Fate/Grand Order たっちゃんがグランドオーダーに挑むようです   作:這い寄る影

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人間てのは、欲望と意志のあいだで極端に針を振う事しかできない、出来損ないのメーターなんだよ。

伊藤計劃「ハーモニー」より抜粋。


十二節 「過去の傷と慙愧と今と見知った他人」

ニャルラトホテプに叩き込まれた幻想だ。

だが現実というしかない仮想空間では。

ジャンヌ・オルタも夢とは知っていながらも現実と錯覚してしまうくらいには。

ジャンヌ・オルタは此処で留学生という役割を与えられて過ごしていた。

 

「ジャンヌ~。またねー!」

「あーはいはい、またねー」

 

何故かできてしまった友人たちと別れを告げて。

夕日に染まる母校で憂鬱げにジャンヌ・オルタはため息を吐いた。

奴は言った本物の憎悪を教えると。

だがこれが何につながるというのか。

ジャンヌ・オルタは疑問に思いつつ。一頻り思考に耽って。

教室を後にする。

目指すのは自転車置き場だった。

家は自転車通学が許されるギリギリの距離だから。

ジャンヌ・オルタは、ここ七姉妹学園には自転車で通っている。

本当ならバイクで通いたいところであるけれど。

距離故に学校側がそれを許しはしなかった。

自転車置き場には部活動で汗を流して行事を行い残っている連中の自転車やらスクーターであふれかえっている。

雑多に並べられた自転車やスクーターの中に彼は居た。

 

「・・・またやってんのね」

 

ジャンヌ・オルタの視線の先には片膝をつきながら。自身のバイクを弄繰り回す少年の姿があった。

メティカットが特徴的なイケメンである。

学校内部でも有名な存在だった。

同時に不穏な噂が彼を一人にしていたし。

彼自身も口数は少なく否定もしないため成すがままという奴である。

 

「ちょっと。」

 

気まぐれだったのかもしれない。

彼と会話したことはないけれど。

こうも1週間に三回ほどバイクを弄っていれば気になるというのが人の性だからだ。

 

「また弄ってんのアンタ?」

「・・・」

 

ちらりと達哉はジャンヌを一瞥する。

何処か傍観と拒絶が入った目の色だった。

一瞥後は無言で即座にバイクいじりに戻っている。

それにジャンヌ・オルタは生まれて持った反骨心故かムッと来てしまった。

無視されるのが溜まらないのと。その瞳が気に入らなかったというのもある。

 

「なんか返してくれてもいいじゃない」

「・・・アンタには関係が無い」

 

言葉をかけたのだから返せよとぼやけば。

達哉はそう返してきた。

まぁたしかにジャンヌ・オルタにバイクの知識なんて欠片も無いし興味もなかった。

出来る事なんて無いけれど。

こうやってバイクを弄っているということは。

また同級生が達哉の鼻を明かすためにやったことだろう。

現に学校というコミュニティで孤立気味の達哉をイジメのターゲットにするのは珍しい事でもない。

ただし中学の時にキレて人を焼き殺しかけたという噂もある彼に対してするのは糞度胸と言わざるを得ない面もある。

 

閑話休題。

 

兎にも角にも無視されたのことにイラと来て。

ジャンヌ・オルタは半ばムキになりつつ会話を続行する。

 

「なら教えてよ」

「え?」

「分かる様に教えてって言ってんの」

 

分からないから邪魔だと言われるのが嫌だった。

であるならばわかる様に教えてくれとジャンヌは言う。

 

「・・・わかった。」

 

にらみ合う感じで沈黙が一定続き。

折れたのは達哉だった。

渋々という感じではあるがジャンヌ・オルタの言葉に折れて。

バイクの説明をする。

結局のところ修理はパーツが無いと判断して二人がかりでバイクを専門店まで引っ張っていくことになった。

それがジャンヌ・オルタと周防達哉の交流が始まる切っ掛けだったのである。

そして月日が流れ。

 

「ああ。疲れたぁ・・・」

「ご苦労さん」

 

机の上にしだれかかる様にジャンヌ・オルタは身を預ける。

出会いから数か月が流れた。春先から夏休みが丁度終わった時期である。

達哉との交流を通してバイクに興味を持った。ジャンヌ・オルタは、中型バイクの免許を夏休み中に習得することに決めたのだ。

達哉に色々教えてもらいつつ休みを潰さぬように予定を組んで、教習所通いをしたもんだから。

夏休み終了の今日に、なんとか取得したのである。

 

