お師匠さんが女体化してから誘惑してくる件について   作:キサラギ職員

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※中身が男じゃなかったらとっくに押し倒してるくらいには可愛いと思ってます。


メイド服

「お帰りなさいませ、ご主人様♡」

「……」

 

 帰るなり俺はメイドさんに出迎えられた。

 おかしい。メイドさんなんて雇ってないというのにピンク色の声が聞こえてきた。

 おっぱいを指で作ったハートマーク型に押し付けて肉感を強調しつつ、ウィンクしている黒髪の女性がいた。というかお師匠さんだった。

 俺はお使いの帰りだった。大して疲れるようなことはしていないというのに、急激に疲れてきた。

 俺がメイドと化したお師匠さんを見ていると、お師匠さんはきゃっとかいいながら両手を頬に当てて身をくねった。

 

「そんな、こんな場所でなんてご主人様ったら気がお早いこと♡」

「あのー」

「言わなくてもわかるよ。こんなメイド服があるかといいたいんだね?」

 

 急に真顔に戻るのはビビるからやめろ。

 確かにメイド服というには腿丸出しの短すぎる裾といい、やけに薄い素材で、やけに胸の形状が浮き彫りになる構造といい、全体的な安っぽさといい、まるでコスプレみたいだあ。

 

「その通りだとも。これはメイドさんに情欲を抱いてしまう人を対象にした夜のお仕事さんたちが着ると言う衣装なのだよ。ふふふ、どうだいこのおっぱい」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~。忙しいんで後で」

 

 付き合っていられん。どうやって手に入れたのかとか、聞きたいことは山ほどあるけど、飯の支度もしないといけない。まずお師匠さんは作っていないだろうし、万が一作っていたとしたら目も当てられない異物が出来上がっているだろうから結局作り直しになるのだ。

 俺が横を通り過ぎようとすると、肩をがっちり掴まれた。背丈も縮んでしまったせいで、背伸びをして俺の耳元に顔を近寄せてくる。

 

「ちなみに今履いてないよ」

「~~~~~~!? は、はぁ!? アンタついに脳みそがおかしくなったんかよ!?」

 

 俺はささやき声でとんでもないことを言ってくる女――じゃない、中身が男の外側女(ややこしいな!)に指を突きつけた。

 

「ボクはいつだって準備完了だよ? どうだい、熱いひと時をというのは……」

「やるか! 何度でも言うがお師匠さんとそういう関係になるって選択肢自体ねーわ!」

「えぇぇ゛~~? ○ってるじゃん」

 

 お師匠さんがおもむろに手を輝かせてきた。

 俺はとっさに前を守ると、後ずさりをした。

 こいつ、魔術で人の体を勝手に調べやがったな! これは生理現象! 生理現象だから!

 

「とにかく!! そんな意味不明な格好するなら料理の一つでも覚えろってんだよ!」

「ほーん。料理のできるオンナノコのほうがいいんだね!?」

「女の子じゃないだろ! アンタは男なの!」

「えー」

「えー じゃないえーじゃ! 俺は飯作ってるんで大人しく洗濯ものでも干しておいてくださいね! いいですね!」

 

 俺は肩を怒らせながらずんずんと奥に突き進んでいった。お師匠さんがとことことついてくる。どこまでついてくるのかとそれとなくうかがっていると、るんるんと歌を歌いながら洗濯物がある部屋に歩いていった。

 よかった。これで一段落だ。

 昼飯は何を作ろう。パンはある。食材は、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、リーキもある。今朝方牛乳をもらってきたのがあるから早めに使ってしまおう。

 

◇ ◇ ◇

 

「飯できましたよー」

 

 シチューと、パン。シンプルかつおいしい料理の完成である。

 洗濯物を干しに行ってるであろうお師匠さんを呼びに部屋に入ってみる。洗濯物をいれた籠はなくなっていた。窓から外を見てみると、なるほどちゃんと干してある。明日には乾いているだろう。

 つんつんと背中を突かれたので振り返ると、そこには、俺のシャツ(ぶかぶか)を着込んだお師匠さんがいた。

 

「はぁ~キミの匂いがするよー」

 

 男用シャツを小柄な身で着ているのだから、当然のことながら裾が余る。手は指先しか出てないし、余った布で皺が出来ている。ボタンを中途半端に留めてないせいで、胸元が見えかかっている。というか半分出てる。乳首がギリギリ見えないところで布が引っかかってる。

 中身は男中身は男中身は男ナカミハオトコ……。

 

「固まっちゃった。弟子君弟子君。憧れのシチュを再現してやったのだぞ。どうだね?」

「………まさか」

「そのまさか! 君が本棚に隠してるブツからシチュエーションを拝借し、ってどこにいくのかな!?」

 

 こみ上げる欲望のせいでよからぬことを口走ってしまいそうだったので、自室に駆け込む。お師匠さんが滑り込むよりも先に足で蹴ってどけて、そのままベッドに転がり込んで布団をかぶる。

 ふう。落ち着く。いや、落ち着かないといえば落ち着かないんだが……。

 中身は男、よし、これだけ唱えればよかろう。

 俺は扉を開けた。すると、いつの間に着替えたのかワンピースタイプの服を着たお師匠さんがいた。

 

「せっかく作ってくれたシチューが冷めてしまうからいただこうよ。安心するといい、何もしないよ?」

「安心するといい、ですか。本当ですかねえ。というか男物の服を着るんじゃないんですか」

「せっかくオンナノコになったんだもの、オンナノコらしい服装を楽しんでみたいというのはおかしな発想じゃあるまいよ。君だってオンナノコになったら……」

 

 廊下にて。

 お師匠さんが俺のことをシリアスで瞳で見つめてくる。青く澄んだ瞳だ。

 お師匠さんは目を細めたり開いたりをして、首をかしげた。

 

「君がオンナノコになったらさぞ目つきが悪い猫背の子になりそうだなあ」

「へーへー悪うございました……どうせ目つき悪いですよっと」

「おや? 目つきの悪い子だって、需要はあるのだよ。そういう子がだね」

「はいはいご飯食べましょうねっと」

 

◇ ◇ ◇

 

 夜。俺は帳簿の整理を済まして、寝巻きに着替えていた。

 今日も色々なことがあった。お師匠さんが積極的に皿を洗い始めたのにはあせった。不器用なのですぐに一二枚は割ってしまうから、止めにはいらないとまずいことになるのだ。さすがに食事中あれこれと手を出してくることはなかった。

 さて、寝るか。俺はカンテラを持つと、欠伸をかみ締めながら階段を登っていった。

 扉を開く。ベッドメイキングはしてある。あとは寝るだけだ。

 愛用の机にカンテラを置いて、火を止める。カーテンから差し込む月明かりだけが照明だ。

 ……気のせいか、甘い香りがするような気がする。気のせいだろう。香水なんてつけた覚えはないしな。お師匠さんじゃあるまいし。

 

「ふぁ~~~あっと」

 

 そして俺は布団を捲り、

 

「待ってたよ♡」

 

 スタンバイしていたお師匠さん(薄ピンクネグリジェ着用)が敷布団に寝転がっているのを発見した。

 

「そおい!!」

 

 俺は枕を顔面に剛速球!!!!!

 超! エキサイティン!!

 

「自分の部屋で寝ろ!!」

 

 それからお師匠さんを部屋から蹴りだして眠りについたとさ。

展開は

  • イチャイチャしろ
  • 欲望に負けて18禁ルートに入れ
  • なんでもいいから完結させろ

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