遅れてしまって、すみませんでしたぁぁぁぁぁ!!!
最近すること多いし、帰っては疲れてなんにもする気が起きずこんなに経ってしまってました…orz
今回は中華娘さんの前にオリジナルエピソード入ります!
そして、ついに楯無さんと簪ちゃんのパートナー解禁!
デジタルワールドに存在するとある地域。そこに、選ばれし子供の一人ヤマトのパートナーデジモンであるガブモンがいた。
ガブモンの視線は、先程からずっと同じ場所を見つめている。
「まずい…あの噂は本当だったんだ!?」
冷や汗をかきながら、呟くガブモン。
だが、そんなガブモンに気づかれないように黒い霧が忍び寄ってくる。
「ヤマトに…みんなに伝えないと!」
直ぐさま走りだそうとするガブモン。だが、それよりも早く黒い霧がガブモンを覆い尽くした。
「うわああぁ……ぐぅ…ヤマト…みんな………ウオォォォォォォォォ!!!」
黒い霧に覆われたガブモンは苦しみ、追い払おうと体を動かす。
だが、黒い霧は払うことができず、ガブモンは黒いガルルモンとなりどこかへ駆け抜けてしまった。
*****
「え~、それでは!1年1組のクラス代表は八神くんに決まりましたぁ!あっ、1と一で語呂もいいですね!!」
クラス代表戦から翌日、副担任の真耶により決まった代表が告げられた。
当の代表はというと………
「やっちまった……」
机の上で項垂れていたのだった。
太一本人はクラス代表をやる気はなかった。例え勝ち残っても、他の誰かに譲る気であったのだが、大輔とセシリアとの試合で思った以上にテンションが上がってしまい、ついその事を言うのを忘れてしまったのだった。
そんな太一を、大輔と一夏、アグモン、ブイモンは視線でだが頑張れと送っていた。
「…まぁ、なっちまったからにはしっかり務めないとな」
「うんうん~、たっくんが頑張ってくれたら私たちはハッピ~、だよ~」
「そうだよね!八神さんの実力だったら、対抗戦でも勝てるよね!」
クラス代表での意気込みを言う太一。
そんな太一に、本音と本音の友達の
「は~い、それじゃ授業を『ぴぴぴぴぴ!ぴぴぴぴぴ!』…う~、誰ですか~?携帯の電源を入れてる人は~」
授業を開始しようとした真耶だったが、突然鳴り響いた電子音に遮られてしまった。
そんな中、その電子音が鳴った物を持つ太一。そして、大輔は血相を変えて席を立ち上がった。
「山田先生!調子が悪いので、保健室に行ってきます!」
「えっと…俺は、部屋に教科書忘れたんでとってきます!」
「えっ、ちょ…太一さん?大輔!?」
お互い別々の理由で、直ぐさま教室を出ようとした。
背後には、一夏の驚きの声と真耶の「ええぇぇぇ!!?」と叫び声を出していたが、一切気にしていなかった。
先陣を切り扉に手をかけた大輔だが、開けた瞬間最大の障害が立ちはだかった。
そう、大輔たち1年1組の担任の千冬が立っていたのだ。
「お、織斑先生…」
「どこに行くつもりだ、八神、本宮」
千冬は反論を許さないと言わんばかりの眼光で二人を睨め付けた。
だが、そんな千冬の眼光を受けても二人は一切怯むことはなかった。
「すみません、織斑先生。でも、俺は…俺たちは行かなくちゃいけないんです」
そう言い切った太一の、そして大輔の目を見て千冬は溜息をついた。
千冬はこの目を知っている。自身の弟のように、一切引くことをしない目。何を言っても、意思を変えないと告げている。
千冬は持っていた出席簿で大輔の頭を叩いた。
「あだぁ!?」
「むっ?いかんな、少し強く叩きすぎたか。頭から血が出ているな。八神、本宮を保健室に連れていけ。反論は認めん」
そして、半身ずらし目の前を開ける千冬。
大輔を見ればわかるが、大輔は一切怪我していない。千冬は千冬で、諦めない二人が教室を出る理由を作ったのだ。
二人は一瞬、顔を見合わせると直ぐに駆け出していった。千冬の横を通り過ぎる際に、千冬にだけ聞こえる声で一言告げて。
「ふん………礼を言うなら、始めからこんな事をするな、バカ者共が」
廊下を出た二人はそのまま昇降口に向かっていた。
けれど、そんな二人を呼び止める声があった。
「大輔さん!太一さん!」
「簪ちゃん!?」
