Fate/Grand Order たっちゃんがグランドオーダーに挑むようです 作:這い寄る影
装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダーより抜粋。
一節 「白衣の天使と施しの英雄」
サーヴァント全員がサモライザーに封入され、
達哉、マシュ、オルガマリーにロマニもコフィンに入った。
アスモデウスも即時にレイシフト可能。
「では、これより第五特異点への攻略を開始する」
オルガマリーもロマニも最前線行きだ。
故にダヴィンチが所長を代行する。
そしてその隣には戦術及び戦略オブザーバーとしてアマネと彼女が率いる保安部が参加している。
そしてレイシフトが開始され。
「管制室、問題発生」
レイシフトしアスモデウスに乗るなり達哉は管制室に連絡を入れる。
『問題とはなにがだ?』
「早速、ロマニとの知識がズレた。ここは戦場ですらない、焼け野原だ」
ロマニの知識通りなら戦場のど真ん中の可能性が高かったが、
周囲一帯は何もなく、文字通りぺんぺん草さえ生えていない戦場跡地だった。
最もガラス化したクレーターに機動兵器の残骸が転がっていたが、
もう過去形の戦場と言って差し支えない様相を呈している。
だからレイシフトと同時にマシュがラウンドテーブルのスキルで防壁を張ったが無駄に終わってしまった。
それと同時に、
「フローレンスと合流できると思ったのだけれどね・・・」
フローレンスと面識のあるオルガマリーがそうぼやく。
ロマニの知識によればここは戦場になっており、フローレンスがある意味で暴れ散らしていた場所だったとの事だ。
オルガマリーは監獄塔の件もある。
故にフローレンスを信頼していた。
「とりあえず、敵性反応も姿もないわけですしペルソナ解除しますね」
マシュはペルソナを解除しつつ車椅子に座る。
『ならレジスタンスと合流すると良い。複合障壁の件もある。下手にデンバーに乗り込もうと思うなよ。ニャルラトホテプが手ぐすね引いて待ち構えている可能性もある』
アマネはフムンと一声出してから一瞬考えてそう言う。
戦場で生き残るコツはベストと事前情報に固執するのではなく、
現状の状況で如何にベターに持って行ける柔軟な発想故に、
ここはレジスタンスとの合流を急いだ方が良いだろうと結論付ける。
戦場跡の状況は管制室にも礼装を通して伝わっている故に、
『最悪レジスタンス側が壊滅していてもおかしくない状況だ。合流を急げ』
「根拠は?」
達哉の問いにアマネは。
『核兵器と恐らく高威力のheat兵器、戦場の足跡を見るにどっちかが人型巨大兵器を投入している可能性がある。私の憶測での確率はケルト側が2、エジソン側が8だ。超兵器の打ち合いと想定できる。ロマニの知識によるレジスタンス側の戦力では対抗できないと考えられる。だから合流を急げ』
やっぱり戦場での戦術、戦略はアマネには適わないなぁと四人は思った。
現代戦術ならば孔明とも討論出来るレベルなのであるアマネは。
生まれが生まれじゃなかったら今頃米軍の軍幕僚にもなっていたかもしれないほどの怪物である。
もっとも本人はハンニバルなどの戦術及び戦略家が積み重ねてきたものの応用をしているだけと謙遜するだろうが。
今これ程にありがたい物はない。
神話の世界や架空の物語ですら現代ものに例えてすぐに解を出せるのだから。
「ちなみに敵が人型兵器を使っている根拠は」
オルガマリーが一応の確認を取る。
足跡だけでは巨人という線も捨てきれないからだ。
『理由は単純、足指が無く角ばっている上にスライドした後まで在る。ゲームのロボット物みたいにな』
理由は単純。人間のように足指が無く挙句、スラスターでも吹かしてスライドしたかのような軌跡で推察して見せたのだ。
生物的巨人族ではこうはいかない。
だとするなら、ケルト側かエジソン側のどちらかが人型ロボットを投入していると推察できる。
事前情報でエジソン側の方が高いとしても、確率を零にするのは不可能だ。
故に先ほど言った推察となる。
『ファンタジィにSF、どうなってるんだ。この世界の過去・・・』
神話と言えばファンタジィ一辺倒で対処可能。
だがSFまで混じってくるとなれば考察にノイズが走り戦力比の考察が難しくなる。
さしものアマネも考察が無理になりつつあった。
