遅すぎた恋心   作:めむみん

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お久しぶりです。
就活(インターンシップ)に、抜歯に、FGO周回にと色々あって投稿遅くなりました。
ワンピースの映画見に行って、幼馴染熱に浮かれて書きました。
メンタル死んでます……


彼我の差は如何に

目が覚めると身に覚えのないソファーに座って眠っていた。

取引先のロビーで眠ってしまったのかもしれないなんて、考えて、周りを見回してここが何処か思い出した。

私、転生してカズマの屋敷に居るんだった。

昨日大泣きした私に気を遣って、アクアとダクネスは早くに部屋へと戻って行った。

毛布が掛けられていたから多分、二人のどちらかが掛けてくれたのだろう。

めぐみんはあの時酔い潰れていたし。

 

「これからどうしようかな」

 

そんな独り言を言ってみるも、答えなんて思いつかない。

みんな優しいから受け入れてくれているけど、このままずっと甘える訳にはいかない。

何かしないととは思うものの、具体的に何をすればいいのか分からない。

そんなことを考えてるとカズマが帰ってきた。

 

「おはよう。えっと、朝食はまだか?」

「おはよう。うん。今起きた所だから」

「待ってろ。今から作る」

「私も手伝うよ。昨日から色々としてもらってばかりだし」

 

これはチャンスなのだろうけど、料理が得意じゃないのが問題。

結局カズマに任せきりになりそう。

でもそれだとめぐみんには勝てない。

昨日の料理からして料理の腕は高い方だと知っている。

 

「おーい。サキ?手伝ってくれるならぼぉーっとしてないでキッチンまで来てくれよ」

「うん。分かった」

「一つ確認なんだけどさ。サキって料理出来たっけ?俺の記憶だと野菜炒め焦がしてたよなお前」

 

調理実習の時の話だろう。

私はフライパン係をしていたけれど、火力を間違えたまま、レシピ通りの加熱時間を使って、しかも混ぜることもせずにただ見守ってただけだったから、焦げ焦げの野菜炒めを作ってしまった。

あれやっぱり見られてたか。

 

「家庭科の授業だよね。あの時はよく分からなくて、カズマは上手だったの覚えてるよ。最近ようやく曲がりなりにも料理してると言えるくらいにはなったかな」

「話してもなかったけど、お互い見てたんだな」

「もちろん好きな人の事は見てるよ。あの時は気付いてなかったけどね」

 

好きって伝えるの思ってた以上に恥ずかしいな。

昨日も恥ずかしかったけど、これはいつ慣れるだろうか。

 

「・・・そう言うのは俺が不登校になる前に言ってくれよな。勘違いして引きこもっちまったろうが」

「それについてはごめんとしか言いようがないよ。私はカズマよりも自分の世間体を取っちゃったから」

「思春期なんてのはそう言うもんだろ?まだ未成年な俺が言うのも変な話だけどさ」

「ふふっ、やっぱりカズマは優しいね」

 

本当に私はどうしてこんなにもいい人を放っておいたのだろう。

カズマの言う通り、私がちゃんとカズマと話していれば、異世界での再開なんてことにはなってなかったはずだ。

 

「何の話だ?」

「そんなことより朝食作ろうよ」

「そうだな」

 

朝食の用意を始めたわけだけど、何をしたらいいか分からない。

食材の位置とか全く知らないし。

 

「サキは卵とウィンナー頼む」

「これどうするの?」

「サンドイッチ作るから、とりあえずウィンナーは焼いといてくれ、卵は好きなようにしてくれ」

「えっと、好きなようにって言われても困るんだけど」

 

カズマの方を見て助けを求めようと思ったけど、レタスと戦っていてそれ所じゃなかった。

野菜が自我を持ってるって本当だったんだ・・・

 

「どうした?卵はゆで卵を潰してマヨネーズと混ぜるもよし、スクランブルエッグにして挟むもよし、好きな方法でやってくれ」

「早く食べたいからスクランブルエッグにするね」

「了解」

 

簡単な部類の料理で助かった。

料理と言っても調味料を少し入れて、かき混ぜた卵を焼くだけの作業だけれども。

とまあ、サンドイッチの具材を作っていると誰かがキッチンに入ってきた。

 

