TSしたらなんか相棒たちがいるんですけど・・・   作:コジマ汚染患者

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連日投稿が・・・消えた?
どーも、18話です(´・ω・`)
ちくせう・・・せっかくいい感じに続いてたのに・・・まぁんなことは置いといて、配信回です。


第18話

三匹の伝説との遭遇から一夜明け、うみの家の庭には電撃と水流が飛び交っていた。

 

「ライ、『ボルテッカー』!ミロ、『アクアテール』!」

 

「ライ!」

 

「キュゥ!」

 

俺の指示により、二匹がそれぞれにわざを繰り出す。タイプ相性的に不利なミロだが、わずかなレベル差とぼうぎょの高さでその不利を覆している。

ライがすばやさで撹乱すれば、ミロは圧倒的な火力でもって近づかせない。互いに指示した以外の技も使いつつ互いを攻略しようとする。

 

「・・・そこまで!」

 

うみのストップで互いに離れるライとミロ。二匹がやっていたのは、いわゆる特訓である。

昨夜の三匹の伝説の戦いに巻き込まれて、二匹とも思うところがあったようで、こうして無駄に広い庭を活用して特訓に精を出している。

 

「2人ともお疲れ様。朝ごはん置いとくよ」

 

「ライ!」

 

「キュゥ!」

 

元気に食べ出す二匹を見つつ、うみ自身も伝説三匹のことを思い出す。

 

(あの三匹だけじゃない。他の伝説ポケモンもいつ騒ぎを起こすか・・・このままじゃダメだ。もっと、もっと力をつけないと・・・。俺にだってできることはあるだろうし)

 

今後のポケモン関連の対策も考え、気合いを入れ直すうみだった。

 

「・・・グゥ」

 

「あれ!?バンギラス!?なんで黒焦げ!?」

 

ミロとライの流れ弾をくらい黒焦げ水浸しのバンギラスからの冷たい視線に、二匹は明後日の方向を向くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はいどーも、うみです」

 

『わこつ』『来たー!わこつ』『待ちながら舞ってた』『舞うな、座れ』『座るな、舞え』『!?』

 

出かけていたので昨日出来なかったが、配信に来る人の数が増えているように感じる。実際に、配信画面に表示されている視聴者数は4桁にまで達していた。

 

「なんだか一気に見てくれる方が増えたように感じるんですが・・・」

 

『まー最近不思議な生き物関連の事件増えてるしな』『俺も変なやつ見たぞ』『オカルト関連の方と迷ったけど、昨日新幹線に乗ってたら意識飛んでたわ』『それポケモン関係なくね?』

 

「へ、へー・・・」

 

複雑な表情になるうみ。気を取り直し、さまざまなポケモンらしき生き物の悩みをバッサバッサと切り捨てていく。

 

『ところでうみちゃんって、ゲーム実況とかのよくある配信はしないの?』

 

「ん?・・・あー」

 

配信での質問受け付け中、とあるコメントが目に入り眉をハの字にするうみ。

 

「自分的にはそういうのには興味が薄くて・・・ポケモンに関するお話ならいくらでもできるんですがねー・・・」

 

『えーでも面白そうなのに』『まぁ、人気になるっていうなら通るべき道だよな』『ゲーム実況って言われたら配信者、ってくらいにはみんなやってるしな』『でもゲーム画面がメインになると、うみちゃんが見れなくなるぞ』『あ、それは困るわ。やっぱ無しで』『おい!?定番はどうした!?』『あん?あんなクソつまらんもんよりうみちゃんだろJK』『手のひらドリル大回転w』『わかるマーン!』

 

「そ、そうですか・・・」

 

コメント欄の怒涛の意見に少し気圧されるうみ。

 

(うーん、ポケモンの情報を集めるっていう理由も含めて配信やってるし・・・ゲーム実況とかその辺はあまり意味ないかなぁ・・・でも人気になれば念願の収益化も・・・)

 

『なんか唸ってるな』『考え事うみちゃん可愛いな』『変態警察ニキー?お仕事の時間ですよー』『・・・こねぇな』『なん・・・だと・・・!?』

 

今後の活動について少し考え始めるうみ。ウンウン唸っていると、コメント欄が変態警察ニキが出てこないことで騒ぎ出す。

 

「あ、多分警察ニキと釣り師ニキは今日来ないと思いますよ」

 

