少年の誓い~魔法少女リリカルなのはO's~   作:さっき~

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№Ⅴ「知らない感情」

 

 

 

 あれから1週間の時が過ぎた。

 新入生である俺達も学校生活に慣れ始め、それぞれが充実した日々を過ごしている。

 まぁ、充実かどうかは個人差があるけど……。

 俺はどちらかと言うと、充実してる方だと思う。

 クラスでの知り合いには恵まれてるし、授業も大して苦にならない。

 この間数学の授業でやった復習テストでも、きちんと満点は取れたし。

 これから授業の内容も複雑化していくだろうが、それでも今の所順調に進んでいる。

 もし問題点を挙げるとするならば、アレだな。

 

「はぁ……」

「今日も勧誘されたんだ?」

「まぁ、な。いい加減にして欲しい」

 

 体育教師からの、熱烈な部活勧誘である。

 時は遡り1週間前、体育授業で行ったソフトボールの試合での終盤が発端。

 最終回、主審の先生が俺の投げたボールに衝撃を受けたらしい。

 その本人からは――

 

「10年に1人の逸材だ!」

 

 とまで言わしめる程だったらしい。

 更にその先生は、ソフトボール部の顧問だったのも災いした。

 だから、1日1回は最低でも直に勧誘にやってくる。

 

「ハッキリ言って、正直迷惑なんだよなぁ……」

 

 ならば断れば良いものを、と思うかもしれないが、俺だってその程度の事はとっくにしていた。

 何度断っても食い下がる、相手がしつこいだけなのだ。

 今は5時間目の少し前だが、今日も既に勧誘を受けていたりする。

 俺の気疲れた様子を見てか、前の席のハラオウンは「お疲れ様」と労いの言葉を掛けてくれた。

 本当に疲れるから困りものである。

 

「こっちにだって都合ってのがあるのに」

「それだけ聖が必要なんじゃないのかな?」

「だとしても、この学校は部活自由だろ?」

「そうだよね」

 

 そろそろ本気で諦めて欲しいんだが、あの様子じゃ無理だろうな。

 何度目かの溜息を吐きつつ、後どれだけこの熱烈コールが続くのか、考えただけで頭が疲れてくる。

 授業が始まるまでの間、俺は一日でも早くあのしつこい勧誘が終わるよう天に祈っていた。

 ……ついでに、家の方でも祈っておこうかな。

 

 放課後の予定を決め、さて5時間目は何だったかな? と考えていたら、ふとある事を思い出した。

 別段、俺にとって得のある事では無く、何となく思い付いた事。

 俺のちょっとした疑問だった。

 目の前に居る、フェイト・T・ハラオウンに関係してる事である。

 別に、大した話じゃないぞ。

 

「なぁハラオウン」

「何?」

「お前ってさ、昼休みになると何処に行ってるんだ?」

 

 それは些細な疑問だった。

 昼休みになると、弁当箱を持って教室を出て行く彼女、その後の行動が気になっただけ。

 深い意味は無い……断じて無い………筈だ。

 ただの小さな好奇心。

 それを悟られたくなくて、何気無い風を装って訊く俺に、ハラオウンは至って普通に答える。

 

「屋上だよ」

「屋上? 何かあるのか?」

 

 屋上。

 校舎の最上階に位置する場所。

 陽の光を浴びるには絶好のポイントだが、コイツは日向ぼっこの趣味でもあるのだろうか?

 

「他のクラスの友達と一緒にお昼を食べてるんだよ」

「他のクラスか、なるほど」

 

 ハラオウンの答えを聞いて納得。

 確かに、他のクラスじゃ教室に入りにくいよな。

 だったら教室とは別の場所で食事をするのも、1つの選択だろう。

 そうか、昼飯を食いに屋上に行っていたのか。

 

「それがどうかしたの?」

「いや、何となく」

 

 まぁ突然他人から『昼休みは何してる?』なんて訊かれれば、気にはなるか。

 彼女の返しも最もだ、俺としては本当に何となくのつもりだが……。

 

 …………本当だぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは突然の出来事だった。

 いつものように瀬田と昼飯を食おうと、自分の弁当箱を取り出した瞬間。

 

「行くぞ、瑞代」

 

 ガシッと肩を掴まれた。

 振り払おうにも意外とガッチリ固定されており、全く動かない。

 両腕を押さえ込まれた状態、更に席に着いている為、立ち上がる事も出来ない。

 コイツは何なんだ、と過ぎったのが本音だ。

 取り敢えず、唯一自由な首を回して、後ろに立つ奴を睨み付ける。

 

「どういうつもりだ?」

「何、お前と屋上に行こうと思ってな」

 

 ……ハァ?