「どうして、簪が?」
簪が二人を呼び止めるのだった。
「生徒会室に!お姉ちゃんも待ってます!!」
「「わかった!」」
簪の一言で、直ぐさま目的地を変更した。
階段を駆け上がり、廊下を走る三人はすぐに生徒会室にたどり着く。
蹴破る様な勢いで生徒会室に入る三人を出迎えたのは、置いてあるパソコンの前に立つ楯無だった。
「………急いでたのはわかるけど、扉を壊さないで欲しかったわ」
勢いのあまり、金具の部分が壊れた扉を驚愕と書かれた扇子を持ってそう言った。
「それは悪かったけど…準備は!?」
「もちろん、とっくに出来てるわ。太一さん♪」
パソコンの画面には、デジタルワールドへのゲートが開いていた。
楯無が持っている扇子を反転させると、そこには準備完了の文字とデジヴァイスが引っ掛けられていた。
太一もポケットからデジヴァイスを、大輔と簪もディースリーを取り出した。
「デジタルワールドからのSOS信号…以前の元凶だったアポカリモンやベリアルヴァンデモンは倒したはずだし、また何かが現れたの?」
「それはわからねえ…だけど、何かがあったと思った方がいい」
「話すよりも先に、デジタルワールドに行きましょうよ!」
二度もデジタルワールドの危機に貢献していた太一と楯無は、まだ落ち着いていた。けれど、猪突猛進な大輔は落ち着いていられず、こういった事が初めてな簪は不安でか少し震えている。
こんな時にこそ冷静であるべきだが、それができない大輔に先輩コンビは少し呆れていたが、それが大輔だと苦笑もしていた。
「わかったわ。それじゃあ、デジタルゲート!オープン!選ばれし子供たち、出動よ!」
楯無の掛け声と共に、一同はデジタルワールドへとむかった。
楯無や太一のデジヴァイスも大輔や簪のディースリーの様に、デジタルゲートを開けれるように改良されてあるのだ。
ゲートを潜りデジタルワールドにやってきた一同。太一と楯無の服装は変わらずIS学園の物だが、大輔と簪の服装は変わっていた。
大輔は頭にゴーグル。無地のシャツに下側に赤、上側に紺色で二つを分けるように黄色のラインが入ったジャケット。黄色の手袋に、茶色の長ズボンになっている。子供の頃から、半ズボンから長ズボンに変わったくらいしか変化がなかった。
簪は頭に麦わら帽子。半袖のセーラー服、ショートパンツに黒のニーソックスに、青のショルダーバックとなっていた。
「ん~~…やっぱり、なんかずるく感じるわ」
「ま、仕方ないだろ。それじゃ、来い!アグモン!」
「行くぜ!ブイモン!」
太一と大輔の掛け声から、お互いの専用機からパートナーたちが現れた。
その光に反応してか、近くの草むらが揺れる。
「だ、誰!?」
「簪ちゃん!下がって!」
「あれ?この匂いって…」
いきなりの事で過剰反応してしまう簪。
大輔は直ぐさま簪をかばうように前に出るが、アグモンが匂いで何かを感じ取った。
すると、草むらから長い耳がぴょんと現れる。
「あの耳って!」
「か~たな~~!!」
「わっ!?ちょ、ルナモン!いきなり飛び出さないでよ!」
*
ルナモン
楯無のパートナーデジモンで母乳類型の成長期デジモン。月の観測から生み出されたうさぎに似た姿をしており、その耳は高い聴力を持っている。必殺技は額の触覚から綺麗な水球を放つ『ティアーシュート』だ。
*
ルナモンが飛び出すと、同じ草むらから別のデジモンが飛び出してきた。
「いっししし、簪~。びっくりしたか?」
「もう……心臓に悪いよ、コロナモン」
*
コロナモン
簪のパートナーデジモンで獣型の成長期デジモン。太陽のデータと融合し生まれた正義感の強いデジモン。必殺技は炎の力で熱くなった拳を連続で放つ『コロナックル』と炎の力を額に集中させて放つ『コロナフレイム』だ。
*
コロナモンは、現れると同時に辺りを見渡し大輔を凝視し始めた。
「な、なんだよ、俺を見て」
「へぇ~、お前が簪のだあ~いす「こ、コロナモン!ちょっと黙ってて!」もごもご……」
コロナモンが余計な事を言いそうになり、簪が顔を真っ赤にして口を塞いでいた。
その一連の動作を、大輔は頭にはてなを浮かべていたが、後ろにいた太一たちはそろって溜息をついていた。
