真・恋姫†BASARA 革命 劉旗の大望を創世する東照   作:武者ジバニャン

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駄文と勝手なオリジナル要素が含まれています。それを許容できない方々はブラウザーバックを推奨します。

それと当作品のバサラ武将たちはかなりの無双を行うと思いますが、どうかご理解くださいますよう宜しくお願い致します。
オリジナルのBASARA武将が登場したり、オリジナルの恋姫キャラも出すことがあります。
恋姫キャラとBASARA武将とのカップリング描写などあります。
ご理解の程、宜しくお願いいたします。

イメージOP『Thunderclap』戦国BASARA Judge end

イメージED『黄昏』戦国BASARA3宴


第二章 東照、絆の拳を振るわん

前回、流れ星と共に全く知らぬ地に降り立った天下人・徳川家康。その彼を待ち受けたのは何と三国志の話にでてくる農民で構成された一揆衆・黄巾党と、それに抗う武装していた人間たちとの戦場であった。

訳も分からず家康は黄巾党と戦闘をし、これを撃退。そしてその直後に偶然出会った桃色の髪の少女と黒髪の少女が、何と自ら三国志の英雄である劉備と関羽と名乗ったのだから更に混乱する家康。

 

さぁ何故自分は此処に来てしまったのか?そして日ノ本に戻れる手段は在るのか?それに自分と共に巻き込まれた忠勝は何処に居るのか?

 

 

 

物語は、劉備の名乗りから始まる。

 

 

 

 

 

劉備「あ!申し遅れました!私は劉備、字は玄徳と言います。助けてくれて本当にありがとうございます」

 

 

家康「..............」

 

 

今、家康の目の前に居るこの二人の少女...劉備と関羽に唖然とする。そんな中....。

 

 

 

???「おねぇちゃーん!あいしゃぁー!」

 

 

家康「ん?」

 

 

関羽「おお、鈴々か」

 

 

離れた所から走って来たのは、赤く短い髪形で可愛らしい虎の髪飾りをした背が小さい女の子であった。だがその小さい背とは裏腹に彼女が携えているのは長物の武器は遥に大きい。

その小さい女の子は劉備と関羽に駆け寄って来た。

 

 

???「二人共、無事だったのだ?こっちの黄巾党は殆ど逃げて行ったのだ!」

 

 

関羽「そうか。私の方も大丈夫だぞ」

 

 

???「桃香お姉ちゃんも?」

 

 

劉備「うん♪この男の人が私を黄巾党から守ってくれたんだよ」

 

 

???「にゃ?」

 

 

劉備が説明すると、女の子は家康を見て礼の言葉を口にした。

 

 

???「お兄ちゃん。お姉ちゃんを助けてくれてありがとうなのだ!」

 

 

家康「嗚呼、別にいいんだ」

 

 

???→張飛「鈴々は張飛、字は翼徳なのだ!」

 

 

元気一杯な笑顔で女の子に、家康は頭の中で何が何だか分からなくなり黙ってしまう。

 

 

家康「....」

 

 

そんな家康に劉備が問いかけきた。

 

 

劉備「あ、あのう?どうかしました?」

 

 

家康「い、いや!何でもないんだ。では!ワシも名乗らせて貰おう。ワシの名は徳川家康、字はない」

 

 

関羽「字は無いのですか?」

 

 

張飛「珍しいのだ」

 

 

劉備「それに格好も見た事も無いですよね?」

 

 

っと劉備は家康をまじまじと見つめる。確かに家康などの日ノ本の武将の格好など、過去の、それも三国志の住人からすれば珍しい。

 

フード付の羽織、胴当て、手甲、草摺、袴、具足、これらは彼女らからすれば奇抜な物であろう。

 

そんな凝視してくる劉備たちに家康は問いかける。

 

 

家康「すまないが、聞きたい事があるのだがいいか?」

 

 

劉備「はい、何ですか?」

 

 

家康「実は、ワシの連れを見なかったか?」

 

 

関羽「ん?あなた以外にも天から降って来た方が居るのですか?」

 

 

家康「え?あ、嗚呼.....そうかもしれない」

 

 

張飛「見てないのだ」

 

 

劉備「あ!もしかしたら!」

 

 

家康「ん?」

 

 

劉備が何かを思い出した。

 