此処まで中型二輪免許を取得するのが大変だとは思わなかったのだ。

他者とのマンツーマンレッスンと聞こえはいいが。実際には見知らぬ他者にあれこれ指摘され。

その指摘事態が他者の基準を元に下されているからストレスが溜まる物である、という物である。

そして判断基準値事態やら教導内容が教官によって変換するのだから余計にやっていられない。

それでゲロ吐きそうになりながらなんとか実技試験は合格、

後は免許センターでの試験のみとなる。

これまでなんだかんだ言って、一発で検定などを突破してきたジャンヌ・オルタであればまぁ行けるだろうと達哉は判断して。

ピースダイナーで奢ることにした。

流石に寿司屋は手が出ないしラーメン屋に行くのはなんか色々アレであると判断しての事である。

 

「好きなモノ頼んでいいぞ」

「いいの?」

「流石に俺の財布事情を考慮してくれると助かる」

 

それがジャンヌ・オルタの至高の日常の日々だった。

達哉とダベりながら将来に怯えつつも先に行こうとした黄金の過去。

 

 

だが・・・青春は終わってこそという物だ。

彼に関わった以上。影に関わった以上。彼女も立派な役者として舞台上に上がる。

仲間を得て。己が宿業を乗り越えて。そして―――――――。

 

「―――――――」

 

ジャンヌ・オルタの両手は血で濡れている。誰の血で自分の手が濡れているのか。

そう現実逃避じみた考えをしながら。ジャンヌ・オルタは舞耶の傷を押さえて圧迫止血を試みるものの

血は止まらず。あふれ出してジャンヌ・オルタの衣類と両手を真っ赤に染め上げていく。

 

「チクショウ!! ギンコォ!! 早く魔法で何とかしろぉ!!」

 

栄吉が叫び。リサが慌てて駆け寄って回復スキルを施すが。

リサが慌てて舞耶に駆け寄りスキルで医療処置を施すが傷は全くふさがらない。

 

―死なないで! 死なないで!! 死なないで!!!―

 

贋作である己を彼らは肯定し一人の人間として認めてくれた。

そして人生初めての友人たちである。

その中から一つでも欠けるなんて今のジャンヌ・オルタには耐えられない。

魔法が効かないとリサが叫ぶ。

どうしてなのかとフィレモンに問えば彼は達哉たちに応えず。

 

「ニャルラトホテプよ・・・貴様、この為に聖槍伝説を・・・」

 

フィレモンはニャルラトホテプに振り返りつつそう言った。

予想外の出来事とばかりに。ニャルラトホテプは必至に大笑いを堪えつつ嘲笑に歪み切った微笑を浮かべて。

絶望に沈んで逝く彼らに事の真実。

或いは現実という断頭刃を振り下ろす。

 

「かつて、その槍で貫かれたイエスの遺体からは、止めどなく血が流れ続けたそうだ。お前たち人間が、2000年も語り継いできた伝説・・・ ”噂”だよ。致命傷ならさぞ効果覿面だろう?」

 

つまりもう。彼女は助からない。

マイヤ予言は儀式の通り遂行される、

マイヤという女性がこの場で死んだことで。破滅への願いは叶えられるのだ。

後は読者の方も知っての通りだ。

ジャンヌ・オルタという存在が紛れ込んだところでどうしようもないのである。

リセットボタンは渡され押し切られてしまった。

 

「私・・・アンタの事忘れない絶対に。向こうでまた会ったら一緒に・・・バイクで走りましょう?」

 

そして・・・その愚行も彼女はやってしまった。

話しは此処で終わるはずだった。

終わる筈だったのだ。

 

 

 

 

「なんで・・・・」

 

 

カチカチと鳴る目覚まし時計が世界はやり直されたのだと告げる。

だが、ジャンヌ・オルタは頭を抱えながらカチカチと歯を凍えて震えるように鳴らした。

嫌な予感がした。

だが学校へと行けば日常は変わらず。

されど達哉は本物の不良と化していた。もはやここまでくれば知っている他人であるという物。

もう擦れ違う事さえない。恋心を持って接した相手は居ないのだと失望して一人泣いて。

 

 

数日後に。

 

 

「―――――達哉?」

 

ジャンヌ・オルタは休日に私服姿の達哉が町裏で悪魔を切り殺していたのを見て。

その背中に既知感を覚えてしまう。

不安が募る。なにか良くないことが起きているのだと背中に冷や汗が伝っていく。

 

「ジャンヌか・・・」

「・・・うん。達哉、アンタは思い出したの?」

「・・・忘れるんだ。何もなかったんだ」

 

そういって彼はジャンヌ・オルタに背を向けて場を後にしようとする。

彼を捕まえようと走ろうとするが。アポロが炎を呼び出し彼女と達哉を分断。

ペルソナの炎は制御可能だ。周囲に燃え移らせることなく達哉は自分自身の離脱時間を稼いで場を後にして見せた。

そしてジャンヌ・オルタの物語も罪から罰へと移行する。

そこで彼女の意識は浮上した。

 

 

 

 

 

 

「戦況は・・・? 言うまでもないわね」

 