 何だって急に屋上なんて行かなきゃならないんだ、しかもお前と。

 見上げる先に居る馬鹿杉、もとい高杉の意図が全く掴めない。

 

「嫌だ」

 

 当然のように即答、用も無いのに屋上に行く馬鹿は普通居ないだろ。

 まぁ屋上に用のある奴も、普通じゃないと思うが……。

 どう言おうと、俺は此処から動く気は無い。

 だが奴は、不敵な笑みを一切崩そうとしない。

 

「ならば、実力行使だ」

「へぇ、一体どうするつもりだ?」

 

 寧ろ、更に深めて俺に対し宣戦布告してきた。

 しかしこの状況は、現状維持に努めるだけの俺が圧倒的に有利と言える。

 逆の立場である高杉は、俺を屋上まで連れて行かなければならないからだ。

 何をするかは全く予想出来ないが、それでも俺はそう簡単にはコイツの手に乗るつもりは無い。

 どう考えても、勝利は俺の側にある。

 高杉の一挙手一投足に注意を払いながら、ヤツの出方を窺う。

 さぁ、どう来る?

 警戒を強めた刹那、不意に肩の拘束が解かれた。

 

「頂くぞ」

「なっ……!?」

 

 その隙を突かれ、『ある物』を奴に奪われた。

 それは――――俺の弁当箱。

 高杉はそれを素早く手に取ると、颯爽と教室を去っていった。

 

「くそっ、やられた!!」

 

 悪態を吐きながら、俺もその後を急いで追う。

 食料は命の源泉、午後の授業の為にも絶対に取り返さなければならない。

 

「頑張れよ」

 

 去り際に耳に入った瀬田の一言が、あまりにも他人事のように聞こえて少々ムカついた。

 ……いやまぁ、アイツにとって完全に他人事なんだけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「HAーHAーHAー!!」

「くそっ、返しやがれ!!」

 

 欧米風の高笑いを上げながら、馬鹿野郎は廊下を疾駆する。

 廊下を歩く多数の生徒を物ともせず、柳のように流麗な身のこなしで次々と避けていく。

 しかしその程度の芸当を出来ずして、あの馬鹿を抑えられはしない。

 奴の逃走ルートを瞬時に分析して、それを追うように俺も突き進む。

 だが、それでも距離は一向に縮まらない。

 

 くそぉ、俺のおにぎり返せー!!

 今日は鮭と昆布、おかかの3種類なんだぞ!!

 俺の好きな3種なんだぞ!!

 

「どうした? お前の実力はこの程度か?」

 

 俺を挑発する言葉を、次から次へと浴びせていく。

 この野郎、ムカつくぞ馬鹿杉が。

 小学校時代は完全に俺の方が早かった筈なのに、どうして差が縮まらない。

 こんな障害ひしめき合う状態で、何でアイツのスピードは落ちない。

 その事実に、俺の精神は少なからず焦りを抱いていた。

 そのまま階段を上り、次階へ。

 階段では俺お得意の『3段飛ばし』を実行しながらも、やはり追い着けない。

 

「ったく、どうなってんだアイツの身体能力っ……!?」

 

 もう口に出さずにはいられない。

 俺の数メートル先を行く奴は、依然として欧米風な高笑いをかましている。

 追い駆ける俺を嘲笑うようなそれが、一々癪に障る。

 既に意地になりつつ馬鹿を追っている俺は、この時気が付かなかった。

 これが奴の策略であり、俺は既に嵌まっていた事を……。

 

 

 

 

 

 

 更に上の階に上がった俺の先にあったのは、鉄製のドアだった。

 言うまでも無く、この先は屋上である。

 つまり行き止まり……漸く追い詰めたぜ高杉。

 出入り口はこのドアのみ、他に通る場所など何一つ無い。

 

「この先か」

 

 いい加減、アイツのやる事にも疲れてきた。

 係わりたくないのが本音だが、アイツから俺を無理矢理引き込むものだから、どうにも回避出来ない。

 いいように扱われてる気がしなくもないのが、不本意だがとても悲しい。

 ……情けないぞ、俺。

 

「さっさとアイツを捕まえて、昼飯を食わないと」

 

 高杉を追って、既に5分は過ぎている。

 時間的には余裕だが、無駄な時間は早めに終わらせるに越した事は無い。

 目の前のドアのノブを手に、回しながら押し出す。

 重々しい金属の擦り合う音が耳朶を打ち、俺は外界へ身を乗り出した。

 

 

 最初に視界に入ったのは、強い陽光と澄み渡った青い空。

 次に映るのはコンクリートの白い床、学校と外界が接している場所。

 見間違えようの無い、在り来たりな屋上の風景だ。

 とても広い場所だからか、既に何人かの生徒が昼食を摂っていた。

 まぁ教室と違って五月蝿く無いから、重宝してるんだろう。

 そんな事を考えつつ、この場所に来た目的であるターゲットを探す事に専念する。

 さぁて、あの馬鹿は何処に居やがる。

 

「ん?」

 

 辺りを見回して奴を探していた時、視界の隅に、ふと見覚えのあるものを見付けた。

 この位置から少し離れた場所の、2つの姿。

 1人は腰まで伸びたサラサラな金髪。

 もう1人は、襟元までの少し色素の濃い金髪。

 出会ってからそう長くはないけど、誰かなんてすぐに分かる。

 それを見て、ある事を思い出した。

 

「そういえば、屋上で昼飯食ってるって言ってたな」

 

 昨日訊いた事なのに、すっかり忘れていた。

 いや、憶えていたとしても、どうこうする訳ではないけどさ。

 他にも3人の女子が、彼女達と昼食を共にしている。

 しかしその姿、見覚えがあるような、無いような?