だってギリシャ神話の神々がSFとか思いも寄らなかったもの。
だからこそ人型巨大兵器が投入されているとも考察できる怪我の功名だったのだが。
「大分離れているがデミングへと向かおう。確かそこがレジスタンスの拠点だったよな? ロマニ」
「ああそうだ。もっとも今はどうなっているか分からないけれど・・・」
「とりあえずロマニは俺の後ろに乗ってくれ」
ならば何もない現状。ここでもたついていてもしゃーないので。
レジスタンスの本拠地があると思われるデミングへと向かう事を決意するのは当然の事だ。
達哉はロマニと二ケツ。オルガマリーのアスモデウスに車椅子をドッキングさせサイドカー化させるマシュ。
そして轟音と共にタイヤのスキール音を発生させながら全員が出発した。
目指すはデミング、レジスタンスの本拠地だ。
「できうる限り飛ばすぞ。ロマニ、しっかり捕まってくれ」
「へ?」
因みにロマニ、アスモデウスの試験運用訓練に参加していない。
加えて適性がキャスターしかないのだから当然、アスモデウスの最大加速と速度を味わえば。
「ヴァィッィッィィイイイイイイイイイ!?」
奇声を上げ風圧で顔面が変な事になるのは当然の事だった。
なんせレイシフトポイントからデミングまで2時間程度のレベルでかっ飛ばしているのである。
そりゃ初乗りしたらこうもなる。
因みにアスモデウスの主要動力炉は魔術炉だ。
加えてカルデアがサーヴァントに魔力を供給するように魔力が供給されている複合型の超高出力エンジンである。
燃料切れという心配はない。
そして続いていくバイクでの旅。
休憩は挟まない、時間が物を言うからだ。
その道中、サモライザーの中で待機していたクー・フーリンから通信が入る。
『達哉・・・今更で悪いんだが・・・』
「どうした? クー・フーリン?」
『いや師匠の事すっかり忘れてたわ。アレ、ここに居るんだろ?』
「いや普通に協力してくれるって話じゃないか・・・」
『そうでもない。アレ外は美女だが、中身はモンスターだ。達哉とか書文とか宗矩見ると真っ先に襲い掛かってくるぞ。マシュと所長も危ねぇ・・・』
「狂犬じゃないか!?」
『狂犬より質悪りぃよ。ぶっちゃけ・・・』
そう、スカサハは誰もがその外見に惑わされがちだが狂犬より質が悪い。
弱者には興味を示さない分、
強者には執着するのだ。己の最高の死を与えてくれる存在として。
類似存在にアマネが居るが、アマネ達は無用な喧嘩を売ったりしない。
ちゃんと自分たちで売り込んで組織に所属しその命令下でそれを求める忠犬である。
その分、スカサハは強者とあれば見境なし。
今のカルデアマスターズも十分射程圏内だ。
特にマシュは極まっている。狙われる条件があり過ぎるのだ。
主要時間軸では立香が非戦闘員、マシュは力が半覚醒状態で保護対象だったが、
今回はそうではない。マシュは己の力を覚醒させ書文からお墨付きをもらった。オルガマリーはペルソナのリバース・イドとして人類悪の力を振るえるし技量もアマネから卒業をもらっている。
達哉は長年戦い続けているし、リバース・イドも使えコトワリ持ちな上に魔剣に開眼した。
狙われない道理と言う物が無いのだ。
『なら袋叩きにしろ。真っ向から向き合うな』
ある意味同類にして別種のアマネがそう言う。
死にたがり、しかも最高の死なんてものを無差別に求める連中は狂っている。
だから相手の矜持なんか無視して袋叩きにしてゴミのように切り捨てるのが良いと。
態々理解してやる必要なんかないと。
『あー、もしもの時は俺がどうにかする』
アレでも師匠だしなとサモライザーの中でため息吐きつつクー・フーリンは言った。
マスターズの損耗が激しいのだ。
達哉はコトワリ持ち、オルガマリーは人類悪持ち、マシュは下半身不随。
しかもリバース・イドは切り札であるが最悪の状況も呼び出しかねない正真正銘のジョーカーだ。
切り札にもなればブタにもなる札。
本当にノイズが増えまくるなと全員が頭を抱えた。
「達哉クゥゥウウウウウウンンン! それよっぉりっぃぃいいい!! そくどぉおとしてぇぇええええ!!!」
そんな状況考察中ではあるが、ロマニはロマニで余裕がなくなっていた。
もう必死で達哉にしがみ付くので一杯一杯である。
グランドキャスターの姿か? これが?
