大丈夫かな、主人公、、、
「、、、分かってるな、お前は今男の子だ」
「分かってます、ご配慮いただきありがとうございます」
ギキィ
ここはマルフォイ家。
私は男の当主。
開かれた扉から見えたのはきらびやかな衣装を纏う人々で賑わうパーティー会場。
皆、談笑という名の気の張り合いをし、ほとんど気疲れパーティーと化している。
めんどくさいですね、、、
私はそんなパーティーに出席しているのだが、子供達の輪に入ることも、大人達の輪に入ることも出来ず、一人窓際で暇を持て余していた。
叔父は叔父で別の人達と楽しそうに会話している。
さすがに、このまま何もしないのは勿体ない。何より楽しくない。そう思った私は、叔父からそっと離れ、ルシウスを探すことにした。
ルシウスとは、このパーティーの前に予め事情を話し、レイラが子供当主で、女の子だという事は、知っている。だが、知らない客は、どこかのご令息だと勘違いしているためか、誰にも話しかけられなかった。
(ルシウス殿、どこかな、、、)
そう考えていると、後ろから声がかけられた。
「ユオハーゼ殿。よろしければ、こちらをどうぞ」
そう言ったのは、他でもないルシウスだった。が、渡されたのは、赤ワイン。
(ワインかぁ、、、飲んだ事ないですね)
喉に流し込むと、アルコールに喉が焼けたような感覚がした。
「それにしても、なにかお困りですか?」
「いや、丁度ルシウス殿を探していてな」
そう言う少女をルシウスは見た。
──銀髪に緋色の瞳、透き通るような白い肌。黒を基調としたタキシードを着ている少女は、大人の様な落ち着きと威厳を感じさせる。
「?どうかしましたか、ルシウス殿。私の顔に何か付いているのか?」
「いえ、その、、、とてもお似合いだな、と」
「それは、良かった。タキシードなど着たことがないから、似合うか心配だったので」
そう言って苦笑する少女。こう言う所は、まだ少女なのだなと、改めて感じた。だが、この年であの、ユオハーゼ家の現当主なのだ。普段なら、年下の少女に頭を下げるなど考えられないが、そうは言っていられない。
と、不意に近くに来ていた叔父がルシウスの名を呼んだ。
「そうだ、ルシウス」
「なんですか?レオン」
「良ければ、君からこの子を紹介してもらうことはできるか?ステージかなにかで」
いきなりの申し出にルシウスは少し驚いたが、元クラスメイトとはいえ、今はユオハーゼ家の後継人だ。逆らうなどということは論外だ。
「かしこまりました。少々お待ちを」
ステージの方へかけて行くルシウス。 その背中が見えなくなると、私は軽く叔父を睨んだ。
「私は目立ちたくないのですが」
「だか、家を出る前に『お嬢様が、表に出られるいい機会を、無駄にしては行けません!』と、エリシャに釘を打たれてしまっただろ?」
「それはそうですが、、、」
「それに見ている限り、お前ずっと一人でいたよな。この機会に友達作ればどうだ?」
「、、、分かりましたよ、、、」
まったく、、、私は目立つのはとても苦手なんですが。
軽くため息をついた私のところに、準備が整ったらしく、ルシウスが来た。
「お待たせしました。それでですね、、、、、、」
簡単に段取りを話すと、ルシウスが先にステージに上がって行った。
「ソノーラス《響け》!」
ルシウスの声に、流れていた音楽が止まり、客の目が一気にステージに集まった。それを確認したルシウスは、続けた。
「本日はお集り頂き、ありがとうございます。毎年、開催しておりますこのパーティーですが、今日は特別な、ゲストをお呼び致しました。では、こちらへ」
「特別?」「そんなに凄い人なのかしら?」「どなたかしらね?」などと、会場がざわつく。客同士顔を見合わせる者もいた。
「ユオハーゼ家の威厳を見せてやれ」
小声で叔父に言われる。