 はて……何処だったか?

 

「って、今はそれどころじゃなかった」

 

 忘れてた、俺が此処に居るのはあの馬鹿杉を捕まえるためだ。

 どうやら彼女達の放つ、ほんわかエリアの空気が伝染ってしまったらしい。

 よし、さっさとアイツを見つけるぞ。

 待っていろ、俺の鮭と昆布、そしておかか!!

 

 

 

 

 いくら広いとは言え、空間には物理的限界というものがある。

 隅から隅まで探せば、いつかは必ず見付かる。

 だから出入り口を警戒しながらそれを行っているのだが、一向に見付かる気配が無い。

 本当にアイツ、何処に行きやがったんだ?

 そうこうしてる内に、いつの間にか、あの5人の近くまでやってきていた。

 依然として彼女達の周囲は、ほんわかとした優しい空気に満ちている。

 女3人寄れば姦しいとはよく言うが、彼女達のそれは五月蝿い訳ではない。

 穏やかさの中に明るさがあり、決して無口という訳でもない。

 強いて言うならば、『喧騒と静寂の間』だろうか?

 

 ……って、何であっちに目が行くんだよ!?

 今の俺にとって必要なのは、高杉をとっ捕まえて、お手製おにぎりを取り戻す事だ。

 他の事に目を向けている暇なんて微塵も無い。

 

「うっし、気合入れ直し」

 

 両手で頬を叩き、目を覚ます。

 パチンと良い音が鳴ったが、頬の痛みはあまりない。

 ちょくちょくやっているから、痛みに慣れたのだろう。

 まあ予想外だったのは、その音が思いの外、周囲に響いていた事。

 そして、周囲の注目を少しばかり買ってしまった事。

 何より――――

 

「聖?」

 

 彼女達にまで気づかれてしまった事だ。

 5対の瞳が、その方向に半ば反射的に振り向いた俺に突き刺さる。

 何だろうか、かなり、というか凄く居心地が悪い。

 別に悪い事をしてる訳じゃないのに、何だこの胸を突く申し訳無さ感。

 

「ハラオウン」

 

 俺の名を呼んだのは、鮮やかなロングの金髪少女。

 フェイト・T・ハラオウン。

 俺の前の席に座っている、意志の強い優しい少女。

 もうちょっと声を張れるようにした方が、性格的な明るさが出ると思わなくもないが、それも彼女の個性の1つだと認識している。

 相手をしている俺は苦にならないし、どちらかと言うとその方がハラオウンらしいと思う。

 ……何考えてんだ、俺。

 

「…………」

 

 ………

 ……

 互いに見詰め合う事、正味5秒間。

 その間の会話は一切無し。

 思う事と言えば、「ハラオウンって綺麗な目してるな~」とかそんなモンだけ。

 

 ……言えねぇ、そんな事絶対言えねぇ。

 というか、この状況で何を話せば良いのか分からないから、それすら無理だ。

 どうする?

 どうする、俺?

 

「って、アンタ達はいつまで見詰め合ってんのよ!!」

「「あっ……」」

 

 半ば不可侵の領域になりつつあったそこは、もう1人の少女の声によって霧散していった。

 アリサ・バニングス。

 我がクラスの出席番号1番にして、強気で勝気な少女。

 しかし、意外にも相手を思い遣る優しい一面も持つ、何かと侮れない相手だ。

 『妄想機関車』という渾名は、俺の胸の内に留めておく。

 だって言ったら殴られそうだし……。

 

 まぁ、この奇妙な空間をバッサリ切り伏せてくれたのは、正直助かった。

 『見詰め合う』という言葉に、かなり気恥ずかしさを感じたが。

 俺は頭の隅から冷静さを無理矢理引き出して、ハラオウンに声を掛けた。

 

「おっす、昼飯中か」

「う、うん」

 

 対するハラオウンも俺と似たような状態だ。

 恥ずかしさから来るのか、頬が微妙に赤みがかってる。

 頼むから、お前だけは普通でいてくれ。

 お互い恥ずかしいと、相乗効果で更に恥ずかしくなるんだよ。

 何とか冷静を装い言葉を続けようとしたが……何を言えば良いんだ?

