TSしたらなんか相棒たちがいるんですけど・・・   作:コジマ汚染患者

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眠い目をこすりながら、必死こいてバイト先に行って店長に「今日は午後からじゃなかった?」と言われた時の脱力感半端ないですね・・・(´・ω・`)
というわけでドゾー_:(´ཀ`」 ∠):


第3話

「神って・・・なんだこれ?いたずら?」

 

突如送られてきた、神と名乗る人物からのメール。半信半疑でスクロールすると、本文が現れる。

 

『あ、今疑ったでしょ?( ̄∀ ̄)まあそうなってトーゼンなんだけどネ!手短にいうけど、君の願いは叶えてあげたよ!感謝してネ!(`・ω・´)変化が大きすぎると問題だから今のとこゆっくりだけど、今後一層楽しくなってくると思うから、お楽しみに!つーわけで、新たな人生、謳歌するといいよ!じゃねー(・∀・)ノシ』

 

「・・・」

 

ものすごく読んでいると疲れる文章だったが、所々で重要な情報があった。まず叶えられたという「俺の願い」。正直見に覚えがないが、恐らくこれがライチュウ達が現実にいることの答えだろう。

 

「俺が願ったから、お前がきたってことなのか」

 

「?ライ!」

 

ライチュウを見ながらそう呟くと、こちらを見て首を傾げた後、構って欲しそうにすり寄ってくるライチュウ。

 

「よーしよしよし、いい子いい子」

 

「チャァ〜」

 

よっこいしょ、と膝に乗せ、ひたすらにもふる。ライチュウも心地良いのか、目とトロンとさせ、されるがままとなっていた。

 

(このままメールについて考えても、自分のことを神とまで言うおかしな存在の考えなんてわからん。どうしよう・・・)

 

ふとライチュウを見ると、完全にとろけていた。

 

「おーいうみちゃん、ご飯ができたよー」

 

「あっ、はーい!・・・ほら、行くよライチュウ」

 

「チュー」

 

・・・・・・・・・

 

「ふぅ、美味しかったねぇ」

 

「チャァ〜!」

 

おじいちゃん家でご飯をいただいて、そのまま家に帰ってきた俺とライチュウ。ライチュウのご飯をどうしようか困っていたが、どうやら雑食な感じである。・・・それでもチョコとか玉ねぎとかはまずそうだけど。今はリビングのソファの上でお腹を上にして満足そうに寝っ転がっている。その姿はまるで日曜休日のおっさんである。

 

「・・・散歩、行こっか」

 

そんなライチュウの姿に苦笑しつつ、外出の準備をする。・・・と言っても、服は白いワンピースしかないのだが。俺が玄関に向かうと、ライチュウも起き上がり、側をついてくる。

 

 

 

 

 

 

「結構いい天気だねぇ」

 

「ライ!」

 

都会のビル群の隙間からは見ることが難しい、満天の夜空を見上げつつ、ライチュウと連れ立って歩く。あたりはのどかな田園風景といえば聞こえはいいが、身もふたもないことを言うならば、畑と田んぼだけのザ・田舎という感じであった。やや遠いが、海らしきものも見える。

 

我が家から歩いて行ける範囲に、海・山があり、かなり自然に恵まれた環境である。

 

「もう暗いし、もう少しだけ歩いたら帰ろうね」

 

「ライ!」

 

そうしてしばらく歩いていると。

 

「うわぁ、助けてくれぇ!!」

 

「!?」

 

どこからか悲鳴が聞こえてくる。一体どこから、そう思い探すと、俺の歩く道の少し先に懐中電灯らしき明かりが見える。

 

「ライチュウ!行くよ!」

 

「ライ!」

 

とっさに体が動き、ライチュウを連れて走り出す。近づくにつれて、そこに人が1人と、何か大きい獣がいるのがわかる。イノシシか、そう思ったが、近づいてみると思わず息を飲む。そこにいたのは、イノシシよりもさらに危険な生き物であった。四つん這いになっていたので気づかなかったが、そいつはゆっくりと立ち上がり、二足歩行になる。体は頑丈な鎧のようであり、頭部にはドリルのような大きなツノ。

 

「サイドン・・・!」

 

そう、そこにいたのは、ドリルポケモンのサイドンであった。そのツノでの攻撃は岩にすら穴を開け、マグマにすら耐える皮膚を持つという。その目は暗い中でもわかるほど血走っており、どうやら相当に気が立っているようだった。

 

「ゴアァァァァァァ!!!」

 

「ひぃぃぃぃぃ!?・・・あっ」

 