「所長、まだ一時間程度だがロマニが限界だ。一休憩入れよう、でないと落ちるぞコレ」
「もう、ロマニったらしょうがないわね!」
という訳で休憩と相成った。
「本当に何もないわね」
「アメリカ大陸は広大ですからね」
ロマニが絶賛岩陰でリバースしている最中に、オルガマリーは適度な岩に腰かけて、マシュはサイドカーに乗ったまま。
達哉は突っ立って缶コーヒーを飲んでいた。
日が照っているが、水分補給という気分でもないし礼装に表示されるバイタルにも水分不足とは表示されていない。
だから缶コーヒーだった。
「人理焼却とか特異点じゃなければピクニックとかで来たかったわねぇ」
オルガマリーもアスモデウスに慣れたのかバイクの良さに気づきこんな状況下でなければピクニックで来たかったとぼやく。
「私もタンブルウィードが生で転がってる所を珈琲飲みながら見たいですね、皆でバイクで旅をしながら」
「それはいい事だな、俺もそうしたいな・・・。ところでマシュ、タンブルウィードってなんだ?」
「マカロニウェスタンの背景とかで転がっている草の塊の事ですね。ちなみに米名でそう呼んでいるだけであって、先輩の国では回転草とかウェスタンの背後で転がっている草とか言えば分かりやすいでしょうか?」
「ああ、アレね」
「ちなみにアメリカ由来の物ではなく列記とした外来種です」
「そうなのか・・・」
「はい、その外来種がアメリカの気候と風が合わさってああなるとか」
マシュの説明に達哉は感心気味だ。
本当にいろんなことを知っていると感心せざるを得ない。
「それよりロマニはまだ吐いてるの?」
オルガマリーが呆れ気味に言う。
もう缶コーヒーを三人共、飲み終えていた。
一応の為、空き缶はミネラルウォーターで中を洗い専用のごみ袋に包み、
アスモデウスの収納スペースに入れる。
そうして、ロマニはまだ吐いているのかと、オルガマリーが達哉に聞いた。
「いや丁度戻って来たみたいだ」
フラフラのロマニが岩陰から出てきた。
かなりげっそりしているご様子である。
「じゃ、行きましょう」
「しょ所長。ちょっと休ませて本当にお願いします」
「ああ、もうしょうがないわね!!」
是非も無しとオルガマリーはまた岩の上に腰かけた。
珈琲には利尿作用があるので、三人は飲まず、ロマニは経口補水液を飲んでいたが。
「薄いけど懐かしい味だなぁ」
経口補水液を飲みながらロマニはシミジミ言葉を口にする。
「なにが」
「いやね、カルデアに来る前は手術後、点滴を直接飲んだものさ。紛争地域回ってたから飲むものが少なくてね」
紛争地域では飲むものも限られる日本のように蛇口捻れば飲み水なんてものはない。
さらに紛争している地域でもあるのだ。ミネラルウォーターの供給も碌にない。
故に大量の緊急医療後は点滴を経口補水液代わりにして水分を補給したものだった。
「じゃ懐かしい話もお終いね。今度は吐かないでよ」
「ははは、微力を尽くすよ」
それでもまたあの風圧に晒されるのかとがっくりとロマニは肩を下ろした。
其処からさらに30分前後走行する。
「アマネさんの感は当たったようだ」
「どうする? いったんやり過ごす?」
「その方が良いだろう。ロボットに狗兵か? アレは・・・ 奴め凝りもせず同じ手を・・・」
再度一旦停車。
双眼鏡を取り出しそれらを見る。
双眼鏡で覗き込んだ先には5m前後のロボット。それに一つ目の足だけが存在する不気味なロボットに走行車両。
ご丁寧にハッチから上半身を露出させ機銃席に座っているのは第三で遭遇した狗兵だった。
故に機能は一緒と考えても良い。人型ロボットに異形ロボット、走行車両に狗兵。
考えてみるだけでも軽く悪夢だ。
更に人型ロボットと異形ロボットはその自重を支えかつ戦闘を可能にするために装甲材、フレーム材が現代の材質とは全く違う物を採用しているため、
装甲を現存兵器や英雄の武具で抜けるのかも怪しいレベルではある。
だからここはやり過ごし、レジスタンスと合流してから情報を得てから対抗するのがセオリーであるとして、
皆が一斉に双眼鏡を仕舞う。
何故なら日光による反射で嗅ぎつかれる恐れがあるからだ。
位置さえばれてしまえば最後、装甲を貫通出来ないかもしれない人型ロボットと異形ロボット、再生能力さえ兼ね備えている狗兵を相手どらなくてはなくなるのだ。