「おはようございますカズマ!料理手伝いま・・・」

「おはよう。もう出来上がるから、盛り付けをってどうした?そんな所で固まって」

「な、何でもないですよ。サンドイッチにすればいいんですね?」

「頼んだ。俺はもうちょっとやる事あるからサキと一緒に作っといてくれ」

「分かりました」

 

二人でリビングで盛り付け作業を行ってるけども、どうしよう。

こっち向いて直ぐにめぐみんの表情が曇った。

怒ってるよねこれ絶対。

 

「おはようございます。サキが羨ましいですよ」

「おはよう。えっと、一緒に朝食を作ってただけなんだけど」

「そこじゃありません」

「なら何のこと?」

 

めぐみんが怒ってる理由がよく分からない。

二人でいた事に怒ってると言うか妬いてるのだと思ったけど違うみたいだし。

 

「あれきっと、切ったパンのミミをフライにしてるんですよ」

「そうなの?」

「ええ、いつもはディップして食べてるのに用意しているのでサキのためですよ」

「昨日食べられなかったから食べたかったんじゃないかな?」

「そうだといいんですけどね」

 

その後もめぐみんは不機嫌だった。

間違いなく嫉妬されてる。

 

「めぐみんはどうしてカズマのこと好きになったの?」

「色々あって気付いたらと言ったところでしょうか。特別に何かがあったとかじゃないです」

 

カズマのことを話題に出した瞬間表情が柔らかくなった。

分かりやすくて助かった。

ずっと睨みを効かさせられているのは辛い。

 

「その色々の部分聞きたいかなあ」

「嫌です。いつカズマが戻って来るか分かりませんし、他の誰かが来る可能性もあります」

「二人だけならいいってこと?」

「もちろんです。誰にも聞かれない場所であればいくらでも話しますよ」

 

こっちでのカズマの活躍とか生活を詳しく聞こう。

私は私で日本での話を聞かれるだろうけど、カズマの話ができるのは嬉しい。

と考えているとカズマがやってきた。

 

「何の話をするんだ?」

 

焦ってサンドイッチ一つが無駄になってしまった。

対してめぐみんは全く焦る素振りも見せずにカズマの方を見て言った。

 

「私とサキだけの秘密の話です」

「俺は除け者かよ。まあ、いいけど。出来上がったから盛り付けとか頼んだ。アクアとダクネス呼んでくるから」

 

この後、みんなで楽しく朝食を食べたかったのだけど、二人とも用事があると言ってサンドイッチを数個持って出ていってしまった、

そして、私とめぐみんとカズマの三人で朝食をとることになった。

 

「カズマ、これ美味しいですね。どうして今まで作らなかったのですか?」

「どうしてって、お前アレ好きだろ?だから敢えて他の作ろうとか考えてなかった」

「じゃあどうして今日はこれなのですか?」

 

めぐみんがカズマに対してとても高圧的になってる。

こうやって外から見てる分にはめぐみんのこの対応は可愛いなって思えちゃう。

 

「昨日食べてないから食べたかっただけだ」

「・・・嘘ついてませんか?」

「ここで嘘ついてどうするんだ?そういやお前も食べてなかったよな。それも含めてってことなら納得してくれるか?」

 

カズマはめぐみんの嫉妬に気付いてないらしい。

取り敢えずご機嫌取りって感じがする。

 

「それこそ嘘だよね?」

「めぐみんが何を疑ってるのか知らないけど、納得してくれないから」

「・・・疑ってしまってすみません」

 

私達の会話を聞いてカズマが私のために作ってた訳じゃないと理解したようだ。

これでピリピリした状態から解放される。

 

「いいけど、何を疑ってたんだ?」

「私の為に作ったと思ってたんだよ」

「サキ!」

 

あれ?

言っちゃダメだったの?

