ハリーポッターと白銀のチート主人公   作:神崎八雲

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主人公、チートだな


変身術と魔法薬の授業

大広間に行くと、もう朝食が始まっていた。ハリーとロンがいたので、その隣に座る。

 

 

 

「おはようございます、2人とも。」

 

「「おはよう、レイラ」」

 

 

 

美味しそうに並んだ朝食を食べ始めたところでいっせいにふくろう便が届いた。今日の朝刊を受け取り、代金を渡す。

 

 

 

「日刊預言者新聞」の1面には、案の定というべきか、レイラのことが出ていた。

 

 

 

生き延びた(・・・・・)女の子 レイラ・ユオハーゼ~

 

 

 

10年前、『名前をいってはいけない例のあの人』が消えた時のことは魔法界では周知の事実であるが、今回その逸話に一石を投じる、衝撃の事実が明らかになった。『生き残った男の子』であるハリー・ポッターだけでなく、純血名家の一つ、ユオハーゼ家のレイラ孃が生きていたのである。先日、彼女の生存がホグワーツ魔法魔術学校の校長アルバス・ダンブルドアによって公表された。

(2面7行目に続く)

 

 

 

 

 

いつの間に撮ったのか、顔写真つきである。レイラはため息をついた。

 

 

 

「私のような子供が一人生きていたとしても、こんなにでかでかとのせる必要はないでしょうに」

 

「いいや、君は自分の有名さをわかっていないよ。魔法界でレイラ・ユオハーゼといえばハリーと同じくらい有名なんだよ?」

 

 

 

レイラは呆然とした。そんな風に自分が語られていたとは、想像の埒外だった。

 

 

 

「嘘でしょう?」

 

「いえ、本当よ」

 

 

 

ハーマイオニーが来た。その後ロンとまた険悪ムードになりそうだったので、レイラは間に入った。

 

 

 

「さあ、急いで食べて準備をしましょう。最初の授業から遅れるわけにはいきませんよ」

 

 

 

 そのあと、支度を済ませ教室へ向かう途中。ピーブズに『お使えいたしますので、ご勘弁を』と命乞いをされたり(悪戯をされたので双子のイタズラセットで仕返しをしたらなぜかこうなった)、ミセス・ノリスに懐かれたり(『フィルチさん(・・)の猫ですか?いつも世話になってます』と言ったらそうなった)、赤毛の双子に抱きつかれたり(まわし蹴りをしたら吹っ飛んでいった)

 

 

遅れないように、と言ったのはレイラなのに、最初の授業から遅れてしまった。ハリーとレイラは教室を探すだけで手一杯なのに、つま先立ちで二人を見ようとしたり、廊下ですれ違った後、わざわざ逆戻りしてジロジロ見てきたりする人がたくさんいて、二人にとっては大迷惑だった。

 

 

しかも銀色の髪をしているレイラは、遠くでいてもすぐ分かるためたくさんの人が見物に来ていた。それに加え、もともと複雑な構造のこのホグワーツ城には142もの階段があった。しかもその階段の中には曜日によって違うところにつながったり、真ん中で毎回一段消えてしまう階段なんかもあったりして、迷宮のようになっている。

 

 

1年生が遅刻するのは当たり前のことらしく、先生方も何も言わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、水曜日の変身術の教室にハーマイオニーと向かう途中、ピーブズに引っ掛けられ、出口のない部屋に閉じ込められてしまった。ピーブズはこちらにレイラがいたことに何故か気づいていなかった。

 

(後で仕返ししよう)

 

そう思いながら出口を探して歩いていると、驚いたことにそこにはもうハリーとロンがいて、途方にくれていた。

 

 

 

「ハリーとロンじゃないですか。こんなところで何をしているんですか?」

 

「多分君らと一緒。ピーブズにやられたんだ」

 

とハリー。

 