「はぁ~…まったく、大輔くんの鈍感も罪よね~。それで、ルナモン?何があったの?」
大きく罪と書かれた扇子を広げる楯無。だが、直ぐに表情を元に戻し、ルナモンに今までの事情を聞くのだった。
「実はね…最近、デジタルワールドで突発的に闇の力が濃くなるの」
「闇の力が?」
「そうだ。それを知った俺たちは調べてたんだが、つい先ほどガブモンとの連絡が取れなくなった」
「そんな!?ガブモンが!!?」
「っ!!!………ヤマトはその事を知ってるのか?」
「ええ。既に伝えてあるわ」
ガブモンとの連絡がつかなくなったことに、一番の驚きを上げたのはアグモンだった。
アグモンは、これまで幾度となくガブモンとぶつかり合った事があった。だからこそ、あのガブモンが敗れたことに驚きを隠せないのだ。
「なら、俺たちはこれからガブモンの搜索と同時に闇の力の捜査をする。ルナモン、コロナモン、案内してくれ」
「任せといて!」「オッケイー!」
「わかったわ」「了解です!」「………が、頑張る!」
「ガブモン、無事でいて」「いっくぞー!」
それぞれの返事を聞き、選ばれし子供たちISメンバーズはガブモンの連絡が途絶えたという場所に向かっていく。
コロナモンとルナモンを先頭に、太一と楯無、アグモン、ブイモン、大輔、簪の順で進んでいく。
黙々と進んでいく中、大輔はふと簪の方を見ると、震えているのがわかった。
「簪ちゃん、大丈夫?」
「う、うん…平気、だよ……全然」
「そうには見えないんだけどなぁ…」
体だけでなく声も震えていた。
これでは、誰がどう感じても大丈夫に見えないのだった。
「うん……ごめんね。やっぱり、怖いんだ……これから、もしかしたら暗黒デジモンと戦わなくちゃいけないのが………あはは、これじゃあ選ばれし子供失格だね…私……」
「そんなことねえ!!」
「だ、大輔さん?」
簪の言葉を力強く否定する大輔。
その声に、何事かと前を歩いていた全員が大輔たちの方を向くが、大輔は気にせずに簪に語りかける。
「以前さ、太一さんのアグモンが操られて敵になったことがあんだよ」
「う、うん…聞いたこと、あるよ。デジモンカイザーだった賢さんに操られてたって」
「その時さ、本当は一番辛いはずの太一さんが辛いのを我慢してアグモンを攻撃してくれって言ったのに、俺は躊躇っちまった…その性で、余計アグモンにも辛い思いをさせて、めちゃくちゃ情けなかったんだ」
「でも…最後は友情のデジメンタルでアグモンを助けたんだよね」
「ああ……でもさ、思っちまうんだよ。もしあの時操られたのがブイモンだったらって…その時俺は、太一さんみたいにブイモンを攻撃してくれって、言えるのかってさ…」
「大輔さん……」
「そう思うと…俺も怖くて仕方ねぇ……俺だって、選ばれし子供失格かもな…」
そう呟いた大輔は、歩くのを止め、近くにあった木に頭を置いた。その拍子に、大輔のゴーグルは外れて地面に落ちるのだった。
簪はなんて言ったらいいかわからなかった。今まで、大輔の情けないところは見たことはあった。けれど、こんな弱気な大輔は見たことなかったからだ。でも
「でも、それでも大輔さんは戦うんだよね」
「ああ。俺じゃなくて、ブイモンが一番辛いのは知ってる。けど、俺は…俺は自分の心に、魂に正直でいたい!ここで逃げたら、俺は絶対に納得できない。絶対に後悔する!だから、俺は…」
「それでいいだろ。大輔」
「太一さん…」
「そうそう。私たちだって怖いもの。簪ちゃんも大輔くんも、そう思うのはおかしくないのよ」
「俺だって怖い時はある。でも!大輔と一緒ならなんだってへっちゃらなんだ!」
「ああ、そうだな!わりぃ、簪ちゃん!ブイモン!ちっと弱いところ見せたな」
「う、ううん。大丈夫だよ」
「さ!お話はもう終わり!先に進みましょ」
楯無の合図により、再び歩き出す一同。
けれど、お互いの胸には一つの意思を抱いていた。
そう、例え怖くてもパートナーデジモンと…仲間といれば怖くはないと。
以前はあとがきに、デジモン紹介書いてましたがあとがきだと書き終わって投稿!とやっていたため、忘れやすいので本編に組み込みました