アレに対抗できるサーヴァントも実に少ないのだからやり過ごすのは当たり前の話だったが、
未来兵器でも神秘が無いのならサーヴァントに通用しないと考えるのは浅はかな考えだ。
それを証明するのはなんせ、オリンポス十二神自体だ。
彼らは未来兵器の極地のような存在である。故に行き過ぎた科学は逆に神秘を身に纏うという証明に他ならない。
解析できない技術は神秘と変わらぬが故に。
兎に角、火力持ちが必須の上に相手の数が数だ。
一桁程度ならどうにでもできる、だが相手は二桁なのだ。
不利極まる。ここはやり過ごすのが吉と考えるのが当たり前だったのだが。
「ッ!? 閃光よ穿て!!」
「ロマニ!?」
突然ロマニが空中に向けて魔術を掌からぶっ放した。
状況的に言えば。狙撃姿勢に入りながら打ち上げ花火をするかのような暴挙である。
つまり位置がバレるという事だが。
「所長、愚痴は後で聞くよ。連中ドローンを飛ばしてこっちに気づいている!!」
「なっ、なんですってー!!」
そうロマニが空中に魔術をぶっ放したのは理由がある。
単純だ。自分たちの真上に索敵ドローンが浮いていたからである。
つまるところ位置バレしていたと言う事に他ならない。
レジスタンスの拠点に向かっていくと見せかけてこっちを狙っているとロマニが気づかなければ危うかった。
現に、策がバレたと悟った機械化部隊が進路を変える。
達哉は即座にサモライザーを引き抜く。現状の最高火力持ちはクーフーリンであるが故にだ。
この場にシグルド夫妻が居ればよかったが後の祭りだった。
間違えば即座に終わりか、あるいは後にジワジワと効いてくるニャルラトホテプの策略は健在なのだ。
それを歯を食いしばって達哉は受け入れ何とかしようと足掻く。
「先輩、今なら私もロボット程度ならどうにかできます」
それを感じ取ったマシュがフォローする。
マシュのペルソナ、ラウンドテーブルは防御特化だが後期型のウリエルは火力特化だ。
人型ロボットなんぞ消し炭に出来る。
だがマシュへの負担もある。
「一人で背負わないでください、私も先輩に期待してますので」
されど一人で気負うな仲間じゃないかとマシュは言い切ってウリエルを展開する。
それに救われた気になりつつつも自分も最善を尽くすために達哉は動く。
「来るわよ!!」
オルガマリーがそう叫ぶ。遠距離戦では向うに分がある。
ここはアスモデウスの最大速度と加速で一気に肉薄し近接戦闘に持ち込んだ方が得だ。
だからそのまま突っ込んだ。
相手から銃撃が飛んでくる。
「荒く行くぞ、ロマニは舌噛まないように気を付けろ!!」
「え? ちょ? ま? ウヴァァァアアアアア!?」
アスモデウスの旋回は加重で行う、ハンドルはその他の操作だ。
達哉は左右にアスモデウスを旋回させながら銃撃を回避する。
一方のオルガマリーはエアバンパーを展開、其処に搭載されている多目的懸架装置から強化RPGー7を取り出し、
片手で構えつつももう片手でハンドルを握っている。
先ほども言った通り旋回は加重移動で行わる。
つまり片手で何か持つか開いてても問題なく曲がれるのだ。
もっとも其処らへんがピーキーな要因になっているのだが。
だがさらには、凄まじい音を立ててオルガマリーのアスモデウスが旋回する。
緊急停止用のパイルバンカーをターンピックとして利用する方法だ。
その方が軸を作れる分急旋回に適している。
敵との相対速度も相まって、間合いは即座に縮まる。
「今!!」
「星の閃光よ!! 飛翔せよ!!」
オルガマリーはRPGー7を、ロマニは破壊に特化した閃光を射出するが、
「「「「なぁ!?」」」」
人型ロボットが横に吹っ飛んだ。
スライドしたのではなく文字通り飛ぶ。
クィックブーストとでも呼べばいいのか。
それで横に瞬間的に飛び、攻撃を回避する。
余りの出鱈目っぷりに指し物、この場にいる全員が唖然とし、
管制室にいるアマネや保安部員すら口を開けて呆けた。
だが既に場数を踏んでいる達哉とオルガマリーは驚愕という脳反応を放って置いて肉体の反応へと身を任せて攻撃を回避。
更にマシュが既にペルソナを展開飛び出していた。
管制室の保安部員も思考を復帰させ戦術を考えていく。
『君たち切替が早すぎないかい?』
