遅すぎた恋心   作:めむみん

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ええ、大変お待たせしました。
今週に何とか投稿出来ました。
Twitterで投稿すると言った日は全て八時代に寝てしまってました。
すみません。
駆け足で適当になってる所があると思うのでそこは後日修正します。


知らぬ間入隊

幼馴染で大好きな男の子を追って異世界にやってきたものの、聞いてた話と違うことが起こり絶賛混乱中の私に厳しい現実が突きつけられた。

そんな中でも私は彼を振り向かせる覚悟を決めた。

今は、幼馴染の住むお屋敷で夕飯を彼の仲間たちと共に食べている。

 

「美味しい。カズマはいいお嫁さんになれるよ」

「お嫁さんってなんだ。いいお父さんの間違いだろ」

「カズマが父親か。親バカになってそうだな」

 

ダクネスさんの言う通りカズマは親バカになってそうだと思う。

近所の子達とよく遊んでいたし、学校に来なくなってからも公園で遊んでるの何回か見たことがあるし。

多分、弟くんの友達とかだったと思うけど、カズマがいると公園中のみんなが集まって遊んでいた記憶がある。

 

「おいコラ、親バカはお前の親父さんだぞ、ララティーナ」

「ら、ララティーナと呼ぶな!あと誰の父が親バカだと!」

「ララティーナのお父さん」

 

ララティーナ?

ダクネスさんのミドルネームとかなのだろうか?

すごく恥ずかしがってるけど、かわいい名前でいいと思う。

 

「お前ら表に出ろ!その喧嘩買ってやる!」

「カズマカズマ、ダクネスがめぐみんみたいなこと言い出したんですけど」

「私だって客人がいる前で喧嘩したりしませんよ」

 

話を聞く限り、めぐみんは短気らしい。

アクアさんの反応からもダクネスさんは基本的に穏健派なのかもしれない。

 

「それもそうだよな。でダクネス。俺らに何しろって?」

「・・・何でもない」

 

私を見て申し訳なさそうにお辞儀をしてくれたけれど、こうやって騒いでるのも好きだから全然気にしてない。

それに何より、カズマのご飯を食べられて私はテンションが上がっている。

 

「サキはこの後どうするんだ?武器持ってたからには冒険者するんだよな?」

「うん。明日ギルド的な所に行ってみようかなあって思ってる所だよ」

「じゃあ、これ持ってけ。登録手数料が必要になるから」

「ありがとう。お金持ってなかったから助かるよ」

「やっぱりか。ここの案内人仕事が雑だよな」

 

言って当てつけのようにアクアさんを見て、カズマは抗議していた。

アクアさんは下手な口笛を吹いて誤魔化していた。

知らない場所でお金持ってないとかどうすればいいか分からないし、凄く困る。

私は頷くだけに留めておいた。

カズマのいるパーティーに会えて丁度良かったのかもしれない。

 

「ごちそうさまでした」

「おかわりはいらないですか?」

「うん。お腹いっぱいだから」

 

ここまで満腹感と幸福感のある食事はいつぶりだろうか。

一人暮らしで、余暇の時間もなく過ごしていた時間が長過ぎたよに感じる。

 

「じゃあ、話するか。部屋はサキの部屋で」

「ここで私の出番ね」

「ダクネス、食器の片付け頼む。明日代わるから」

「任せておけ」

 

ここでは家事が当番制らしい。

どうしよう。

私料理と言えばスクランブルエッグとか、みそ汁くらいしか作れない。

基本冷凍食品とか、ファストフードとか、コンビニで調達してたからなあ。

 

「おーい。ぼぉーっとしてないで行くぞ」

「ごめんごめん。今行くよ」

 

ここであの時の誤解を解いておかなければ、カズマを振り向かせるなんて不可能だ。

カズマの気持ちは明らかにめぐみんへ傾いてる。

何としても誤解だけは無くしておかないと。

 

 

 

「これチートよ!チート中のチート武器じゃない!」

「・・・それどういうものなんですか?」

 

部屋に入って直ぐにアクアさんが騒ぎ出した。

話所じゃなくなってしまったけれど、武器のことも聞かないといけなかったから、これはこれで問題は無い。

 

「いい?この武器はね。切り付ける部位が急所になるのよ」

「デストロイヤーとかでも切れるのか」

「そうね。加えてアンデッドとかスライムとかでも切れる、なんでも切れる剣なの」

 