 

劉備「実は、空を幾つもの流星が流れていました!もしかしたら.....」

 

 

家康「.....そうか」

 

 

余り信じられないが、自身と共に忠勝も流星とやらになって何処かの地に落ちたやもしれないと家康は判断した。まず日ノ本に帰る前に忠勝を探す事に決めたが此処は全くに知らぬ土地、無闇に動いても見つからないだろう、そう思案に暮れる家康に劉備たちが話し込んでいた。

 

 

張飛「あのお兄ちゃんが、天の御使い?」

 

 

関羽「それは分からない。桃香様はどう思われますか?」

 

 

劉備「うーん、私はそうだと思うんだけどなぁ~」

 

 

関羽「しかし桃香様が言うに、かの御仁中々の武を持っていらっしゃると思われます」

 

 

張飛「あのお兄ちゃん、とっても強いのだぁ?」

 

 

劉備「うん!とっても!1人で大勢の黄巾党をやっつけたんだよ!」

 

 

張飛「すっごいのだぁ!」

 

 

劉旗の話しに張飛は興味が湧いたみたいに喜び、関羽もそんな武を持つ家康に興味を抱くのだった。っとそんな中劉備が突然炊き出しの手伝いをしようと言い始めるのだった。

先ほどまで怖い思いをした少女とは思えない活発さであると家康はそう感じ入る。

しかし見渡せば、町の中は戦場跡と言ってい良いもので、巻き込まれた人々も何とも辛そうな面持ちをしていて、生きる気力を失いかけている。

だから彼女は炊き出しをしようと言い出したのだ。少しでも町の人間たちに安心と生きている喜びを持ち直してほしいが為に...。

 

そんな彼女の想いに家康も炊き出しの手伝いをすると申し入れたのだった。

 

 

劉備「え?家康さん。いいんですか?」

 

 

家康「嗚呼、もちろんだとも。劉備殿たちが民の為にやると言うならば、このワシも手伝おう!」

 

 

劉備「家康さん....」

 

 

関羽「あ、ありがとうございます。偶然出会った私達の為に...」

 

 

家康「なぁに、この偶然の出会いもまた絆さ」

 

 

関羽「///」

 

 

劉備「///」

 

 

 

ふわりと笑顔で語る家康に、彼女ら二人は頬を赤く染めて恥ずかしがる。そんな彼女たちの表情に気付かず、家康は号令をかけた。

 

 

 

家康「では始めよう!絆と共に!!」

 

 

 

そして炊き出しの手伝いを始めた彼らは、それらを町の人々に配り始める。

 

 

 

劉備「はいっ。ご飯はまだたくさんありますからね」

 

 

張飛「慌てないで大丈夫なのだ!1人順番ずつなのだ!」

 

 

家康「まだまだ在るから存分に食べてくれ!」

 

 

関羽「横入りはダメだぞ!順番を守るんだ!」

 

 

 

町の人々に炊き出しの飯を配り終わった後、彼らも炊き出しの飯にありつく事に。その中で家康は劉備たちと話す機会が出来た為、飯は食べずに喋る。

その内容は彼女らが互いに呼び合っていた、劉備・関羽・張飛の名とは違う別の名の事である。

 

 

 

 

家康「なるほど....真名とはそういう物なのか....」

 

 

劉備「はい。心から許した相手でなくては、決して呼ばせることを許されない神聖な名なのです」

 

 

家康「そうなのか...うっかり呼ばなくて良かった」

 

 

関羽「天の国には、真名は無いのですか?」

 

 

家康「ん?嗚呼、そういう神聖な名は無いな。ただ幼名や仮名などがある」

 

 

関羽「そうなのですか...」

 

 

 

そんな中、四人の中でいつのまに早く飯を食べ終えた張飛が物足りなさそうにしていた。

 

 

 

 

張飛「....うぅ、ご飯、全然足りないのだぁ...」

 

 

家康「ん?張飛殿、もう飯を食べ終えたのか?」

 

 

張飛「にゃ~」

 

 

確かに炊き出しとは言ってもご飯は薄いお粥のような物で、しかも量はそんなお世辞にも多くは無い。それでも張飛には育ち盛りの女の子にはちと耐えられないのであろう。

そこで家康は、未だ手を付けていない自身の飯を張飛に渡した。

 

