真・恋姫†BASARA 革命 劉旗の大望を創世する東照   作:武者ジバニャン

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駄文と勝手なオリジナル要素が含まれています。ご注意ください。
恋姫主人公である北郷一刀はでません、出しません。

それと当作品のバサラ武将たちはかなり無双してしまいますが、どうかご理解くださいますよう宜しくお願い致します。
オリジナルのBASARA武将が登場したり、オリジナルの恋姫キャラも出すことがあります。
恋姫キャラとBASARA武将とのカップリング描写などあります。

二人目のBASARA武将登場はもう少しお待ちください。


イメージOP『Thunderclap』戦国BASARA Judge end

イメージED『黄昏』戦国BASARA3宴


第十一章 一時の安らぎ

前回、斉国にたどり着いた家康たち一向。

そこで家康は、友情を誓いあったかけが得ない友ーー長宗我部元親と再会を果たす。

再会を果たして彼らは見事黄巾党を追い払った。

 

友との再会に元親は家康の首に、自分の腕を絡ませながら喜ぶ。

 

元親「家康!お前に会えるなんてな!」

家康「そりゃワシもさ元親....おいおい、腕に力を入れんでくれ!首がしまる」

元親「ははは!悪い悪い!」

 

そう言いながらも両者は喜びあっている。日ノ本からいきなり突如この全く未知とも言える場所にて、漸く自分の知り合いにそれも友人に会えたのだから当然とも言える。

徳川家康と長宗我部元親....この二人は嘗て戦の中で互いに認め合い、固い友情を誓い合ったもの同士である。

家康の為とあらば駆けつけるとも固く決意している、それが長宗我部元親という男である。

二人のやり取りに呆気になる桃香たち。その彼女たちの近くに稟たちがやって来て、桃香と愛紗と同じ反応をしてしまう。

 

稟「こ、これは、一体...」

鈴々「あの眼帯のお兄ちゃんは誰なのだ?お兄ちゃんの知り合い?」

電々「でもなんかカッコいい、かも...」

雷々「電々そればっかじゃない?」

公孫賛「なんだか、おっかない感じな奴だな...」

 

太史慈「家康もだけど。あの眼帯のお兄さんもヤバいね」

趙雲「ああ。だが...あの家康と言う御仁、面白いな」

 

趙雲はどうやら家康に深い興味が湧いたらしく笑みを溢す。

だがいい加減男同士の友情に水要らずと言う訳にはいかないとばかりに、桃香と愛紗が我慢出来ずに家康たちに声をかける。

 

桃香「ご主人さま!そ、その人は誰?!ご主人さまとはどういう関係!!」

愛紗「見てくれ賊のような風体をしています。何者ですか?」

 

家康「嗚呼、すまない。この者は長宗我部元親ーーワシと絆で結ばれた親友だ」

元親「俺の名は長宗我部元親。みんなから西海の鬼と呼ばれてる、よろしくな!」

 

桃香「お、鬼?」

愛紗「は、はぁ...」

 

家康の紹介を受けて親しみ笑みを浮かべて元親も桃香たちに名乗る。見てくれ此方が怯んでしまう要素があるが、元親の屈託ない笑顔を見るとそんな気持ちが失せてしまった。

それに彼女らが信じる家康が自ら親友とも称しているのだから、信じても大丈夫だと納得することに。

っとすると愛紗が突然家康に身を乗り出すように近づき、顔は怒っていた。

 

愛紗「あ!それよりも!ご主人さま!」

家康「ど、どうした?あ、愛紗」

愛紗「ご主人さまの背中を守ると私は言いました!」

家康「あ、ああ。言っていたな...」

愛紗「でしたら!先ほどみたく突然突っ張しらないでください!!」

 

先ほど愛紗に趙雲を任せて、家康が元親の下まで駆け出したことを怒っているのだろう。

 

家康「すまんすまん。いやぁ、元親の姿を見つけてつい嬉しくてなぁ...」

愛紗「それでも!!...どうか、無茶はしないで...ください」

 

目を伏せて辛そうな表情を浮かべる愛紗。自分が無理なことを考え実行したから、彼女にこんな顔をさせてしまったなのかと申し訳ないと想い、家康は愛紗の肩に手を乗せる。

 

家康「すまない、愛紗。これからは気をつける」

愛紗「はい...必ず、ですよ?」

家康「ああ。....ん?」

 

