神様「可哀想なのは抜けない」   作:明田川

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女の子が幸せであれば、愛の形なんて関係ないと思った
のでまた投稿です


百合

 

「百合クラッシャー?なんか物騒というか、なんというか…」

 

「馬鹿もん!よく考えてみろ、百合をクラッシュする輩のことじゃ!なんと極悪非道なことか!」

 

「ああなるほど…百合カップルにぶち込まれて二人の仲をぐちゃぐちゃにするタイプの人類の敵ですね」

 

「なんじゃ、お主分かっておるではないか」

 

「百合好きな友人が生前にいましてね…」

 

今回の彼は、何故かやる気に満ち溢れていた

 

ーーー

 

滅多に人の来ない倉庫の中に、二人の人間がいた。一人は中年男性、もう一人はまだまだ学生と思える少女だ

 

「…この画像を広められたくなければ俺に従え、従わないならお前の彼女は大変なことになるぞ?」

 

「そ、そんな」

 

とある百合カップルの片割れはとあるゲス男に脅迫されている。

彼女は自分の愛する人がネットに良からぬ画像を広められ、一生苦しむのなら自分が身代わりになろう、そう考えていた。

 

「そうだな、まず手始めに何からしてもらおうか?」

 

「ひっ」

 

欲望に染まった目で体を上から下までゆっくりと見られる、これから何をされるのかが分かってしまい恐怖で鳥肌が立った。

 

「じゃあ服を脱いで…」

 

「おっと、ナニをするおつもりですか?」

 

「は?」

 

いつのまにかゲス男の背後にはまた別の男がいた、振り返り驚愕する男に向け彼は拳を構えた。

 

「よりによって百合カップルの愛の深さを利用するなど言語道断、水戸黄門でも印籠で殴りかかるレベルだ」

 

「な、なんだお前」

 

「その欲望に染まった心!ハイターで漂白してくれるわ!」

 

しかし印籠やハイターでもなく拳を腹に叩き込み、それからうずくまるゲス男の首をズシンと強打し意識を刈り取った。

 

「どっちも使ってない…」

 

「それを言われると辛い」

 

そしておもむろにポケットから洗剤を取り出すと男の体にかけた、その洗剤はキチンと肌荒れしやすいというイオン系の物を選んでいた。

 

「肌荒れしてしまえ」

 

「じ、地味っ!」

 

肌荒れに強いタイプの人だったらどうするんだろうと彼女は思ったが、そんなことよりゲス男を倒した男がこちらに何かしてこないか警戒する方が大事だった。

 

「この携帯は、プレェス!」

 

ゲス男のスマートフォンを両手で挟み込むと金属の潰れる音と液晶が割れる音がした、両手を広げるとそこにはぐしゃぐしゃとなった元スマートフォンが!

 

「君はこの男に救急車でも呼んでやってください、もちろん彼には罪を償ってもらうから安心して」

 

どこまでも自分には優しい彼に、不安になって聞いてしまった

 

「あ、あなたは?なんで助けてくれたんですか?」

 

するとにっこり笑って彼はこう答えた

 

「あなた達の味方だからです」

 

ーーー

 

「今回格好つけたのう、最後のセリフなんじゃあれ」

 

「いいじゃないですか別に!」

 

「まあいいわい、それと天使達がゲス男の悪事の証拠を見つけてくれておったから、簡単に有罪が決まったぞい」

 

「これで百合カップルが一つ、救われたんですね…」

 

「うむ、二人は幸せに暮らしておる。完全にハッピーエンドじゃ」

 

「全国の百合好きの方も、喜んでくれてるでしょう。ゲス男に潰された百合カップルとその展開に絶望した方々へ、黙祷!」

 

「………なあお主」

 

「神様、黙祷は一分間です」

 

「すまん(長くね?)」

 

ー1分後ー

 

「お主、そういやサキュバスの実験はどうなったんじゃ?」

 

「あれですか?流石に牛乳瓶ごとはダメだと思ったのか中身をちょっとだけ別の容器に移して持って行きましたよ」

 

「もしかしてノルマちょろまかしてないかの?そのサキュバス」

 

「それに気がつかない上司もどうなんでしょうね」

 

 




後書きなので嘘をついておきますかね
初投稿です

それといつも感想ありがとうございます、こんな深夜テンションの産物ですがまだ続くと思うのよろしくお願いします。

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