ランスロット、清姫が落とされたことは感覚で分かる。

彼等が加護を超えて死んだ場合は一度、ジャンヌ・オルタの聖杯に回収されるからだ。

彼等の憎悪が内面で渦巻いていることを知覚し戦況を理解する。

 

「ああ。だが良くはなっている。前線の屍兵とのリンクで。連中の魔力供給体制に異常があったと判明した。今奴らは防衛と遅滞戦術に移行しつつある。」

 

確かに大駒は倒された。

しかし数の暴力は以前機能中。

であるなら。

 

「あいつらを潰しておしまいってことね」

 

此方に敵をなぎ倒し弾き飛ばしシバキ倒しながら。引き殺し火力で圧殺して突き進んでくる。

 

「どっかの英雄譚にありそうな光景ね。思いを一つに束ねて勇者に賭ける。ああ反吐が出そう」

 

分かりやすいというのは実に良い。そこに良し悪しで言うなら最悪の部類だ。

難度も見て。戦列も並べたこともある。

故にその行いの栄光の陰にある物を彼女は嫌と言うほど理解しているのだ。

 

「出るのかい。お嬢ちゃん」

「そうするわよ。決着が着くには早いに越したことは無いし」

 

須藤が嘲り混じりに聞き。

ジャンヌ・オルタは凪の如く無常に返して。旗を取る。

 

「まず私が突っ込むわ、アンタたちは後ろから付いてきなさい」

「キヒヒ、了解」

「御意に」

 

二人が了承したのを確認し。

 

「じゃ行くわよ」

 

魔力が迸る。

その出力はただのサーヴァントでは発揮し得ないものだ。

 

 

 

 

 

 

 

「おかしい・・・」

「何がですか?」

 

ガラガラと音を立てながら。馬車は戦場を進む。

敵は依然として取り付こうとして来ているが。

達哉が違和感を覚えるほどに、数が激減していた。

と言っても。数は依然として多く。

マシュの精神的消耗が激しい。主要時間軸と比べて。達哉と言う頼りになる存在はいるが。

主要時間軸とは違い、直に武器を握っての応戦だ。

手に血が付くというのは答えるものである。

盾であれば面積にそうでもないが。

ハンドメイスは叩き潰しへし折る武器だ。

振えば肉が裂け骨が折れ血が飛ぶ。返り血を浴びて当然なのだ。

達哉とて初めて明確に人を切り殺した時は、刀が手から離れてくれないものだった。

如何に異形相手とはいえ精神的に来るものがあって当然なのである。

 

「敵の数が少なくなってきている。もうあと少しで本陣のはずだが・・・」

「出払っているとかですか? フランス軍の皆さんも頑張ってますし・・・向こうからすれば一気に押しつぶしたいところでは?」

「それを抜きにしてもカルデアの件もある。向こうも現状一杯のこっちの焦りに気付かないはずがない・・・中継の戦力を削る意味合いが無いんだ」

 

達哉の言う通り、ジャンヌ・オルタ側には中継のポイントの戦力を削る意味合いがない。

未だ本陣では派手に交戦中。

さらには前衛組も宗矩と長可以外は抑えられており。

時間さえかければジャンヌ・オルタ陣営の勝利は揺るがず。

後は達哉たちを潰せばいいだけである。

戦力を引かせる意味はない。

 

「マシュ!!、ちょっと盾持ってこっちに来て頂戴、何かが突っ込んでくる!?」

 

マリー・アントワネットが慌てて声を上げ。

達哉は瞬発的に判断を下す。

 

「狙いは俺達か!? マシュ、マリーさんの隣に行って宝具を展開急げ!!」

「了解しました!」

 

 

万が一が在ってはいけないという事も考え。

マシュに宝具を展開するように指示し。

達哉はメタトロンにペルソナを替える。

 

疑似展開/人理の壁(ロードカルデアス)!!」

 

防壁が前面を覆うように展開すると同時に

赤黒い閃光が一直線に走った。

 

「堕ちろ」

 

それはジャンヌ・オルタだった。

左手に旗を。全身から血を滴らせ。

右腕を振り絞り。

壁に向かって超音速を突破しながら、右腕を矢弓の如く振り絞り殴り抜く。

同時に爆音と防壁が粉砕。

幸いにも威力は殺し切ったが衝撃で馬車がバランスを崩す。

 

「総員離脱!!」

 

達哉が脱出指示を出すと同時に。ジャンヌ・オルタは次の攻撃を放とうとしていた。

逆手に持った旗槍に注ぎ込まれる無尽蔵の魔力が四人を一撃で葬らんと突き立てられたのである。

なんとか一瞬の差であると言う事と。収束率はすごい反面。

範囲はそこまででも無いということが助けとなって、四人は空中に吹っ飛ばされるだけに済んだ。

達哉は空中で一転二転しながらマシュを抱き留めつつ着地。

ジャンヌもマリー・アントワネットも身体能力を生かし空中で姿勢を取り戻しながら着地する。

余りの威力に岩盤が起立した地面の上に平然と断ちつつ。

そして旗槍を引き抜き。壊した右腕を即座に蘇生させ呟く。

 