っとそんなやり取りの中、家康の後ろに抱きつくように桃香がくっついていた。

 

家康「と、桃香?どうした?」

桃香「愛紗ちゃんもだけど、私だってご主人さまのこと、心配してたんだよ...?」

家康「桃香...そうだな、すまない」

桃香「ん...」

 

桃香の頭を撫でて彼女を安心させようとする。家康の大きな手の温もりが心地よく感じ、桃香は嬉しくなる。

趙雲が家康に話しかけてきた。

 

趙雲「先ほどは助太刀感謝いたします」

家康「おお!先ほどの....。大事なかったようだな!」

 

話しかけてきた趙雲の姿を無事であることを見て、家康は自分のことように笑みを浮かべて見せる。

そんな家康を見ているとまるで暖かい陽の光を浴びて、心地よい気分に包まれてしまう。

目の前のこの人物にそのような好感が持てると趙雲はそう内心、感じていた。

 

趙雲「それにしても...中々に凄まじい武でしたなぁ。

貴方やそちらの御仁、まだまだ上には上があると思い知らせましたぞ」

 

っとにこやかに語る趙雲。己よりも――ましてや男で自分よりも強い者に会えたことに驚嘆しているのだ。

 

家康「いやぁ、ワシ以外にもまだまだ猛者はおるさ」

趙雲「それでも拳で多勢を圧倒するなど異常ですよ、フフッ」

 

などと趙雲がそう口にしながら家康に熱い眼差しを向けると、二人の間に稟が割って入る。

 

稟「おほん!家康さま。こちらが運んできた矢の補給を済ませましょう」

家康「ああ、そうだな。元親、話は後でしよう」

 

元親「おお!わかった」

家康「桃香は先ほどの戦で怪我はしなかったか?」

 

桃香「うん。鈴々ちゃんや白蓮ちゃんもいたから、大丈夫だよ。

あれ?そう言えば....」

 

桃香は何かに気付き、辺りを見渡してみる。

 

桃香「.....太史慈さんは?」

 

 

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

 

太史慈「.......」

 

城壁から見下ろせる、小さな庭園。

そこで気が抜けたように立つ背中は...太史慈のものだった。

そしてその表情は暗く、居たたまれないものとなっていた。だがそれには理由があった、実は彼女が桃香たちの居る平原へと向かっていく際に....

 

桃香「じゃあ、太史慈さんが城を出た時の騒ぎに紛れて、県令の人は....」

 

趙雲は冷静に頷きながら肯定し答えた。

 

趙雲「左様。連中はそもそも子義が助けを呼んでくるなどと、信じておらなんだのでしょう」

桃香「そんな....」

 

家康「....」

 

そう。この城の城主...この街を預かる県令は、太史慈が城の包囲網を突破した夜、食客を護衛にして夜逃げして既に居ないのである。

 

家康「で、趙雲殿と取り残された兵で籠城し、

逃げ遅れた民たち守っていたのか...」

 

この話に愛紗や稟、鈴々や雷々と電々も静かにそして辛そうに聞いていた。家康は元親にも聞こうと彼に視線を向けると、元親は頷き答える。

 

元親「ああ。連中はもうとっくにいねぇよ。俺がそれを聞いたのは翌日だ」

家康「...そう、か」

 

桃香「.....わたし、ちょっと」

趙雲「放っておけばよろしい」

 

太史慈が気になり放っておけないのか、桃香は庭に向かうとしたが、短い言葉で押しとどめてみせる。

 

桃香「でも....」

趙雲「そもそも、何と言葉をかけるおつもか?」

桃香「それは....」

 

実際家康も、彼女の背中になんと声をかけたらいいかなど分からない。それに今慰めの言葉をかけても、返って無用に彼女の心を傷つけてしまうと思ってしまう。

だからこそ遠くから見てることしか出来ない。

 

趙雲「所詮我らなど、金で集まった浮き草でしか過ぎませぬ。

よほどの義士でもない限り、そのまま姿を消してもおかしくはない」

 

彼女の言葉に間違いはない。食客は所詮金で釣られ、報酬の為に働くに過ぎない。

 

趙雲「だとすれば....それを囮に逃げ出した城主の振る舞いも、まぁ、責められる謂れはないでしょうなぁ」

桃香「でも.....この街を預かってた人なんでしょ?