 折角の昼飯の時間を、俺が割って入るのは憚れる。

 何より俺は高杉を追っている身、悠長な事をしている暇は無い。

 

 って、それを訊けば済む話じゃないか。

 漸く居辛い空気を払拭する言葉が浮かび、すぐさま彼女に向けた。

 

「ハラオウン、高杉見なかったか?」

「信也? 見てないけど、どうかしたの?」

 

 彼女達は昼休みの時間から居るから、ついさっき此処に来た高杉を見たと踏んでいたが……。

 だが意外にも、ハラオウンも奴を見ていないらしい。

 此処で彼女が嘘を吐く利点は無い、間違い無く真実だろう。

 ふむ、コイツが見てないとすれば、高杉の奴は何処行きやがったんだ?

 今の所、屋上から出て行った姿は確認されていない。

 だったらこの屋上の何処かに居るのが当然だが、未だ奴の姿は見えない。

 漸く見付けられると思っていた俺は、手掛かりの無さから焦りを募らせていく。

 

 ったく、どうする?

 と、目の前で他人が変に焦っていれば、おかしいと思うのだろう。

 ハラオウンは、そんな状態の俺が気になったらしい。

 

「信也がどうかした?」

「あの野郎、俺の弁当箱を盗んでいきやがった」

 

 俺の答えに、あはは……、と反応に困った人間特有の渇いた笑いを浮かべる。

 普通なら「ハァ?」とか言われそうだが、割と妥当な反応に落ち着いてる不思議な対応。

 コイツもそろそろ、高杉の思考の意味不明さに順応してきたようだ。

 ……ヤツに係わってしまったが故の弊害だな。

 

「大丈夫?」

「どっちにしろ、見付けるしかないだろ」

 

 あの弁当は俺にとっての活力の燃料。

 それが無くては話にならない以上、見付けるしか選択肢は無い。

 まぁ大丈夫だ、と一言付け加えて高杉捜索を再開しようと、ハラオウンから視線を外した。

 んだが……。

 

「…………」

 

 唐突に、軽く両目を擦ってみる。

 何だろうか、俺は蜃気楼でも見ているのか?

 いや、さっきまでは誰も居なかった筈だよな。

 俺の視線は、この位置から見て丁度対角線の場所。

 襟元までの長さの茶髪、左の髪に1つだけ付いてる髪留めが特徴的な少女が1人。

 何処かで見たような気がするウェーブのかかった艶のある紫の髪、白いヘアバンドが良く似合う少女が1人。

 そしてその間に立つのが――

 

「遅かったな瑞代」

 

 彼女達を色とりどりの美しい花と形容するなら、コイツはその景観を損なう雑草の類だろう。

 ソレはあたかも最初から此処に居たと思わせる素振りと、不敵な笑みを此方に向ける。

 俺のターゲットであり、腐れ縁という名の鎖で此方を捕らえて放さない野郎が居た。

 その手には、俺の命の源泉でもある食料が持たれている。

 つーか、コイツいつの間に……。

 今まで至って普通に食事をしていた5人も、奴の突然の登場に目を丸くしている。

 

「テメェ、いつからそこに居やがった?」

「何、隠密行動は俺の得意分野だぞ」

 

 んな事は聞いてねぇし、一介の中学生がそんなモノを得意分野にするな。

 と言っても、コイツはまともに質問に答える奴でもないが。

 

「えぇっと、どちら様?」

「よくぞ聞いてくれた!!」

 

 栗色のサイドポニー少女の質問に、待ってましたと言わんばかりの表情で立ち上がる。

 その異様な程の張り切る姿に、少し、いやかなり引いてるが……。

 

「俺の名は高杉信也。そこに居る瑞代聖とは同じクラスであり、7年連続同じクラスという偉業を成し遂げた者です」

 

 声高らかに自己紹介を始める馬鹿野郎。

 何で毎回スタイルが演説染みているのか未だに謎であり、ハッキリ言って五月蝿い事この上ない。

 それにしても……やっぱり小1から同じだったのか、クラス。

 ってか、どうして語尾が敬語なんだ?

 

「そして何より、世界に存在する謎に挑む冒険者と憶えて頂きたい!!」

 

 まさにポカ~ンの極み。

 初めてこの生物を見る3人は勿論、ハラオウンとバニングスも呆気に取られている。

 まさか、これを2度も見るとは思わなかったのだろう。

 甘いな2人共、コイツは人の予想の遥か上をスキップしながら飛び越える奴だぞ。

 

「以後、お見知りおきを。聖祥の五大女神」

「えっ、何でそれを!?」

 

 右手を前に綺麗に一礼をする高杉と、その言葉に突然戸惑いを見せる5人。

 『聖祥の五大女神』って何だ? 5人全員が過敏に反応してたが……。

 そして何故、それをハラオウン達に言うのだろうか?