「ああ、マクゴナガルの最初の授業にでれないよ。どうしたらいいんだ。あの先生、自分の寮にも厳しいって噂だぜ?」

 

 

 

とロンがうめいた。ロンですらマクゴナガルの授業には絶対遅れられないと思っていたというのに、ハーマイオニーは大丈夫だろうかと振り返ると、半分どころか、ほとんど魂の抜けたような面持ちで立ち尽くしていた。

 

 

「仕方ありません。では、出口を作りましょう」

 

「でも、どうやって?授業まで時間が少ないよ?」

 

ハリーも少し焦ったような面持ちだ。

 

「魔法を使ってもいいんですが、少し時間がかかりそうなので…………」

 

そう言いながら、レイラは周りを素早く見渡した。

 

「あ、ここですね」

 

探していた場所を見つけ、そこに近づくレイラを訝しそうに見ながらついてくるあとの三人。

 

「ここはこの部屋で1番魔力が弱い場所です」

 

「そんなの分かるの!?」

 

壁をコンコンと叩くレイラを驚いたような顔で見つめるロン。

 

「昔、教えてもらったので」

 

右腕のローブを肩まで上げ、レイラは三人に下がるように伝えた。

 

 

「今からここの壁を壊します」

 

「えっ?!ちょ、それは止めた方がいいって!」

 

「てか、出来るの!?」

 

「ここは魔法で固められているのよ!?それにそんな華奢な腕でそんなこと…………」

 

とんでもない発言をしたレイラに三人は首を思いっきり横に振った。それを見たレイラが少し残念そうな顔をしながら、

 

「では、マクゴナガル先生の授業遅れていいんですか?」

 

と言うと、

 

 

「「「それは嫌だ」」」

 

 

と、三人は声を揃えてそう返した。

 

 

「では、壊します。一応目は瞑っておいて下さい」

 

三人が目を瞑るのを確認したレイラは右手で拳をつくり、左手で杖を出して構えた。

 

フィニート(終われ)

 

呪文を唱えた瞬間、レイラは壁に拳を叩きつけた。

 

ドガァァンッ

 

凄まじい音と共に、壁に穴が開いた。そこから抜け出したレイラは、後の三人が呆然としながら穴から出てくるのをを見て首をかしげた。

 

 

「そんなに驚くことですか? レパロ(直れ)

 

「だっ、だって僕達と同い年の君が…………」

 

「こんなこと出来るなんて…………」

 

「それに壁を完全に直してるし」

 

 

確かに普通の子供にはできないだろう。ただし、レイラの家系の体術属性の子供は出来る。

 

「君って一体何者?」

 

「えっと、魔法を使える人間ですね」

 

「それは僕らもだよ」

 

完全に壁が直ったのを確認したレイラは

 

「さぁ、行きましょうか。早くしないと本当に遅れてしまいます」

 

と言って、変身術の教室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マクゴナガル先生の授業はやはり面白かった。それが、レイラの感想だった。最初はお説教から始まったけど。

 

「変身術は、ホグワーツで学ぶ魔法の中で最も複雑で危険なものの1つです。いい加減な態度で私の授業を受ける生徒は、出て行ってもらいますし、もちろん二度とこのクラスには入れません。初めから警告しておきます」

 

それから先生は机を豚に変え、またもとの姿に戻してみせた。生徒達は感激して、早く試したくてウズウズしていたが、家具を動物に変えるようになるまでは、まだまだ時間がかかるということがすぐ分かった。さんざん複雑なノートをとった後、一人一人にマッチ棒が配られ、それを針に変える練習が始まった。

 

「なんだこれ……針か?」

 

レイラの隣でハリーがそう言ってうめいた。他の生徒もマッチの形すら変えることが出来ない生徒が多いようだ。

 

レイラは、というと……

 

 

一発で成功させた。

 

 

マクゴナガル先生は目を見張ったが、すぐにめったにみせない微笑みをレイラに向けてきた。

 

 