そのはずなのに、どうして...」

 

趙雲「この腐り果てた渡世では、その方が利が多いからでしょう。

何より皆、命は惜しいですからな」

 

趙雲が言っていることは全て誤りはない。人間皆、己の命が大切なのは当たり前である。

自分の命が助かり、自分にとって利があればそれを選ぶのは人間の性と言える。

それが人間というものである。

しかし桃香は納得出来ていない。

 

桃香「それでも.....太史慈さんは、命を賭けてわたしたちの所に来てくれたのに...

....そんなのって....ないよ.....」

 

愛紗「桃香さま....」

 

家康「.....」

 

元親「.....」

 

彼女は自分のことのように涙が溢れてしまう。それでも彼女は涙を拭って強い瞳で趙雲を見る。

 

桃香「....やっぱりわたし、太史慈さんの所に行ってくる。

何も出来ないのはわかってるけど、それでも、傍にいることはできるでしょ」

 

そのまま彼女は太史慈の下まで走っていくのだった。

 

趙雲「やれやれ。奇特なお方だ」

 

庭に続く階段を駆けていく桃香の背中にそう呟くだけで、趙雲はそれ以上止めることはしないのだった。

 

 

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

 

 

 

地和「みんなー!次は、みんなの知ってるあの歌、いくからねー!」

 

天和「みんなも一緒に歌ってくれると、お姉ちゃん、嬉しいなー」

 

人和「じゃあ、始めるわよ....♪」

 

その日の夜。城の庭で開かれたのは無事に戦いを生き残った兵たちと、城に逃げ込んだ街の民を労うため、そして今回助けに来てくれた家康たちの歓迎も兼ねた宴だった。

その宴にあの天和・地和・人和の三姉妹が宴を盛り上げる歌を歌っている。

 

雷々「あっ!天和ちゃんたちの歌ってるこれ、雷々知ってる!徐州の歌だ!」

電々「電々も知ってるー!」

鈴々「鈴々は知らないのだ」

雷々「だったら、教えてあげる!

簡単だから、ついて歌うといいよ!」

 

舞台で歌う三人に合わせて、鈴々たちや街の者たちも、楽しそうに歌っている。

それは、家康にとって見ていて微笑ましく思い、これを見るためにここまでやってきたかと思えてくる光景だった。

 

公孫瓚「....それにしても、家康」

 

家康「ん?どうした?公孫瓚」

 

公孫瓚は何とも釈然としない顔で家康に声をかける。

 

公孫瓚「....本当にいいのか?“あんな事を”約束して....」

 

家康「ああ。あれか...」

 

【回想】

 

 

それは昼間、事後処理に家康が陣頭指揮を取って落ち着いてきた時であった。

元親が家康たちに大事な話があると言われ、桃香のおかげで漸く落ち着いた太史慈を除き、桃香たちを伴って人気のない場所まで移動した。

 

家康「元親、それで大事な話ってなんだ?」

 

元親「ああ、それはな...おい、出てきていいぞ」

 

元親の声に木陰から出てきたのは、天和たち三姉妹だった。彼女たちの表情は不安げで恐る恐る元親の傍まで駆け寄り、家康を見る。

一体どういうことなのかと元親を見ると....

 

元親「こいつが、俺の友――徳川家康だ。挨拶しな」

 

天和「ど、どうも...」

地和「は、初めまして...」

人和「....よろしく」

 

何とも言えない様子に愛紗は尋ねる。

 

愛紗「彼女たちがどうしたと言うのですか?」

 

元親「そう急かすなって。ほれ!自分の本来の名前を言ってみろ」

 

稟「本来の、名?」

 

すると意を決したのか三姉妹は自ら口にする。

 

天和「....名前は、張角、っといいます」

地和「ちぃは、張宝」

人和「張梁よ」

 

家康「なっ!?」

桃香「えぇ!?」

愛紗「なに?!」

 

鈴々「にゃにゃ!?」

稟「張角!?」

公孫瓚「な、なんだと!?」

 

雷々「うそ!?」

電々「張角って!黄巾党の!?」

 

家康たちは驚愕に包まれるのに十分なことであった。目の前に黄巾党を束ねているとされる首魁・張角が今、彼らの前にいるなどそれは驚くのは仕方ない。

だが一同の中で手早く動いたのは愛紗であった。彼女は手にしている偃月刀をもって三姉妹に向ける。

 