「やっぱり仕留められないか」

 

背中の布地を破砕させ背中から魔力を噴射。

超音速で飛翔し自分を弾丸として撃ちだすという無茶をやってのけたのはジャンヌ・オルタその人である。

彼女は同期しているサーヴァントたちの傷を引き受けているゆえか。

体中から血を流していた。

最も即座に再生。

祝福も内部にため込んだ怨霊で食いつぶして無効化している。

 

「終わりです。ジャンヌ・オルタ」

「イキってんじゃないわよ。オリジナル」

 

出力上昇。ジャンヌ・オルタに勝てるようにジャンヌ自身の出力も向上している。

いまの現状に置いてジャンヌとジャンヌ・オルタはスペック面で見れば互角に等しい。

如何に出力を上げても噂の効力によってジャンヌの出力も上昇する。

ジャンヌ・オルタの方は無理に自己改造をしてあげているというのに。

ジャンヌの方は噂によって無理なく上昇されるのだから理不尽なものであるともいえよう。

だがそれはカタログスペックに限った話だ。

 

そして理不尽は唐突に起こった。

跳ね飛ばされ切り刻まれるジャンヌ・オルタに一瞬の間も置かず炸裂するマハラギダインが彼女を一瞬で殺傷するものの。

 

「相変わらず理不尽ね。そのスキル」

 

だがジャンヌ・オルタには効いていなかった。

即座に傷が逆再生でもするかのように再生治癒する。

アポロのマハラギダインにあぶられて生きている方が生物的にもおかしい。

そして彼女は感想を述べる。

理不尽であると。

それはそうだ。ノヴァサイザーによっての時止めからの、滅多切りと光属性上乗せのマハラギダインなぞ

どうよけろと言うのか。

冬木の時とは違い体力も精神力も充実しているのである。

本領を発揮し戦闘に限定すれば歴代のPシリーズ主人公の中で戦闘に特化しているスキルなのである。

最も相対する敵が大概人間やめているか異形相手で殺しきれないことが多いだけで。

実際は大概の概念防御持ちでなければ真正面からサーヴァントでさえ圧殺できるのだから。

ジャンヌ・オルタの言う理不尽その物であろう。

 

「お前のその再生能力もな・・・」

 

限界点があるとはいえ、理不尽なのはそっちの再生能力もだろと達哉はボヤキつつ。

油断なく正宗を下段に構えてアポロを背後に維持する。

不意打ちかねてのノヴァサイザーは、確認のための意味合いもあった。

先のノヴァサイザーで殺しきれればそれで良し。

殺しきれないなら。あとは死ぬまで殴るまでのごり押しに切り替えるだけの事である。

 

そして今ので確信した。

事前の情報からジャンヌ・オルタも不死性を持っていることは判明している。

相当な無理をしているのは事前的にわかっていたことだ。

アマデウスが彼女と交戦した時に見抜いていたのである。

無論それは伝えられて。オルガマリーが何パターンか不死身の絡繰りを想定し対処法を出している。

故に想定の範囲を超えていない。要するにジャンヌ・オルタはリソースに物言わせて再生能力を保持している。

だがそれが聖杯と怨霊関係である以上。光属性攻撃及びエンチャントバフが掛かった武器で殴り続けて行けば。

無理をしている以上、決壊するのは道理だ。それを確信し、光属性スキルとマルタとゲオルギウスの祝福が乗った武器で圧殺するだけの話だが。

問題が一つ起きていた。

 

「マシュは俺と来い。ジャンヌ、君は下がっていろ」

 

達哉は作戦を変更する。

対峙した瞬間理解した。

ジャンヌ・ダルクではジャンヌ・オルタに勝てないと。

 

「え、どうしてですか!?」

 

ジャンヌの顔が驚愕に染まる。

まさかの此処に来て、お荷物宣告であった。

 

『明確に君より、ジャンヌ・オルタの方が実力は上だ。俺とマシュで損耗させる。ヤバくなった入れ替わりでヤツを討て』

 

武を学び地獄の様な戦闘を駆け抜けてきた達哉だからわかってしまう。

正直な所、達哉自身だけでも勝てるのは怪しいじゃないかというレベルだ。

彼の額とほほに冷や汗が滲んだ。

ジャンヌではジャンヌ・オルタに勝てないということを戦士の感が告げてきて理解させられてしまう。

かと言って、数に物を言わせれば逆に連携の粗さを逆手に取られて殲滅できる技量がジャンヌ・オルタにはある。

であるなら、この場で連携練度の高い、達哉とマシュで損耗させ。

削るだけ削ったら余裕をもって特攻持ちのジャンヌで仕留めるのが上策。

後方支援にはマリー・アントワネットも居るのだ。

 