『うみちゃん事情知ってるの?』『そうだよ、そーいえばうみちゃん釣り師ニキのとこ行ってたんだっけ』『なんとうらやまけしからん』『なんで?』『釣り師ニキがポケモンゲット→怪我がひどいから助けよう→じゃあ私が行きますとうみちゃん出動』『なるほど』

 

「そうだ、その結果報告がまだでしたね」

 

釣り師ニキがどうなったかを視聴者に言うという約束だったのを思い出すうみ。ついうっかり、と手をポンと打つ。

 

「結論から言うと、釣り師ニキのポケモンは無事でした。今は釣り師ニキの家で一緒だと思いますよ」

 

『やったぜ』『これで農家ニキに続いて2人目かー』『いや、釣り師ニキの方が発覚早かったし、こっちが一番よ』『いやいや、そもそもうみちゃんが原点だろ』『原点にして頂点だろ』『それだ!』

 

「え?ちょ、ちょっと待ってください。釣り師ニキ以外にも、ポケモンゲットした方がいたんですか!?」

 

危うく流しそうになるも、予想外の情報に面食らううみ。

 

『あれ?知らない?例のきのみの栽培を請け負った農家のやつ、あいつペットがポケモン化してたよ』『そういえば経過報告はスレでしかしてなかったな』『ああ、うみちゃんにはきのみしか報告してないんか』『これは裁判では?』『判決、死刑』『裁判官!?弁解の余地を!?』『あ、農家ニキきた』

 

うみの驚きように戸惑うコメント欄。すると、件の農家ニキが現れる。

 

「ど、どうも農家ニキ、ポケモンをゲットしたって言うのは本当ですか?」

 

『あー、ごめん、報告メールしてなかったな。うん、多分ポケモンだよ。火吹いてるし』『来たー!』『報告はしたぞ。裁判官!これは執行猶予ありでは?』『判決、終身刑』『よくなったようで何一つ変わってねぇ!?』

 

「火を吹く・・・ですか。すいません農家ニキ、画像を送ってもらえませんか?もし危険なポケモンだとまずいので」

 

『おけ』

 

そうして農家ニキから送られてきた画像には、農家ニキと思われる男と、抱きかかえられ満面の笑みを浮かべるポケモンの姿があった。

 

「ああ、この子は大丈夫です。ガーディっていうポケモンですね」

 

『ガーディってのか』『めっちゃいい笑顔』『農家ニキも結構いい顔してんねぇ』『ウホッ、いい男』『ホモはカエレ!』

 

「忠実で縄張り意識が強くて、縄張りに入る存在には勇敢に立ち向かいます。それと、心を許した存在にはかなり尽くすタイプですね」

 

『まんま犬やんけ』『しかも可愛い』『しかも脳波コントロールできる!』『それ違うやつや』

 

コメント欄では、ガーディの見た目が気に入っている人もちらほら見える。

 

「それとガーディは進化するととてもかっこよく、大きくなるんですよ」

 

『ん!?』『え、何それ聞いてない』『かっこよくはともかく、え、こいつ大きくなんの?』『進化?』

 

「あれ?進化について話してませんでしたっけ?」

 

キョトンとするうみに対し、視聴者からは疑問と驚愕のコメントが上がる。

 

『いんや、初知り』『最初期からの古参勢だが、聞いてないぞ』『進化とかあるんか』『ますますポケモンが分からなくなってきた』

 

「す、すいません・・・ええと、進化っていうのはですね。まず、特定の条件を満たしたポケモンに起こる現象です。進化すると基本的にステ・・・力だったりすばやさだったりが上がります。見た目や大きさが進化前と全然違うようになる子もいますね」

 

『ほーん』『特定の条件って?』『進化っていうよりかは、生物学的には変態に近い感じか』『ん?呼んだ?』『カエレ』『木村』『カエラ』『おい話それてんぞ』

 

「進化の条件は大まかに言うと三つあります。レベ・・・ええと、経験を積むこと、特殊な道具を使うこと、他の人とポケモンを交換すること、ですね」

 

『経験を積むってのと道具ってのはまぁ分からんでもないが、交換て・・・』『だめだ、分からなくなってきた』『俺のコロはどうしたら進化するの?』

 

「あ、ガーディはほのおのいしっていう道具を使わないと進化しないです」

 