「分かりました」
会場がざわめく中で、真っ直ぐステージに向かう少女、、、いや、少年がいた。
コツ、コツ、
あまり大きな音ではないが、ざわめきが、少しずつ収まっていく。
コツ、コツ、コツ、
音と一緒に少年の白銀の髪が小さく揺れる。
コツ、コツ、コツ、コツ、
その少年がステージにあがり、ライトが照らす。
──誰もが、息を呑んだ。
会場全体を覆い尽くす、圧迫感。誰一人として微動だにできなくなった。たった一人の少年が、ここにいる何百人の人々を、ただ歩くだけで支配し尽くしている。
ルシウスは、身震いをした。
死喰い人として、『例のあの人』の恐ろしさに耐えてきた自分が、たった一人の少女に動くことさえ、制されている。
そして、空気が揺れた。
「私は、レイ・ユオハーゼ。この度、ユオハーゼ家当主の座に就いた」
静寂の中、凛と話すその姿が皆の瞳に映る。
「まだ子供の私が当主になったのには訳があるのだが、皆思い付く節はあるだろう。だが、私はここで全てを語る気はない。最後に、ユオハーゼ家が社会復帰する場を設けてくれた、ルシウス・マルフォイ殿に、礼を言う。」
少年がステージを降り、ルシウスの前に立つ。
「、、、ありがとう」
ルシウスを見上げる少女は、年相応の笑みを浮かべた。
(恐ろしい少女だ、、、)
ルシウスは、不意にそう思った。
音の戻った会場で、レイラはたくさんの大人達に囲まれていた。
「ユオハーゼ殿は、どこにお住まいで?」
「それは、ごく、、、、、、」
「ユオハーゼ殿──」
「なんですか?」
「ユオハーゼ様──」
「そうか。それはな、、、、、、」
(こうなるから嫌だったんだよ、、、)
めんどくせぇ、、、、、、と、その時。客の間を縫って、白髪の少年が現れた。
「お前が、レイ・ユオハーゼか?」
「そうだが」
、、、、、、こいつはドラコ・マルフォイだな
「何かようか?ドラコ殿」
私がドラコの方に向き直ってそう言うと、彼は驚いた表情をした。
「何故僕の名前を、、、」
「有名なマルフォイ家の、次期当主になろうというお方の名前を覚えていないほど、僕は落ちぶれていませんよ」
そう言って柔らかく微笑むと、ドラコは照れたようにそっぽを向いた。
「ユッユオハーゼ殿、あちらで僕達の会話に加わりませんか?ついでに色々と紹介しますよ」
「ありがとう。僕も友達が欲しかったんだ」
ドラコについていくと、、、
「ドラコ、その方はユオハーゼ殿ではないか」
「一体どうしたんだ?」
まぁ凄い。後のスリザリンの方々がたくさんいた。
「レイ・ユオハーゼだ。皆と友達になりたくてドラコ殿に紹介を頼んだ」
そう言うと、慌てて深く礼された。
「ユオハーゼ殿、あちらがセオドール・ノットだ」
「よっ、よろしくお願いします、ユオハーゼ殿」
「ああ、よろしく」
セオドールと握手しようと手を出すと、驚いたように震えながら握手してくれた。
「あちらが────」
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまった。
「今日はとても楽しかった。またパーティー、呼んでくれよ?ドラコ」
「呼ぶに決まってるよ、レイ」
お互いを呼び捨てで呼ぶまで仲良くなれた。
この世界では初めての友達だ。とても嬉しい。
「おっと、忘れてた」
帰ろうと、踵を返した私は叔父に言われていたことを思い出した。
「僕にはドラコと同い年の妹がいるんだ。ちょっと、変わっているが、ホグワーツでは仲良くしてやってくれ」
「OK、じゃあ待たな!」
「じゃあな!」
、、、、、、まぁ、その妹っていってる奴、私なんだが
はい、名前はとても単純です。もう、考える力が残ってなかったww
一人称が変わっているのは、ドラゴの場合同い年の奴だから「僕」でいいかー、っていう適当なかんじです