The middle of justice and evil 作:カラシニコミ
「殺人だぁ~?車輌とかしか手をつけない奴に殺人なんざ出来るわけねぇだろ!何時何分地球が何回回った日にだよ!不知火さんよぉ!!」
「亮哉、お前の思考能力。小学生から変わってねぇだろ」
そうは言いながら、俺も実際は亮哉と同じ考えだ。初めまして手合わせした感じからしても人を殺せるような動きじゃなかった。頑張っても長期間動けなくするだけだろうな。武器を使っているなら、何故俺達に武器を教えないのかという話になってくる。そして、不知火1人でここに入ってきて逮捕しようとしているということは武偵単体で動いているとは到底思えない。警察だけでも無理だろう。つまり、
「アノニマス·デスってことか。それと同時に、特殊なお巡りさんと一緒にいるな。不知火」
そう言うと不知火はさっき見せた笑顔とは別のいつも高校で見てきた笑顔だ。
「やっぱりその能力が働いている時の田沢君の推理力は凄まじいものがあるね。でも、上には上がいるもんだから。ね?」
そう言うと不知火はさっきまで誰もいなかったトイレを見始めた。
「元同級生との会話はおしまいだ。おい、ガキ共。コイツはアノニマス·デスで逮捕されるんじゃねえ。本当の殺人犯だ。お前らは見なかったことにしてやるから、手を引け。」
などと話すヒョロ男がトイレから出て来ながらそう言った。
「なら、なんであんたら武装検事が直々に逮捕しに来るんだよ」
そう言った瞬間に紗彩、朝日、亮哉はヒョロ男に銃口を向ける。が、
「俺らは武装検事の下位互換だ。名前くらいは知ってるだろ。公安0課の灘だ。無名テロリスト。通称、正義の首狩りのメンバー。
アルスタイト·ロイド。お前を指定暴力団鏡高組組長、鏡高 菊之助殺害の罪で逮捕する。」
その時、俺達は動揺してしまう。
鏡高という珍しい苗字に心当たりがある。東京武偵高校附属中学校にいた。ヤクザの娘、鏡高 菊代の父親だ。
「いつ殺した。ロイド」
「1ヶ月前程にな。俺がまだ鏡高組の幹部にいた頃の話だ」
となると、俺達テロリストを同時に逮捕することだって可能な話だ。適当に名目付けられれば公安なんかなら余裕で有罪にできるはずだ。何故俺達を逮捕しない?
「お前が考えてる事は分かるから説明してやるよ。公に発表されてない話だが、お前らはまだ武偵免許は失効されてない。そして、政権はお前らを欲しがってる。これ以上は話さねぇ。お前らで考えてる事だな」
「ありえない話だ!既に衆議院議員を1人殺しておいて武偵免許が失効されずに残している上に政権が俺達を欲しがってるだと?そんな嘘に簡単に引っかかってたまるかよ!」
そう亮哉が喧嘩腰になったと同時に日本刀のように鋭く、破裂しそうな殺気がこの部屋に立ち込める。
「お前らがその気なら、この場で消してやってもいいんだが?」
この瞬間に確信した。俺のような奴らが何人いても殺せるような奴じゃない!!
「亮哉、やめろ!お前ごときがコイツに勝てる訳ない!」
「何コイツ扱いしてんだコラ」
「勝てる勝てないじゃねぇんだよ圭吾!どんなにボコされようが、何もせずに終わるのは気が済まねぇ!」
その瞬間、2人の鋭くなった殺気が当たる直前、
「灘って言ったか、ここは俺に免じて引いてくれ。俺らは学校に通ってるからこんな不祥事を晒したくない」
「晒すことはしねぇよ。だが、後々お前らのことを訪問することになるだろうな。いつかバレるだろうな。高村だったか、噛み付くのはいいが、時と場合を考えろ」
その瞬間、少し高めの亮哉の鼻に右手から放たれた素早いジャブが放たれて、それを亮哉は避けなかった。そして、鼻から大量の血を出しながら、
「これの返しはいつか倍にして返すからな」
「避けなかっただけだろ馬鹿。だが、ガキでそれだけの根性と威勢があれば俺らが死んでも任せられそうだな。また会おうぜ。テロリスト共。おい、サッサ歩け。」
そう言いながらロイドを連れていく。
「ロイド、いつか連れ戻すからな」
「だとしたら、コイツらくらい余裕で畳めるくらいになってから来い。もう人の血は見たくない」
そう言って、灘に反抗することなく外に止めてあったクラウンに乗って去っていく。
...全然話が始まらない。
「と、とりあえずはここにいたらまた灘が来るだろうから、実家に帰れ。そこから学校通えよ。親御さんにはテキトーに理由つけてさ....ハハ.....」
「....でも、圭吾君。実家が....」
「俺は親はいなくてもアテがある。忘れたのか。俺らが不幸な5人って世間で呼ばれてるのか。それじゃ解散な!」
とは言ったものの、アポ無しに泊まれるだろうか....