『道具タイプか』『また新しい情報やな。ほのおのいしねぇ』『ひょっとして、他のタイプに関連するいしもあるんじゃね?』

 

「お、いい勘してますね。他にも、みずのいしやリーフのいしといった物もありますよ」

 

『やっぱりか』『俺ちょっといし探してみるわ』『おーう、頼んだ。俺はちょっとコロと畑の様子見てくるわ』『なんで農家ニキはそう死亡フラグを立てたがるの・・・?』

 

コメントでは既にガーディがどんな姿になるのかを議論し始めている。他にも、いしを探すという者まで現れ始め、何を見つけよう、何を探そうと言ったコメントが増える。

 

「ええと、とりあえず話を戻しますと、農家ニキにはそのままガーディ・・・コロちゃんを育ててもらう方針で。もし何かおかしいと思ったこととか、異変が起きた時はメールで知らせてください。それと、いしやポケモンを探す方々は、くれぐれも気をつけるようお願いします」

 

『おk』『把握』『まー前回無茶した奴らもおるし、流石にもう無謀な奴はおらへんやろ』

 

視聴者への注意喚起をし、配信を終わる時間が近く。

 

「あ、もう時間ですね。それでは今日の配信はここまで。ありがとうございましたー。スレも今度のぞいてみますね」

 

『おつー・・・え?』『え?』『あ』『あかん』

 

「え?」

 

最後のうみの発言に、コメントがなぜか慌てるのだった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

新人配信者:うみちゃんについて語るスレpart15

 

54:名無し

 

やはりうみちゃんの魅力といえばあの銀髪だろぉぉん!?

 

55:名無し

 

全くこれだから・・・あのキーボードを必死に叩いてるおててだろうが。異論は認めん

 

56:名無し

 

馬鹿め、時たま立った時に見えるあの白いおみ足だとなぜ気づかない・・・!

 

57:名無し

 

お前ら揃いも揃ってアホか?あの真っ白なワンピースからのぞくそれに負けない白さを誇る肩に決まってるだろ!!いい加減にしろ!

 

58:名無し

 

おいお前ら、大変だ!

 

59:名無し

 

なに?今うみちゃんのココスキポイントの熱き語り合いしてるとこなんだが。俺は足派

 

60:名無し

 

んなことしてる場合じゃねぇ!うみちゃんがこのスレ見ることになった!あ、俺はおてて派

 

61:名無し

 

なん・・・だと・・・!?

 

62:名無し

 

まずいですよ!

 

63:名無し

 

こんな変態どもの性癖暴露大会に居られるか!俺はさっさとROMる!

 

64:名無し

 

くそう、警察ニキいないからBANされねぇ今のうちにと思ったのに・・・!

 

65:名無し

 

急いで消せ!うみちゃんにこの童貞どもの闇を凝縮したかのようなスレを見せるわけにはいかん!

 

66:名無し

 

kskしろ!

 

67:名無し

 

いやもう遅い気がする

 

68:名無し

 

俺が遅い!?俺がスロゥリィ!?

 

69:名無し

 

世界三大兄貴の1人はこんなとこいないでさっさと走ってきて

 

70:名無し

 

ksk

 

71:名無し

 

ksk

 

72:名無し

 

ksk

 

73:名無し

 

ちくわ大明神

 

74:名無し

 

誰だ今の

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「まぁもう遅いんだよなぁ・・・」

 

慌てて加速していくスレを見つつ、うみは複雑な表情を浮かべる。

 

「いやまぁこの容姿がどう捉えられているかは分かってたつもりだが・・・結構くるもんがあるな」

 

そう呟きながら自身の体を見下ろす。

 

ツルーン

 

ぺターン

 

ストーン

 

そんな擬音が聞こえてきそうなスタイルである。ただし、顔は将来美人になるであろう童顔、流れる銀髪とパソコンの画面に映る蒼い目。控えめに言って美少女である。

 

「なんというか、元男として気持ちはわからんでもないが、それを向けられるとなるとな・・・」

 

ため息とともにそうこぼしながら、うみはSAN値を時折削りつつスレを確認していくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

うみが配信とスレの確認を行っている頃。釣り師ニキことワタルはキョウに呼ばれ、外来種対策課へとやってきていた。

 

「で、話ってなんです?」

 