でもまあ、秘密にしろなんて言われてないから私は悪く……

めぐみんの眼が恐ろしく光ってて怖い。

思わずカズマの後ろに隠れたらより紅く光って睨まれた。

咄嗟のことだけど悪手を打ってしまった。

 

「それは昨日だ。嫉妬してたのか。可愛いやつだな」

「そうですよ!嫉妬してたんですよ!何ですか!やっぱり胸なんですか!胸なんですね!」

「ちょっと待て!俺がこいつと結婚の約束した時はお前よりちっちゃかったわ!」

 

私のが分かるのはまだしもめぐみんのサイズが分かるのはどういうことなんだろうと思ってると、めぐみんがカズマに掴みかかった。

 

「どうしてサイズ感分かるんですか!」

 

そりゃあ自分のサイズ知られてたら胸ぐら掴んで問いただすくらいするよね。

 

「んなもん毎日おぶってたら分かる」

「違いますよ!サキの方です」

 

お互いにお互いの情報について不思議に思ってたとは・・・

と言うか毎日おぶってるって何?

毎日おんぶするくらいバカップルな関係なの?

どうして付き合ってないの?

 

「一緒に風呂入ってたら分かるだろ」

「なっ、私が初めてと言ってたのは嘘なんですね!」

「言ってねえよ!混浴お前とが初めてとか一言も言ってねえ!てかガキの頃の混浴とかノーカンだろうが普通。お前もぶっころりーとかと入ってたろ多分」

 

喧嘩内容が完全に恋人同士の内容なんだけど、この二人付き合ってないって本当なの?

しかも混浴したことあるみたいだし、意味が分からない。

 

「そりゃ両親が出稼ぎでいない時に預けられて何度かありますよ。里の混浴温泉に父と行った時に会って話したりもありますし」

「それと一緒だ!」

 

カズマの言う通りだなあと思って話聞いていたけど、めぐみんは納得してない様子。

 

「いいえ違います!私とぶっころりーは恋仲だったことはありませんがそっちは初恋同士です!」

「入ってた頃は好きとかそう言うの考えてなかったわ!性別ってもんを知ってからは入ってねえから!なあ?」

 

やっぱりカズマは全く意識してなかったんだ。

私はちょっと恥ずかしかったのに。

まあ、洗いっことかしてたら恥ずかしさなんて無くなったし、楽しかったけど。

 

「私は意識してたよ?」

「カズマの嘘つき!」

「サキお前ふざけんなよ!話ややこしくするな!」

「ふざけてない!事実を言っただけだもん!と言うか私との約束覚えてるのにめぐみんとって酷くない!」

 

カズマが言わんとすることは分かるけど、私は過去の話を忠実に伝えただけだし、今更ながらに約束を反故にされてることへ腹が立ってきた。

 

「酷くねえわ!こっち来た時点で約束果たすなんて不可能だから仮に勘違いなくても、こっちで新たな恋を見つけてもおかしくねえよ!」

「私はずっとカズマのこと想ってたのに酷い!」

「それはカズマが悪いです」

 

めぐみんから思わぬ援護射撃が来た。

とは言え私も何も言ってこなかったし、カズマをこれ以上責める気にはなれない。

 

「めぐみんまで言うか!」

「ちゃんとサキに謝って筋を通してから、私の元に来るのです」

「そうそうって、しれっとアピールしないでよ!」

 

めぐみんはやっぱり強敵だなって思う。

せめてめぐみんとカズマがまだ進展してない頃に転生出来てればなあ。

 

「サキには悪いですが、カズマは私の男です」

「俺はいつの間にお前のになったんだよ」

 

私もめぐみんに対抗して言い返そうと思ったら後ろから扉が開く音がした。

振り向くと如何にもな盗賊の格好をした子が現れた。

 

「カズマくんモテモテだね」

「と言いつつカズマを狙う泥棒猫の一人ですので、サキも注意してください」

「あたしは一切狙ってないから!前にもこの話したよね!」

 

どうやらカズマ争奪戦参加者では無いらしい。

嘘は言ってないみたいだし。

 

「おう。告ってもないのに二度も振られた……そういやどうしてクリスが家の中にいるんだ?」

「ダクネスにこれを部屋まで運んで欲しいって頼まれて鍵を渡されてたからね。あたしはこれ運び終えたら帰るよ。カズマくん。程々にしとかないと痛い目見るよ」

 

なんだろう。

この分かりあってる感じ見てるとめぐみんが警戒するのも分かる気がする

 

「クリスと二人で夜に会う方が痛い目遭ってんだけどな」

「ほう。それは興味深い話ですね」

「私も気になる」

 

めぐみんの忠告は正しかった。

クリスもちゃんとマークしておかないと!

