ガールズ&パンツァー 普通科斯く奮闘せり   作:まきばのまさき

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遅くなってすいません  

完全に不定期になってしまいますね、、



第八話

自分たちが乗ってきたCH-47JAに生徒会長が乗り始め、離陸しそうになったころ佐々の後頭部に衝撃が走った。

 

「いてぇ、、」

 

佐々が振り向くと、山本がすぐそばに来て佐々をシバいたのである。

 

「はよこいや。みんなが待っているんだぞ」

 

後ろを見ればすでに多くの生徒が列に並んでいて、佐々を待っていた。

その列の前には今日訓練に参加した教官役の隊員や幹部が整列していた。

佐々はすぐ走って列に並んだが、周りの生徒から今あったことを聞かれた。

 

「どうした?道でも聞かれたか?」

 

「ナンパされたか?」

 

「この俺がいるのに、、、、」

 

口ぐちに言われたが、佐々はバッサリとこう言った。

 

「俺は女の子をナンパしたいよ。野郎に逆ナンもされたかねーよ」

 

話していると伊丹教官は一段と声を上げ今日の訓練の終了を宣言した。

 

「諸君訓練ご苦労、今日明日は休みだ。十分休息を取り月曜日に支障が無いようにせよ総員、、礼!」

 

「「「ありがとうございました!!」」」

 

今日は土曜日で明日は日曜日と休日なためか生徒たちの声は少しばかり張りがあった。

 

一斉に敬礼をし生徒たちは教官たちが立っていた後ろに待機していた73式大型トラックや高機動車に乗り込んだりとしていた。

 

 

当然、車両を運転するには免許証が必要だがここにいる学生はすでに免許証を所持しているため問題なく乗れる。

学園艦では当然私有地のためいらないが郊外にある演習場に移動する際には当然公道を走行するため必要なのである。

当然佐々も普通免許と中型免許、牽引免許、大型自動二輪等の免許を取得していた。

自衛隊学校では資格を民間に比べ早期に取得できるため、免許や資格を取得しているものが多く、電気工事士や危険物取扱者、クレーン運転免許等の資格を持って部隊に配属される学生が多いのだ。

 

 

生徒たちが日夜寝泊まりしている建屋や講義を受けている教室はここから少し離れているため歩く必要があるが、今日は滑走路に行くときには車両を使ったため帰りも自分たちがつかえるのだ。

 

「腹減ったなー、、装備返したら何食べる?」

 

「そういえば学園艦のはずれにぃ、うまいラーメン、衛生課の奴らが作ってるらしいっすよ。」

 

「あっ、そっかぁ~」

 

「行かない?」

 

「行きてーなー」

 

「じゃけん、夜行きましょうね」

 

「そういえば訓練の時、こっちチラチラ見てただろ」

 

と健全(?)な今どきの男子の話し声を聞きながら佐々は朝、滑走路まで乗ってきた高機動車の運転席に乗り込もうとしたとき、後ろから伊丹教官の声が聞こえた。

 

「佐々、さっきのこと覚えているか?」

 

「さぁ、、、」

 

「ヘリの進路変更の報告を忘れてないよね?」

 

そう言った、伊丹教官の額に怒りのマークが見えた気がした。

 

佐々は完全に忘れていたが、「そ、そんなことないですよ(震え声)」とすっとぼけたがそこを伊丹教官は見逃さなかった。

 

「嘘つけ、さっさと帰るところじゃないかえぇ、、」

 

そう言いながら首を絞めていた。

 

「すんません。完全に忘れていました。今から報告にいってきまぁす。」

 

とさっさとヘリコプターの運航状態を見ている建屋に入っていった。

 

 

 

 

「失礼します。コース変更に関する書類を書きに来ました。」

建屋内部は多数の運航要員やパイロットなどが出入りしており、近くにいた陸自の地上要員が事務仕事をしていた。

 

「さっき通信で聞いたから、ここに座ってコース変更の書類書いてちょうだい、、、」

と釣り目の女性幹部に少し睨まれながら机を指差し紙と筆記道具を渡された。

その女性幹部に小声で「余計なことを、、、」と言われ少し頭を下げてから書類に向かい始めた。

 

