでいると、俺の横に見たことのない生き物がいた。そいつは尻尾がとても大きく、色は茶色。その特徴的な尻尾で自立している。おかしな幻覚もあったものだ』

 

『12月17日

どうにもおかしい。幻覚だと思った生き物だったが、寝ているうちに増えている。どいつも眠っているようだが、正直気味が悪い。しかしそいつらは俺の近くで密集しており、温かい体温が寒さを紛らしてくれる』

 

『12月18日

吹雪が止まないまま4日目が来た。しかし、もう寒くはない。よく見ると、茶色い奴だけでなくカマキリのような鎌を持った虫のような化け物や、ふわふわの綿飴のような羽を持つ鳥など、見たことのない生き物達が体を寄せ合い暖め合っている。どうやらここはこの生き物達が寒さをしのぐための場所らしい。俺を襲わないのは仲間だと思っているからだろうか』

 

『12月19日

吹雪が止んだ。不思議な生き物達はみんな元気に外へと飛び出していった。結局私を食べようとするものは1匹もいなかった。そんなことより、洞窟を出てすぐ、向こうの山から日が昇っていた。すると、私の頭の上を、見たことのないとても美しい鳥が飛んで行った。その鳥は虹色に輝いて見えた。その鳥が昇りくる日の出に向かう幻想的な光景を、私は生涯、忘れることはないだろう』

 

 

「とある登山家の記録日誌70Pより抜粋」




さぁーて、明日のサ〇エさんはー?

うみちゃん 全力疾走
釣り師ニキ 死す
変態警察ニキ キャラ崩壊
の三本です。

うみ「明日もまた見てくださいね。じゃんけん、ぽん✊
えへへへへ」

はい、上の次回予告は嘘です(無慈悲)
次回は配信回になる予定です。

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