 

「誤解受ける言い方やめてよ!・・・今更だけどあたしはクリス。よろしくね。はじめましてだよね?」

「はい。カズマの婚約者のスズキサキです。よろしくお願いします」

「あたしはクリス。見ての通り盗賊だよ。カズマくんとは盗賊仲間ってだけだよ。えっと、カズマくん婚約者いたの?と言うか二人の圧が怖いんだけど」

 

さっきから冷や汗が凄いのと挙動不審だから怪しい。

やっぱり気があるのかもしれない。

 

「子供の頃の約束ってよくある話だろ。怖いのは俺も一緒だから安心しろ」

「全然安心できないよ!何とか二人を鎮めて!」

 

言ってカズマの後ろに隠れて引っ付くクリス。

これはこれで強敵だなあって考えていると上には上がいると分からされた。

 

「おい、私の男に近付くのはやめてもらおうか」

「は、はい。めぐみんさま」

 

何でこうもめぐみんは堂々と私の男とか言えちゃうんだろう。

男らし過ぎるよ。

さっきから私も結構頑張ってる方なのに・・・

 

「ちょっ、クリスお前逃げる気か!」

「あらぬ疑いでギルドで有名なめぐみんの牽制なんて受けたくないから、あとは頼んだよ」

 

逃げるようにクリスは荷物を持って、リビングから出ていった。

となれば質問する相手はカズマだけになるわけで……。

 

「牽制?何の・・・お二人さん。ちょっと落ち着かないか?」

「私たちはずっと落ち着いてるよ?ね?めぐみん」

「ええ、サキの言う通りです。私たちは至って冷静です」

 

カズマの方が怯えていて、冷静じゃない。

私達は同じ目的でカズマに詰め寄ってるだけ。

 

「いや、お前ら絶対に興奮状態だろ。めぐみんの眼が物語ってるし、それに同調してるサキも同じだ!」

「そんなことどうでもいいですよ。それより夜クリスと何してるんです?」

「私もそれすごーく気になる」

 

めぐみんも知らないみたいだし、男女が夜に会うなんて絶対に何かある。

これは恋敵に可能性のある人の情報を聞き出すチャンス。

 

「サキはともかくめぐみんは知ってるだろ?アレだアレ」

「言われてみればクリスと夜と言えばアレですね」

「分かって貰えたなら良かった」

 

アレって何?

また二人だけ分かりあってる感じに凄くジェラシーが……

 

「でどうして私にその話が来てないんですか?」

「お前ついて来たがるだろうが」

「当たり前です」

 

めぐみんも参加したいようなことらしい。

そして、二人で行ってること自体は問題じゃないと。

何やってるかって考えたらダンジョンに二人で潜ってるくらいだろうか?

 

「だからだ。痛い目に遭うって言ったろ?比較的安全そうな所があったらまた誘うから待ってろ」

「嫌ですよ!スリルのあるカッコイイ活躍のできる所に行きたいです!」

「えっと、さっきから何の話を?」

 

聞いてみたら二人に首を横に振られる。

 

「サキは知らなくていい。ともかく俺とクリスはただの盗賊仲間だ。だよなめぐみん?」

「ええ、クリスのことは気にしなくていいです。ダクネスの方が危険です」

「そうそう。って何の話してんだ?」

 

めぐみんが問題ないと言うなら大丈夫なんだろうけど、おいてけぼり食らってるのが気に食わない。

とは言え、聞いても教えてくれる雰囲気じゃないしなあ。

それとやっぱりダクネスは気を付けないといけない存在なんだ。

 

「こっちの話です。それよりも今日の爆裂どうしますか?」

「今からサキも入れて三人でってつもりだったけどどうだ?」

「いいですねそれ。お弁当作って行きましょう」

 

私がいるとお弁当付きになる爆裂って何?

確かめぐみんの愛してる魔法が爆裂魔法だっけ?

それと関係あるとは思うけど爆裂魔法とお弁当に何の関係が?

 

「サキもそれでいいか?」

「・・・ちょっと待って、お弁当持って何処か行くのはわかったけど、爆裂って何?」

「着いてくれば分かりますよ」

 

学ぶより慣れろって事なんだろうか?

カズマが説明したくなさそうな顔をしてる。

ここは諦めて二人について行こう。




次の更新シリーズと時期は未定です。
カズめぐの可能性大です。

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