 まぁそんな事より、さっさと目的の物を取り戻さないとな。

 誇らしげにチンタラ説明している高杉に近付く為、迂回しながら背後に回る。

 

「聖祥の五大女神を知らぬ者など、この地域には居ません。他校であっても、その噂はいくらでも流れてくるのですよ」

「その呼び方は、あまり好きやないんやけど……」

 

 無駄に力を入れる高杉に、困りながら茶髪少女が答える。

 この地域にしては珍しい関西弁だが、不思議と耳触りは悪くない。

 それを聴きながら真後ろに辿り着いた俺は、奴の隙を突いて脇腹に肘鉄をかます。

 

「せいっ」

 

 5人の方に意識を向けていた高杉は、それの存在に気付く事無く受け入れる。

 直撃を受けたヤツの呻き声を横に、握りが甘くなった手から弁当箱を取り返した。

 

「ったく、いい加減にしろっての」

「くっ、俺の隙を突くとは、お前も日々力を付けているようだな」

 

 皮肉な笑みを浮かべながら何を言っている、このド阿呆は。

 見ろ、そこの5人も変な目で見てるぞ。

 ……いや、俺の方は見んなよ。

 

「あ゛ぁ、無駄に疲れた……」

「仲が良いんだね」

 

 彼女の自然に言い放った何気無い一言。

 だがその言葉は、俺の怒りの琴線にど真ん中ストレートをぶち込むのと同意だ。

 

「ハラオウン、一発殴っていいか?」

 

 無性に腹が立った俺は、ワナワナと震える拳を眼前に構える。

 今なら、人間の骨程度なら簡単に折れそうだ。

 いや、マジではやらないけどさ。

 そしてハラオウンよ、「冗談だよ」と誤魔化すように続けてるが、そんな笑顔で言っても説得力は皆無だ。

 

「って、こんな事してる場合じゃねーな」

 

 高杉を追ってから既に10分経過している。

 流石にこれ以上は、昼飯の時間に影響が出るだろう。

 弁当箱を取り返した俺に、この場所に留まる必要は無い。

 急いで教室に戻ろうと思い、出入り口へ歩を進める。

 

「おい待て」

 

 だがそれを阻むようにスラックスの裾を引っ張られ、思わず前のめりに倒れそうになった。

 何とか空いている方の足で踏み止まり、事無きを得たが。

 誰だ? 何て考えなくても犯人は分かっている。

 つーか、この場においてそんな馬鹿げた事する奴は1人しか居ない。

 

「テメェ、何のつもりだ?」

 

 振り向いた先に居るのは、異形の申し子、高杉信也。

 何がコイツをここまで動かす原動力となるのか、正直解剖してでも知りたい。

 そしてそのまま放置したいが、いつの間にか復活しそうなので止めておく。

 そんな不可思議存在は、俺の動きが止まったと同時に裾から手を放した。

 

「今更教室の戻るのも、時間の無駄だろう?」

「お前がこんな事しなけりゃ、無駄にはならなかったぞ」

 

 俺の言葉にフッ、と鼻で笑いやがった。

 まぁ聞け、と高杉は俺の怒りを手で制して言葉を続ける。

 

「折角の機会だ、彼女達と昼食をご一緒していこうではないか」

「却下、邪魔にも程があるぞアホ」

 

 ジト目を向けつつ奴の提案を却下する。

 突然何を言うんだ、この馬鹿は。

 幾らなんでも、俺やお前みたいな奴は彼女達からすれば唯の他人でしかない。

 そんなのが入ってしまえば、折角の親友同士の空気を壊してしまう。

 俺だってそれ位は弁えているつもりだ。

 という訳でハラオウン、俺達に気にせずランチタイムを楽しんでくれ。

 

「私は構わないよ。良いよね?」

 

 だが此方の気遣いも空しく、ハラオウンはあっさりと了承してしまい、更に親友にまで確認を取っていた。

 その彼女達にしても、ハラオウンと同意のようで答えを返す。

 

「うん、私も良いよ」

「私も構わへんよ」

「私も」

「まっ、仕方無いわね」

 

 最後のバニングスだけ微妙な答えだが、俺の予想を超えて全員が承諾してしまった。

 つーかバニングスも、嫌ならハッキリそう言えって。

 まぁしかし、何故だかこれで俺は此処に居ざるを得なくなってしまった。

 事の発端である高杉は、この状況に甚く満足しているようだ。

 殴りたい、その顔面。

 

「……じゃあ、同席させてもらうか」

「うん、どうぞ」

 

 こうなってはどうしようもない。

 俺は諦めて、横にずれたハラオウンの隣に腰を下ろす。

 ふぅ、紆余曲折あったが、漸くこれで昼飯を食える。

 

「それじゃ、初めてだし自己紹介。私は2組の高町なのはです、宜しくね」

 