『ジャンヌ、此処は達哉君とマシュちゃんに任せましょう。下手な連携なんて食いつぶしちゃうわ。アレ』

 

達哉の方針にマリー・アントワネットも同調する。

先ほども言った通り。カタログスペックなら互角。

でも技量という観点。経験した地獄の差が明確に両者を上と下で分けていた。

加えて即席の連携は逆に意味がないどころかマイナスになると判断し。

当初の予定を切り替えるの当然のことである。

 

(リサか栄吉が居れば)

 

嘗て戦線を共にした仲間たちが居れば。

連携で押しつぶせなくもない

だが彼らは居ない。完全に達哉の事を忘れて自分たちの人生を謳歌しているはずだから。

だが無いものねだりもできる境遇でもない。

 

「ねぇ、達哉」

 

歪な音を立てながらジャンヌ・オルタは凛と立つ。

不思議と。カルデアの面々以外のサーヴァントはジャンヌ・オルタと交戦しているがゆえに。

分かってしまった。彼女の宿す憎悪が歩燃え上がる炎ではなく焼き切るような鋭い物に変貌していくのを。

第一になぜ、達哉の名を知っているのかと驚愕せざるを得ない。

 

「なんだ」

 

動揺を隠しつつ達哉は何時ものように正宗を下段に構えて。

そんな思考を他所に。

ジャンヌ・オルタは、右腕を伸ばし、掌を仰向けに広げて、まるで社交パーティーで異性をダンスにでも誘う優雅さで、

右手を差し出して。

 

「一緒に来ない?」

「・・・はぁ?」

 

達哉は予想外の不意打ちに唖然とする。

まさか見るからに憎悪の化身の如き存在が。友人に接するようにフランクに。

一緒に世界を滅ぼしませんか?という勧誘をしてくれば誰だってそうなる。

第一に目的が正反対同士だ。勧誘にすら考慮に値しないはずなのである。

 

「え。何を言っているんですか? アナタは?!」

 

マシュも予想外の展開に呆然と声を出す。

ジャンヌもマリー・アントワネットも呆然としてマシュの声に頷いた。

それを他所にジャンヌ・オルタは呆れたように溜息を吐きつつ言う。

 

「だってそうでしょ? 本来、達哉とこの世界は無関係で。さらに言うなら世界を賭けた戦いに、もうこいつは二度も巻き込まれている。一度目は敗北して世界を滅ぼし。二度目は責任を取るために大事な物を手放して。こいつは滅んだ自分の世界に帰って一人ぼっちになって。一回目の責任を清算していた。それで今度は? 影がやらかして獣畜生は詰んでいることも知らずに状況を起こした結果。抑止の一環だか、蝶の計略だか。影の策謀だかは知らないけれど。無理やりこの世界に引き釣り込まれて。世界を救えと言う。これを理不尽と言わずしてなんというのかしら?」

 

既に達哉はもう二度も世界の危機に挑んでいる。

理不尽っぷりで言えば達哉の味わった苦境の方が上だ。

なんせ些細な報酬さえなかった。

一度目の失敗と取引を拒んだがゆえに孤独に叩き落されたのだ。

さらに罪とばかりに滅びた世界に一人ぼっち。

頑張って生きてみれば。都合が良いからと引き釣り込まれて世界の命運を背負わされる。

 

 

「え? 達哉さんが世界を滅ぼした? 帰る場所には誰も居ない?」

 

ジャンヌ・オルタの雑多すぎる説明にジャンヌは驚愕する。

ツケは払った。つまりその罪は帳消しになっていると言う事であるが。

それは誰も居なくなってしまった滅びた世界に世界を救ったうえで帰るという苦行の果てに成り立っているものである。

つまりだ。

 

 

―旅をですか!? いいなぁ・・・、どういったところを見て回ったんですか?―

 

―まぁ、それは素敵な。お兄さんですね―

 

主なところでこれである。

ほかにも色々彼に聞いてしまった。

 

「――――――――」

 

ジャンヌは呆然とする。同時にカチリとパズルのピースが嵌るような音がする。

あの時。食堂の会話で達哉が若干顔を慟哭に染めていたというのはこういう事だったのかと。

聞くすべてが彼にとっての刃になっていたことに呆然とする。

魔が悪いとかではなく頑張って耐えてしまった達哉の頑強さとコミュニケーション能力不足である

その様子を達哉は察して。

 

「お前が奴に何をされたのかは知らない・・・ だが俺は、全部ではないが納得はしている。納得して向こう側に帰ったんだ。第一に俺が忘却していれば全部にそこでカタが着いたんだ。お前がとやかく言うんじゃない」

 

