TSしたらなんか相棒たちがいるんですけど・・・   作:コジマ汚染患者

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どーも、13話です(´・ω・`)

最初に言っておく。

ど う し て こ う な っ た


第13話

「・・・はい、どうぞ!」

 

「ありがとうございます!」

 

受け取りサインを終わらせると、配達員は笑顔で帰っていく。それを見送ると、最後の機材がようやく届いたことにうみは喜びニヤニヤしながら段ボールを運ぶ。

 

「さて、ようやく完成だ!」

 

上機嫌で階段を登り、ついて来たライがうみの部屋のドアを開ける。そこには同じような段ボール箱が山のように積まれ、機械の部品が散らばっている。

 

「こっちを・・・こうして・・・これは・・・ああドライバードライバー・・・」

 

ブツブツ呟きながら、さながらプラモのように組み立てていくうみ。全ての部品を組み立て終えると、パソコンの端子に繋ぐ。

 

「出来た!これが・・・!」

 

そうして完成した装置は、ボールがちょうど一つだけ入る窪みがありその周りをガラスが覆い、その上にさまざまなうみでは理解できない謎の基盤やら配線やらを付属の説明書の通りにぶっこんで蓋をしただけの簡素な円柱型の機器が蓋をしている。

早速相棒達を呼び出そう、とパソコンに手をかける。

 

「・・・あ。でも・・・」

 

そこでふと、現在の家の状況を考える。バンギラスやサイドンなどの大型ポケモンもおり、家の中にはライのみしか満足に生活できるスペースのない状況。庭があると言っても、バンギラスとサイドン以外のポケモンのための小屋などなく、吹きっさらし。

 

「うーん・・・今度は住む場所が問題かぁ・・・」

 

システムの中に入れておけばスペースなど問題ない。しかしそれではなんというか、すごく可哀想だ。何よりどうせなら一緒に触れ合いながら住みたい。

そう考えたうみは、取り敢えず今呼んでも問題がなさそうな奴を1匹だけにしよう、と考える。

 

「こいつは・・・まあ大丈夫。こいつも・・・いやでも少し無理があるか・・・?こいつはダメだ、絶対あかん」

 

ウンウン唸りながらパソコンとにらめっこすること30分。

 

「よし!こいつに決めた!」

 

そう言って勢いよくエンターを押す。

 

『piーpiーpiー』

 

装置が音を立て、ガタガタと震える。ワクワクしながら装置に顔を近づけるうみ。

 

『piーーーーー・・・BOM!』

 

「わぁっ!?」

 

軽い爆発音のような音とともに、なにもなかった装置の中にモンスターボールが現れる。急な爆発音に驚き後ろに転がるうみ。しかしボールがちゃんと出て来ていることに気づくと、嬉しそうに手に取りくるくる回る。

 

「ぃやったー!とうとう出来たー!」

 

小躍りするうみを見て、よく分からないが何か喜ばしいことがあったんだろう、ということは理解したライも嬉しそうにうみの周りをぐるぐる走る。

 

「早速出迎えよう!行くよライ!」

 

「ライ!」

 

 

 

 

うみは新しい仲間のボールを持って庭の池の前に立つ。一体何事か、とバンギラスやスピアーが集まってくる。

 

「おいで・・・ミロ!」

 

勢いよく放ったボールは池の真上で開き、中から光が溢れる。ボールはうみの手元に戻り、飛び出た光が形を変え始める。見た目はリュウグウノツカイのようであり、下半身部分が綺麗な七色に輝く鱗に覆われている。尾びれは扇型に開き、髪のような赤っぽいピンクのヒレが伸び、幻想的な美しさを醸し出す。

そのポケモンの名はミロカロス。ポケモン世界では、「世界一美しいポケモン」と呼ばれていた。

 

「・・・ミロ」

 

瞳を閉じじっとしているミロカロスのミロに、そっと声をかけるうみ。その声に応え、目を開くとゆっくりとうみの方を見るミロ。

 

「・・・!ミロ!」

 

自分の声に反応したことに嬉しく思い、笑いかけながら抱きつこうとするうみ。

 

「・・・ア“?」

 

「・・・え?」

 

まさかのドスの利いた声に固まるうみ。周囲を見回し、何故か嫌そうな顔をしながらゆっくりと口を開くミロ。嫌な予感がして離れようとするうみだったが、遅かった。

 