 

報告のために書類を書いていると遅れて伊丹教官が入ってきて自分の対面に座った。

 

「どうしたんです?」

 

佐々が聞いたが「俺も書類を書かなくてはならなくなってな、、ヘリの一件で、、」

 

「あぁ、、ご苦労様です。さっさと終わらせましょう」と佐々が書類に目を戻した瞬間、後ろからいきなりフェイスロックされた。

 

「なーにやってんだ?えぇ、、またショーもないことやって反省文か?」

 

と後ろから気配もなく忍び寄ってきた人物がいた。

 

「いててて、痛いです。今日痛いことばかりで堪忍です。」

 

佐々が答えるとフェイスロックがはずされ、その実行犯が確認できた。

 

そこにいたのはこの学園艦の陸自の中で№2であり現役の将官である岩田純<いわたじゅん>であった。

岩田純は鋭い眼光、引き締めた体と年齢を感じない体系であり、階級は陸将補で以前いた場所は陸上幕僚監部作戦部長とエリート街道を歩き、それより以前は悪名高き特殊作戦群群長という異色な経歴をもつ人物であった。

そして特戦群時代には紛争時の半島にて部下と一緒に任務に参加し数々の極秘作戦を成功させたといわれているが、いつどのような作戦に従事したかは防衛機密の向こう側にあるためここにいる学生は誰一人この人の従軍歴は知らないのである。

 

 しかし何故か防衛省のエリートが学園艦の副責任者になった理由はいまだに不明であり大方省内で失脚し流されてきたのだろうと多くの学生が内心思っていた。

 

 その岩田は時たま、学生たちに話しかけたり、時には同じように訓練に加わり自身の能力の維持にも励んでいるため、学生の中ではとても話やすい人物でもあった。

 

「帰還途中、ヘリのコース変更をお願いしただけです。」

 

佐々は素直に今、取り掛かっていた作業内容を話した。

 

「そらなんで、、、」

 

「そ、それは、、、」

 

正直に言えば必ず絡まれてしまうため、頭の中で言い訳を考えていると「こいつの片思い中の子が、明日の戦車道の試合に出るらしくて、遠くからでも見たいとのことでコース変更をお願いされましたので、自分がコース変更を許可しました。」と、隣にいた伊丹教官が言った。

 

まさか教官に言われるとは思わずに、仰天し教官を見たら、口元がにやけていた。

 

「図ったな、教官!」

 

「己の不幸を呪うがいい」

 

 

とおたくネタ混ぜて話したら前方にいた、岩田陸将補は「そうかそうか、ワハハ、、若いねーなに?お前のこれか?」とまたファイスロックをかけ小指を立てた。

 

「ち、違いますよ、、まぁ将来的になれたらなーと思いますけど、、、」と佐々の言葉だがよく考えてみれば、多数の航空科の隊員がいる場では言うような内容ではなかった。

 

その結果、、、

 

「若いなー」

 

「青春だね」

 

「がんばれよ若いの」

 

と年配の隊員を中心に声が上がり

 

「ストーカーかなぁ、、」

 

「えっ、、ちょっと引くなぁ、、」

 

「こんだけ男の子に思われたいなぁ、、」

 

と若い女性隊員に言われ

 

「早めに行動起こせよ」

 

「がんばって振り向かせろよ」

 

「合コン行こうかな、、、」

 

と若い隊員が畳み掛けるように発言した。

 

この瞬間、自身が発した言葉は航空科全体に拡散した。

興味深く見ていた隊員は生暖かい視線に佐々が困惑し、羞恥心が起こる。

 

このままでは、自身が発した言葉が学園艦全体に広がってしまう。

 

そう思った佐々は、声を出そうとした時、奥から野太い声が聞こえた。

      

 

 

 

 

「何しているか!業務に戻らぬか!」

 

 

 

 

そこにいたのは学園艦の最高責任者であり各陸海空自衛隊の総責任者の狭間浩一郎(はざまこういちろう)がそこにいた。

 

 口髭を生やし厳つい顔だが、知的な雰囲気を醸し出しておりながら武人の雰囲気を滲み出しておる人物であり、胸元には星が三つの陸将である。

 

