これで僕のことは嫌いになっても、この作品のことは…嫌いにならないでくださいッ!!(前●敦子風)
それでは、本編をお楽しみに♪
sideケイタ
俺達が振り返ったところに現れた黒髪の剣士、髪色からして種族はスプリガンだ。それにしても、何もしていないにも関わらずに漂うこのオーラ…彼は一体何者だろうか?
「ジーク、彼のことを知ってるのか?」
「ああ、アイツこそがALO最強にして最凶の剣士…キリトだ!」
「何だって!?」
ジークは目の前の剣士を指差しながら小声で彼が噂のキリトであることを小声で伝える。彼がこねえを危険な道へと導いている野郎なのだろうか…見た目だけで判断してもそうとは言い難いが、ここは慎重に接していかなければならない。
「あ、あの…貴方がキリトさんですよね?」
「ああ、そうだけど…」
「噂はかねてより聞いています。俺の姉がお世話になっているようで…そこでお願いがあるんですけど、これ以上姉を悪事に巻き込むのを止めてもらえないでしょうか?」
「えっ?何のことかサッパリなんだけど…っていうか、君は誰なんだ?」
「俺の名前はケイタです。姉はこっちの世界ではケットシーとして活躍をしているらしくて、キリトさんと一緒に冒険していると聞いていますが…」
「いや、君のお姉さんが誰かは知らないけど…その人を悪事に巻き込んだことはないし、そもそもそんな風に言われることをした覚えはないんだけど?」
「えっ!?」
キリトさんはジークが吹き込んだ噂を全否定する。なるほど、どうやらジークは嘘を俺に吹き込んだらしい…何が理由かは知らないが、これは許されることではない。
「まあ、誰が噂を広めたのか見当はついてるよ…犯人はお前だろ、ジーク!」
「さ、さあ…何のことやら?」
「とぼけるな!お前が身の回りのプレイヤー達に俺が凶悪な剣士だの話していたとその人達から聞いている…いい加減観念したらどうなんだ?」
キリトさんから圧をかけられ、流石のジークにもいつものような堂々とした態度が見られない。大胆不敵な彼をここまで追いやるとは…最強の剣士であることは少なからず事実らしい。
「すんません、旦那…もうしませんから許してください!」
「分かった。もう二度とそのような真似はするなよ?」
「は、はい!!」
こうして、何事もなく事件は解決した訳だが…まさか人に頭を下げるどころか過ちを謝ることすらしないジークがすんなり頭を下げてしまうとは思ってもいなかった。それからしばらくして、今度は俺の近くまで歩み寄る。
「さて、ケイタだったかな…俺のパーティーの中に君のお姉さんがいるって言ってたけど、それは本当なのか?」
「はい。ジークの話だと同じケットシーで俺に似ているらしいって言ってましたけど…」
「ケットシーで君に似ている…多分、シリカだろうな。」
「シリカ?」
「ああ、あの子も弟がいるって言っていたんだ…会ってみれば分かるよ。俺で良ければ案内するけど?」
「お願いします…」
俺はキリトさんの後を追い、こねえのアバターであろうシリカという人のところへ案内してもらうことにした。
「ちょっと待て、俺は!?」
「お前はここにいとけ!どうせ人の遠慮なく手を出すだろうからな…」
「待てって、俺は手を出さねえし反省してるっての!!」
そんな中でジークは反省の意志を伝えているようではあるが、俺は徹底的に無視をした。ここで止まったらアイツのことだから上手いようにやられてしまうのがオチだ…親友だからといって俺は全てを信じている訳ではない。
「君、容赦ないな…」
「アイツほど真面目に信じ込むと危ないヤツはいませんから。」
その後、俺は道中でジークとキリトさんの間に何があったのかを聞き出したら…アイツが『俺様は最強だ~!』と言い出してキリトさんに喧嘩を売ったらしい、結果はもちろんキリトさんの圧勝。負けたアイツは逆恨みで周りのプレイヤーに『キリトは最強最悪の剣士』等という根も葉もない噂を流し続けていたとのこと…最早フォローする言葉が見当たらない。
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歩くこと数分、俺達はキリトさん達の仲間がいるであろう鍛冶屋にたどり着く。
「ケイタのお姉さんはここで待っているんだ。時間帯的には既に全員集合かもしれないな…」
「すみません、色々とキリトさんにはご迷惑をおかけして…」
「俺は大丈夫だよ。いつも周りのパーティーメンバーから振り回されてるからな…君の友達が周りに迷惑をかけたかもしれないけど、それに比べて君を助けることぐらいどうってことはないさ。」
なるほど、キリトさんも色々と苦労してるんだな…それに比べて俺は何でもこねえに甘えてばかりだから何の苦労も味わっていない。キリトさんみたいなタイプの人って相当モテるんだろうな…
「随分と遅かったじゃない…黒の剣士様が遅刻とは珍しいわね?」
鍛冶屋の扉を開くと早速ピンク色の髪をした女性プレイヤーに出会う。どうやらキリトさんの知り合いのようだ…
「この子を助けていたんだ。どうやらビギナーでここに会いたい人がいるらしい…」
「ビギナーね。それにしても、この子ってシリカに似てるような似てないような…気のせいかしら?」
すると、女性プレイヤーの口から『シリカ』という名前が出てきた。やはりキリトさんの言っていたことに間違いはない…ここにこねえはいるようだ!
「すみません、シリカという方をご存知ですか?俺、その人に会いたくてここに来たんです…どうか会わせてください!」
「わ、分かったわ…案内してあげる。」
俺はキリトさんと一緒に女性プレイヤーに案内されて鍛冶屋の中へと入る。内装を一通り見渡してみると、まるで西洋の山の中にあるような家みたいに綺麗だ…改めて本当にゲームなのかと疑ってしまう仕上がりと言えよう。
「みんな~、キリトがお客を連れて来たわよ!」
こうして中に入るとそこには既に待っていたプレイヤーが4人が俺達の前に歩み寄ってきた。見た限りケットシーが2人でウンディーネとシルフが1人ずつという感じである…
「キリトくん、遅刻だよ?」
「ごめん、ちょっとビギナーの彼がどうしてもここに用があるって言ってたからね…道案内したんだ。」
キリトさんはウンディーネの女性プレイヤーと楽しそうに話している。しかしながら、この人は随分と美人なお方だ…
「それも、シリカに用があるとか言ってたけど…」
「私にですか?」
すると、俺の耳に聞き覚えのある優しくて心地よい声が入ってくる。そして、『シリカ』というハンドルネーム…これは間違いない!
「こねえ、こねえだよね?俺だよ、ケイタだよ!綾野珪太!!」
「け、珪太!?どうしてここに…何でこのゲームにいるの?」
「シリカ、もしかして…」
「この子ってまさか?」
「はい、私の弟です…」
『えええええええええええええ!?』
こねえが事実を打ち明けたその瞬間、こねえとキリトさん以外の全員が声を揃えて驚く。恐らく俺が現実でこねえの弟であることは話しているだろうけども…まさかここまでのインパクトがあることは予想外だった。
To be continued…
ちなみに、分かりづらかったかもしれませんが…最後のセリフにて『シリカ、もしかして…』はシノン、『この子ってまさか?』と言ったのはリーファです。
ネタバレかもしれませんが、批判されたくないので一応説明を足しときますね…(^^;
それでは、また次回!