期待はしないでください。
【注意】
幼馴染にある規則に従い名前を付けてオリキャラ的になってるのでお気を付けください。
和真が亡くなってから早六年。
未だに彼の事を引きずり暮らしている。
そろそろ区切りを付けるべきと思いつつも、出来ずにいる。
そんなある休日。
久々の帰郷である。
懐かしいこの町を見ていると、彼を思い出さずにはいられない。
そして、帰り道で如何しても、通らなければならない事件現場。
此処を通るのは何だか、和真に見られているみたいで、出来れば通りたくなかった。
「こら!危ないから走るのは止めなさい!此処で交通事故で亡くなった人も居るのよ!」
まったく、その通りだ。
母親らしき人が、小学生くらいの子供に叱り付ける。
ただ、歳なのか追い付けて居ない。
もう一度、元気に走る男の子を見ると、トラックの前へと突き進もうとしている。
気付くと私は駆け出していた。
男の子を引き止めようとしたその瞬間。
私は宙に浮いた。
状況が飲み込めないまま、私はただ空を舞っていた。
男の子は私に気付きその場に止まる。
お母さんらしき人が、恐らく危ないと叫んでいる。
そして私は・・・
「鈴木 咲希さん。ようこそ、死後の世界へ。あなたは先程、不幸にも亡くなりました」
どうやら死んでしまった様だ。
私に死を教えてくれたのは、如何にも天使と言った感じの翼が生えた女の子。
髪は乳白色。
服はちょっと露出度高めなピンク色。
肩丸出しであの服はどうやって固定されてるんだろう?
そもそも、天使なのに、こんな服を着ていて良いのだろうか?
・・・気にしたら負けな気もするし辞めておこう。
「・・・一つ良いですか?」
私の質問に天使は頷いた。
「あの男の子は、無事でしたか?」
「はい。生きていますよ。貴女が居なければ、あの子は助からなかったでしょう。御家族に代わり、お礼申し上げます」
無駄死にならなくて良かった。
しかし、誰かを助けようとして、和真と同じ交差点で死ぬなんて、どんな運命の悪戯だ。
まあ、カズマと違ってちゃんと命を守れたのだからまだマシか。
「・・・この後、私はどうなるのでしょう?」
「貴女には三つの選択肢があります。一つ目は、再び日本で別の人間として生まれ変わる事」
輪廻転生。
そんな事ないだろうと思ってたけど、本当だったんだ。
「二つ目は、天国で実体を持たない魂としてのんびり暮らすと言うモノ」
私でも天国に行けるのか。
じゃあ、和真も天国に居るのかな?
「そして、最後の三つは、魔王が討伐された世界に蔓延る災害級モンスターから街を救う為に、異世界転生するというモノです」
最後のやつだけ、凄く気合いが入ってた気がする。
抑揚の付け方とか、さっきまでただの説明だったのに、今じゃ、劇みたいだ。
「私なんかが行って、何の役に立つのでしょうか?それと魔王って誰が倒したんですか?」
「大丈夫です。此方の神器リストや超能力リストの中から好きな物を一つ選んで、転生出来ます。そういう事なので、即戦力になれる訳です!」
何処かの保険会社みたいにノルマでもあるのだろうか?
凄い必死だ。
「そして、魔王を討伐したのは、同じく転生者のサトウカズマさんです!」
・・・え?
サトウカズマ?
まさかあの佐藤和真?
私が大好きなあの?
「前任の女神様が持っていく者に指定されて、私がこの職に就く原因になった人でもあります。ってこんな話はどうでも良いですよね。すみません」
女神を連れて行くとか、如何にも和真が考えそうな小狡い手だ。
もし、そうだったとしたら和真に会いに行けるかもしれない。
「そのサトウさんって私と同じ交差点でショック死した人ですか?」
「えっと、そうですね。もしかして知り合いの方ですか?」
「はい。和真がそこに居るのなら会ってみたいです。だから私は三つ目の選択肢を取りたいと思ってます」
今度こそ、和真に私の想い伝えるんだ。
「・・・一つ言い忘れていましたが、転生に際して言語習得に失敗するとパーになると言うデメリットが有りますが、よろいですか?」
「そんなの気にしません。どうせ、今の私は死人ですから」
日本で転生したら、恐らく記憶はなくなる。
天国に行った所で、私はのんびり暮らすなんて、出来る質ではない。
「そうですか。では、もう一つ確認です。転生先でサトウカズマさんは既に三十代後半になっています。それでも会いに行かれますか?」
ここに来てまさかの時差問題。
しかし、他の選択肢よりは楽しめるだろう。
和真の守った世界を見てみたいとも思う。
「大丈夫です。会えなかったとしても、私はその世界に行きたいです」
「分かりました。では、この魔法陣から出ないようにって、あっ、……」
何、今の?
