怠惰の才能   作:まるぱな♪

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思ったより長くなってしまった!

あと今回はタイトル変えてません。
タイトル変えない回もこれから何回か出てきます。


全員で五等分

 

一花を送った龍治は帰ろうかとマンションの方向を向いたが、そのタイミングで五月から電話がかかってきて

 

龍「もしもし?」

 

五『一花は行きましたか?』

 

龍「あぁ…やってくるって」

 

五『そうですか…それでは…あなたにもう一つやって欲しいことがあります』

 

龍「ん?面倒ごとなら勘弁だぞ?」

 

五『ここまで来たんです…最後までお手伝いお願いします』

 

龍「はいはい…でやって欲しいことは?」

 

五『それは…』

 

~~~~~

 

龍治は車の通りが多い道路の近くのベンチに座り

 

龍「まぁ共犯みたいなとこあるからな」

 

龍治は疲れたのか半分寝かけていて…

 

龍「…仮眠してもいいか」

 

座ったまま眠ってしまい…それから数分後、龍治の目の前に一台の車が止まり

 

一「あ、龍治君」

 

その車から一花が下りてきて

 

一「ただい…眠ってるし…」

 

龍「んあ…思いっきり寝て…一花!」

 

一「ただいま…やってきたよ」

 

龍「そうか…なら行くぞお前の好きな妹たちが待ってる」

 

一「え…でも私…」

 

龍「怒られるなら一緒に怒られてやる…心配すんな」

 

おじさん「ちょっと君待ってくれないか!」

 

龍「ん?なんですか」

 

おじさん「よかったらこれ渡しておくよ」

 

そう言うと龍治に名刺を渡して

 

龍「え…スカウトとかですか?」

 

おじさん「違うよ?将来的に君を雇いたいと思ってね」

 

龍「わかりました…なにかあれば連絡します」

 

龍治はお辞儀をして一花の手を掴み隣を歩いて

 

一「ねえ龍治君…今日のオーディションうまくいったよ」

 

龍「…そっかよかったな」

 

一「ありがとう…私に勇気をくれて…」

 

龍「いいって…」

 

一「でも今からどこに…」

 

その声を遮るように遠くから聞き覚えのある話声が聞こえて

 

二「本当に来るんでしょうね五月?」

 

五「彼は絶対に連れてきますよ…一花を」

 

二乃と五月の声が聞こえると

 

一「…もう…ほんとに君はお人好しだね」

 

龍「…五月のためだよ…5人で花火を見る…それが毎年してきたことだろ?」

 

一「…でも花火大会は」

 

龍「終わったならまた始めたらいい…小さな形でもな」

 

すると騒いでいる6人のところに龍治と一花が合流して

 

龍「お騒がせ長女連れてきたよ」

 

二三四五「一花!」

 

一「みんな…」

 

五「それより…豊倉君はどうしてマスクを?」

 

龍「…昔花火の煙吸って声出なくなったことあってな」

 

龍治はこの空間から離れるべくベンチに座っている風太郎の隣に座り

 

風「おつかれさま」

 

龍「ホント疲れた…らいはちゃんは」

 

風「疲れて寝てるよ…」

 

そんな会話をしている時に…

 

一「ごめん!私のせいでこんなことに」

 

一花の謝罪と深々と頭を下げてる姿勢を見ていて

 

五「そんなに謝らなくても…」

 

二「全くよ!なんで連絡くれなかったのよ、今回の原因はあんたにあるわ」

 

風「お、おい二乃」

 

龍「やめろ風太郎」

 

二乃を止めに行こうとする風太郎を龍治は制して

 

二「あと…目的地を伝えてなかった私も悪い」

 

一「あっ」

 

五「私はみんなを探しておきながら自分が迷子になってしまいました…」

 

龍(え…あのあと迷子になったの?)

 

三「私も今回は失敗ばかり…」

 

四「よくわかりませんが私も悪かったってことで…屋台ばっかり見てしまってたので」

 

一「みんな…」

 

すると二乃が一花に歩み寄り

 

二「はい…あんたの分」

 

五「お母さんが言ってましたね…誰かの失敗は5人で乗り越えること…誰かの幸せは5人で分かち合うこと」

 

四「喜びも」

 

三「悲しみも」

 

二「怒りも」

 

一「慈しみも」

 

五「私たち全員で五等分ですから」

 

それを聞いていた男2人は

 

風「成績まで五等分しなくとも」

 

龍「お前はいつも空気読めないな…」

 

風「ん?待てよ…あいつらは花火をしている…らいはも満足して寝ている…俺帰ってもいいんじゃね?」

 

龍「…もう何も言わん!」

 

龍治は飽きれて離れたブランコに乗ると…小さな打ち上げ花火が上がった

 

龍「しょぼいけど…綺麗な花火だな…」

 

5人は花火を堪能していると

 

二「残り5本ね」

 

五「それじゃあ好きなのを選びましょう」

 

中野姉妹「せーの!」

 

指をさすと…一花と五月の取ったものが被ってしまった

 

一五「あ…」

 

五「今回は一花に譲ります」

 

一「でもいいの?」

 

五「いつも妹だから譲られてるので偶にはいいでしょ?」

 

一「ありがとう五月…」

 

そして五月は余った花火を手に取って…

 

五「…私は…あなたにとってなんなんですか豊倉君」

 

龍治のとなりのブランコに座ると

 

龍「…Zzz」

 

五「ね、寝てましたか…ふふ」

 

五月は龍治の寝顔を写真に撮ると…

 

五「…可愛い」

 

自然とその言葉が五月の口から発せられた…

一方、一花は風太郎の前に立って

 

一「君にも助けてもらったね…私これから勉強会参加するよ…でも私は一筋縄じゃ行かないから覚悟してよね」

 

風「…スゥ」

 

風太郎は目を開けたまま寝ていた

 

一「怖…もう…」

 

一花は風太郎に膝枕をして…

 

一「お疲れ様…君も私達のためにありがとう…おやすみ」

 

すると凄い負のオーラを放っている三玖が…

 

三「一花?」

 

一「ごめんごめん風太郎君は三玖に譲るから…」

 

三「え…うん…」

 

一「ほら…場所変わってあげるよ」

 

三「あ、ありがとう」

 

風太郎の体に負担をかけないように一花と三玖は入れ替わり

 

一「さてと…今回一番の功労者は…」

 

一花は龍治を探していて…

 

一「あ…いた」

 

龍治の方に歩み寄ろうとするが

 

一「五月…花火は譲ってもらったけど…龍治君は奪って見せるから」





ここで報告します!
ヒロイン決めました!誰かは言いません!最後まで楽しんでもらうためにも決定した報告だけします!


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