全てを納得しているわけじゃない。だが帰ると決めたのは自分だ。そこに大よその納得は在り後悔はない。

故に赤の他人が勝手に自分自身の心を知った風に代弁するなと。

 

「でもムカつくのは・・・本当の事でしょ?」

 

ジャンヌ・オルタはその反論こそ現状に苛立っているというのだと返す。

達哉は油断なく正宗の柄を握りしめ。

 

「ムカつくと言われれば。そうだと、言うほかないな」

 

本音を言う。

 

「誰だってそうだろ? 俺だって例外じゃない。こんな理不尽に巻き込まれでもすればイラつくのは当然のことだ」

 

世界滅亡の危機。それを解決すべく英雄が刃を取って敵に立ち向かう。

ああ外見は確かに良い。

だが当事者たちにとっては堪ったものではないだろう。

やらなければ、やり切らねば全部終わるのだから。

無論、その難題をクリアしたところで現実が待っている。

オルガマリーは責任を負わねばならない。出自が特殊なマシュや異邦人の達哉も身振りを考えなければならない。

クリアしたところでそう言う事も含めて。成果みあっていない。

それに達哉は経験済みだ。

苛立つというのも当然の話だ。

 

「・・・でも悪いことだらけでもない。そのお陰で俺はマシュや所長にカルデアの皆と出会うことが出来たから」

「そうやってまたやせ我慢するの?」

「やせ我慢だと? ああそうかもな。本音を言えばしたくはない。だがな、それでも俺は此処に居たい」

 

罪と罰は重い。未だに割り切れてはいない。

だが此処に居たいというのは達哉の出した答えだ。

 

「苦しむことになるわよ」

 

ジャンヌ・オルタは悲痛そうな表情で言う。

初恋に敗れた少女の風であり、何かを奪われて泣き伏せる童の様であり。過去の情景を見て懐かしむ女の哀愁のような表情である。

そしてジャンヌ・オルタの言葉にも達哉は真摯に返した。

 

「分かっている」

 

苦しむことなんてわかっている。

現在進行形で過去との呵責に苦しんでいるのだから。それでも此処に居たいと思う。

だから。

 

「もうこの話はお終いだ。」

「――――そうね。」

 

もうこの話はそれでおしまい。

交わることはない。

確かに過程はほぼ一緒だ。

だが出した答えが違いすぎるのである。

肯定した達哉と否定を翳すジャンヌ・オルタでは道が交わることはないのだ。

 

言葉はなく。殺気が満ちていく。

上位サーヴァント同士が本気で誉れも何もなく只殺すという殺気のぶつかり合いが如き様相を呈していく。

数の理では突っ込んできたジャンヌ・オルタが不利だ。

達哉たちはジャンヌ・オルタの損耗を狙ったが。その刹那。

 

「なるほど。消耗戦か悪くはない」

「けどまぁ、そうは問屋が卸さねぇよ!!」

 

轟音。飛来する無数の炎閃。

それらが達哉たちの面々の間を引き裂く様に炸裂し引き離す。

すぐに再集合できる状況ではあったが。

 

「ヒャハ!! モテモテじゃねぇか、相変わらずよぅ。羨ましいぜ?”たっちゃん”」

 

合流させまいと、漆黒の影二つがマリー・アントワネットとジャンヌに襲い掛かり。

マリー・アントワネットは引き抜いたレイピアでヴラド公の放つ槍を捌き。

ジャンヌは旗で振りおりされた刀を受け止める。

 

それよりも達哉が驚愕したのは、ジャンヌと鎬を削っている人物が居る筈のない人物であることだった。

あの日、あの博物館と飛行船の中で殺したはずの殺人鬼「須藤竜也」が嘲笑するような笑みを浮かべ。

ジャンヌと刃を交わしつつ、まるで古い友人と再会するかのような気軽い言葉を達哉に言い放っていた。

 

「お前は死んだはずだ!」

「そう簡単に死ねるかよぅ。俺には電波の加護があるんだぜェ!!」

「お前、そこまで落ちたのか!」

 

マシュも知っているため目を見開いている。

最悪の殺人犯が何故このような場所にいるというのだ。

その問いに須藤は彼なりに応える。

電波の加護。つまるところ、ニャルラトホテプの手によってサルベージされ蘇生され。

眷族になって甦ったと言う事である。

つまり神取鷹久と同じと言う事だ。

セベクスキャンダルと呼ばれる事件で死んだ神取と同じ手法で甦らされ駒として使われていると言う事である。

 

「落ちる? 何言ってんだ? 俺は選ばれたんだよォ。お前に理解者を与え、間違ったこの世界を壊すためになぁ!! そのためにィ!!」

 

出力差を技量というよりも、獣の直感的行いで最適の回避行動を弾きつつ。

ジャンヌの攻撃を回避し腹にケリを叩き込み吹き飛ばす。

 