 と、弁当箱を開けようとした時、ハラオウンとは逆隣から声を掛けられた。

 そこには栗色の髪、左側に纏められた珍しい髪型の少女。

 元気という言葉が当て嵌まる、ハツラツとした姿だ。

 でも何故だろうか、何処かで見た覚えがあるような……。

 それに『高町』って苗字も、聞き覚えが……。

 

「じゃあ次は私やね。同じく2組の八神はやて、宜しゅうな」

 

 次は髪留めを1つ着けた、ショートカットの茶髪少女。

 流暢な関西弁がとても新鮮で、のほほんとした雰囲気がある。

 

「最後は私だね。同じく2組の月村すずか、宜しくね」

 

 鮮やかで艶のある紫、ウェーブが掛かったロングヘアー。

 親しみの中にも上品さが見える、如何にもお嬢様みたいな少女。

 コイツもおぼろげながら、見覚えがある気が……。

 

「そんじゃ俺か。俺は1組の瑞代聖、宜しくな」

 

 差し障りの無い自己紹介、第一印象は良くも悪くも無いだろう。

 さぁ、自己紹介も済んだ。

 どこぞの馬鹿のせいで長くなったが、遂に空腹を満たす時間がやってきた。

 止めていた手を再び動かして、弁当箱の蓋を開ける。

 

「おにぎりが4つ」

 

 おい、何故興味深そうに中身を見るんだハラオウン。

 彼女の言う通り、中には4つのおにぎりが整然と並んでいた。

 内訳は鮭2つ、昆布1つ、おかか1つ。

 あれだけのレースを繰り広げておきながら、中に全く被害が及んでいないのが不思議だ。

 取り敢えず、それを幸運と思い1つ目に手を付ける。

 

「頂きます、と。……んぐ、むぐむぐ」

 

 米粒の1つ1つを咀嚼するように口を動かす。

 むっ、これは鮭か。

 先程までの激走の効果か、食は速いスピードで進む。

 ハラオウン達は、談笑を交えながら各々の弁当に手を付けている。

 およそ1分で1つ目を完食した俺は、次のおにぎりに手を出す。

 

「そういえば聖君」

「ん?」

 

 すると食事に集中していた俺に、隣の高町から話を振られた。

 会話に混じろうとしない俺に、気を遣っているのだろうか?

 あまり気にしなくても良いんだけどな……。

 

「少し前に、廊下でぶつかったのを助けてくれたよね?」

「ん…………あ~、そんな事あったような気が……」

 

 彼女の言葉で脳内を探ると、不意に過去の記憶が蘇ってくる。

 確か、まだ入学してすぐだったよな。

 教室を出た瞬間、誰かがぶつかってきたと憶えている。

 ……思い出した

 

「何か凄い勢いで謝ってきたよな?」

「あれは、ちょっとビックリしてて……」

「へぇ、そんな事があったんだ」

 

 それを聞いて、面白そうにハラオウンは相槌を打つ。

 別段、面白い物でも無いと思うが。

 バニングスもそれを聞きたそうだったので、事の詳細を俺の口から話す。

 教室を出た瞬間から、彼女を宥める所まで事細かに。

 自分でも思ってる以上にそれを憶えていたのが不思議だったけど。

 流石に「どうどう」の部分は、高町が恥ずかしがっていたが……。

 

 

 

 

 

 自分でも意外だと思った。

 ハラオウンとバニングスは知り合いだったが、この3人とは殆んど初めてだ。

 それでも普通に会話が成り立っている。

 話し易い相手、ってのはこういうのを意味してるんだろうな。

 

「それにしても凄かったよね。ソフトボールの試合の聖君」

「そうそう、特にピッチャーやってた時」

「ほんまに格好良かったでー」

 

 いつの間にか先週の体育の授業でやった、ソフトボールの試合にまで遡っている。

 うぅ、こうも褒められるとかなり恥ずかしいんだが……。

 

「そ、そうか? 結構普通にやってたんだけどな」

 

 まぁ、俺にも意地というのがある訳で、それを見られるのだけは避けたい。

 至って普通に、半ば反射的に、素っ気無い答えを返していた。

 

「そのせいでソフトボール部から勧誘されてるんだよね?」

「言うな。最近の悩みの種なんだぞ、それ」

「入部すれば良いじゃない」

 

 ハラオウンの言葉に、自分の頭を手で押さえながら答える。

 本当に悩んでいるんだぞ、最近はかなり酷くなってるからな。

 それとバニングス、他人事だからって簡単に言ってくれるなっての。

 

「俺にだってやる事の一つや二つあるんだ、部活をやる暇なんて無いんだよ」

「そういえば、家の手伝いしてるんやったね」

 

 俺の呟きに、八神が思い出したように続ける。

 

 ……何で知ってるんだコイツは。

 恐らく犯人であろう隣の奴をジト目で見やると、彼女は「アハハ」と渇いた笑いを発する。

 やはりお前か!!

