遅すぎた恋心   作:めむみん

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凄くお久しぶりです。
早く仕事になれて投稿頻度上げたいです。


二人の関係

私とカズマ、めぐみんの三人で散歩をしている。

めぐみんの爆裂散歩なるものにカズマと私が付き添っている形となっている。

目的地に到着したものの、未だに爆裂散歩がなんなのかはよく分かっていない。

そんな中、お昼ご飯を食べることになり、今はシートの上で準備を進めている所だったのだけど、問題が起こった。

このままだとお昼のお弁当を食べるのが出来なくなるかもしれない。

 

「ねえねえ、お箸が二膳しかないよ?」

「ああ、二膳しか入れてないからな」

「それがどうしたんですか?」

 

訂正、問題だと思ってるのは私だけらしい。

え?

お箸が一膳足りないのにそれが当然みたいな反応が返ってくるのはどうして?

だってお箸一人分足りないよね?

それなのに二膳しか入れてないって意味が分からない。

 

「いや、だって私達三人だよ?」

「ああ、そういう事ですか。いつもは一膳しか入れてないんですよ」

「え?」

 

いつもは一膳だけ?

爆裂散歩って二人だって言ってたよね?

 

「いつもって言っても毎日弁当持って爆裂散歩してる訳じゃないけどな」

「いやいや!そこじゃないって!」

「じゃあ何処の話ですか?はい、カズマ、あ〜ん」

「だな。あ〜ん。うん。美味い!」

 

・・・私は何を見させられてるんだろうか。

この二人絶対付き合ってるよね?

食べさせ合ってて付き合ってないとか意味わからないんだけど。

しかもこの関係値のカズマを狙う私完全に悪女じゃん。

私がここにいてもお構い無しだってことは他でもこんな感じだろうし……

自信なくす所の話じゃない……

 

「サキも遠慮せず食べてください。美味しいですよ」

「う、うん。いただきます」

 

美味しい。美味しいけど、それ所では無いよこれは。

ちょっと可能性あるかもと思った矢先にこれですよ。

しかもめぐみんが私にこれを見せつけようと思ってセッティングしたとかならまだしも無自覚ですよ。

私にどうしろと言うのですか神様!

 

「口に合わなかったか?」

「そ、そんなことないよ!美味しいよ?」

「体調悪いなら一度帰りますか?」

「そうじゃなくて、ショック受けてるだけと言うか、なんでこんなことしてて付き合ってないんだとか、食べさせ合うのを特別なことと認識してない意味が分からないとか……」

 

うん、今考えても意味が分からないし、私が言ってる意味全く理解してないようで、首をかしげている二人を見て余計に分からなくなる。

もしかしてこの世界だと食べさせ合うの普通の習慣だとか?

 

「カズマの今持ってるたまご頂戴。あ~ん」

「はい、あ~ん。どうでした?」

「うん、美味しい。ってなんでめぐみんが!」

 

さっきまでカズマが目の前に居たはずなのに、めぐみんが目の前に居た。

お弁当を囲んでコの字に座ってたのに、お弁当を持っためぐみんが怖い笑顔でそこに居た。

 

「カズマからのあ~んは私だけの特権ですからね」

「いつから特権になったんだよ。と言うか感覚麻痺してたけど、普通に恥ずかしいことしてたんだな」

 

めぐみん恐ろしい子……

照れ屋のカズマを照れさせない為に、ワザとそれが当たり前のように振舞ってたンだよねこれ。

偶然とかよりもそっちの方が納得いくよ。

 

「そうですね。いつもゆんゆんの前でやってたので全く気付きませんでした」

 

前言撤回、ただのバカップルでした。

いや、まだ付き合ってないけどこの二人。

ってそうじゃなくて、

 

「その、ゆんゆんって子が不憫だよ…」

「いつもついてくるので気にしてないと思いますよ」

「今度、ゆんゆんに会ったら謝っとこう」

 

カズマが少しまともで良かったと捉えるべきか、指摘されるまで気付かないレベルと捉えるべきか……

圧倒的に後者の印象が強い。

めぐみんも顔を赤くしてるから、多分、平静を装ってるだけだろう。

 

「その必要はありません。あの子には女としての格の違いを…痛っ!何するんですか!」

「イジメの片棒を担がせるんじゃねえよ。ったく、どうせいつも二人で合ってる時も俺をダシに使ってんだろ」

「な、何のことでしょう。デートでカズマがカッコよかったこととか、可愛いなって思ったことを聞いて貰ってるだけですよ。話が終わる頃には眠そうにしてるのでいつも叩き起こしてますが」

 

何も私悪くありませんって顔して凄いこと言ってるよこの子。

カズマはそれ聞いて顔赤くさせてる。

最初は羞恥心からで、多分、今は怒りだと思う。

 

「だけですじゃねえよ!お前それカフェとか普通の声量で喋ってるだろどうせ。てか本当にお前ゆんゆんに一回謝ってこい」

「いえ、ギルドの片隅ですよ。声量は、熱が入って大きくなって、気付いたら冒険者が集まるくらいの声の大きさです。あと、謝りには行きません」

「やたら冒険者から、お前ら覗きしてんだろってくらい詳しくあれしてんだろうとか言われてたのはそのせいか!何がこの関係は誰にも言わないでおきましょうだよ!モロバレじゃねえか!」