 

家康「張飛殿、良かったらワシのを譲ろう。まだ全然手を付けていないから大丈夫だ」

 

 

張飛「いいのだ?わーい!」

 

 

劉備「え!?家康さん!?」

 

 

関羽「そ、それでは貴方は!?」

 

 

家康「なぁに。飯一つ抜かしても大丈夫さ」

 

 

劉備「家康さん....」

 

 

関羽「申し訳ありません....」

 

 

二人はバツが悪そうにしているが、当の家康本人は些末な事だと言って気にして居なかった。そんな彼に張飛が...。

 

 

張飛「お兄ちゃん、鈴々のことは鈴々....じゃなくて、張飛でいいのだ。殿は要らないのだ」

 

 

家康「分かった張飛、これでいいか?」

 

 

張飛「にゃ!」

 

 

関羽「全くお前は....」

 

 

 

そんな悪びれも無く家康の飯を食べる義妹の姿に呆れてしまう関羽であった。そして話は先ほどの黄巾党に変わる。

 

 

 

家康「先ほどの黄巾党たち....あれで全部と思うか?」

 

 

関羽「いえ、恐らく略奪の為に送られた一隊ではないかと....」

 

 

家康「ふむ....」

 

 

劉備「そうなるとまた来るのかな?」

 

 

関羽「しばらくは様子見でしょう。反撃するにしても、戦力を整える必要が在るでしょうから....」

 

 

劉備「そっか....」

 

 

張飛「だったらこっちから先に殴り込んでやるのだ!」

 

 

関羽「仲間を集められる前に叩くか....」

 

 

 

そんな彼らに先ほどまで黄巾党と戦っていた兵士たちがやって来た。

 

 

 

「劉備様、関羽様」

 

 

「先ほどは加勢、ありがとうございました」

 

 

「黄巾の連中を倒しに行くなら、俺たちも同行させてください!」

 

 

「俺たちで隊長の無念を晴らしてやるんだ!!」

 

 

家康「この者たちは....?」

 

 

家康が問いかけると悲痛な表情をする関羽が答える。

 

 

関羽「...彼らはこの町を守っていた兵士たちです。今回の戦いで、指揮をしていた将を失っております....」

 

 

家康「....」

 

 

彼女から語れた話しに家康も辛い顔になる。確かに先ほどまでこの町は黄巾党によって襲撃を受けており、酷い被害を被っている、町や財産、そして当然人にもそれが爪痕となって無残に残って居る。

すると兵士たちの後ろから続々と町の人々が集まって来て、劉備たちに頼み込んできた。

 

 

「オラは父ちゃんを殺されたんだ。仇を取らせてくれ!」

 

 

「俺も何でもする!弓矢なら、狩りで使ってるから任せてくれ!」

 

 

そう気勢を上げる彼ら。彼らは奪われたのだ、大切な者たちを。その彼らの表情にはその大切な物を奪われ、失った事への憤り、怒り、そして憎しみが窺える。

 

 

劉備「愛紗ちゃん....」

 

 

関羽「むぅ....」

 

 

だが対して劉備や関羽は表情が暗かった。そんな彼女の暗い理由を家康は察した。戦いに出れば兵士たちの話しに出ていた隊長や、町の者の家族のように次の犠牲者が出てしまうからだ。

下手をすれば援護どころか足を引っ張ることになりかねない。だがそれ以上に、彼らにはこれ以上犠牲になって欲しくは無い、それが彼女らの思いなのだろう。

 

 

関羽「結構だ。皆は町を守る事に専念してくれ」

 

 

劉備「うん。戦うのは私たちに任せてください」

 

 

っと、そんな町の者たちに関羽が毅然とした態度で、そして劉備は安心させるような笑みでこれを断る。

 

 

「し、しかし....」

 

 

っが、それでも町の者たちはこれに対して受け入れ難く、難色を表す。それに彼女たち三人だけで黄巾党の相手は厳しいのを知っている。

このまま劉備たちだけで行けば間違いなく危険であろう。それ故、家康は....。

 

 

家康「ならばどうだ?ワシと劉備殿たちが彼らを束ね、指揮し、黄巾党に挑むと言うのは....?」

 

 

劉備「え!?」

 

 

関羽「家康殿!?」

 