愛紗「黄巾党の首魁・張角!!それが本当であれば、ここで...!」

 

天和・地和・人和「「「ひぃ!!」」」

 

元親「待ちな」

 

彼女たちに偃月刀を向ける愛紗に阻むように立つ元親。それに対して愛紗は怒る。

 

愛紗「長宗我部殿!!なぜ邪魔をされる!!?ご主人様の友だとしても、邪魔立てするのであれば...!」

家康「よせ愛紗!」

 

激昂する愛紗を止める家康。それに愛紗は驚愕してしまう。

 

愛紗「ご主人様!?どうしてですか!?」

家康「元親の話を聞こう」

愛紗「しかし!!」

家康「頼む」

愛紗「....わかり、ました」

 

納得は出来ないながらも、家康の言葉に従う。彼女が落ち着いた様子を見て、気を取り直して家康は尋ねる。

 

家康「どういうことなんだ?是非とも詳しく話してくれ」

 

天和「う、うん...じゃなくて、はい!」

地和「そ、その...」

人和「実は...」

 

三姉妹は素直に正直に事の全てを話した。自分たち三人が本来はただの歌う旅芸人で、道中太平妖術の書という怪しげな書物を手にしてから自分たちのお客が増えたこと。

だがその舞台の最中、地和がノリと勢いでつい「天下を取る!」という言葉に、書物の力によって洗脳と扇動されてしまい客人たちは暴走して黄巾党として世を乱してしまったことを...。

彼女たちから理由を聞いた家康たち。その表情は複雑と言ったものだった、仕方ないだろう。

まさか黄巾の乱の始まり、その切っ掛けがよもやそんなことからなど誰が予想できようか。

三姉妹とて歌を純粋に愛してるだけの旅芸人の娘、自分たちが歌うものを多くの人に聞いてほしいだけなのだ。

しかし....

 

愛紗「しかし....このことを聞かせて、長宗我部殿は家康様に何をお求めに?」

 

元親「確かに理由はどうあれ、こいつらは途方もねぇ罪を犯した。これは紛れもねぇ。

だがこいつらはそれを悔いている」

 

稟「長宗我部殿は....彼女たちを保護してほしいと?」

愛紗「なんだと!?」

桃香「えぇ!?」

 

鈴々「にゃあ!?ゆるしてってことなのだ?!」

雷々・電々「「えぇ!?」

公孫瓚「バカな!?」

 

稟の言葉に愛紗や桃香、鈴々たちもまたも驚愕する。しかし家康は驚愕する彼女たちは違い、真剣な顔で元親を見つめる。

 

家康「....」

元親「家康。このままじゃ、こいつらは間違いなく処刑される。だがこいつらにも償う機会を作ってやりてぇ」

家康「元親...」

元親「家康...覚えてるか?日ノ本で、四国で俺の部下...野郎共たちが大谷と毛利の罠で殺され、お前の仕業だと仕向けられて俺がそれにまんまとハマってしまったことを...」

家康「ああ...覚えている」

 

それは日ノ本がまだ乱世だった頃、家康が先の天下人・覇王豊臣秀吉を討ち取って間もなく、秀吉の左腕・石田三成と天下分け目戦を控えていた頃。

三成の補佐を務める大谷吉継と、元親の宿敵にして日ノ本・中国地方の大名である毛利元就の策略によって、元親の大切な部下たちが謀略によって無惨に殺されてしまった。

しかもその現場にわざとらしく徳川の家紋が刻まれた旗印を捨てて。

仲間たちを殺され、冷静さを無くしてしまい、とうとう元親は怒りのまま家康がいる三河に侵攻し両者は戦うこととなってしまった。

その際、雑賀孫市の割り込みによって最悪の結末は間逃れた。

 

元親「あの時は、サヤカが居なかったら、俺はとんでもねぇ間違いを犯してしまう所だった」

 

家康「元親...」

 

元親「こいつらもそうだ。こいつらはとんでもねぇ間違いを犯して悔いてやがるっ!その償いを!もう一度、やり直す機会を与えてやりてぇ!!」

 

家康「.....」

愛紗「し、しかし!!例え我らが保護しても、大陸中で張角はお尋ね者としているはず....」

 