 以前はとある師団の一連隊長であったが、半島での戦いに参戦し現場の空気を吸いその洗礼を受けたひとでもあった。

 

「戦場の空気を吸い、匂いを理解している。」

 

 と学生から言われている。そのためかなり近づきがたい雰囲気だが、話してみればそんなことはなく、東大出の出身で哲学科であり、又自衛官候補生から入隊し一番下の二等陸士からの昇進を重ねていた人物であり、座右の銘は「叩き上げ」等、学生からかなりの信頼をされている人物でもある。

 時には3年生に対し、連隊行動や戦術、戦略等の講義をしており、その講義には半島での経験を踏まえての講義でもあるため、教官等の人たちにも講義が開かれ開催されるときには、いつも満員御礼のごとく立ち見の隊員も出るほどである。

 

 

 その狭間陸将が怒り顔で航空科の隊員達を睨み付けていた為、全隊員は最敬礼をし、フェイスロックをかけていた岩田陸将補も最敬礼をした。

 

遅れて佐々と伊丹も最敬礼をして狭間と向かい合った。

 

 

「若い学生の青春話を聞いていました。」

 

と伊丹は発言し、「青春ものの話を聞いてつい、盛り上がってしまいました」と岩田との発言。

 

佐々はなにも発言せず黙っていると、「あまりいじるな、、」とため息をつきながら、建屋から出て行った。

 

 航空科の隊員達は素早く自分たちの業務につき始めた。

 

「あーびっくりした、、まさかここにいるとは、、」と伊丹

 

「今の話聞かれましたかね?、、」と佐々

 

「今の話聞いても誰にも言わんから大丈夫じゃね?、、、」と岩田

 

 と三者三様の状態だったが、「あのー、、」後ろからの声掛けに後ろを振り向いたら、先ほどの釣り目の女性幹部が書類を手にし、「早くかけ」と言いそうなオーラを醸していた。

 

 「よしやろう」「せ、せやな」と書類に意識を向け岩田はそのオーラを無視して「んじゃまた」と建屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 「ぬわ~ん、疲れたもぉ~ん」と言いながら航空科の建屋からでた佐々は体を伸ばした。

 

 「だりー腹減った。食堂やってかな?」と伊丹もぼやいた。

 

 「あ、今日ヘリの件ありがとうございました。とてもありがたかったです。」

 

 そう言って佐々は伊丹に頭を下げた。

 

 「気にすんな、、たまにはね、、」

 

 「はぁ、すいません。」と話した後、佐々は「帰りどうしましょう、、、」とぼやいた。

 

 ここから自分たちが日夜寝泊まりしている建屋まで少し距離があり、今日みたいな訓練後書類仕事の後は正直歩きたくないため少し気が滅入ってしまう。

 

 「飯もまだだし都合よくタクシー兼ごはんがやってこないかな、、」

 

 「伊丹教官、そんな都合よくやってきませんよ、、、」

 

 とぼやきつつも、帰らないと何事も始まらないため来た道を帰り始めた。

 

 すでに陽が陰りはじめ夏の気配が目前まで迫ってきたため汗が滴りはじめてきた。

 

 横を見ればフェンスの向こう側にはMLRSやFH-70やその向こう側には最近導入が始まった装輪155㎜榴弾砲が鎮座しており、否応にもここは軍事組織の一端に関わっていると感じてしまう。

 

 

ずいぶんと遠くに来たもんだな、、、

 

 

 佐々は歩きながら思った。

 

 

 自分は強くなれたかな、、、それとも昔のままの自分なのかと考えてしまう。

 

 厳しい訓練に耐えているが生徒会長のような、そして岩田陸将補のような凄味のある人になれたのかな、と歩きながら思う。

 

 

 もし西住みほが見たらどう思うんだろうなぁ、、

 

 そんな考えが頭の中にぐるぐるとまわり始めそうになったが後ろから車両が近ずく音が聞こえたため、振り向いたら学園所有の73式小型トラックが走行していたので何気なくヒッハイクの容量で手を挙げてみた。

 

 「さすがに無理だろ、、、」と伊丹教官が言うがダメでもともとなので、上げ続けたらすぐそばで停車してくれた。 

 