 

家康「どうだ?」

 

 

関羽「危険すぎます!!兵士とて此度の戦いで被害を受けており、民だって武器の使い方を知らない者だって居るのですよ!?」

 

 

家康「それをワシらで教える。それに戦術に関してもワシが練ろう」

 

 

劉備「家康さん...戦の経験があるんですか...?」

 

 

家康「嗚呼。だからどうだろうか?」

 

 

劉備「でも...」

 

 

関羽「......」

 

 

 

しかしこれに劉備と関羽はまだ了承出来ない様子である。それでも家康は言葉を紡ぐ。

 

 

 

家康「確かに辛い物になるだろう...。だが、それでは掛け替えの無い大切な者たちとの絆を失う事になる。だがここで諦めてはいけない!絆を結ぶ事を!そして絆を信じる事を!」

 

 

関羽「家康殿....」

 

 

劉備「絆....」

 

 

家康「そうだ!希望と共に結び合う絆で団結させる事が人にとって必要な事なんだ。それによって救われる者も居る。自分は1人でなく、共に支えてくれる仲間が、友がいると!」

 

 

劉備「....」

 

 

関羽「....」

 

 

彼の言葉に感じ入ったのか、2人はこれ以上断る言葉を出す事が出来なかった。それにこの男の語る姿に何故か心に来る物がある。

 

 

「天から来たお人まで居るなら、勝ったも同然だ!」

 

 

「嗚呼!それになんかこの人、太陽みたいに輝いてるように見えるんだよな」

 

 

「ご加護を!天のご加護を我らに!」

 

 

家康「こ、困ったなぁ....」

 

 

町の者たちは先ほど弁舌した家康を、天から来たと噂だけで尾ひれが付くような評価になってしまっている。何とも痒い気持ちを抱いてしまう。

そんな中町の者たちに同調したのか、先ほどまで家康から貰った飯を食べて大人しくしていた張飛が明るい声を上げる。

 

 

張飛「じゃあ、鈴々がやるのだ!」

 

 

劉備「鈴々ちゃん!?」

 

 

突然張飛が割って入って来たことに劉備は驚くが、張飛は話し続ける。

 

 

張飛「みんなでばーって戦って、どかーんってやっつければいいだけでしょ?簡単なのだ」

 

 

等とニコッと笑って余裕を見せる。その張飛に関羽は呆れてしまう。

 

 

関羽「おまえなぁ。簡単ではないからだな....!」

 

 

劉備「.....」

 

 

すると劉備が決意したかのように町の者たちに向き直り、静かに口を開いた。

 

 

劉備「....わかったよ。みなさん、力をお貸しください」

 

 

「「「「「「おおおおおおおおおおお....!」」」」」」

 

 

決意を固めた劉備に町の者たちは大いに沸きだした。沸き立つ民たちの中、彼女は家康に共に戦ってくれるよう頼む。

 

 

劉備「家康さん....力を貸して下さい」

 

 

家康「嗚呼、もちろんだとも!」

 

 

彼女の頼みに、家康は自分の胸を叩き自信を持って引き受ける。これに彼女や関羽、張飛は安堵する。そしてそのまま劉備は町の者たちに決意固めた顔で語る。

 

 

 

劉備「わたしも戦いは素人で......みなさんにも、ご迷惑をお掛けする思いますけど......よろしくお願いします」

 

 

「いえ、我らも指揮官を失った身。助かります」

 

 

「天の人も付いているし、俺たちも頑張るぞ!」

 

 

「おーっ!」

 

 

大いに士気が向上したようで、彼らは口々に溢れんばかりの劉備コールを挙げるのだった。

 

 

関羽「桃香様、よろしいのですか?」

 

 

劉備「うん。.....もうこれしかないと思うから.....わたしがやるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、明日に黄巾党との戦に備えて皆せわしなく動き続けている。住人らは兵士たちから余った兵装を受け取りなり、既に準備の方は終わっているものの、少しでもやれる事はやっておきたいが為、策を考えると口にした家康は張飛に偵察を頼み込み、劉備と共に彼女の帰りを待っていた。

 

 

家康「.....」

 

 

するとその張飛が急ぎ足で戻って来た。

 

 

張飛「お兄ちゃん!戻って来たのだ!」

 

 