 ったく、コイツは人のプライベートを何だと思っているのだろうか?

 

「まぁいいや」

 

 既に前例がある以上、此処で言っても意味無さそうだし。

 手に持っていたおかかおにぎりを口にしながら、鼻で溜息を吐く。

 

「ふむ、お前も順応してるな。相手が聖祥五大女神でありながら、こうも堂々としているとは」

 

 今まで全く、存在すら忘れていた高杉が俺に向けて嫌な笑みを浮かべる。

 ていうか何だよ、その聖祥五大女神って……。

 

「何、だと……っ!? 貴様、五大女神を知らんとはモグリか!?」

 

 取り敢えず気になっていた疑問を口に出すと、何故か高杉が愕然とした表情になった。

 一瞬、その表情が劇画調に見えたのは気の所為だろうが、モグリってなんだよ?

 依然として、おぞましいモノを見るような目を此方に向ける馬鹿野郎は、勝手に平静を取り戻しながら勝手に語りだした。

 

「仕方あるまい。この俺が、貴様に『聖祥五大女神』について教えてやろう!!」

「ちょ、ちょっとそれは……」

 

 声高らかにそう宣言する高杉に、先程までずっと微笑んでいた月村が困った表情になった。

 他の奴も似たような反応だけど、どうかしたのか?

 

「聖祥五大女神とは、今から2年前、此処の付属小学校に在籍していた5人の『美少女』に与えられた称号なのだ!!」

「ふ~ん」

 

 いつぞやの、拳を握り締めて演説するような体勢で高らかに語りだす。

 美少女という部分だけ無駄に力強いのは、コイツの最も伝えたい部分なのだろう。

 片や俺の方は、かなりというか心底気の無い返事を吐いていた。

 この対極的な温度差は、傍から見たらどうなのだろうか?

 

 

 それから無駄に暑苦しいコイツから、幾つかの詳細を聞かされた。

 曰く、非公式のファンクラブが存在する。

 曰く、しかもそれには100人以上が入会している。

 そして何より――

 

「そしてその五大女神こそ、此処に居る5人の『美少女』なのだ!!」

「……あ~、なるほど」

 

 その正体がハラオウン達だった。

 だからか、コイツがこの5人に向けて何度かそのワードを口にしていたのは。

 で、その五大女神本人達はというと、高杉の説明を聞いて顔を真っ赤にしている。

 まぁ、あそこまで神的存在のように扱われれば、恥ずかしくもなるだろうさ普通は。

 

「どうだ? これで聖祥五大女神について、理解出来ただろう?」

「まぁ一応はな。…………女神ねぇ」

 

 説明を終えた高杉は、何故か誇らしげに俺に言い張る。

 一方、俺が5人を適当に見回すと、隣の高町が困ったような声を上げた。

 

「あははは、困っちゃうよね」

「遠くから見てくる男子も居るし、ホント参っちゃうわよ」

 

 彼女とバニングスの呟きを聞いて、心の底からそう思っているのが分かる。

 確かにこの称号は、自分達の与り知らぬ所で付けられたモノのようだ。

 他人から勝手に神格化されても、本人からすればいい迷惑なんだろうな。

 まぁ、俺みたいな奴には無縁な事態だから分からないが……。

 だが、たった1つだけは、無縁の俺にも分かる事がある。

 

「別に、気にしなけりゃ良いだけだろうが」

 

 自然と口から出た言葉に、全員が俺に視線を向けてきた。

 おい、何でそんな不思議そうな目をするんだお前等は。

 

「何処ぞの誰かが何を思おうと、お前達には関係無いだろ?」

 

 要は気持ちの問題。

 そのファンクラブの奴等がこいつ等を女神と崇めようが、そんなもの気にする必要は無い。

 徹底的に無視しても構わないし、文句があるなら直接言ってやればいい。

 そもそもの話、本人達の気分を害してる時点でファンとしては存在そのものが失格だろうし。

 

「結論――――馬鹿な連中は無視して、普段通りにしていれば充分って事だ」

 

 と、思い付いた事を適当に述べていく。

 ……会ったばかりの俺は、普段のお前等を知らないけどな。

 完全に聴き手になっている5人は、珍獣を見るような目で俺を見詰めている。

 おいおい、俺はパンダか何かか?

 

「何だ、変な事言ったつもりは無いんだが?」

 

 5対の瞳は、未だ俺から離れる事は無い。

 だからこっちを見詰めるなって!!

 突き刺さるとはまた違った視線に、妙なくすぐったさを感じて仕方がない。

 

「なっ、何だよ……」

 

 さっきまでは気にも留めなかったが、この5人って……

  可愛いというか、綺麗というか……

 改めて見てみると、女神とは言えないけど、確かに美少女っていう点では間違いでは無いよな。

 

 ――って、何考えてんだ俺!!

