すみません、ちゃんとこっちも書きます(>_<)
side珪太
念願のALOを購入した翌日、俺は夕食を食べてから自分の部屋に戻ってからゲームのセットアップを進めていく。休みの日のこねえは夕食を食べた後の時間はほとんどALOにログインしていて、今日に関しても『クエストに行くから、勝手に(部屋に)入ったらダメだからね?』と釘を刺されたのだ。事情はどうであれ懲りずに同じことを繰り返していればそうなっても仕方ない。そこは俺も反省しないとね…
(さてさて、準備はOK!俺もログインしようっと…)
セットアップが終わり俺はアミュスフィアを頭にセットして電源を入れる。ついに俺はこねえと同じ土俵に立てる…そう思うと胸の高鳴りが止まらなくなった。
(リンク・スタート!)
俺はついにVRの世界への入口を切り開く…まず最初に目が覚めると暗闇の空間があって、そこには早速プレイヤーの名前を入力する画面があった。
(しかし、どういう名前にしようか決めてないんだよな…仕方ない。)
とりあえず、【KEITA(ケイタ)】と自分の本名を入力画面に打ち込んだ。あくまでもこのゲームは勢いだけで始めたものであるが故にプレイヤーネームどころか今後の方針なんて何一つ決めてすらないし、その上こねえや友亮からは一切攻略法すら聞いていない…要するに俺はノープランでこの世界へと足を踏み入れる訳だ。
(次は種族の選択か…)
名前を入力して次に待つのは種族の選択…何が得で何が損なのかはよく分からない。シルフ、サラマンダー、スプリガン、ケットシー、ウンディーネ、ノーム、インプ、レプラコーン、プーカと全部で9の種族が存在しているが、その中でケットシーに目をつけた。
(見た感じは猫の妖精かな?これは面白そうだ…決定っと!)
俺は迷うことなくケットシーを迷わず選択する。個性的な物や事柄を好むのが昔から続く俺の癖なのだ…そうなれば選ばずにはいられない。
(こねえ、俺もALOに行くよ…立派になって会いに行くからね!)
そして、満を持して俺はALOの世界へと飛び込むのであった。容姿はランダムで決まるとのことなので、どういう姿で送り込まれるのかは分からないが…せめてはダサいようなルックスではないことを祈りたい。
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「ここは…」
再び気がつくと、今度は辺り一面がまるで別の世界みたいな感じの街が広がっていた。
(とりあえず、友亮を待たせてるからそこまで歩くか…場所は知らないけど。)
そこにいる人…もとい、妖精達はみんな猫耳に尻尾がついている。つまり、ここにいるのは全員ケットシーでここはケットシーだけの街なのだろう…これなら現状と辻褄が合うはずだ。
(それにしても…歩く感覚だけじゃない、全ての感覚がまるで現実世界と似ている。街並みといい妖精達の動きといいゲームとは思えない…この世界をこねえは冒険してるんだな。)
「おう、ここらじゃ見かけねえ顔だな…」
「…誰だ!?」
すると、俺の背後からいきなり一人の男が声をかけてくる。振り返ってみるとそこには赤いツンツンヘアーでいかにも厳つそうな大男がいた…猫耳はないということは同じケットシーでないことは確かだ。セレクト画面を思い返す限り髪色からして彼の種族はサラマンダーで間違いない。
「そんな怖い顔をしなさんなっての!小せえのに随分とガッツがあるじゃねえか。まるで、ダチのチビ太を思い出すぜ…」
ダチのチビ太?それに、よくよく考えてみればこの声も聞き覚えがあるし髪型も顔つきも色を除けばある一人の男にそっくりだ。
「お前、友亮だな…」
「おっ、ご名答…ってことはお前はチビ太だろ?」
「だから、チビ太はやめろっての!何でお前がケットシーの街にいるんだよ?可愛い子ちゃんのナンパか!?」
「当たり前じゃねえか…ケットシーの女の子には可愛い子ちゃんがいっぱいで、ナンパのスポットとしてはもってこいだぜ♪」
コイツはどこに行っても女誑しは治らないらしい…何しろ、友亮がラグビーを始めた動機が『女にモテるから』という理由だっただけでなく部活が休みなら渋谷でナンパをするというとんでもないアホなのだ。かつては渋谷でのストリートファイト(喧嘩)で不敗神話を築いた男も更正を通り越して今となってはすっかりと落ちぶれてしまった…