失敗したみたいな低い声を出す天使。
見てみると顔が青くなっていた。
凄ーく、嫌な予感がする。
そう言えば、転生特典ってどうなったんだろう?
あれ?
私何も貰ってないのに、どんどん体が浮いてるんだけど?
「『中止』ッ!・・・あれ!?『中止』ッ!『キャンセル』ッ!『ディスペル』ッ!あれえええええ!?」
私は何となく察した。
おっちょこちょい天使さんのミスで、何も持たないまま、私は転生させられるのだと。
まあ、和真に会えるのが特典と思えば、案外何とか・・・
バキッ
・・・え?
何か鳴っちゃいけない音が聞こえた。
焦ってる天使さんは気付いてないけど、絶対鳴っちゃいけない音だと思う。
「こうなったら!『転移』ッ!・・・これもダメなの!?どうにかしないと、あっ!あの、すみません。転生後に青い髪のアクアと言う女神様が居られますので、その方に事情を話して、此処へ戻って来てください。特典は必ずお渡しますので!」
如何して、こんな面倒な事になるのだろう。
さっきの音も大丈夫なのだろうか?
「・・・これって、まさか!?『修復』ッ!」
天使さんがそう叫んだすぐ後。
またあの不快な亀裂が入る音がした。
「あ、あああああ、こう言う時って、如何すればいいんだっけ、このまま転生したら、此方に戻れない可能性もあるから、ええっと、すみません。お詫びに最も強い能力と武器の二つを授けます!アクア様の近くに転生出来るのは間違いないので、後は、アクア様を頼ってください!本当にすみません!」
そんな慌ただしい声を聞きながら、光に包まれて私はこの空間から消え去った。
ここは何処だろう?
意識が戻ると中世ヨーロッパのような街並みの通りに立っていた。
周りを見間渡すと、獣耳の人とかも居て異世界転生を実感させられる。
転生には成功したらしい。
おっちょこちょい天使さんが言っていた武器特典もある。
能力がどんなモノか分からないけど、多分使えるだろう。
後は、アクアと言う女神様を探すだけだ。
「アクア!はあ、まったく逃げ足だけは早いですね」
突如現れたザ・魔法使いのとんがり帽子に杖を持った少女。
その子も探し人、いや、探し神と同じ名前の人物を追い掛けていた。
「あの、すいません。青髪のプリースト見ませんでしたか?」
青髪。
確か女神様も青髪だったような。
それにプリーストって事は身分を隠しているのかもしれない。
「見てないけど、私も手伝っていいかな?」
私の提案に、少し悩んでいるようだった。
此方の目的を勘ぐっているようにも思える。
「ありがたいですが、如何して手伝ってくれるのですか?」
隠したって意味ないし、本当の事言っておこう。
「実は、私も青髪のアクアさんって人を探していて、伝言頼まれてるのよ」
「伝言ですか。分かりました。ではあなたは向こう側をお願いします。私はこっちを探してみます」
言って、何処か見覚えのある黒髪、紅目の魔法少女は捜索に戻って行った。
ってぼおっとしてる場合じゃない。
私も探しに行かないと!
捜索開始から約三十分。
女神アクアとは会えず、魔女っ子と再開していた。
やはり、この子、何処かで見たような気がする。
何処だろう?
「そちらもダメでしたか」
「街の人も見てないって話だから、此方には居ないかもね」
目撃情報はゼロだった。
とすれば、私達は見当違いな場所を探していたのだろう。
「もしかすると、もう帰ってるかもしれませんし、夕飯までには帰るでしょう。あなたもウチに来ますか?この時間だと何処の宿も満員でしょうし、伝言があるなら早い方がいいですよね?」
「ありがとう。じゃあ、お言葉に甘えさせて貰おうかな」
第一村人が良い人で助かった。
この子達の家に着いたら宿屋代と同額を渡そう。
お金を持ってなくて、そもそも何処にも泊まれなかったと気付くのは、屋敷に着いてからだった。
「・・・ねえ、ここがあなたのお家なの?」
「ええ、お礼に貸して貰っている物件ですから、私達がお金持ちとかそう言う訳では無いのですけどね」
家と言うか、貴族とかが住む屋敷位のサイズだった。
色んな意味でこの子と初めに出会えて良かった。
「ここがリビングです。荷物は好きな所に置いてください。では一息つきましたし、自己紹介ですね」
そう言えば何気に自己紹介してなかった。
意気込む彼女を見ながらそう思うのであった。
「我が名はめぐみん!紅魔族随一の天才にして爆裂魔法を操る者!」
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
え?