デストロイヤーが何か分からないけど、アンデッドとかスライムが物理攻撃効かなそうなのはわかるから相当強いのは分かった。

でも、近付くまでにやられちゃったら意味ないし、当たらなければ意味が無いよね。

実戦経験ないから慣れるまでは何ともいえないなあ。

 

「ベルディアとかハンス見たいのも剣さえ当たればイチコロか。流石転生特典って所か。俺も使えるのか?」

「魔剣と一緒で本人しか使えないわ」

 

なるほどこの武器を仮に奪われても効力がないように作られているのか。

ちゃんと考えられてるんだ。

武器の能力は分かったから今度は能力の事聞かないと。

 

「あのう。何か能力も付与したからその能力もアクアさんに聞いてと天使さんに言われたんですけど」

「能力?・・・ちょっと待って、これチートとかって単語で収まる物じゃないんですけど!?」

「どんな能力なんだ?」

 

アクアさんの反応からして相当強い能力なんだろうとは思うけど、武器と同じで使いこなせるかが問題になるから使いやすい奴がいいなあ。

 

「持ってる武器の効力を付与した斬撃を飛ばせるのよ」

 

斬撃が飛ばせるって事は、接近戦しなくてもいいのはいいと思う。

でも当たらないと意味ないし、あまり輪投げとか得意じゃないからどうなんだろう?

 

「・・・どこに当たっても急所攻撃で、遠距離攻撃も出来るのか」

「しかも放った斬撃はその人が狙ったモノを追いかけるのよ」

「ホーミング機能もついてるってチート過ぎるわ!何処に当たっても急所の武器とその能力の組み合わせはエグいぞ。てか何でサキは武器と能力の両方を貰ってるんだ?」

 

カズマが言った通り、こう言うのに詳しくない私でも分かるくらいに最強の組み合わせだと思う。

急所に攻撃が当たったとして必殺とは限らないけど、攻撃対象を追尾して必中なら数打ちゃ当たるじゃないけど勝てるだろう。

 

「えっと、こっちに来る時にトラブルがあって、本当はカズマがおっちゃんになってるくらいの世界に来るはずだったんだけど、持って行けるモノを選ぶ前に転生が始まっちゃって、しかも魔法陣なのかな?それが割れるような音がしてたんだよね」

「俺がおっちゃんってなんだよ」

 

カズマが不機嫌になるのも分かるけど、こっちはこっちで同年代のカズマが居て色々と困ってるからお互い様じゃないかと思う。

カズマからすれば知ったこっちゃないって話だろうけども。

 

「こっちと日本には時差があって、サキはカズマより年上になってるってことは本当はカズマが三十四十のおっちゃんになってる世界に転生するはずなのよ。にしても後任の子はダメね。全く。私ならこんなミス絶対にしないわ」

「それで、その、私が選ぶ時間がないから補填として最強の武器と能力を一つづつって言って転生させられたの」

 

恐らく今のアクアさんは天使さんと連絡が取れないのだろう。

だから本来の転生先だったら戻せたけども、こっちでは出来ないから二つつけるって話だったと思う。

 

「ほんと杜撰だな。お前のとこの転生事業」

「私じゃなくて企画した上の人が悪いのよ。今回のはあの憎き天使がやらかしたんでしょ?私は悪くないわ」

「はいはい。サキは他に話あるか?」

 

アクアさんの扱いが凄く雑だと思う。

この人女神様だよね?

カズマの言動見てると普通の人に見えてくる。

他に何かか。

ここから先は誤解を解く方で行こう。

この機会を逃したら次はいつになるか分からないし、めぐみんがいるからゆっくり時が来るのを待つのも出来ないし、仕方ない。

腹を括ろう。

 

「えっと、出来ればカズマと二人の方が話しやすいことなんだけど、一つだけある、かな?」

「そうなの?なら私はめぐみんとダクネスに最強の仲間が出来たって報告してくるわ!」

 

一度も仲間になるとは言ってないのにアクアさんはそんなことを言って部屋を飛び出した。

私としては非常にありがたいけど、今誤解をとかないとカズマとの会話とか色々厳しいものがある。

 

「勝手に仲間に・・・はあ、サキはウチのパーティーでいいのか?」

「うん。私の方からお願いしたいくらいだよ」

「そうか。で話ってなんだ?」

 