「友亮、初心者の俺が言える立場じゃないけど…ゲームでも女遊びは大概にしろよな?そもそも、このALOはそんなゲームじゃないだろ…」
「まあ、本来のコンセプトはそうじゃねえけどよ…ってか、ここで友亮と呼ぶのはやめろ!俺だってこの世界には名前があるんだよ…」
「それじゃあ、俺のことをチビ太と呼ぶのはこっちでも現実でも金輪際やめてくれ…これで貸し借りはなしだろ?」
「仕方ねえ…ここでの俺の名はジーク(GEEK)だ。お前は?」
「俺のは本名と同じケイタだ。よろしくな、ジーク!」
「ああ、こちらこそ頼むぜ…ケイタ!」
こうして、俺はジーク(友亮)と共にALOの世界を冒険することになった。この先にどんな道のりが待っているのかは分からないが、コイツと一緒なら怖いものはない!そう信じて歩くのであった…
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「ところでケイタ、どうしてお前はALOをやろうって思ったんだ?」
この世界の首都であるユグドラシルシティへと向かう道中にて、いきなりジークが俺にこのゲームを始めた動機を訊ねてくる。動機と言える動機はないが、あるとすればただ一つだろう…
「どうしても会いたい人がこの世界にいる…それが理由かな。」
「会いたい人ってまさかお前の恋人とかか?」
「違うって…会いたいのはこねえだよ。」
「ああ、珪子さんのことか…でも、リアルでは珪子さんとは家族で一緒に住んでるし、そもそも珪子さんもこのゲームのプレイヤーなのか?」
「こねえも一応このゲームのプレイヤーらしい。かつてはSAOもやっていたから…もうVRゲーム歴は4年ぐらいかな?」
「マジかよ!?俺の倍もVR慣れしていてその上SAOサバイバーだとは…相当の強者だぜ。」
ジークはこねえのダイブ遍歴を聞いて驚きのあまりに言葉を失ってしまう。おまけに、SAOサバイバーであることも話しただけで絶句とは…この世界においてSAOを生き残った者達がどれだけ恐れられているかが物語られている。
「まあ、俺はこの世界のこねえを知らないからね…一度は会ってみたいと思ってるんだ。」
「なるほど。丁度いいタイミングだな…実はいい情報があるんだけど、聞いていかねえか?もしかしたら、お前の目的に役立つかもしれないぞ!」
「まさか、お前…この世界のこねえと会ったことあるのか!?」
「それは定かではないけどよ…お前に似たケットシーの女の子を見かけたことがあるんだぜ?」
「俺に似たケットシー…そんなにその子と似てるのか?」
「ああ、そっくりだったさ…俺はこれまでに見た女の子の顔は二度と忘れないから自信はある!」
ジークがそこまで言うのなら間違いないだろう…この瞬間俺は確信した。そのケットシーがこねえであるということを!
「それで、彼女がどこで何をしてるかってまでは分かるか?」
「詳しくは分からねえけど、ある剣士と活動を共にしているからソイツに訊けばいいさ。ただ、その剣士はとんでもねえ野郎らしいんだ…」
「とんでもない?」
「ああ、ヤツの名はキリトと言ってな…PKでは無敗と噂される最強の剣士らしいが、あまりの強さから黒い噂が立っているらしいぜ?例えば、チートスキルを悪用してたりとか平気でプレイヤーのHPを0にするどころかさらには身内のヒーラーまでもを巻き込んでギルドを壊滅させた…なんて話もあるらしい。」
そんな剣士がこのゲームにいると知り、俺は正直恐怖を感じた。こんなヤツとこねえはつるんでいたのか…怒りやら危機感が沸々と込み上げてくる。
「そんなヤツもいるんだな…」
「ああ、だからキリトだけは気をつけな?アイツに会ったら即死…「誰に会ったら即死だって?」…えっ!?」
すると、俺達の背後から声がして振り返るとそこには背中に剣を背負った黒髪の男が立っていたのだ。まさか、この男があのキリトなのだろうか…俺達の運命はいかに!?
To be continued…
先立って言っておきますが、ジーク(友亮)がケイタ(珪太)に吹き込んだキリトに関する話は全部嘘です!
どうしてこのような嘘を吹き込んだのかについては次回で触れるので、しばしお待ちあれ…(^^;
それにしても、ゲーム空間での描写が下手すぎて情けない…(´・ω・`)