 「「うそぉ」」とはもり、中から私服姿の学生が二人でてきた。

 

 「どもどもって、佐々じゃんどうしたの?」

 

 私服姿で話しかけてきたのは海自の学生であり学園内で有名(?)な浜崎幸助{はまさきこうすけ}であった。

 

 彼は無類の釣り好きであり、親族の中で一番の釣り好きの人に釣りの手ほどきを教えてもらい暇を観ては釣りをしている程であり、将来は護衛艦乗りになり沖釣りをしたいと公言している人物である。

 このように公言している人物であるため教官や幹部の一部は危険人物と判断しているが、成績は可もなく不可もない上に、彼自身は潜水課程を潜りぬけた人物であるため、持て余し気味である。

 彼は釣り好きであるため、学生でありながら学園内の上層部にも通じており、さらには防衛省や各省庁、そして各国会議員にも同好の氏がいるという噂が有る人物であるがために、処分しようにも各方面の圧力が怖いがために処分できないとのことである。

 

 もう一人の学生はこちらを見ると「訓練帰り?」とじろじろと見ていたのは一緒によく釣りをしている鈴木次郎{すずきじろう}であった。

  

 彼もまた釣り好きであり、この浜崎とよくつるんで釣りをしているが、彼は成績優秀で将来は防衛大学校に進学するのではないかと言われている。

 彼自身は2年生でありすでに航空課程を潜り抜けたため、P-1の操縦桿を握って実地訓練中である。

 ここでは学生でありながら成績優秀であるものはパイロット候補になり操縦桿を握っているのはほんの一握りであり、防大卒でなくてもなれるため、倍率はすごく高い。

 

 「ちょっと訓練の後、航空科の建屋に用事があって、今帰る途中だけどそっちは?」

 

 佐々は聞くと浜崎はにんまりと笑い車両の後ろからクーラーボックスをだし中身を見せた。

 

 「じゃじゃぁ~ん、、、今が旬のアナゴでーす。」

 

 「うわすご、蒲焼?煮穴子?」

 

 「どっちがいい?」と浜崎

 

 「ぼくはぁ、蒲焼」

 

 「俺は王道を行く煮穴子」

 

 と佐々と伊丹だが、「残念これは海の連中分だけでーす」と浜崎は言ったので伊丹から前蹴り、佐々からも前蹴りを食らわせた。

 

 「だったら聞くな!腹減るわ!」と言ったが「誰もあげるとは言ってない。」と浜崎。

 

 「んじゃあ、せめて宿舎まで頼むわ。」と伊丹が言うと、

 

 「いや、タクシーじゃないから、それにクーラーボックスが邪魔で入れないから」

  

 「無理矢理入れば行けるだろ」「せやせや」

と無理矢理入ろうと佐々と伊丹がトラックに入ろうとしてたので鈴木が「いや駄目だろ」と言うが、無理矢理入ってしまった。

「うそでしょ」と某緑の馬娘のセリフを鈴木がつぶやいた。

 

「精神は肉体を超えられる」とどう見ても街中で会ったら目を伏せてしまいそうなトレーナーのセリフで佐々が返した。

 

「なら出発進行ー」「ゴーアヘッド」と無理な体制で佐々と伊丹が言ったので鈴木と浜崎は仕方ないので出発した

 

 

「腹減ったから海自で配って余ったビーフカレーかなんかない?」

 

「お茶ない?」

 

と少し走ってまもない間に佐々と伊丹がブーブーと文句を言っていたので、「無賃乗車にメシたかるのか、、」と浜崎が言っていたが、十字路に差し掛かる時、向かいから基地内の見回りをしていた、警務隊の隊員が車両に乗っていたのが見えたためついブレーキをかけて閉まった。

 

この時佐々達が乗っていた車両は、鈴木と浜崎はしっかりとシートベルトをしていて無事な代わりに、無理矢理な体制で入っていた佐々と伊丹が車両の慣性の法則によって前方に押し出され、2人揃ってダミー人形のようにフロントガラスに突っ込んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 




全然書いて無くてすいません

会社が倒産したり、小説書くのメンドくてやめたりして、、、

まぁ誰も読んでないからいいか

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