めぐみんって何?
あだ名だよね?
普通の子かと思ったら、中二病の女の子とか聞いてないよ!
あれ?
でも前にも聞いた事あるような?
「ふふふ、我が強大な力に声も出せませんか」
どうしよう。
ここでこの子の機嫌損ねたら野宿だからな。
この子に合わせるしかないか。
覚悟を決めて私は大きく息を吸った。
「我が名は咲希!・・・えっと、この街を災厄から守らんとする者!」
うっ、恥ずかしい。
凄い見られてる。
それに途中で止まっちゃったし。
「めぐみん、紅魔族の知り合いが来てるのか?飯出来たから運ぶの手伝ってく、れ・・・・・・」
最悪だ。
和真に名乗りを聞かれ、今の格好を見られてしまった。
・・・和真?
「彼女は紅魔族ではないですよ。と言うか何ジロジロ見てるんですか?控えめに言ってキモイですよ」
「キモイはないだろ。俺、傷つくよ?知り合いに似てたからちょっとな」
間違いなく、私の知る佐藤和真だ。
でも和真ってここだと三十代なんじゃ?
まさか和真の子供?
「すみません。言い過ぎました。料理取りに行きましょう」
「はいはい。あんたはそこでゆっくり待っといてくれ、すぐに持ってくるから」
和真はあくまで知らない人として、扱うつもりらしい。
それとも私の事なんて忘れてしまったのだろうか?
いや、和真の子供説がまだある。
「先に行ってくれないか?ダクネス呼んでくるからさ」
「分かりました。あっ、言い忘れてましたが、アクアがまたギルドで何かやらかしたらしくて、さっき取り逃がしたので、恐らく、こっそり帰って来るでしょうから、叱っておいてください」
「・・・はあ、またかよ」
二人が出て行ってから数分経った頃。
静まり返っていた部屋に、誰かが入って来た。
「来客と言うのはあなたか?」
金髪碧眼。
身長は高めで、色々大きいお姉さんが現れた。
・・・どうやったらあんなに育つのだろう。
後で聴いてみよう。
「私はダクネス。クルセイダーを生業とする者だ。よろしく頼む」
「こちらこそよろしくお願いします。本日、泊めて頂く事になりました鈴木咲希です」
品格を感じたから自然と敬語になってしまった。
こんな綺麗なお姉さんだったら仕方ないよね。
「スズキ サキか。ふむ。もしかしてニホン出身なのか?」
「はい。よく分かりましたね?」
まあ日本人と一緒に住んでいたら分かるか。
「ウチのパーティーにもニホン出身の者が居てな、同じような名前だったからもしやと思ったのだ」
「やはりそうでしたか。その日本人の名前を聴いても良いですか?」
私がそう聴いた時だった。
食器が割れる音がしたのは。
「カズマ!?大丈夫ですか!?」
魔女っ子のめぐみんがカズマを心配して声を掛ける。
しかし、カズマにその声は届いていなかった。
「・・・・・・お、お前・・・やっぱり、咲希、なのか?」
死人を見たかのような驚いた顔で、和真はそう言った。
私はこの問いに対して、驚きながらも頷くだけだった。
いかがでしたか?
鈴木咲希が何処から来たのか分かった方が居ればメッセージやTwitterのDMに送ってください。
感想欄からのネタバレは避けたいので、ご協力お願いしますm(*_ _)m
咲希が転生したのは六巻の少し後です。
アンケートの実施。
現在オリ主?のタグをつけていますが、一応名前は作ったにしても作中に登場する幼馴染はオリ主なのか判断に悩んでいます。IFストーリーなのでそこも考慮した上で判断して頂けると幸いです。
これの判断を仰ぐアンケートです。
pixivの結果と総合値として出します。
投票締切は二月十日です。
この作品はオリ主か否か
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オリ主である
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オリ主でない