『人型兵器なんて無駄の極みだ。今みたいに高性能ミサイルを回避か防御できる手段が無ければ只の的、何かしら人型の理由があるとは思っていた』
流石に前後左右に急加速できるとは思っても居なかったがなとアマネはぼやく。
だが現場はソレどころじゃない。
もう袋叩きにされる状況下で必死に敵の攻撃を回避しつつ反撃している。
「メタトロン、マハコウガダイン!!」
「ラクシュミ! ブフダイン!!」
達哉がメタトロンを、オルガマリーがラクシュミのブフダインを人型ロボットに叩き込みつつ。
破壊する、されどそれは威力を上げるために精神力を注ぎ込んでいる証拠だ。
長くはもたない、敵は固くまた早い。
良くて一人四機くらいの撃墜が精々、それもまた直撃させれればの話であるのだ。
「ウリエル! アトミックフレア!! ラウンドテーブル!! 時を超え輝く人理の壁!!」
最も効率よく敵を片付けているののはマシュだ。
ペルソナは初期型と後期型しか使えないがどちらもカタルシスエフェクト型故にステータスは共用。
切り替えて攻防瞬時に合わせることができる。
故にこの戦場内では最も重要なファクターだ。
敵が完全な連携を見せている以上、攻撃防御のかなめである。
されどたまったものではないと、アスモデウスのパイルを起動し急旋回。
一つ目のへんなロボの攻撃を寸前の所で回避した達哉がガンホルダーからサモライザーを抜き放ち。
「Call!! クー・フーリン!!」
現状最大火力を持つクー・フーリンを呼び出す。
だが銃口に霊子が満ちて・・・消えた。
「なに?!」
炸裂するHEAT弾をエアバンパー起動させて急制動察せ直撃寸前で緊急回避しながら。
RPGー7を抜き放ちお返しとばかりに炸裂させるものの、敵の装甲を焦がすだけに終わる。
「また故障か?!」
第四に続き、またの故障を達哉は疑うが。
『いいやそれはない!! 耐久実験だってしたんだぜ!?』
ダヴィンチが狼狽気味に通信越しに叫ぶ。
第四が終わってから達哉達が意識不明になってから一応耐久設定値を上げる改造を施してある。
必死になって避けてる現状壊れるなんてことはない。
だが現実としてクーフーリンは召喚されなかった。
『皆ァ!! 増援だァ!!』
「嘘だろ・・・ッ」
「なんでまた!?」
「もう捌ききれませんよ!? こっちは!?」
ムニエルの絶叫に、
三者三様の悲鳴だ。
ただでさえ混戦状態。故障していないかしているのか試しにサーヴァントも呼び出せない状況である。
其処に増援なんて只の悪夢でしかない。
今度は装甲車両の代わりにバイク随伴兵が追加されていた。
達哉は音声認証の為に何度も叫びつつサモライザーの引き金を引くがクー・フーリンは一向に出てこない。
これは故障かと思ったその時。
『カルデァ!! 今ここ何処!?』
礼装にクー・フーリンの絶叫が入ってきたのだ。
『ええっと、ワシントンだ!!』
ムニエルが即座に即応。
クー・フーリンの出場所を探ると何とワシントンと言う結果が出たのである。
これには管制室全員が二度見。
普段鉄仮面のアマネもだ。
無論戦場なんて生きてこの方、経験したことのない連中なんて三度見したレベルである。
何が起こったのかと保安部員以外はパニック状態だった。
『皆落ち着け、ハト、珈琲を持ってこい無論ブラックでだ』
『アマネ保安部長アナタが落ち着いてください』
部下のハトに珈琲を持ってこさせるように言いつつ皆に落ち着けと言うアマネ。
セレシェイラはその様子にアマネが錯乱したかのように思えたが。
『大丈夫だよセレシェイラ、指揮官が珈琲を頼むってことは慌てねぇよ』
長年、アマネの部下をやっていた筋骨隆々の大男のハトはそう言う。
まだ完全に彼女はパニックっていないのだと。
『現状、噂結界の下にあるんだ。自分自身との霊基融合も視野には居れていた。想定の範疇だ』
「それを先に言えよぉっ!!」
オルガマリーが叫んだ。
『と言っても万分の一の確率だったぞ。現に第一特異点でジャンヌ・ダルクとジャンヌ・オルタは融合していなかった』
「そうだった!!」
今回こうなったのは理由は一つ、即ち噂結界による認知の均一化現象だった。
言っては悪いがクー・フーリン・オルタは聖杯で作られた私の考えた最強のクー・フーリンだ。
自己確立しているとは言えない。
対してジャンヌ・オルタはジャンヌ・ダルクとは最早別物領域で自己を確立させていた。