 

「完璧です、Ms.ユオハーゼ。グリフィンドールに20点あげましょう」

 

 

 

グリフィンドール生から歓声が上がった。ハーマイオニーもかなりおしいところまでいき、さらに5点を獲得したが、彼女の表情は沈んでいるようだった。

 

 

 

みんなが楽しみにしていた「闇の魔術に対する防衛術」は期待はずれもいいところで、クィレルはびくついてばかりで授業は面白くなかった。レイラはクィレルのターバンの後ろに気をとられていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホグワーツに着いて始めての金曜日になった。

 

 

「今日は何の授業だっけ?」

 

オートミールに砂糖をかけながらハリーが呟いた。

 

「えっと、魔法薬学ですね。スネイプ先生の」

 

ちなみにレイラは周りが引くくらいたっぷり砂糖をかけている。

 

「レイラって甘党だったんだ」

 

少し引き気味にハリーは言う。

 

「スネイプはスリザリンの寮監だ。いつもひいきをするらしい―本当かどうかは今日分かるさ」

 

ロンがオートミールを口に運びながらそう言った。

 

 

 

ちょうどその時、ふくろう便がきた。ハリーに、ハグリッドからお茶の誘いが来たらしい。レイラとロンも一緒にいくことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法薬学は肌寒い地下牢で行われた。壁にはガラス瓶の中にアルコール漬けの得体の知れない動物がぷかぷかと浮いている物がずらりと並んでいる。

 

 

 

スネイプは出席をとり、ハリーのところでちょっと止まった。

 

 

 

「ああ、さよう」

 

 

 

猫なで声だ。

 

 

 

「ハリー・ポッター。我らが新しい――スターだね」

 

 

 

スリザリン生がくすくすと冷やかし笑った。

 

 

 

 

 

 

 

スネイプは出席をとり終わると、生徒を見渡した。

 

 

 

「このクラスでは、魔法薬調剤の微妙な科学と厳密な芸術を学ぶ」

 

 

 

そういって話し始めたスネイプの大演説を、皆固唾を呑んで聞いていた。演説が終わると、スネイプが突然、

 

 

「ポッター!」

 

と叫んだ。

 

 

(ああ、あれがくるな)

 

 

 

「アスフォデルの球根の粉末を、ニガヨモギを煎じたものに加えると何になるか?」

 

 

 

ハーマイオニーが空中に高々と手を挙げた。

 

 

 

「わかりません」

 

 

「チッ、チッ、チ―有名なだけではどうにもならんらしい」

 

スネイプはせせら笑った。

 

「ポッター、もう一つ聞こう。ベゾアール石を見つけてこいといわれたら、どこを探すかね?」

 

 ハーマイオニーがより高く手を伸ばした。

 

 

「わかりません」

 

「クラスに来る前に教科書をひらいてみようとは思わなかったわけだな、え?ポッター。」

 

 

スネイプ先生が冷たい目をしながらハリーを見る。

 

 

(私が魔法薬の調合をするときには丁寧に教えてくれたのに、ハリーにはやっぱり意地悪だなぁ)

 

レイラは眉を潜めながらそう思った。

 

 

「ポッター、モンクスフードとウルフスベーンの違いはなんだね?」

 

「分かりません」

 

 

やっぱり意地悪だ。少しハリーの肩を持つか。

 

 

「スネイプ先生」

 

 

レイラは手を挙げて発言した。

 

 

「なんだ?Ms.ユオハーゼ」

 

 

「先生はキャラ立ちに必死なんですか?それとも意地悪なんですか?」

 

レイラの突然の爆弾発言にスネイプ先生とスリザリンだけでなく、グリフィンドールの生徒まで唖然とした。

 

 

「教科書を読めば分かるなんて……教科書さえあれば自分がいらないって言ってるようなもんでしょう?それにハリーだけに注意して……」

 

 