 

趙雲「そうでもないぞ」

 

 

家康「ん?趙雲殿」

 

何時の間にか趙雲が現れ、彼女は家康の傍まで近寄ってきた。

 

家康「趙雲殿。そうでもないとは?」

趙雲「これを....」

 

趙雲は懐からある一枚の紙を家康に手渡した。その紙には、絵が書かれていた。

身長が三メートルはあろうか、髭もじゃの男で、腕は八本、足は六本、頭には三本の角が生えている。

人間としての原形が最早ないと言っていい。

 

家康「これは?」

趙雲「今、この大陸で流布されてる、張角の似姿を書かれた絵です」

桃香「え?でも...これ」

鈴々「なんかへんてこりんのお化けなのだ!」

雷々「うん。人間じゃないよもう...」

電々「気持ち悪い~」

公孫瓚「こりゃあ酷いな...」

 

天和「え~!おねえちゃん、こんな感じにされてるの~?ひどぉい!」

地和「うわぁ....天和姉さん」

人和「....姉さん」

 

自身の似顔絵を見て、あまりの醜悪な絵面に衝撃と絶望する天和。妹たちもそんな姉になんと言えばいいか分からず、顔を引き攣ってしまう。

 

稟「....なるほど」

愛紗「稟。なにを納得しているんだ?」

稟「三人にお聞きしますが、黄巾の乱の半ば...あまり顔を晒すようなことは?」

 

人和「ないわ。彼らと行動している時はほとんど天幕で籠っていたのがずっとだったから...」

 

稟「そう、ですか...」

桃香「あの、稟さん...。どういうことですか?」

 

何事か分からず尋ねる桃香だが、稟はそのわけを教える。

 

稟「乱が起きてから、彼女たちは歌の舞台を開いていない。その為、その素顔をも公衆にも晒していなかった」

公孫瓚「それが?」

家康「つまり、彼女らの正確な顔を知るのはここに居るワシらだけ、ということだ」

 

家康の言葉に稟は頷き、桃香たちは「そうか!」と納得する。今現状張角の姿は趙雲が持ってきた人とは形容し難い不気味で使えない絵のみで、本当の張角の姿を誰も知らない。

家康は三人に....

 

家康「三人に尋ねる」

 

天和「は、はい!」

地和「な、なに?」

人和「....」

 

家康「お主たちは、保護を求めたいのだな?」

 

家康の眉間に皺が寄り険しい顔で問いかける姿に、三人は恐る恐る答える。

 

三人「「「は、はい」」」

家康「お主たちはこれからも生きることを決めるなら、起きてしまった罪を、それを償っていく覚悟はあるのか?」

 

桃香「ご主人様...」

 

桃香は家康の問う姿に不安になり割って入ろうとするが、趙雲がそれを無言で阻む。家康に問われた天和たちは、顔を俯かせてしまう。

自分たちが犯してしまった罪――それは重い言葉である、しかし....

 

天和「い、生きたい、です....」

 

家康「....」

 

天和「私は、まだ、生きたいっ!ちぃちゃんやれんほーちゃんと、これからも歌を歌いたいっ!!その為にも、わたしはしっかりと償いたいっ!!」

 

家康「そうか....わかった」

 

震えながらに自分の想いを伝える天和に、家康は険しい顔から暖かい優しい笑みを浮かべてみせる。

そして桃香と愛紗に振り返り、家康は...

 

家康「ワシはこの三人を保護したいと思う。反対はいるか?」

桃香「ううん。いないよ、ご主人様」

愛紗「....正直、複雑ではありますが...ご主人様がそうお決めなったのであれば」

 

稟「家康さまの御心のままに...」

鈴々「鈴々はお兄ちゃんに賛成なのだ!」

雷々・電々「「わたしたちもさんせー!」

公孫瓚「まぁ....家康がいいって言うなら、わたしはこれ以上何も言わないけどさ...」

 

家康「うん...趙雲殿」

趙雲「はい?」

 

家康「このこと、出来れば...」

 

家康は趙雲に三人について口を噤んで欲しいと目で訴える。それに趙雲は悪戯が含んだ笑みを浮かべてみせる。

 

趙雲「フフフ....わたしとて、こんな覚悟を決めた乙女を苛めるなど趣味の悪いことは致しませぬよ、家康殿」

 

人和「あの.....わたしたち...」

 

人和が口を開き、家康たちに尋ねる。家康は彼女たちに振り向き...