劉備「鈴々ちゃん、お帰り!」

 

 

家康「おお!ご苦労だったな?張飛」

 

 

っと労いを込めて彼女の頭を撫でてやる。その大きく温かい手に撫でられて不思議と嬉しくなり頬を赤くして、張飛は喜んだ。

 

 

 

張飛「にゃ!えへへへ///」

 

 

家康「それでどうだった」

 

 

撫でる手を止めて家康は敵の現状を確認する。若干名残惜しそうにしていたが、張飛はすぐさま自分の役割を果たす為、自分が見てきた敵の状況を伝える。

 

 

張飛「うん!ここから一里ほど行った所に陣を張ってたのだ。数は四千は居たよ!」

 

 

家康「ふむ。関羽殿、此方の数は?」

 

 

関羽「はい。およそ二千と行った所です。一応、武器の扱いや戦い方は教えておきました。ですが...俄か仕込みでどこまでやれるか....」

 

 

家康「うん!それで十分だ....さて」

 

 

 

家康は策を考え始める。しかし策と言っても今回兵士が少なく、その大半が民の為犠牲を余り負わしたくはない。それに真面に戦えるのは関羽と張飛、それと自分だけであるし劉備に至っては正直、前線には向かない。

ならば此方の被害を出来るだけ少なくする方法を考えなければならない。

 

 

 

家康「うむ!分かった!これが現状、最善だろう」

 

 

1人脳内で思案し結果、どうやら決まったようだ。それに劉備が知りたがって聞き出してきた。

 

 

劉備「本当ですか!?教えてくれますか?」

 

 

家康「嗚呼!もちろんだとも!」

 

 

関羽「どのような策ですか?」

 

 

家康「嗚呼、実は.........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、町の入口にて覚悟を決めてこれより戦地に赴かんとする者たちが集まっていた。皆これからの戦いに於いて不安と恐れを抱いている。

そんな中、劉備と関羽、張飛の三人は何故か浮かない表情をしていた。

 

 

家康「ん?どうした?浮かない顔だが....」

 

 

それに対して当の家康はそんな三人が気になり問いかけると、そんな彼に劉備と関羽、張飛が声を荒げる。

 

 

劉備「当たり前ですよ!だった家康さんが1人で突っ込んで陽動をするなんて聞かされたら、そうなりますよ!」

 

 

関羽「そうです!!このようなのは策とは言えません!!無謀です!!」

 

 

張飛「そうなのだ!危ないのだ!」

 

 

 

家康の策...それは家康が単身で敵陣に特攻、そのまま暴れ回って統率をかき乱して頃合いを見計らったら関羽、張飛がそれぞれ兵を率いて突撃、混乱している敵を一対二という状況で各個撃破するというものである。

 

 

家康「しかし現状、これが最善なんだ。此方は数や質が敵に比べて劣っている。その為にも出来るだけ敵を混乱させ、ワシが有利な状況を作らねばならない」

 

 

劉備「だ、だけど....それでもダメです!!家康さん1人でなんて!!」

 

 

劉備たちは一向に引き下がらずに居る、しかし家康は....。

 

 

家康「安心してくれ、ワシはそこまで弱くない。それにな、ワシは犠牲を払いたくはない....皆の前に立つ理由などそれだけさ」

 

 

関羽「家康殿....」

 

 

劉備「家康さん....」

 

 

張飛「お兄ちゃん...」

 

 

家康「皆との絆を繋ぐ為にも、ワシは絶対に死なない!」

 

 

まるでそれは劉備たち、そしてこれを黙って聞いていた同士たち全員に約束するかのように、天にむかって拳を掲げ誓いの声を挙げる。

 

その家康に劉備が祈るように希った。

 

 

劉備「家康さん、約束してください。必ず戻って来るって....」

 

 

家康「嗚呼!誓おう!劉備殿たちと結ぶ絆に誓ってっ!」

 

 

 

劉備に約束を交わし、家康は一歩踏み出て皆の前に立つ。

 

 

家康「みんな、いいか!必ず敵一人に対して二人一組で挑むんだ!大丈夫だっ!必ず勝てる!共に轡を並べる仲間との絆をしんじるんだっ!!」

 

 

 

「「「「「「オオオオオオオオオオオオオオーーッ!!!」」」」」」

 