スネイプ先生も内心ではレイラのこの発言が本心では無いことに気づいているだろう。だが、スネイプ先生の眉間にシワが刻まれた。

 

 

 

「Ms.ユオハーゼ、君の無礼な行動により、グリフィンドールに減て」

 

 

 

スネイプ先生が怒ったように言うが、その台詞をレイラは遮った。

 

 

 

「スネイプ先生?げんて……続きなんですか?……まぁ、一番有り得ないのは減点ですね。ここで減点なんてしたら自分が必要ないって認めたも同然ですよ?まさかスネイプ先生が減点なんて……しませんよね?」

 

 

レイラはスネイプ先生をじっと見つめた、そしてニヤリと笑う。スネイプ先生もレイラをじっと見つめ、口の端をひくつかせる。

 

 

周りの生徒もレイラのその笑いを見て少し驚いたように目を擦った。

 

 

 

見えたのだ。レイラに悪魔の羽と尻尾がついてるのを……

 

 

「……ではMs.ユオハーゼ。吾輩がポッターにした質問を全て答えられたらグリフィンドールに点をやろう」

 

 

「それはいいですね。では、…………アスフォルデとニガヨモギをあわせると、強力な眠り薬である『生ける屍の水薬』になります。ベゾアール石はヤギの胃から取り出す石で、大抵の毒に対する解毒薬になります。モンクスフードとウルフスベーンはどちらも同じ植物で、別名をアナコイトといいますが、トリカブトという呼称が一般的です」

 

 

 

レイラが静かに答えるとスネイプ先生はふん、と鼻をならして言った。

 

「どうやら大口を叩いただけあって教科書は読んできているようだな…………グリフィンドールに2点。ところで諸君、なぜ今の回答をノートに書き取らんのだ?」

 

 

みんながあわてて書き始めた。

 

 

 

その後、スネイプは生徒を2人づつ組にして、おできを治す簡単な薬を調合させた。レイラはハーマイオニーとペアになった。

 

 

 

スネイプはお気に入りらしいマルフォイ以外、ほぼ全員に注意をした。レイラとハーマイオニーのペアは完璧に調合できていたので何も言われなかった。

 

 

少し暇をもてあそばしていたレイラは、この教室で起こるハプニングを思い出してネビルに近づいた。

 

 

「ネビル、山嵐の針は大鍋を火から降ろしてから入れるんですよ」

 

 

「あ、そうだった。ありがとう!レイラ!」

 

 

「いえいえ」

 

 

 

遂に、グリフィンドールは減点されることなく授業は終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

授業がおわると、楽しみにしていたハグリッドとのお茶が待っていた。ロン、ハリーと3人で校庭を横切り、ハグリッドの小屋に向かった。

 

 

 

「くつろいでくれや。よくきてくれたな、ハリー、レイラ。そして・・・」

 

ロンのほうを見た。

 

 

 

「ロンですよ」

 

と、レイラが紹介すると、ハグリッドはロンの赤毛とそばかすを見て、こう言った。 

 

 

 

「ウィーズリーの家の子かい。え?お前さんの双子の兄貴を森から追っ払うのに、俺は人生の半分を費やしてるようなもんだ」

 

(私は追っ払ないんだな)

 

少し不思議に思いながらもハグリッドがだしてくれたロック・ケーキに砂糖をまぶしてかぶりついた。硬くて歯が折れそうになったが、3人でおいしそうなふりをした。

 

 

 

食べ終わるとハグリッドに礼を言って、城に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハグリッドに会った後寮に戻ると、

 

「レイラ!スネイプを出し抜いたって本当かい?」

 

「スネイプ、どんな顔してた?」

 

「真面目だと思ってたのに…」

 

「やっぱり、グリフィンドールだな!」

 

色んなグリフィンドール生から手厚い歓迎をされた。その熱気は夜遅くまで続き、冷めることはなかった。

 

 




主人公は少しドS感がある
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