 

内緒にする気ないよね。

カズマの言う通り、冒険者周知の事実になってる。

惚気を公衆の場で出来るめぐみん恐るべし……

 

「それをここで言うカズマには言われたくはありませんよ!サキに何かしらの関係にあると今バレましたよ!」

「んなもん俺が言わなくてもサキがギルドで聞き込みしたら秒で分かるわ!」

「それを行動に移すまでは知らなかったでしょう!」

 

多分、聞かなくてもカズマのパーティーに入ったと広まって、一人でいる時とかに絶対その話振られると思う。

それとカズマと私の関係を聞かれそう……

 

「この手の話は聞かなくても誰かが喋ってるって、ダストとリーンの話がそうだろうが」

「・・・えっと、それってもはや街全体レベルじゃないですか」

「おい、バカ、気付いてなかったのか」

 

自分達のことも広まるという考えに至らなかったらしい。

めぐみんも抜けてる所があるようで安心した。

いや、その抜けてる所のせいで完全に外堀埋まってるぽいから良くないね。

これ、傍から見たらあたしが泥棒猫みたいになっちゃうよ。

 

「・・・いえ、き、気付いてましたとも。カズマに変な虫がつかないように広めてたのですよ。ええ」

 

目を反らせながらそんな事を言う。

このメンタル見習いたいけど、顔真っ赤だから冷静装ってるだけかなあ。

私とも目を合わせようとしないし。

 

「はぁ、お前もうちょっと回りみような」

「私から言わせてもらえばカズマもだと思うだけど」

「・・・いや、そんなことないと思う」

 

カズマも噂が広まって行く流れ理解してなさそう。

めぐみんだけの惚気だったらバカップルとまでは言われてないと思う。

カズマがめぐみんに溺愛されてるとかそんな感じの噂として広まるから、バカップルなんて言われないだろう。

 

「めぐみんとの関係指して、バカップルって言われたことない?」

「あるけど、単にからかってるだけだろ?」

「私とカズマもよく付き合ってるとかカップルとか言われてたけど、バカはついてなかったよね?その違い分かるよね?」

 

バカとついている以上、二人とも惚気けまくってて、外でもイチャイチャしてると言うこと。

なぜ私がこのことを説明しなきゃ行けないんだろうか。

ほぼ失恋状態にあるのに、辛いとかより二人が心配でそれ所じゃない。

いや、もう、こんな状態なら最初に言ってくれたらいいじゃんってちょっと腹立って来たかも。

 

「・・・」

「その話詳しく聞きたいのですが」

「後でね。カズマも惚気けてるんじゃないの?ギルドでお酒入ってる時とか」

「・・・多少は、な?でも毎回その話はもう知ってるって感じでこうなったんだろって言われて、新しい話ないのかって聞かれんだよ。めぐみんが先に話してるってことだよな?」

 

ひよこが先か卵が先かみたいな話になってきた……

めぐみんが話してなかったら先に話してるのカズマだってことだもん……

それに、もう聞いてるなら話さなくてもいいと言う選択肢は多分カズマにはないだろう。

どんな感じで話してたかを聞いてそこから話を広げていくに違いない。

 

「それで、新しい話してるの?」

「その日めぐみんと一緒に居て楽しかったこととか話してるけど。ほぼ毎回似たような話になってる気がする。でもアイツらが聞いてくるからだぞ?」

「・・・カズマ、そんなことしといて、私にアレだけ言ってたんですか?」

 

めぐみんの言う通り、他人の事言えた質じゃないよね。

まあ、めぐみんも同等かそれ以上なんだけども。

 

「は?お前が殆ど話してるから爆裂散歩中にあったちょっとした小話をしてるだけで」

「私が話してなくても、話は広まってるじゃないですか。その話は聞いたと言われてるってことは」

「・・・」

 

全くもってめぐみんの言う通りなんだけども、お前が言うなと言いたい……

だって、カズマと違って素面で話してるのだから、比べるまでもなくめぐみんの方がやらかしてるよね。

 

「それに、多分、カズマの方が小さい出来事語ってるからよりバカップルらしさ出てると思うよ」

「マジか…」

「マジマジ」

 

本質的な意味では理解してないにせよ状況は察したらしい。

好きな人が別の人とバカップルになってるのをその好きな人に説明するってどういう状況なんだろう。

と言うか、バカップルと呼ばれてるのに付き合ってない二人にそれを説明するのも意味が分からない……。

こんな状況に置いてくれた天使さんに次会ったらとりあえず一発デコピンはしたい。

 

「なるほど……話は戻りますがカズマとサキがカップルと言われてた話を詳しく!」

「お前はもう少し自重しろ!それよりも何処までなら話しても問題ないか俺は知りたい」

「それは私も知りたいです」

 

ダメだこの二人……

完全に感覚麻痺してるよ。

この二人が何処まで良しとしてたかの確認も取らないといけないけど、それ確認すると惚気聞くことになる訳だし、どうしよう。

あれ?と言うかそもそも内緒の関係なんだから誰にも喋ったらダメじゃん。

話すこと前提になってるのがおかしいって。

 