 

 

家康の鼓舞により、士気は最高潮まであがる。

皆を鼓舞し、士気を上げる家康の姿はまるで陽の光の如く照らしてくれるような気持ちにさせてくれる。この男は此処でも皆を照らす太陽であった。

 

 

家康「では!行ってくる!」

 

 

そう言い残して、家康は街に残っていた数少ない馬の一頭を駆り、黄巾党の陣まで向かっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって黄巾党が陣地にしている野営地。そこの周りを警戒する為に居る見張りの1人が自身の視界に写る物に気付く。

 

 

 

「ん?なんだぁ?ありゃ?」

 

 

その言葉に他の見張り者たちも、その者が見ている方角に眼を向けると騎馬兵が一騎、砂塵を上げて此方に向かってくるのを確認する。

 

 

「おい、一騎でこっちに来るぞ?」

 

 

「町の者か?」

 

 

「知らねぇ。でも此処で始末しよう」

 

 

そう口にした1人が弓を構えて、向かってくる騎馬兵に向けて放った。っが、放った矢は的に命中することは無かった。何故ならその騎馬兵はいつの間にか姿を消し、敵の視界から居なくなっていた。

 

 

「い、いない...?」

 

 

「ば、バカな!?」

 

 

「おい!!よく探せっ!!馬ごと居なくなる筈がないだろっ!?」

 

 

っと、その時である。1人が自分の影と重なる何かに気付く。そしてそのまま頭上を見上げると.....。

 

 

 

「?....っ!?ひぃ!!」

 

 

 

気付いた時には既に遅く、彼らを跳躍してきた馬の着地によって引き起こされた衝撃波に吹き飛ばされたのだった。

 

 

 

家康「おお!これが所謂、汗血馬という物か~。いつも忠勝の上に乗っていたから久しく忘れていたなぁ」

 

 

 

家康が乗って来た馬、それは赤と言う毛色をし体格も通常の馬よりも中々に状態が良い。そう満足して家康は己が乗る馬を撫でる。

このような名馬が何故ゆえ斯様な町に居たのか疑問ではあるが、兎も角家康は馬から降りて己の敵である黄巾党に対して鋭く睨みながら見据える。

黄巾党らも突然来襲に慌てながらも、武器を携えて家康を取り囲むのだった。

 

 

 

「て、てめぇ!!何もんだぁ!!俺たちを黄巾党と知ってての事だろうなぁ!!!」

 

 

 

そう吠える奴らに家康は冷静に口にした。

 

 

家康「罪なき民を虐げたお前たちに、ワシは情けを掛けない。だから....お前たちを討ち果たす事に、迷いはしないっ!!」

 

 

その家康の言葉に黄巾党たちは嘲笑うのだった。

 

 

 

「だははははははっ!!なぁにを言ってやがるっ!!殺せぇ!!」

 

 

 

その言葉と共に、黄巾党どもが家康に取り囲んだまま襲いかかる.....っが。

 

 

 

 

戦闘BGM「徳川家康のテーマ」

 

 

 

 

家康「ハアアァァァァァ.....」

 

 

家康を中心として、黄巾党共の足元に黄金の葵の家紋が広範囲に浮かび上がる。

 

 

家康「さぁ!行くぞ!!淡く微笑め東の照っ!!」

 

 

家康が腕を天に向かって振り上げると光の奔流が天へと昇っていき、これに多くの敵が巻き込まれて逝った。この途方もない力に、残った賊徒らは何が何だか分からず動揺してしまう。

 

 

「な....なんだ!?なんなんだ!?今の...!?」

 

 

「黄金の光に巻き込まれて....仲間が大勢、天に昇って吹っ飛びやがった....!」

 

 

「ありえねぇ!!こんなの....人間が出来ることじゃねぇ!!!」

 

 

人智を遥に超え、理解不能な力を前に怯えすくむ黄巾党。そんな戦意を失いつつある者どもに家康は拳を構える。

 

 

家康「さぁ!討って来い!!この全身でその声を聴いてやるっ!!」

 

 

「こ...このう!!!」

 

 

「く、くそがぁ!!」

 

 

「うおおおおおおおおっ!!!」

 

 

 