「キュアァァァァァァ!!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!?」

 

「「「「スピィッ!?!?」」」」

 

「ゴァァァァァ!?」

 

開いた口から放たれたのは、みずタイプの大技である『ハイドロポンプ』。予想外の行動に逃げ惑ううみ。慌てすぎて、迎撃しようとしていたライを抱きかかえ全力疾走である。スピアー達も、文字通りの蜂の巣をつついたような大騒ぎで飛び回っている。バンギラスに至ってはハイドロポンプが直撃し撃沈している。

逃げ惑ううみとスピアー、水浸しでグロッキー状態のバンギラス、見境なくハイドロポンプをぶちかましているなぜかキレてるミロ。カオスな状況は、畑の手伝いからサイドンが帰って来るまで続いた。

 

・・・ミロカロス。「世界一美しいポケモン」・・・のはずである。

 

 

 

 

「ひ、酷い目にあった・・・」

 

「チュゥ・・・」

 

ミロが大人しくなるまで待ち、ボールに収めることでようやく収束した騒ぎの後。濡れ鼠となったライとうみは一旦風呂に入り、リビングにてミロの入ったボールを前にしてぐったりとしていた。

 

「な、なんで暴れるんだろ・・・?何か気に入らないことでもあったのか・・・?」

 

とにかく今はどうにもならない、ということで心苦しいながらもミロを一旦預け直そうか、とボールを手に取る。

 

POーーーーーーN

 

「あっ!?」

 

すると、運悪くスイッチを押してしまい、ミロが出てしまう。

 

(ま、まずい!?家の中でハイドロポンプなんて撃たれたら・・・!)

 

慌てて戻そうとするうみだったが、ミロの方が素早かった。

 

「キュゥーーーン!」

 

「・・・え?」

 

しかし予想に反し、ミロは暴れることもなく、うみに全力で頬ずりしてくる。勢い余ってソファに倒れるが、なおもミロは頬ずりをやめない。

 

「キュウ、キュウ!」

 

「ミ、ミロ?落ちつ、落ち着いて・・・」

 

(ど、どうなってんだ?凶暴・・・じゃないのか?)

 

よく分からないながらもミロからひたすら頬ずりを受け続ける。すると、ライがトコトコと近づき、「ヨッ」と言わんばかりに手をあげる。

 

「ライ!」

 

「・・・キュウ」

 

(んんんん??)

 

なぜか若干の間を開けて答えるミロ。ほんの少しだけ不機嫌なその表情に違和感を覚えるうみだったが、取り敢えず離れてもらおう。そう思い再度池の方へ向かう。

 

「じゃあミロの住む池に案内するね」

 

そう言って歩き出したうみだったが、ミロは動かない。嫌そうにしながらうみの手を尻尾でつかみ、嫌々と首を振る。

 

「・・・ダメなの?」

 

「キュウ!」

 

「じゃあどこにしよう・・・」

 

そう呟くうみに反応して、ミロはうみの腕にすばやく絡み、頰にかおをスリスリしつつ一鳴きする。

 

「キュウ!」

 

「・・・ひょっとして、ここ?」

 

「キュウ!」

 

元気な返事とともに尻尾をバシンバシンと床に叩きつけるミロを見て、うみは察する。

 

(あ、多分一番面倒な性格の奴来たわ)

 

こうして、新しい家族としてミロカロスのミロが加わったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はいどーも、うみです。今日も相談室やっていきますよ」

 

『舞ってた』『舞い踊っていた』『舞い上がっていた』『お前ら座れ。舞うな』『わこつ』

 

物凄いこの世の終わりのような形相でひっついてくるミロをどうにか引き剥がし、ライを連れて配信部屋で配信を開始したうみ。ライを連れてきたのは、もしもミロが突撃してきたときに抑える役であると共に、視聴者の中に「ライをもっと映して」という要望があったため連れてきた。

 

(流石にミロを映すのはまだ早いだろうしなぁ・・・)

 

ぼーっとそんなことを考えていると、コメント欄が賑わい始め、相談を書き込む者も現れ始める。

 

「それではまず・・・〇〇さん、どうぞ・・・」

 

 

 

 

『・・・ってなわけなのですが、どうすればよいでしょうか』

 