「え、ちょっ、しっかりしてください!起きて!?」

 

サイドンの咆哮を聞いた被害者・・・恐らく中年男性は、それに負けないくらいの悲鳴をあげた後、カクッと気絶してしまった。

 

「まずい、これでもう簡単には逃げれない・・・!」

 

そう、俺はサイドンだと認識した時点で完全に逃げるつもりだった。ライチュウが仮に俺の育てた強力なポケモンであったとしても、サイドンは地面タイプを持つ。地面タイプには電気タイプの技は効かない。純粋な電気タイプであるライチュウではまともに戦えないのである。

 

「ライチュウ、一旦逃げるよ!」

 

ライチュウへそう言って男の人を担ごうとする。しかし、ライチュウは臨戦態勢を解かない。そんなライチュウへ、サイドンがその巨体を生かした突進をする。その速度は見かけによらず早い。まずい、と俺が感じた頃にはすでに逃げられない状況だった。

 

(あ・・・死・・・)

 

明確な死を感じたその時。

 

「ラァァァァァァァアアアアアアイ!!」

 

「グルァっ!?」

 

横からものすごい勢いで突っ込んできたライチュウがそのままサイドンの横っ面に蹴りを叩き込んだのだった。

 

「え?」

 

予想外の事態に惚けていると、起き上がったサイドンがライチュウと向き合う。

 

「フーッ!」

 

「グルルル・・・」

 

互いに間合いを図りつつ睨み合っている。と、次に仕掛けたのはサイドンだった。又しても巨体を生かした突進をする。狙っているのかたまたまか、その位置はライチュウを挟んで俺と男性を巻き込む方向へ向かっている。これではライチュウが避けれても俺たちが・・・。

 

(いや、そうだ・・・!あれが俺のライチュウなら・・・!)

 

一縷の望みにかけて、俺はライチュウへと指示を出す。

 

「ライチュウ!『かげぶんしん』!」

 

「!ライ!」

 

俺のとっさの叫びに応じて、ライチュウが技を繰り出す。ライチュウの周りに、3匹のライチュウの姿が現れ、道から逸れた位置へと走り出す。するとサイドンは、そのうちの一体を追いかける形で進路を変え、道から逸れたことにより溝に足を取られ畑へと転がる。

 

「ゴア!?」

 

「いまだ!『かわらわり』!」

 

俺の掛け声とともに、飛び上がったライチュウは、その手を振りかぶり、サイドンめがけて落ちて行く。

 

「ラァァイ、チュゥゥ!」

 

「ゴッ!?」

 

サイドンの脳天に強烈な一撃が叩き込まれる。その一撃で「ちからつきた」のか、そのままサイドンは目を回し、起き上がってくることはなかった。

 

「やっ・・・た・・・?」

 

現実味が感じられず、思わずそう呟く俺。その傍らには、ちょこんとライチュウが戻ってきていた。

 

「ライ!」

 

「あ・・・」

 

その「ほめてほめて」と言わんばかりの姿を見てようやく安心したのか、どっと体から力が抜ける。よくよく考えると、月明かりがあると言ってもかなり暗い中、人間大の巨大なポケモンに襲われたのだということがわかり、気絶するほどではないが恐怖が込み上げてくる。

 

「・・・こ、怖かったよぉ〜・・・」

 

「ライ?」

 

思わずぎゅっとライチュウを抱きしめて涙目になってしまう。なんで泣いているのかわからないのか、「どうしたの?」と言った表情のライチュウを抱きしめながら、しばらくの間しくしく泣いてしまうのだった。

 

 

 

 

 

「全く・・・こんな暗い中で歩くんじゃない!心配したじゃないか!」

 

「ごめんなさい・・・」

 

あの後、へたり込んでしまって時間が経ち、俺はおじいちゃんからの説教を食らっていた。

どうやらサイドンの咆哮や男性の悲鳴がかなり遠くまで聞こえていたらしく、周囲の住民が灯り片手に集まってきていた。サイドンは住民が来る少し前に、起き上がってどこかへ去って行ってしまった。起き上がったときはすわ再戦か、と戦々恐々としたが、こちらを見てすごすごと逃げるように去っていくサイドンには驚いた。

本当はこれ以上被害が出る前に捕まえるべきなのだろうけど、残念ながら俺はライチュウの分以外のボールを持っていない。

 

「聞いてるのか?」

 

「ふぇっ?あ、はい!反省してます!」

 

思考に意識を割きすぎて、生返事をしてしまいジト目で見られてしまう。そんな俺とじいちゃんの所に、住民の人がやってくる。

 