ジャンヌ・オルタが先手を打ったのもあるがジャンヌ・ダルクはそれゆえに機能不全程度で済んだが。
今回は自己確立をしていないクー・フーリン・オルタと自己確立をしているクー・フーリンとでは違い、
クー・フーリンは統合される形となってしまったのである。
故に中身はクー・フーリン、外はクー・フーリン・オルタとして統合され、
現状の珍妙なこの状況になってしまった訳なのだ。
さしものアマネも想定はしていたが、まさかマジでこの緊急事態に起きるとは考えていなかった為、
不安を煽るかもしれないと敢えて伝えなかったのである。
最悪の状況をすべて考慮すると何もできなくなるという道理がある故に。
それでは勝つこともできないのだから当たり前の話であった。
あと第一特異点と言う状況もあったから伝えなくて良いかと思っていた節もある。
つまるところ誰もが最善手を尽くそうとした結果、クー・フーリンは霊基統合されてしまったわけだ。
『ムニエル、クー・フーリンの霊基は?』
『現在系で観測中です、レイラインもこっち持ちです』
『クー・フーリン、いま君の現状は?』
『霊基の損傷がひでぇ・・・動けんぞ・・・』
『なら気合と根性で持ちこたえてくれ』
『無茶言いやがる』
『そう言うのは英霊の特権だろう? 所長』
「なぁに!?」
『こちらの都合の良い状況まではクー・フーリンをクー・フーリン・オルタとして演じさせる、上手く行けばケルトの背後を取れるかもしれないからな、最低でもメイヴの考えた最強のクーフーリンと言う霊基が手に入る』
最悪な状況ならそれを逆手に取るまでとアマネは言う。
『最も前提条件として所長たちがこの現状から脱出出来ればの話だが、乗るか反るかの大博打だ。どうするね?』
「うんなもん乗るに決まっているでしょう!! タツヤ!! マシュ!! ロマニ!! 遅滞戦闘しつつ敵を引き釣り回すわよ」
「なんで!?」
アマネの提案にオルガマリーは乗ると言った。
更に遅滞戦闘での殲滅戦も含めての事だった。
正直言って正気の沙汰ではない。
ロマニの絶叫も理解できると言う物であるがしかし、
「機動力は敵の方が上、それに・・・」
「オルガマリー・アニムスフィアを確認。確保する」
「敵がなぜか私の方に殺到してきているからよぉ!!」
そう敵は何故かオルガマリーの方に殺到していた。
迫る巨腕、殺到する狗兵、後なんか変なの。
達哉やマシュにロマニのフォローがあれど捌ききれなくなりつつある。
「クッソ!! アポロ、マハラギダイン!! 紅蓮真剣!!」
達哉はノヴァサイザーによる停止時間0.1秒を挟みつつ敵の攻撃を回避しながら。
マハラギダインを兼定に纏わせ合体剣で人型ロボットの脚部を溶断する。
これが二足歩行型の弱点の一つだ。
片方の足を失うと途端に戦闘機動が出来なくなり無力化される。
多脚型や無限機動型なら話は流石に別となるが、
今は二脚型しかいない。
それでも合間合間に狗兵が援護に入ってくるから侮れない。
狗兵は歩兵の部類ではあるが再生能力を持ち最新鋭の防具に身を包み、銃火器やムラマサコピーで武装している。
並大抵の攻撃が効かないのは第三特異点で実証済みなのだ。
もっとも此処は平地であるし地上であるが故に以前とは違い威力を抑える必要性がない。
遠慮無く放てる。
「シヴァ! ニュークリアミサイル!」
「シュレディンガー! メギドラオン!」」
「ウリエル、アトミックフレア!」
故に危機ではあるが下がりつつ敵性勢力を引き釣り回し確実に削り取って行った。
あともう少し、あともう少しという所で、
『敵第三波接近』
「このままだだとこっちが持たないぞ!!」
「逃げきれれば楽なんだけどね!!」
如何にアスモデウスの機動力と言えど人型ロボットたちは予想以上に速い。
前後左右に瞬間的に移動する機能。大推力でそれ以上の機動を行う機能。
それらを使われればアスモデウスでも追いつかれる。
加えて一つ目のロボットも予想以上の機動力だ。回転しながら自身をぶつけて来るとは達哉達も思っていなかった。
故に捕捉された時点で逃げ切れないし、こうやって消耗戦と遅滞戦術を取らざるを得ない訳だ。
さらに言えばこの状況下、高機動戦闘になるのでアルトリア・リリィを出しても意味がない。
書文はクーフーリンの事に加え、相手が機械とあっては魔技に昇華した八極拳も無意味だ。