キョウと向かい合いソファに座り、ミニリュウを撫でるワタル。例のリングマ騒動以降、ワタルの後をついて回るようになったミニリュウ。完全に懐いている。

 

「それがだな・・・うちのお偉い方が、ポケモンを実際に確認したいと言い出してな」

 

そこまで聞いて既に嫌な予感がするワタル。

 

「野生のポケモンを相手に視察するのは少々危険が過ぎる。そこで、君のミニリュウを視察で会わせて欲しいんだ」

 

申し訳なさそうに伝えるキョウに対し、ワタルの顔も渋い。ミニリュウに負担になるのは当然の事、場合によってはミニリュウが暴れる可能性もある。

 

「・・・結構危険ですよ?こいつ」

 

「重々承知している・・・と言いたいところだが、あいにく私はまだポケモンに関して君以上に無知だ。そういうわけで、ミニリュウの精神安定や視察する方々への説明役として是非働いてもらいたい」

 

キョウの頼みに、ワタルはさらに悩む。力を貸すとは言っていたが、まさか最初のそれがこのような形になろうとは。リングマに襲われた時とはまた違う緊張感と絶望を感じるのだった。

 

「・・・わかりました。ミニリュウに負担にならないレベルでの仕事というのならやります」

 

「・・・ありがとう」

 

頭を下げるキョウに慌てつつ、ワタルはうみの言葉を思い出す。

 

『俺はポケモンと人との共存を目指しています』

 

「ならこのくらい、俺ら大人がするべき・・・だよな」

 

呟きつつ、覚悟を決めるワタルだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それではとりあえず挨拶での格好なんだが、一応要人と会うんだ、一旦帰って、スーツに着替えて来てくれ」

 

「・・・私服じゃダメですか?」

 

「警視総監が来るが?私服でいいと思うかね?」

 

はやくも胃がキリキリと音を立て始めるワタルであった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

とある森の中を、1人寂しく歩くポケモンがいた。

体毛は紺色。頭のてっぺんの毛は赤くなっており、首の周りには黒色の毛がマフラーのようになっている。

 

『ううう、お腹が空いたぞ・・・』

 

珍しいことにテレパシーを使うことで人と会話できるそのポケモンは、どういうわけかこの世界へとやってきてしまい、親と離れ途方に暮れていた。

 

『・・・!誰だ!?おいらは強いんだぞ?ほんとだぞ?来るなら来い!』

 

突如背後の草むらが揺れ、威嚇するポケモン。しかし、ゆっくりと歩み出てきた『それ』を見て震え上がる。

 

『・・・きゅぅぅ』

 

『それ』は虎のような姿をしていた。勇ましく蓄えた髭に、背中でたなびく紫色の体毛。牙は鋭く、爪も月夜に光っている。『それ』はポケモンに気づくと、体から電気を放ち威嚇する。ポケモンは完全に怯えて縮こまる。それを見ると、特に何かをするでもなく、電気を収めポケモンのそばを通り、悠然と去って行く。

 

『・・・怖いやつだったぞ・・・』

 

ポケモンはそう言って震えながら、『それ』が去っていくのを見送った。

 

『・・・まぁ、どこ行ったんだぞ。おいら寂しいぞ・・・』

 

月を見上げ、不安げにそう漏らすと、ポケモンはトボトボと歩き出すのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

夜の都心のど真ん中、高層ビルのてっぺんにそのポケモンはいた。

 

「グゥゥゥゥ・・・」

 

黒を中心とした色の体に、赤い大きなたてがみ。同じく赤い隈取りのあるその目からは、不安と憂慮が混じった青い瞳が街を見下ろしている。

 

「グアァァァァァァァァ!!」

 

突如そのポケモンが叫びをあげると、少しずつその体が変わっていく。

 

体は茶色い毛で覆われ、背中からは噴煙のようなたてがみが伸びる。四つの足全てに金属のリングがあり、背中からは突起物が伸びる。口周りのそれはヒゲを思わせる形をし、その見た目は獅子のようだった。

 

「グォォォォォ!!!」

 

姿の変わったそのポケモンは、悲しみの雄叫びをあげるのだった。




そろそろうみちゃんが迷走し始めます。そして作者も迷走し始めます(・∀ .)

次回、うみちゃん騙される

次回もお楽しみに
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