最早自棄糞の極みと言っていいだろう。家康の挑発に何人かの賊徒どもが命を捨てるかの如く彼に向かって刃を振り翳そうとするが、家康は軽快な体捌きにて鎧や身体すら打ち貫く剛拳で以って次々に玉砕させていく。

これが続けざまに起こり、拳の一つ、また一つと黄巾の雑兵どもが数十、数百という命の火が消えていく。

その結果、家康の背後には敵の屍がそこら中に散乱しており足の踏み場がない。

 

 

 

家康「さぁ次だ!」

 

 

 

っと、家康は迷わず闘志を燃やして眼前の敵を追い詰める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方劉備たちは、その家康が繰り広げている戦いの場から、少し離れた所で待機している。

 

 

劉備「家康さん....凄い」

 

 

張飛「お兄ちゃん、強いのだぁ!」

 

 

関羽「......」

 

 

 

彼女らは今、信じられない光景を目にしている。

たった一人の人間が、拳だけで四千もの敵勢を追い詰めているという異常さに眼を疑ったが、しかし現実にそれが行われている。

その鬼気迫る戦い振りに劉備らは改めて凄い人物と出会ったと思い知った。

 

 

劉備「....愛紗ちゃん」

 

 

関羽「はい、何でしょ?桃香様」

 

 

劉備「私ね?家康さんこそが、絶対に天の御使いだと思うの」

 

 

そう確信するかの顔で劉備は関羽に語りかける。それには関羽も同意する。

 

 

関羽「はい。私もあの方こそが、天の御使いであると確信しております!」

 

 

劉備「うん!じゃあ私たちも家康さんの下へ行こう!!」

 

 

関羽「はい!!皆の者よ、これより敵に突撃を掛ける!最早奴らに戦意の欠片ももない!ただの烏合の衆共に、団結して挑むのだぁ!!」

 

 

張飛「お兄ちゃんを援護しに行くのだぁ!!」

 

 

劉備「大丈夫です!!皆さんには仲間との絆の力があります!決して黄巾党なんかに負けません!!」

 

 

 

「「「「「「オオオオオオオオオオオオオーーッ!!!!」」」」」

 

 

 

彼女たちの掛け声と共に町の者たちは待機していた場所から飛び出し、一気に黄巾党の陣地に攻め込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家康は尚も敵を追い詰める。黄巾党の雑兵共は最早抵抗など出来ず只々後方へ後退する一方である、そんな彼らに....。

 

 

「てめぇらぁ!!何をやってるっ!!」

 

 

っと敵総大将と思われる男が現れる。図体がデカい体をしており、その大きな手には大きな曲刀が握られている。

 

 

「よくもやってくれたなぁ?この野郎...」

 

 

家康「ほう?お前が総大将か....」

 

 

「子分どもはビビってるようだが、俺様はちげぇぞ?」

 

 

そう家康に対して威圧するが、当の本人は全く効いておらず逆に挑発を仕掛ける。

 

 

家康「手加減はしない....だから、しっかりと身を護ってくれよ?」

 

 

「て、てめぇ!?舐めやがってぇ!!」

 

 

家康の挑発に堪忍袋がキレた総大将は曲刀を振り下ろすが、手甲を身に着けた家康の拳によって砕かれる。

 

 

「な!?バカな!?」

 

 

家康「ウオオオオオオッ!!」

 

 

 

そのまま家康の大地をも砕く剛拳によって、総大将は物言わぬ屍に成り果てるのだった。

 

 

 

「大将がやられたぁ!!」

 

 

「に、逃げろぉ!!」

 

 

 

総大将がやられたことに衝撃を受けた賊徒どもは逃げようとするが、それは既に遅い。

何故ならば関羽と張飛が率いる部隊がその退路を塞ぐかのように現れ、挟み撃ちにする。

 

 

関羽「行くぞ!黄巾の賊共を討ち果たす!!」

 

 

張飛「みーんなまとめて、ぶったおすのだぁー!」

 

 

「「「「「「オオオオオオオオオオオオオ―――ッ!!!!」」」」」

 

 

一気呵成に敵の殲滅にかかる。これより戦局は定まった。

 

 

家康「.....終わったな」

 

 

 

これにより戦は家康たちの勝利によって終わる....。

 

 

 

 

 




今回はここまで。それではまた次回。

正直、北郷一刀は出来れば出して欲しかった

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