「まず、付き合ってない二人が特定の人物と何したとか一々言わないからね?つまり、何処までとかじゃなくて、話さないのが正解だからね」

「あの、それは一人だけなら大丈夫ですよね?」

「それが個室で誰にも聞かれなくて、信用のある相手ならね」

「なら今まで通りですね。場所を変えるだけで」

「俺は酒飲んだ時に気を付けたら大丈夫か」

 

この認識だと多分変わらない気がする。

気が抜けたら今まで通りやっちゃう状態だろうし、多分、二人の関係が気になってる他の冒険者とかに聞かれたら普通に話してそう。

いや、うん、正直この街全体に広まってるレベルって話思い出したら、もう手遅れだとは思うし、さっさと付き合った方が早いと思う。

そうなると私が良くないし、言えないけども……

 

「他になにかあるか?」

「色々言いたいことはあるけど、とりあえずは人前で話さないこととしか言えないかなあ」

「分かりました。最後に一つだけいいですか?」

「何かな?」

 

改善するつもりがあるようで良かった。

無理ですとか言われたらどうしようかと思ってた。

 

「カズマに近付く女を牽制する時はどれくらい話していいですか?」

「えっと、そもそも牽制するものじゃないんだよ?」

「何処の馬の骨ともしれない人にカズマを盗られたくはないので止めろと言われても無理です」

 

私も十分牽制されてると思うけど、フォロー入れてもらえてるようで良かった?

牽制って具体的に何をやってるのか気になる……

と、それは置いといてここまで独占欲丸出しの宣言を本人を前にしていて、その本人は特に気にする様子もないのは少し気になってる。

 

「カズマちょっといいかな」

 

招き寄せて聞いてみる。

この行動に既にめぐみんは顔で不快感を示してる……

これくらい許して欲しい……

 

「なんだ?」

「今の話聞いてどう思った?」

「別に何も?普段のめぐみんって感じだけども」

 

あの彼女にして、この彼氏ありって感じが凄い。

いや、まだ当人同士は付き合ってないって言ってるんだけども。

 

「何か思ってることない?」

「思ってることか。強いて言うならそんなに俺の事狙ってる奴なんて居ないだろってことくらいかな。その割にはサキには牽制ってほどのことやってないよな」

「カズマの認識はよく分かったよ」

 

普通、マイナスだとこの子重いなとか、この子嫉妬深いなとか、プラスだと、嬉しいなとか、守ってくれてるとか思うよね。

それもなくいつもの事だと思ってるのかあ。

逆に私へやってないことを不思議に思うのかあ。

完全にめぐみんのペースに飲まれちゃってる。

 

「これ以上こうしてるとめぐみんが凄く不機嫌になっちゃうから終わりね」

「そうなのか?アイリスと話してる時みたいな反応してないから大丈夫かと思ってた」

「・・・最後にこれだけ聞かせて、その子ってどんな子?」

 

黙って見てない時もあるんだ……

カズマが不思議がるのも無理はないかもしれない。

傍から見たら両方牽制されてるんだけども。

 

「王女様で俺の事お兄様って慕ってくれてる女の子」

「ああ、それは、うん。カズマの好みとか知ってたら警戒するよ」

「俺の好みは正直、今のサキの方が近いんだが?」

 

それはもちろん、カズマが歳上の巨乳で優しいお姉さんが好きなのは知ってる。

お姉さんにデレデレだったのはよく覚えてる。

でも、それとは別に年下の女の子から人気があったのも知ってる。

と言っても小中学校の頃に、幼稚園児から人気があった程度でモテていたとかではないが。

 

「それはまあ、知ってるけど、ほら、子供好きでしょ?ロリコンとかとは違うのも分かってるけど」

「だったらアイリスを警戒する必要なくないか?」

「いや、ほら、カズマって懐いた子にめちゃくちゃ甘くなるでしょ?」

「それは、否定しないけど……」

 

自覚はあったらしい。

交流学習とかで仲良くなった子にお菓子とかめっちゃくちゃあげてた記憶がある。

そして、先生にバレて怒られてたっけ。

 

「だから、もし、その子が結婚してくださいお兄ちゃんとか言ったら断れる?」

「・・・流石にそれは断るぞ?」

「本当に?涙目で訴えられても?」

 

押しに弱い所があるから、迫られたら断れない気がする。

最初はちゃんと断るだろうけど、押し切られたら怪しい。

 

「多分……」

「だからめぐみんが心配してるんだよ」

「・・・分かった。とりあえず戻ろう。めぐみんが不機嫌になってるのもわかったし」

 

そりゃ、あそこまで眼を真っ赤にして頬を膨らませてたら誰でも分かるよね。

はぁ、ワンチャンスをとか思ってたけど、これは難しい所の話じゃないよ……




結構待たせたわりに、あまりな出来で申し訳ないです。
次回更新●●を!になります!
しかし、アンソロジーに参加しているので、脱稿まで時間がかかると思います。また暫しお待ちください。

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