「うーん・・・それはポケモンではなくおそらく他の獣を見間違えたと考えられます。申し訳ないですが、俺では力になれません・・・」

 

『そうですか・・・すいません、ありがとうございます』『今日は不作やな』『んな農家みたいなこと言うなし』『おーっす、ども・・・』『釣り師ニキ来た!』『どした?元気ないんか?』

 

「あっ、釣り師ニキ、こんばんは。何かあったんですか?」

 

『ああ・・・取り敢えず簡潔に言うわ。ポケモンっぽい奴保護した』

 

「・・・っ!?」

 

ガタン、と椅子の倒れる音がする。思わず立ち上がって口をパクパクと開け閉めしながら固まるうみ。

 

『ファッ!?』『うおぉぉぉい!まじでか!?』『おちけつ者共!まずは釣り師ニキ様殿の話を聞くがよろしおす!』『いやお前が一番落ち着け』

 

「っ、つ、釣り師ニキ、詳しいことを教えてください!」

 

『いや、所用で山に入ったときに、偶然怪我してるところを保護して、今は包帯だけは巻いてるけど・・・ああいや、容姿か。蛇みたいな胴体で頭に白い魚のエラみたいなとさかがある。色は水色だな。結構暴れるからさっきまで部屋が酷い有様だったわ』

 

釣り師ニキの説明に思わずガッツポーズをとる。間違いない、ポケモンだ。

 

「お手柄ですよ釣り師ニキ!それは恐らく、ミニリュウというポケモンです!」

 

『ポケモン判定入りましたー!』『やんややんや』『久しぶりに見たなポケモン判定』『ミニリュウってのか』『画像は?』『今送った』

 

釣り師ニキから送られてきた画像を見る。空き巣に入られたかのような荒れた部屋の中、包帯だらけの痛々しい様子で警戒しているかのようにこちらを伺う姿が記録されていた。

 

「間違いない、これミニリュウです。あっ、今画像出しますね」

 

『ほーん、かわいいな』『その後ろの惨状を見るとなんとも言えんけどな』『あれ?後ろの方、パソコンが真っ二つなんだけど』『ああ、尻尾を叩きつけられてあんな風ににされた』『じゃあ今釣り師ニキは・・・』『新しいパソコンだよちくしょう』『乙』

 

「それで釣り師ニキ、今はどう言った状況ですか?」

 

『一応手当はしたけど完全ではないし、動物病院にも連れていけないからどうにもならない。あとさっきから少し大人しくなってると思ったら、多分これ少し弱ってるわ。うみちゃん、なんか策はある?』

 

釣り師ニキのコメントに少し考えるうみ。出来ることならキズぐすりを持ってすぐにでも会いに行きたいが、それをするには距離が遠い。かといってそのまま放置も如何なものか。

 

『あ、俺ん家まだオレンの実ってやつあるぞ。郵送しようか?』

 

「!」

 

すると、コメントからそう提案される。うみが驚くなか、コメント欄だけでトントン話が進む。

 

『まじか、頼む。幾らだ?』『もらっても意味ないしそもそも売りもんにならないもんの押し付けだから送料だけでいいわ。とりまメアドをそっちに送るから』『サンキュー。助かったわ』『おい、他にもきのみある奴は?』『俺んとこにはなんか黄色くて硬い実がなってたわ。うみちゃん、なんかわかる?』

 

「・・・えっ、あ、はい。前に送られてきた画像的には多分オボンの実だと思います。オレンの実と同じような効果があります」

 

『だそうだ。こっちからも送るぞ』『すまんな』『あ、送料は持ってくれよ?』

 

コメント欄で団結してミニリュウを助けようとするその動きに、少し感動するうみ。じんわりと潤んできた目元をぬぐい、ある決心をする。

 

「釣り師ニキ、あとで住所送ってください。念のために俺もそっち行きます」

 

『・・・え?』『は?』『まじ?』『うみちゃんが郵送される・・・?』『なん・・・だと・・・!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

うみが配信で爆弾発言をかましている時。とある場所でなにかを探しパソコンに向かっていた男が、手を止める。

 

「・・・なんだ?」

 

画面には、さまざまな企画で配信を行う某有名サイトが開かれていた。いろんなジャンルの放送がポップされている中で、とある一つの放送が目に入る。

 

