花火大会が終わりテスト期間がジリジリと迫ってきた
龍「なあ風太郎」
風「ん?どうした龍治」
龍「今日の家庭教師なんだが…俺にやらせてくれないか?」
風太郎は時が止まったかのようにピタリと動きが止まり
風「でもお前は…」
龍「今全員の五教科の実力を知っておくべきだと思って」
風「でもそんなテスト用紙なんて…」
龍「準備できてないわけないだろ?」
すると龍治は1年の学年末テストをヒラヒラと見せて
風「お前…」
龍「5教科5人分しっかりあるから」
風「でもそんなのどこで…」
龍「この時代複製なら簡単に作れるだろ?」
他愛ない会話をして2人は中野家へ向かった
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一方中野家では…
五「豊倉君から連絡があったのですが…全員鉛筆と消しゴムのみを持ってきてほしいと」
三「龍治が言ったの?」
一「珍しいね龍治君が言ってくるなんて」
四「私は豊倉さんの授業受けてみたいので全然いいですよ!」
二「ま、まぁアイツには花火の借りもあるから…今日くらいはいいかしら」
本日は珍しくみんなが乗る気のようでリビングで待っており
風「悪いな…少し龍治と話してたら遅れた」
三「それはいいんだけど…」
四「肝心の豊倉さんは?」
風「ああ…それなら…」
龍治が5つのクリアファイルを持ってくると
龍「悪い…遅れた…」
五「と、豊倉君…そのクリアファイルはもしや…」
龍「ん?察しのいい五月は…そっか一回やってたな」
するとクリアファイルを1人1つ渡して
龍「最初に風太郎から5教科ごちゃまぜのテスト受けたの覚えてるか?」
二「忘れもしないわよいきなりあんなの受けさせられたんだから」
龍「…なら俺は鬼かもな…今から5教科それぞれのテストを受けてもらう」
一二三四「えぇ!?」
五「…やっぱりですか」
二「五月!知ってたならどうして止めないのよ!」
五「私も前受けましたから…ん?なら私受けなくていいのでは?」
龍「何言ってんの?復習を兼ねてやってもらう…あ、それぞれ条件付けるから部屋に戻ったらプリント確認するように」
風「条件ってなんだ?」
龍「それぞれ部屋でやってこ~い」
中野姉妹がイヤイヤ各部屋に戻ると…
龍「で…条件って言うのは」
風「おう…」
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side 一花
龍治君も強引にしてくるんだから…でもやるって言ったからね…よし!やってやるぞ!
一「そういえば条件って…」
最初のプリントを取り出し確認してみると…
一「数学は全部…国語6問…英語8問…社会10問…理科15問だけ解いて…」
え…全部解かなくていいの?なら余裕だよこんなの!…でも赤点って30のはず……まさか!
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side 二乃
なによアイツ!借りだから返そうと思ったけどタイミング最悪よ!こうなったらぎゃふんと言わせてやるわ!
二「ん?英語全部…国語6問…数学10問…社会10問…理科15問…」
え…これだけでいいの?これならできるかも!
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side 三玖
思ったより龍治は強引…でも最近風太郎に教えてもらってるからできるはず…
三「条件…社会全部やって…国語6問…数学10問…英語8問…理科15問」
解く問題数指定されるんだ…やってみる…
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side 四葉
豊倉さんから勉強教えてもらえると思ったのにテストなんて…でも頑張るよ!
四「ん?国語全部で他が数指定ですか…やってやります!」
私は言われた通りこなしますよ!
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side 五月
豊倉君はまた私に…でも復習って言ってましたね…
五「問題指定ですよね…理科全部…前回と違う問題で30以上をって…わたしきつくないですか!?」
前回の部分しか復習してませんでした…でも…これくらいやらないと!
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そしてリビングに戻り
龍「っとまあそれぞれの長所は伸ばして短所は最低限にってね」
風「なるほどな…悪いところを底上げすれば赤点は取らない…」
龍「だろ?ついでにいいところを伸ばせば成績も上がる」
風「それが効率化か…」
そんな会話をしていると
全員「終わった!」
龍「よし!風太郎採点手伝って」
風「了解!」
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採点後…
国 数 英 理 社
一 23 39 23 19 10
二 13 15 41 15 11
三 22 25 10 23 70
四 30 5 11 13 17
五 29 27 30 95 23
となっていた…
五「理、理科…95点…さ、採点ミスじゃないですよね」
龍「あぁ…よくがんばったな五月」
三「でも一回やったことあるなら…」
龍「あぁ…でも全員1教科は赤点を取ってないだろ?」
二「ふ、普段から英語をよく見るからよ」
龍「はいはい…あと前に五月にも行ったんだが…馬鹿真面目に最初から解くなわかるところで点を稼げ」
風「何前のことを言ってるんだ?」
龍「テストが苦手っていう人の中には一問を熟考する人もいる…まえの五月がそうだった」
五「はい…それで豊倉君が言ったようにわかるところから解いた結果…」
龍「95点ってことだよ…理科95って上位10人に入ったはずだぞ」
全員「え!?」
龍「さて…三玖前に風太郎に五つ子だから他の子も出来るって言ったみたいだな」
三「え…うん…そうだけど」
龍「なら全員可能だろ?95点取るの」
風「確かに…五月は2回目かもしれないがそれでも95を取った…なら全員出来るはずだ!」
風太郎と龍治が檄を飛ばすとやる気が出たみたいで
一「やってみようみんな!」
三「うん!五月に負けてられない」
四「私も頑張ってみます」
しかし二乃は…
二「そんな妄言信じないわ…今日は花火の借りを返しただけよ」
龍「そうか…なら別にいいぞ無理にやれとも言わんからな」
二「もちろんよ!私は頼らない!」
すると二乃は自分の部屋に戻った
風「お、おい…いいのか?」
龍「二乃はおだてたくらいじゃ納得しないと思ってたから大丈夫だよ」
五「あ、あの…豊倉君…」
龍「五月?」
五「その…テストまででいいんですけど…勉強教えてくれませんか?」
龍「それなら風太郎…あぁお前まだあいつを認めてなかったな」
五「はい…それに彼は頑固者なので」
龍「お前もな」
表の挿入ってできないのかな…今度確認しよう