 

家康「しばらくはワシたちの下で保護という形になるが、それで良いか?」

 

天和「は、はい!」

地和「こ、これからも天和姉さんと人和といられるんだ...」

人和「うん...そうよ!ちぃ姉さん!」

 

三人は嬉しさからか、抱き合いながら涙を流している。姉妹たちの絆――その姿を見守りながら見つめる家康の横に立つ元親が礼の言葉を口にする。

 

元親「ありがとな、家康」

家康「なぁに、気にするな元親」

 

 

【回想終了】

 

公孫瓚「本当に良かったのか?」

 

家康「なぁに。何とかなるさ」

 

公孫瓚「まったく....」

 

呆れ交じりに溜息を漏らす公孫瓚。その横で桃香がそうでもないと口にする。

 

桃香「でも。お城に逃げてきた人たちのお世話をしたり、歌で元気づけたりしてたみたいだよ。

それに...いまみんなが呼んでる名前って、真名なんだって」

公孫瓚「剛毅すぎるだろ」

稟「ですが、彼女たちが真名を呼ばせてることが幸いしてか、それが隠れ蓑になっているとも考えられます」

 

稟の指摘はいい所を突いている。彼女たち姉妹が旅芸人の娘として真名を許して、多くの人間に呼ばせていることが浸透して彼女たちが黄巾党の張姉妹という認識がないのは、そのお陰とも言える。

 

太史慈「あはは。思いっきり楽しんでるね」

 

そこへ太史慈がやってきた。

 

桃香「太史慈さん!その....」

太史慈「ああ、さっきはありがとね、劉備。

みんなにも心配かけたみたいだね」

家康「...もう大丈夫....ではないな」

 

家康がそう尋ねると太史慈は笑顔を浮かべて否定する。

 

太史慈「もう大丈夫だってば。

....重い税金で贅沢してた連中だし、もしかしたらなーとは思ってたから、さ」

桃香「そう、なんだ...」

太史慈「そういう奴の食客になってたんだから、私も文句は言える立場ではないしね」

 

苦笑交じりにそう口にする太史慈。彼女もこの斉国からすれば、趙雲同様食客の立場であった。

 

公孫瓚「...そうか」

太史慈「ほら、そういう暗い顔はなしなし。

戦勝祝いの席なんだよ?もっと楽しまなきゃ」

 

そう明るく接する太史慈。すると雷々と電々、鈴々がこちらに気づいた。

 

雷々「あっ、太史慈さんだ!」

電々「桃香ちゃんも歌おー!」

鈴々「おねえちゃん!次は天和ちゃんたち、幽州の歌を歌ってくれるって!」

 

三人は桃香の腕を掴みとり、引っ張るように連れていく。

 

桃香「ふぇっ!?あ、ちょっと三人とも、引っ張らないでー!」

 

太史慈「ほら、この子たちがよっぽど楽しみ方がわかってるじゃない。

三人とも、劉備を連れていけー!」

 

桃香「きゃーっ!」

 

桃香はそのまま三人に連れていかれ、民たちが踊る輪の中へと入っていくのだった。

 

公孫瓚「やれやれ。騒がしい連中だな」

家康「ははは。いいことだ」

太史慈「でも、いい連中だと思うよ」

家康「ああ、ワシもそう思う」

稟「そうですね」

 

元親「いい仲間じゃねぇか、家康」

 

っとそこへ酒瓶を担いで元親がやってきた。

 

家康「おお!元親」

元親「ほら、飲めよ家康」

 

元親が注いだ酒が入った盃を受け取り飲み干す。

 

家康「いい酒だ」

元親「そうかい」

 

酒を飲んだ家康は心地よい気分になった。周りは戦があったことなど忘れて祝い、楽しんでいる。

その中には桃香や鈴々たちが喜び合い、気づけば天和たちとも笑い合っている。

それを見て家康は.....

 

 

家康「いいものだな、本当に」

 

愛紗「ご主人様....はい、そうですね」

 

嬉々として口にする家康の隣で嬉しそうに彼にそう告げる愛紗であった....。

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまで。二人目のBASARA武将はまだ先になります。申し訳ございません。

正直、北郷一刀は出来れば出して欲しかった

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