「まずは手始めに。そこの電波聖女をお仲間にしてやるよ!!」

「させると「アンタこそ私から逃げられるとでも!!」クッ!?」

 

達哉は須藤に躍りかからんとするが、ジャンヌ・オルタが行かせるかと槍を走らせ。

それを見たマシュが達哉とジャンヌ・オルタの間に割って入り、大盾を構えマシュがそれを防ぐ。

 

「アゥッ!?」

 

が槍の一撃は尋常ではない重さだった。

書文に体幹重視のトレーニングを施されているにもかかわらず、そのまま張り倒されそうになる。

ジャンヌ・オルタは右腕を振りかぶりつつ。

左手の槍を保持する手を緩め。槍を盾に突き立てたままスライドし。

間合いを詰めて。右腕を盾に叩き込む。

マシュの脳裏によぎるのは先ほど。自身の宝具の障壁を破った一撃が脳裏をよぎる。

 

「スキル展開!!」

 

宝具の展開は間に合わない。ならばとスキルを展開させるが。

 

「温いわァッ!!」

 

ジャンヌ・オルタは温いの一言で切って捨てそのまま右腕を突き出す物の。

盾にその右腕が着弾するよりも早く切り飛ばされると同時に、ジャンヌ・オルタの顔面が斜めに切り裂かれる。

同時にマシュの肩に重みが掛かり。

背後にいたはずの達哉がマシュとジャンヌ・オルタの間に出現し刀を振り下ろしていた。

ノヴァサイザーによる二秒停止で。

マシュの肩を踏み台にジャンヌ・オルタの上を取って切先で顔面を切り裂きつつ、右腕を切り飛ばしたのである。

達哉は手首を返し切先を跳ね上げ。霊核を狙うが。ジャンヌ・オルタは右腕と顔面の切り傷を再生し。

真横にステップを踏みながら体を沈めての下段の足払い。

達哉は即座に一歩後退し回避する物の。回転運動のそのままに振われた槍の穂先が達哉の顔目掛けて一閃。

ソレを剣先の側面の手を当てて正宗を盾代わりにして受け止めつつ且つ上げるように流す。

マシュはその隙にジャンヌ・オルタの側面につきつつ。

踏み込みと同時に震脚、大盾に肩を預けるかのようにシールドバッシュ。

八極拳の肩靠と盾を組み合わせたものだ。

書文が教えて何とか形にした代物である。

さらにアポロがゴットハンドを振り被らせ。

達哉は持ち上げた刀を握り直し。唐竹割りだ。

 

「シッ」

「ハァッ」

『ウァラ!』

 

達哉の短く吐かれた吐息。

マシュの気を込めた震脚と声。

アポロの咆哮が同時に重なってのクロスファイア。

 

「だからさぁ、温いのよ!」

 

普通であれば詰みである。回避も許容しない。

進めば三方向からの同時攻撃で潰され。

引けば。達哉は躊躇なくアポロを付け替えてメタトロンかサタンによる高火力スキルを見舞うだろう。

もっとも仮想現実とはいえ。ボルテクス界やシュバルツバースを潜り抜けてきた彼女にとっては温いのである。

左足を軸にさらに回転し、マシュの盾に斜めに蹴り上げるように蹴りを叩き込み。

力の伝道をずらしつつ浸透頸を無力化しつつ、少し後ろに跳ね飛ばす、

振り下ろされた達哉の刃を左腰の鞘から右手で逆手で抜き放ち、ロングソードの鎬腹に左腕を当てて受け止める。

だがこれで動きは止まったと。アポロを達哉は走らせゴッドハンドを撃つ。

ジャンヌ・オルタは体を右に反らし倒しつつ、達哉の刀を押さえ支えている両腕の内の左腕から力を抜き、刀身の斜めにしつつ。右脚に力を込めて真横に跳躍しながらゴッドハンドを回避。

さらにジャンヌ・オルタは空中で身をねじり槍旗を旋回。

今度は達哉の胴を狙う軌跡で放つ。

達哉はアポロを消してメタトロンを召喚し、振るわれた槍を防ぐ。

ジャンヌ・オルタからすれば追撃を防ぐための牽制攻撃であるため惜しくはない。

掴まれることも想定していた分。掴まれなかった事を行幸と思いながら、右手のロングソードを指の動きで順手に持ち替え魔力を注ぎ込みつつ。

空中で姿勢を立て直し地面に直地すると同時に。剣を振って魔力を熱戦に変換した物を射出。

マシュが即座に達哉の前に入り、スキルを展開しながら盾で受け止める。

 

「マシュこのまま全力で間合いを詰めるぞ。さっきの奴を撃たれたら溜まった物じゃない」

「了解しました。行きます!!」

 