 突然降ってきた雑念を急いで追い払う。

 煩悩退散煩悩退散煩悩退散。

 

「聖って……」

 

 俺の心の葛藤の最中、漸く此方側に戻ってきたハラオウンが口を開いた。

 その表情には、フワッとした柔らかな笑みが浮かんでいる。

 それによって折角抑え込んでいた感情が、再浮上してきた。

 あぁもう、さっさと去れ、消えろ、居なくなれ!!

 自分でもよく分からないモノに、限りある力で蓋をする。

 でも、ハラオウンの発する言葉は――

 

「やっぱり優しいんだね」

 

 ――その抵抗すら、紙屑のように容易く砕いてしまう。

 

「っっっっっっ!?!?」

 

 抑えろ、抑えろ、抑えろ。

 俺の中で暴れ回るな、さっさと消え失せてしまえ!!

 自分の底から溢れてくる正体不明のモノに必死で抗う。

 心なしか、体の芯に沸騰するような熱さが篭もってきた。

 れれれ、冷静に、冷静になれ瑞代聖。

 

「な、何、変な事言ってんだ!?」

 

 ヤバい。

 体の中で暴走するモノを抑えるのに必死で、声が上擦っている。

 熱は毒のように俺を侵し、体だけでなく顔にまで及んでいく。

 自分でも顔が赤く、いや真っ赤になるのが理解出来た。

 自然と体は、ハラオウンから離れるように後退っている。

 何なんだよ、一体……。

 

「聖君、顔真っ赤やな~」

 

 うっさいぞ八神、黙っとけ。

 これは危険な状況、他の4人にまで弄られそうな予感がひしひしと感じられる。

 聖よどうする、早々に退散を決め込むか!?

 だが悲しいかな、時既に遅し。

 何か色々な感情が秘められた目で俺を見詰める5対の瞳。

 

「ホントだ、すっごいよ」

「どうしたの、聖。具合でも悪くした?」

「ふふふ……」

「アンタって案外子供ね」

 

 それぞれから、思い思いの言葉を好き勝手に投げ掛けられる。

 高町は突然の変化に驚き、ハラオウンは本気で具合が悪いと思っての言葉を。

 月村はお淑やかに笑うだけで、取り敢えずバニングスは失礼にも程がある。

 

「う、うっせぇよ!!」

 

 あぁぁぁぁ、何だってんだよ、俺!!

 これじゃまるで、俺が5人を意識してるみたいじゃないか!?

 

 

 意識、意識する?

 そう、俺が……意識する…………女子である、彼女達を。

 その事実を知った時、脳内にある光景がフラッシュバックした。

 

 

『僕はもう――ないよ。――だけは、絶対に』

 

 

 ハッとした。

 頭に響いてきたその声が引き金となり、体の熱がすっと引いていく。

 先程まで暴れていたモノは、まるで最初から無かったかのように霧散して、今は完全に落ち着き払っている。

 アレが俺の体内にあった毒を浄化してくれたのだろう。

 4年前のアレが……。

 

「……ふぅ」

 

 嫌な記憶ではあるが、今だけはその存在に感謝する。

 おかしな状態も既に抜け切り、いつもの俺を取り戻す事に成功した。

 引き気味だった体勢を戻して、一息吐いて気を取り直す。

 

「ったく、いつまでもジロジロ見るなよ」

 

 俺の纏う雰囲気が急に変わったせいか、数瞬だけ呆気に取られる5人。

 だがすぐに「ゴメンね」と謝罪を述べて、漸く落ち着きを取り戻したようだ。

 面白がって勢いに乗るなっての。

 バツの悪そうな表情で渇いた笑いを浮かべる彼女達を尻目に、俺は雲一つ無い青空に視線を向ける。

 

 

  ――――やっぱり、無理だ。

 

 

 誰にも聞こえないように、心中だけで呟く。

 過去の記憶は、俺を縛り続ける。

 これからもずっと、生きている限り……。

 ふと頭に浮かんだその言葉が、どうも気に掛かって仕方が無かった。

 そんな昼休みも、その後は何事も無く終わりを告げた。

 

 

 

 




聖君ってば照れ屋さん♪

どうも、おはこんばんちはです。
№Ⅴをお読み下さり、ありがとうございます。
今回からまた彼等の日常が始まり、早速トラブルの末に残りのヒロインときちんとした出会いを果たしました。
そして自分の内に渦巻く感情、それを打ち消す過去の記憶。
どうなる次回!
そんな感じですね。

それと、始めたばかりながらも連続更新を続けている訳ですが。
年度末は仕事が忙しくなるタイミングなので、今の内に可能な限り進めているというだけだったりします。

では、意見や感想、その他諸々は感想欄の所へお願いします。
他の人に見られたくないという方は、直接メッセージを送って下さるととても嬉しいです。
感想、一言でもいいから欲しいなぁ……(´・ω・)

今回はこの辺で失礼します。
それでは~( ・ω・)ノシ

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