「『ポケモン相談室』・・・なんだこれ。ええと、過去ログ過去ログ・・・」

 

その配信を行っている配信者のチャンネルから過去の動画を一から見始める。初めはぼーっとしていた男だったが、第2回、第3回と見進めるうちに目つきが変わる。現在配信されている放送の前までを見た男は、慌てて電話を取る。

 

『俺だ。何かわかったのかマサキ?』

 

「おうおっさん、ちょいと調べてもらいたい奴がおる」

 

『どんな人物だ』

 

「ええと・・・『うみチャンネル』っちゅう配信者や」

 

『配信者?・・・分かった、その手の話題に詳しい奴が部下にいる、調べてみよう』

 

そう言って切られた電話を下ろしつつ、マサキはニヤリと笑う。楽しそうなその表情とは別に、つうと汗が頬を伝う。

 

「はは・・・やばいでこれ。面白くなりそうやんか」

 

そうしてマサキは、再びパソコンに向かい、情報集めに奔走するのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「・・・」

 

一方、マサキからの電話を受けたスーツの男は、とある都内の建物の中を歩いていた。

 

「うみチャンネル・・・ね・・・何が何だか」

 

そう呟きながらやってきた『外来種事件対策課』と書かれた部屋に入る男。

 

「おい、タケシはいるか」

 

「は、はい!あちらの机です」

 

近場にいた職員に尋ねると、職員は男を見て驚きながらもやや奥の方にある机を指差す。そこへ向かうと、ひたすらキーボードに指を走らせつつ、一切脇見もせずパソコンの画面を見続けている。あまりに不気味なその姿に、隣の職員は変なものを見る目である。

 

「おいタケシ、仕事中だろうが。なに見てる」

 

「してますよ。ちゃんと情報を集めてですね・・・」

 

「ふん!」

 

「あ痛!?」

 

パソコンから目を外さず答える職員ーーータケシに、男は鉄拳で答える。

 

「なにするんですか。痛いっすよ」

 

「痛いじゃねぇよ!仕事だって言ってるだろ!」

 

頭を抑えながら涙目になるタケシに、男は説教を始める。周囲の職員は、「また怒られてるよ・・・」と呆れている。

 

「ったく・・・それで、なんなんです一体」

 

「お前に調べてもらいたい人物がいる」

 

「はいはい。で、誰です?」

 

「配信者、とかいうことをやっている人物だ。活動名は・・・うみチャンネル」

 

ピクン、とタケシがその名前に反応する。そんなタケシの肩をポンと叩きながら、男は部屋を出ていくのだった。

 

「ふふふ・・・まさか公認で調べられるとは・・・!待ってろようみちゃん!変態警察ことこのタケシ様が今力になって見せるからな!」

 

頭のおかしくなったタケシを見て、今日も平常運転だな、と仕事に戻る職員たちであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

とある森の中。くらい夜の森は、静寂に包まれていた。普段であれば夜行性の森の獣たちが蠢く森は、不気味なまでに静かだった。

 

「・・・」

 

そんな中を、悠然と歩く存在がいた。『それ』は、見事な紫のたてがみに、白く長い尾のようなものを持ち、額の水晶のようなものが荘厳な雰囲気を醸し出している。

と、森がひらけ、湖が現れる。『それ』はしかし、歩みを止めることなく湖に足をつける。普通であればそのまま水面の下へと沈むであろうが、『それ』は水面をまるでただの地面のように歩く。そうして、対岸まで歩き切った『それ』は、歩みを止める。

見つめる先には、巨大な洞窟があった。そこからは季節に合わない絶対零度の冷気が漏れ出る。それをひたすら見続けた『それ』は、力を込め足を鳴らす。

 

「・・・っ!」

 

勢いよく足を下ろすとともに、氷が足元からつたい、洞窟の入り口まで広がるとそこから氷塊が迫り上がる。

 

「・・・」

 

そうして完全に洞窟の入り口がふさがったことを確認すると、『それ』は再びどこかへ歩いて行くのだった。




わーい、初期案が影も形もなーい(泣

次回。うみちゃん、上京の巻。
のんびり屋の若干ドSライチュウ
いじっぱりのツンデレバンギラスときて、
さらに濃い性格の奴に改変していくスタイルェ・・・
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