「まぁまぁ、そこまでにしといてやんなガンテツ爺さん」

 

「ガンテツ?」

 

「おや?お孫さんは知らないのかい?昔木材やら何やらを使った工芸品の職人してて、性格が頑固な人だから名前と合わせてガンテツ爺さん、この辺ではそう呼ばれてるよ。にしてもガンテツ爺さん、お孫さんがいるとは思わなかったよ。にしても綺麗な銀髪だねぇ。ひょっとして夏休みだからおじいちゃん家にきてるのかい?」

 

「いや、この子は・・・」

 

「そ、そう!そうなんです!久しぶりにおじいちゃんに会いにきてて!ね!おじいちゃん!」

 

正直に違う、と言おうとしたおじいちゃんを遮って必死にアピールする俺。折角だしこのまま孫と祖父、として認識してもらっている方が何かと都合がいいだろう。

 

「にしても、都会ではこんな不思議な生きもんがペットになってるんじゃねー」

 

「でっかいネズミみたいなやつやなー」

 

ライチュウは少し離れたところで突かれまくっていた。まあ物珍しいのだろう。・・・電撃、食らわせないといいけど。

 

「はぁ・・・とにかく、今度からは出かけるときはちゃんと言ってから出るように!いいな?」

 

「はい!」

 

説教も訂正も諦めたのか、ため息をひとつ付いてそう締めくくるおじいちゃん。その後、畑にできたクレーター(原因:かわらわり)に驚く住民の方たちや、「化け物を見た」と言って呆れられている気絶していた男性などに別れを言って、俺とおじいちゃんは家に帰るのだった。

 

「そうだ・・・ライチュウ、おいで」

 

「ライ?」

 

帰宅後。ライチュウと一緒にお風呂に入る。意外にも濡れるのは嫌いじゃないのか、喜んで一緒に入ってきた。風呂から上がり、二階の部屋のベッドの上でライチュウと向き合う。

 

「ライチュウ。おまえの、ニックネームをつけようと思う」

 

「?」

 

思えばこれまで、『ライチュウ』『ライチュウ』と呼んできたが、もし今後ポケモンが世にたくさん現れるとなったら。ライチュウだってでんせつでもない、言ってしまえばありふれたポケモンだ、複数現れることもあり得るだろう。そうなってもこの子のことがわかるよう、ニックネームが必要だと思った。

・・・それに、この世界での唯一の家族だ。おじいちゃんは世話を焼いてくれるし、孫として接しているが、本当の意味での家族ではない。親きょうだいもいない中、本当に家族と言えるのはこの子だけだろう。それなら特別な呼び名をつけてあげたい。

 

「・・・ライ。今日からお前は、ライだよ」

 

そう言って微笑むと、ライチュウも嬉しそうに尻尾を振りながら元気に答える。

 

「ライ!」

 

「よろしくね、ライ」

 

こうして、この日俺ははじめてのポケモンバトルをし、正式に新しい家族を得たのだった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ようやくか・・・」

 

とある研究機関の研究施設。そこでは、きのみに付いての調査が行われていた。この日はとうとう、モルモットを用いた動物実験を行うことになっていた。

 

「この妙なきのみ・・・一体どこの誰がこんなものを・・・」

 

その研究員は、これまで様々な植物学の権威の元で学んできた、いわゆるスーパーエリートであった。もはやこの日本に自分の知らない植物などない、そう思っていた。しかし、

 

「このような形状も、成分も未知なものが、日本にあるとは・・・」

 

ある日、突然政府から依頼を受けた際はかけらも信じていなかった。なんらかの方法で作った新しい交配種か、精巧な作り物であるとすら考えていた。しかし、調べれば調べるほど、その特異な成分やフォルムに愕然とした。

 

「今回の実験で新たなデータが得られるといいが・・・」

 

そう言って実験の準備作業を指揮していると

 

「○○さん!大変です!実験用のモルモットが逃げ出しました!」

 

「何をやっている!さっさと探し出せ!」

 

すいません!と泣きそうになりながら謝る下っ端にイラつきながらも指示を出す。下っ端が出て行った後、○○自身も部屋を後にし、実験の準備のために実験室へと入る。

 

「・・・ん?」

 

ふと、視界の端で通路の先を紫色の何かが通ったような気がして立ち止まる。しかし、突き当たりには何もいない。

 

「・・・気のせいか」

 

そう呟いて○○は実験室へと入って行った。




なんかすっごいハイスピードに展開が進む・・・。もっとゆっくりやっていこうと思います。
ちなみに出てくるポケモンは気分とノリで決めてます(´・ω・`)

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