意外そうな反応が返ってきた。

カズマは早く終わらせたいのか時計をチラチラ見ている。

凄く話しにくい。

 

「誤解をときたくて」

「誤解?」

「カズマの見た私がバイクの後ろに乗ってた話」

「・・・それがどうした?」

 

分かりやすく不機嫌な顔になった。

思い出したくないってのも分かるけど、ここまで不機嫌になられると萎縮してしまう。

でもここが踏ん張り所だ。

 

「あの人、私の再従兄弟なのよ」

「分かってるってサキの再従兄弟だろ。・・・再従兄弟?」

「急いでてどうしようか悩んでたんだけど、そこに丁度バイクで送れるって話だったから乗せてもらってたの」

「・・・彼氏とかじゃないのか?」

 

怪訝な面持ちで確認してくる。

こればっかりは証明のしようがないから信じて貰うしかない。

 

「だから誤解を解くって言ったの」

「そ、そうか。俺の勘違いか」

「そう。だから私は今もカズマのこと好きだよ」

「・・・え?」

 

分かりやすく動揺している。

ここでカズマにアプローチをすればまだ私にも可能性は!

 

バンッ!!

 

「カズマ!聞きましたよ!サキが最強の剣と能力を持っていると!ぜひ仲間にしましょう!」

「カズマ!サキが入ると私の立ち位置はどうなるのだ?私は盾として全力で突っ込んでもいいのか?」

「お、お前ら。ふざけんなあああああああ!!」

 

急にカズマが叫び出し、私も含め全員が固まる。

後から来たアクアさんが一番ビクッとしていた。

私は真横だったから鼓膜が破れるかと思った。

 

「えっと、カズマ?どうしたの?ついに頭がおかしい方に振り切れちゃったの?」

「俺はそもそも頭はおかしくない。はあ、もういいわ。今日サキのパーティー入り歓迎会するから準備するぞ」

 

一叫びして、ストレス発散出来たのか、ちょっとテンション低いぐらいで収まっている。

歓迎会か。

まさかこんな事が起こるなんて、転生する時も思ってなかった。

今、幸せだなあ。

こんなこと言うとあれだけど、あの走ってた男の子に感謝だよ。

 

「わ、わかったわ」

「買い出しは私とダクネスで行ってきますね」

「いや、俺が行く。こっちのこと、アクアに聞いとけよ。色々日本の常識通じないことあるから。宗教勧誘には応じるなよ?」

 

色々ってどんなことだろう?

文化の違いとかは揉め事の原因だからしっかり聞いて置かないとだよね。

でも宗教の勧誘ってどういうことなんだろう?

この屋敷に悪徳商法みたいに売り込みに来る人がいるのかな?

兎も角気をつけないと。

 

「ダクネスにはちょっと頼みたいことがある」

 

言ってカズマはダクネスさんにリストを渡して、めぐみんと二人で出かけて行った。

ダクネスさんもその後を追うように何処かへと出ていった。

そして、アクアさんからこっちの文化を習おうとしていたのだけど、そうはならなかった。

 

「ねえねえ、カズマのちっちゃい頃の黒歴史とかないの?」

「黒歴史ですか?特にはないですよ」

「そうなの?」

 

カズマの黒歴史を知ってどうするつもりかは分からないけど、私の知る限り変なことはしてないと思う。

それこそ、引きこもってたのが黒歴史だろうけど、それは周知の事実みたいだし、言えることは何も無い。

 

「まあ、中学からは疎遠でしたから、全くないとは言えませんけどね。それよりもこっちの世界の話を聞いてもいいですか?」

「カズマが言ってたやつね。そうね。こっちだと秋刀魚が畑で採れるんだけど、知らないカズマが舐められてると思ってガチギレして、クビになってたわ」

 

秋刀魚が畑で採れるってどういうこと?

畑から秋刀魚が生えてくるってこと?

想像がつかないというか、意味が分からないんだけど。

 

「後はそうね。キャベツとかレタスとか、野菜は自我を持って動き回るとか、ネロイドって言うシュワシュワの元の鳴き声がニャーだったり、あっ、シュワシュワって言うのはビールみたいなやつよ」

 

終始何言ってるか分からない。

本当にこの世界はどうなってるんだろう。

何も聞かずにそんなの見たら発狂しちゃうよ。

自我のある野菜って何?