それに間髪入れず。達哉はマシュに突撃を指示。

先ほどの特攻攻撃を撃たれたら溜まった物ではないというももちろんあるが。

マシュは周りを気にしすぎるきらいがある。

下手にマリー・アントワネットやジャンヌに気を払われては。そこを付けこまれてマシュが落ちるのを防ぐために。

合えて急かすように指示を達哉はねじ込んだのだ。

 

状況は完全に分断された。

 

マリー・アントワネットは生前。影絡みの時に使っていたレイピアとジュノンでヴラド公に応戦し互角に戦って見せている。

ジャンヌの方は上昇した出力があれど。須藤は獣の如き感性で彼女の攻撃を凌ぎ回避し攻撃の手を緩めず。

ジャンヌの戦況は悪くなるばかりだが気にもしていられない。

ジャンヌ・オルタの技量は本物だということが分かったのだから二人を気にしている余裕は一切ない。

 

達哉も視線をジャンヌ・オルタへと向けて突撃を敢行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャンヌ」

 

そしてはるか後方では戦場でジャンヌ・オルタとカルデアの交戦が始まったころだろうかとジル・ド・レェは物思いにふけりつつ。

地下を海魔を使って掘り進んでいた。

彼はジャンヌ・オルタの勝を疑ってはいないが。万が一もある。

後詰はきっちりしておくべきだと彼は最善の行動を取り続けていた。

 

「なぜ、なぜ、お前なのだ。なぜお前達なのだ。」

 

そしてそれはある種の嫉妬心だったのかもしれない。

何故なら。自分が知るオリジナルのジャンヌは兎にも角にも自分が作った贋作のジャンヌ・オルタが、ジルには見せたことのない普通の少女の様な微笑みを浮かべていたのだから。

あの夢の中で、確かに。彼等はジャンヌ・オルタを贋作と言うトラウマから救い。一人の人間として成長させて見せた。

そして周防達哉に天野舞耶に三科栄吉にリサ・シルバーマンに薫ゆきのに黒須淳に、ジャンヌ・オルタは普通の少女として笑顔を向けて頼りにしていた。

生前のジル・ド・レェも今のジル・ド・レェも出来なかったことだ。

故に思わざるを得ないジャンヌ・オルタを救えたのなら。オリジナルも彼等ならばと思ってしまうのだ。

 

「なぜ今になって。私たちのもとに現れたのだお前は」

 

彼等は出来たという嫉妬。

彼等ならば救えたかもしれないという絶望。

そして彼は、達哉は、なぜ事が全て成ってしまった時になって此処に来たのだと言いう慟哭。

それらが入交り狂気となってジル・ド・レェの心の奥底に溜まっていった。

 

 

 

 

 




邪ンヌ。輝かしい青春。なお初恋は失恋確定+後にPシリーズ&メガテンシリーズという地獄が待ち受けている模様。

今回邪ンヌの使った術理は単純な物で。
全力全開の魔力放射による自らを質量弾として超音速突撃+バフにバフを盛りまくった全力の右ストレート+殴ると同時に右手の霊基に指向性を持た収束曝射した壊れた幻想=相手は死ぬという物。
VR時代では右腕の代わりに自身のペルソナでやっていた模様。


電波「来ちゃった♡」
たっちゃん「カエレ!!(全力右ストレート)」
電波「と言う分けで。たっちゃんのお友達増やすために聖女苛めるね♡」
たっちゃん(汚い濁音のような叫び)
ジャンヌ「え?」
ニャル「何勘違いしてんだ? アレは邪ンヌが勝手にやったことで。私たち関係ないから。と言う分けで本番です。頑張って成長しろよwwwwwwwww(ジャンヌの駄目な所を書いたリストを須藤に渡しながら)」

フィレ「ところでニャルラトホテプよ、難度、上げ過ぎじゃないか?」
ニャル「原作通りの展開にするとノヴァサイザー無双になるからね、仕方がないね」
フィレ「それもそうだな」


あと、たっちゃんはベルベットルームでアポロを調整したので。以下ステータス
アポロ
Lv53
斬― 突― 銃― 炎無 核無 地― 水― 氷― 風― 衝― 雷ー 重― 闇無 光無 精- 異―
力39 魔45 耐32 速40 運17
スキル
ゴッドハンド
マハラギダイン
フレイダイン
ノヴァサイザー
コンセレイト
火炎ブースター
火炎ハイブースター
大気功

後。たっちゃんと所長に鯖のペルソナ使いのステは自分のLvステータス+ペルソナステータスを合計した数値になります。
最もLv99で成長限界であるため。99なった時点でストップ。それにペルソナの数値を加えても、ステオールMAXにしたメガテン主人公ほど出鱈目ではありません。


と言う分けで。
本当に胸糞悪くなりますからね!!
警告はしましたよ!!!
あと連投は此処まで。次の話はプロット中半。明日から仕事なので長い目で見てもらえれば幸いです(白目)

ニャル&須藤「行くぞー(*'▽')」


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