エミヤもこの乱戦下では十全に宝具を投影したところで意味がない。
ならば固有結界を前話で言ったとおりに運用するかとオルガマリーが思考したその刹那。
「
上空に火球が形成される。
アレはやばいと思った四人は即座に集合、
「マシュ!!」
「スキル展開!! それは全ての疵、すべての嘆きを包み癒す我らの郷里!! ロードカルデアス!!」
達哉の叫びに呼応しマシュが光の翼を羽ばたかせ、達哉達の元に戻り、
ペルソナをウリエルからラウンドテーブルに変更。
即座に防御スキルを起動する。
それを確認したかのように火球が着弾。大爆発を起こす。
以前のマシュなら耐えられないかもしれないが、今の彼女は完全に力を自分の物として制御している。
そう、誰でもなく自分自身のペルソナとして。
故に守りたいものが在るのならその出力は無限に上がる。
「さすがだ人理の盾、聞いていた情報と差異はない。実力者として認める」
「カルナ!?」
「ふむ、そちらもオレの顔を知っているようだ話は早い」
カルナの面もロマニの証言で割れている。
故に、天空に佇むカルナに対し全員が身構えた。
相手はマハーバーラタの大英雄、施しの英雄と呼ばれるカルナである。
太陽神から授けられた鎧はあらゆる攻撃を十分の一の威力に低下させてしまう。
(どうする? 所長・・・リバース・イドを持ち出すか?)
(それ以外に道は無いわね、相手は飛翔自由、概念防護持ちですもの)
(ならーーーーー)
(ええ行きましょう)
「第四波も接近している・・・どうする?」
礼装通信でそう相談し。リバース・イドの使用を決める。
カルナは第四波が接近してくると告げ。
二人はリバース・イドを切る。
達哉 10:00
オルガマリー 05:00
胸から漆黒の杭が飛び出し、文様が体中を覆う。
「来い、来いよ」
「来なさい、来て」
神格が這いずり出て来る
「俺は」
「私は」
その刹那に敵第四波が到着し、
リバース・イドを起動する直前で、
「何やっているんですか!! ベリアル!! 無価値の炎!」
今度は漆黒の炎が迸り敵陣を薙ぎ払う。
漆黒の騎士の形を取ったベリアルに抱えられ現れたのは軍服姿の女性だった。
「もう敵援軍は在りません、あとカルデアの皆様、カルナは敵ではありません」
その名は「フローレンス・ナイチンゲール」
看護統計学の始祖ならびに近代看護教育の母ともなった偉大な看護師にして、
あの監獄塔でオルガマリーを導いた偉大な女性だ。
「そういってもフローレンス、アナタもエジソン側じゃ」
「私は最初からレジスタンス側です!! カルナ!! アナタはもう少しこう加減とか知らないのですか!?」
「いやしかしだな、あそこまで密着状態だとカルデアを信じる他なくてだな・・・」
「そ・れ・に!! 味方だとなぜ言わないのです」
「いや援護したから通じている物と・・・・」
「アレのどこが援護ですかぁ!!」
ああっとカルナ、額に青筋を浮かべたフローレンスのベリアルに殴り飛ばされる。
無論、貫通とかのスキルもないブレイブザッパーではカルナに傷一つ負わせることはできない。
それを考慮した上での折檻だった。
それもそうである、頭上で核ミサイルクラスの威力をぶっ放されれば誰もが援護だとか思えるはずもない。
第一味方と明言しておけとあれほどと。
叩き落とされ地面に正座で座るカルナにフローレンスは説教をぶちかましていた。
その様子を見た達哉とオルガマリーは呼び出しかけていたリバース・イドを引っ込める。
「はぁはぁ・・・すいません私としたことが・・・、私はフローレンス・ナイチンゲール、今はレジスタンスの医療担当をしています。そしてオルガマリー久々ですね」
「ええ、フローレンスも元気そうでよかったわ」
「さしもの私もキツイですけどね・・・」
そう言うやり取りをしつつフローレンスはため息を吐く。
今作における彼女はルーラーだ。
体こそ全盛期だが精神性は晩年期なのである。
要するに外美女、内面御婆ちゃんなのである。
疲れるのも当然だった。特にカルナという言葉足らずの翻訳係をしているなら余計にだ。
「あとこっちがタツヤ、こっちがマシュ、そんでこっちがソロモンだけれど、ウチではロマニって呼んでいるからロマニ呼びでお願い。元凶と区別するためにもね」