野菜食べるためにも狩りしないと行けないの?

それに猫みたいな鳴き声の生物がお酒の元ってどういうこと?

話についていけない。

 

「他にも、雪精は倒すと春が早くやってくるの。でもそれの親玉の冬将軍ってのがいて、カズマも殺されちゃうくらいに強いんだけど、とにかく冬は危険だからクエストしない方がいいわ」

 

アクションを起こして春の訪れを早められるのは凄いと思う。

でもカズマがやられるくらいのリスクはあるってことだから、気候変えるのはそう簡単にできるものじゃなさそう。

・・・カズマが殺される?

 

「えっと、カズマってこっちでも死んでるんですか?」

「そうよ。何回も死んでるけど、私が蘇生してるから大丈夫よ」

 

蘇生か。

女神さまならできてもおかしくない。

サラッとカズマが殺されてるとか言われて動揺してしまった。

 

「他にも色々あるけど、多すぎて語りきれないと思うからこれくらいにしておくわね。あっ、最後に一つだけ言っておくわ。この国の国教はアクシズ教で私の宗派なのよ」

「アクアさんって凄い神様なんですね」

「そうよ。だからもっと私を敬って甘やかしてね?」

 

カズマから雑に扱われてるから私には相応の対応をしてもらいたいのかもしれない。

カズマの蘇生を何度もしてるみたいだし、もうちょっと待遇良くてもいいと思う。

 

「えっと、何すればいいんですか?」

「まずは入信書にサインをしてね」

「はい。って待ってください。もしかしてカズマの言ってた宗教勧誘ってこれのことですか?」

 

凄く自然な流れで入信する所だった。

油断してしまった。

まさか、気をつける相手がアクアさんだったなんて。

 

「・・・い、今入信すると恋愛が叶うかもしれないわよ?」

「怪しさ満点なので、やめておきます」

 

凄く的確な謳い文句だけど、これに乗る程私も馬鹿じゃない。

確かに女神様ならそういうのも解決できるかもしれないけど、私は自力で何とかしたい。

 

「はあ、やっぱりダメね。日本人は神様との距離感おかしいもの」

「そういう問題じゃないと思うんですけど」

 

私が訂正を入れ、何とも言えない雰囲気になる中ダクネスさんが帰ってきた。

 

「ただいま。何かあったのか?」

「いえ、ダクネスさん何処に行ってたんですか?」

「少し、役所にな。後で分かるから今はゆっくりしておいてくれ」

「そうですか」

 

役所?

私の戸籍的な手続きがあるのだろうか?

中世ヨーロッパ風だけど、日本人が転生してるからしっかり行政が行き届いているのかもしれない。

 

「その、なんだ。これからは仲間なのだから呼び捨てで、敬語でなくても構わないぞ?」

「わ、分かりました。じゃなくて、分かったよダクネス」

 

あまり年上のお姉さんとタメ口で話す機会なかったから困る。

抵抗感があるけど、仲間なんだから普通に話せる方がいいよね。

 

「私もだからね!」

「アクア、よろしく」

「よろしくね!ほんと豪華になってくわねウチのパーティー」

「豪華ですか?」

 

美人揃いで豪華ってのは分かるけど、私が入ってもそこは人数同じだし、何が豪華になったのか分からない。

 

「あっ、そう言えば言うの忘れてたんだけど、私はアークプリーストって言ってプリーストの上級職なの」

「私はクルセイダーと言う剣士の上級職だ。めぐみんも魔法使いの上級職、アークウィザードだ」

「なるほど、カズマはどんな職業なの?」

「カズマは、その」

 

ダクネスが言葉に詰まってる。

何故だろう?

 

「基本職の冒険者で、多くのスキルを使えると言ったところだな」

「色んなスキルが使えるって凄い」

「カズマの魔力が低いから冒険者にしかなれなかったのよ。スキルも本職より劣るし」

「・・・それでもカズマはスキルを上手く使いこなして戦っているぞ」

 

アクアがダクネスのフォローを潰して、それをまたフォローしてるけど、これってカズマ弱いってことだよね。

多分、カズマがリーダー的な感じだから、束ねる力を発揮してるんだろうな。

あれ、私が強過ぎたら妬まれることになるんじゃ……

またこの先の道のりが悪くなって気がする。




明日もまた天界編出来そうにないです。すみません。
オチがなかなかいい感じにできないんですよ。

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