どうも、今回はサキュバスですよ
「サキュバスですか?まあその手の作品は見たことありますけど…」
「奴らはのう、異世界から来るか邪神によって生み出されるかの二つがある。今回お主にどうにかしてもらいたいのは邪神が生み出しおった凶悪な淫魔なのじゃ」
「ということは種付けおじさんみたいに強化されてるんですか?」
「うむ、魔法を使って攻撃してくるから気をつけるんじゃぞ」
「…どうすっかな」
ーーー
「はあ、今日も疲れたなぁ…」
結局かなりの残業だ、休日もまだ先だしそろそろ過労死するかも…彼女もおらん出会いもない、趣味もロクなものがない。
「人生つまんねぇなあ」
「あら、それは大変ね」
「え?」
目の前に現れたのは魅力的な女性だった、見た目は好みどストライクであまり派手ではない落ち着きのある服で身を包んでおり、むしろそれが美しさをより強調している。
「あ、あなたは?」
「ちょっとあなたに用事があってね?私と一夜付き合ってくださらないかしら」
彼女はいつのまにか自分の腰に手をあて、胸を押し付けて耳元で囁いてくる。そして私は誘惑に負け…
まあ実際は夢の中だったりする、自分は今天使さんから教えてもらったピッキング技術で男性の家に侵入し、寝室の隅で様子をうかがっているのだ
「なんか夢の中で色々やられてるってのは分かってるんですけど、布団の上からでも分かるぐらい勃起して顔をにやけさせてるって中々シュールですね」
「サキュバスは相手の好みの身体で現れて精液を奪う下位の悪魔じゃ、そして部屋の中にでも蝙蝠に化けて入り込み夢に入り込む厄介な相手なんじゃぞ。もう少しで夢の中に入れるから待っておれ」
「へぇ、蝙蝠に化けるなんて吸血鬼みたいですね。他に面白い話とかあります?」
「サキュバス対策としてな、枕元に牛乳を置いておくと精液と勘違いして持ってゆくから被害に遭わないとされておったらしい」
「アホの子かな?」
ーーー
「ここが夢の中か、目の前にはさっきまで居た家に周りには周囲の建物がそのまま配置されてる…現実とはあんまり変わらないかな」
「あら?どうやら誰か迷い込んだみたいね」
「あなたがサキュバス?」
「ええそうよ、どうかしたの?」
「いやさっき神様に話を聞いたんですけど、牛乳と精液の区別つかないって本当ですか?」
「いやアンタ馬鹿なのかしら」
「それと神研究家かなんかのトマスさんが言ってた実はふたなり説って話はマジなんですか!?」
「ついてないわよ!ふざけてるの!?」
「今だ勧善懲悪ビームッ!!」
手のひらから神的パワーが収束した光線が放たれ、淫魔に命中する。邪神の与えたであろう力が神的パワーと反発し、力の差で邪神パワーが消滅した。
「そ、そんな…力が消えた?!これじゃ変身を保てない!」
「案外あっさり行ったな、正気じゃなかった種付けおじさんの方がキツかったぞ」
ボン!という音と共に変身が解け、背の低い小さな少女となった
「元はそんなんなのか、まあそれならアホの子属性も許せるかな?」
「何様よ!死んじゃいなさい!」
元美女現少女の淫魔は両手を前に出して指を組み、魔法を使おうと力を込めるが…何も起きない
「あれ?」
「神様ー、どういう事ですかね?」
「その、あれじゃ。言いにくいがさっきのビームで悪魔の力を全部吹き飛ばしちゃったから、目の前の淫魔はもうただの人間と同じになったぞい」
「「えっ」」
神様の声は彼女にも聞こえるようにしてあったらしく、それを聞いた少女はそっと座り込み、三角座りの体制になったかと思えば泣き出した。
「うっ、うぅっ、ぐすっ、うっ」
「今回なんかこっちが悪者みたいになってません?」
「仕方ないじゃろ、淫魔を放っておけば男のみならず女にも被害が及ぶケースは少なくないんじゃ。それにこの淫魔はエロいことして終わりなタイプではなく、死ぬまで搾り取るタイプじゃ」
「バッドエンド系ですね、神様は可哀想なの嫌いですもんね」
「ぐすっ、ぅううっ!わたしわるくないもん!」
「うわ怒った」
「だってだって、じゃしんがそうしないところすっていうもん!いじわるいったもん!」
「うわ邪神女の子泣かせたー、サイテー」
「お主、一瞬で責任転嫁って…。それはそうと、この子はもうただの女の子じゃ、邪神の被害者ということになるのかのう?」
「そうですね、取り敢えず夢から出して下さいよ。彼女の事は被害者の男性の家の外に出てから考えましょう」
「そうじゃな」
結局当分の間は異世界の近藤さん夫妻に預けられることになった
ーーー
「神様、面白半分に牛乳を適当な皿に入れて枕元に置いて寝てみたんですよ」
「本当にやったのかお主、して結果は?」
「精液回収ノルマを達成出来なくて困ってるサキュバスがとても嬉しがって回収していきましたね」
「…淫魔の世界も世知辛いのう」
「今度は牛乳瓶置いてみてどうなるか見てみます、夏休みの自由研究思い出すなぁ」
淫夢要素は無かったです、入れようとしたけど無理だった…