「分かりました。オルガマリー、それと第五特異点が解決する間までですが、よろしくお願いします。オルガマリー、達哉、マシュ、ロマニ」
「こちらこそよろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします!!」
「お世話になります」
そう自己紹介を終えてフローレンス以外の皆が疑問に思った。
カルナ、何時まで粛々と正座していれば良いのと。
「あのねフローレンス・・・カルナを何時まで正座させてればいいの?」
「ああ、そうですね、もう立っても良いですよ」
「足がガクガクなんだが・・・」
「飛翔できるでしょう、なら問題ないですよね?」
「・・・わかった」
「こちらの事情はレジスタンス本拠地に向かいながら説明します。それでいいですか?」
「それでいいわよ」
そんなこんなで現在状況はレジスタンス本拠地に着くまでの道すがらに状況説明をするというフローレンスの言葉にオルガマリーは同意。
敵の第五波が来る前に場を離脱したのであった。
カルナさんがなぜレジスタンス側にいるのかと言うと。
ここにはジナコさんも居ないからカルナ式圧縮言語を翻訳してくれる人も居なかった為、誤解されまくってエジソン陣営から追い出された形ですね。
経緯としてはカルナさんなり圧縮言語でエジソンを止めようとする→エジソンに拒否られた上にエジソンの命令で神取が貫通新搭載したゴッド神取でカルナさんをズタボロにして叩きだす→ズタボロのまま放浪していたところを救命活動していたフローレンスに助けられた形です。
あとACVDの兵器を大量に持ち込んでいるのでレジスタンス側にカルナさんやケルト側にアルジュナが居ても両陣営大苦戦しているのが現状です。
流石にフローレンスと言うチートペルソナ持ちとカルナさんという規格外火力持ちでも。
無限沸きケルト軍団を圧倒した上で無人機や狗兵の暴力には押しきれました。
と言うかパイロットがファンタズマビーングやらUNACのAC部隊を殺し切れるのインド英霊だけなんよ。
なんせ乗っているパイロットは電子化しているかAIか脳味噌だけだからね。
装甲貫通できても再起動して襲い掛かってくるのでインドとかベリアル持ちのフローレンスしか対処できない訳で。
さらにACVシリーズのACでも所長なら兎にも角にもたっちゃん達でも最上級ペルソナ燃費無視してようやく一体レベルだから悉く相性悪いです。
へんなのも大量投入されているからマジでインド勢が頑張らないと終わります。
オッパイタイツ師匠? 好き勝手暴れてるよ、今はタニキが再起不能状態という事もあってレジスタンスに喧嘩売ってる。
後場所事の移動距離算出ですが適当ですのでそこらへんは勘弁を。
だってGoogleで検索しても出てこないだもの。
後活動報告でも書きましたがメタトロンネタ被った・・・どーしよ・・・
第六で■■■■■にメタトロン融合させて登場させる予定だったんです。
考えてもしゃーないので予定通り突っ走ります。
いやぁ裁判シーン、本作では。
優しいたっちゃんやマシュなら兎にも角にもオルガマリーが古美門化して若モリとダンテと事前打ち合わせして裁判長ボコボコにするね
オルガマリーの言葉を若モリが代弁しズタズタにされ。
大原部長の如く降臨した四文字にそう言う事、命じてねぇーから!!と言われ。あと置換されているだけだからなぁを付きつけられる裁判長に対し追撃でコトミーも主がやっぱ言ってねぇじゃねぇかと怒り100%でニャル先生によって鍛えられた舌で乗じてボコボコにすると思います。
だって主どころかメカ良純の在り方すら放棄した物。
検事、弁護士、被告人に吊るしあげれられても文句は言えません。
アイリーンちゃん? 最初はなんで歩き続けられるの?とカルデアマスターズの事を内心気味悪がってますが、触れ合う内になぜそうあれるのかを理解して脳味噌焼かれて厄介限界オタク化します。
まぁ奏章まで書けたらの話ですが。
だけど奏章まで書けたら純潔厨騎士様覚悟しとけよ。
ウチのマシュは覚醒二回残していてさらには精神的にはまだまだ成長するからな!!(マシュの固有スキル上精神状態次第で無限に出力アップする、あと貫通持ちになる予定)
なお麻雀やったらたっちゃんがマサオくんのように三家和くらって飛ぶ(幸運E並感)
と言う訳で次回も遅れます。本当に申し訳ない。