Fate/Grand Order たっちゃんがグランドオーダーに挑むようです 作:這い寄る影
とんねるずのみなさんのおかげですの仮面ノリダーより抜粋
時間帯的には朝、人理炎上中は夜も昼もねぇというか、日の届かぬ施設に籠城している身としては。
時計で体感時間を合わせるほかない。
そして三人の中で一番早起きなのは達哉である。
いわば朝稽古というやつだ。
そして二番目に起きるのはオルガマリーだった。
三人で同棲生活の様なものを送っているのだ。
部屋にも一流キッチンがあるのは前にも述べた通りである。
故に食堂にはいかず三人分の朝食を作るのは彼女の役目であった。
「あー面倒くさい」
あれだけトンチキなことがあった後なのだ。痴女服着る羽目になったり城が増築したりメーデーやる羽目になったりと多い忙しだった。
そして衣類も現在いつもの朝の恰好に戻っているYシャツにスカート、サンダルといった朝の恰好だ。
これか朝食も作らないといけないので腕まくりにエプロン装着という姿である。
されどようやく着脱できた痴女服の精神的疲れは抜けきっておらず面倒くさくなるのも当然ともいえよう。
「ここはパパっと作っちゃいますか」
というわけですごく簡単なものを作ることにした。
まずフライパンを用意する、オルガマリーが丹精込めて育てたフライパンだ。
コンロの上においてよく熱する。
その間に自家製の燻製ベーコンを冷蔵庫から取り出し。
厚切りにして一人三枚分を切り分ける。
フライパンが適度にあったまってきたので適量のオリーブオイルを投入。
少し熱して泡が出てきたところにベーコンを三枚投入し、外がいい焦げ目がつくまで焼き塩コショウで味を調える。
そうして焼いたらベーコン三枚をフライパンのはじに寄せて、卵を三個投入し目玉焼きトリプルを作る。
後はフランスパンを切り分けてトースターで軽く焼いて、適当にサラダ作って終わり。
ボリュームは兎にも角にも実に手を抜いているが、シンプルであるがゆえにうまそうである。
「ただいま」
そこにちょうど達哉が帰ってくる。
身支度についてはトレーニングルームにもシャワーはついている。
汗は流されているが格好はタンクトップに黒の軍用ズボンとスニーカーといで立ちだ。
さらに首元にタオルをぶら下げいつもはちゃんと整えているメティカットも湯上りということで乱れている。
達哉は美丈夫なのだ。鍛え上げられた肉体、甘いマスクに声。
故に女性には目に毒な恰好ではあれど、共同生活やって一か月は経過している。
オルガマリーもマシュも当初こそ顔を赤らめてはいたが今はもう慣れた。
と言っても若干ながらオルガマリーにも、もし起きていたらマシュにも見過ごせないことはあった。
魔法スキルによる治療跡ところどころに残り若干赤らんでいる。
半日もすれば消えるであろうが、治療前は最低でも骨に罅が入る傷を受けたということだ。
達哉の技術は我流の剣術、体術に柳生の受けと流し十文字と合撃を組み合わせ融合し型を調え研磨している段階だが 、
いわゆる才能の問題にぶち当たってしまっている。
達哉はオルガマリーやマシュの様な才溢れる人間ではない。故にここからは型稽古と実戦形式の荒稽古で体感させて覚えさせるしかないのだ。
故に生傷が絶えないのはしょうがないともいえる。
だが恵まれてもいる。腕が捥げ様が即座につなげられる回復スキル持ち故に、即死さえしなければペルソナでどうにかできる。
骨折なんか、一日寝てれば治るのだから。
と言っても見てはいられないのは当然だ。
達哉はそういった問題故か、訓練内容はオルガマリー達の二倍も濃い。
「今日も随分激しかったみたいね・・・大丈夫?」
オルガマリーは達哉の事を心配しつつ。
焼きあがったベーコン&サニーサイドアップをさらに移しオリーブオイルを引きなおして先ほどの工程を繰り返しつつ労う。
「うん? ああこの程度ならまぁ支障はないよ」
痛いと言えば痛いが切った張ったよりは全然ましと達哉はオルガマリーの心配を他所に言い切った。
歴戦の兵故に慣れきってしまっているのである。
というか彼が今に至るまで受けてきた傷に比べれば骨折程度なんぞマシなほうだったりする。
「それよりマシュは? まだ寝ているのか?」
「彼女も彼女で大変なのよ、オルテナウスに異常が見えられたからね第二で」
「?? そうなのか?」
「ええ、本来オルテナウスは安定した霊基運用を主眼とした安定装置なのよ」
「・・・強化外骨格というわけじゃないんだな」
「ええ安定装置としての側面が強いわ、ダヴィンチが再調整した結果の報告書を読む限りだけど。だけど第二でオルテナウスは不可解な動作をした」
「不可解な動作?」
「ええ、マシュの霊基増幅に対して、増幅したエネルギーを効率的に運用発現する方向にもっていったのよ」
「それはいいことなんじゃないか?」
「そうでもないよ、安定運用っていうのいうのは10の力を10のまま安定させて運用する想定なの、それ以上の力が発揮される場合はマシュの肉体負荷に問題が出るかもしれないから放出する機能がついているはず、というかついているのよ。それが第二ではその機能がOFFになって増幅&その増幅分を奇麗に使える機能が起動したのよ、問題にもなるわ」
つまるところオルテナウスには開発者のスティーブンにしかわかっていない機能がついていて、
その調整にマシュとダヴィンチは大忙しだったということだ。
ここ連日の調整作業はそれが原因である。
「駆動系とその命令中枢ユニットにOSプログラムにはそういうプログラムは盛り込まれていなかった。だからダヴィンチも頭抱えているわけでね」
だがいくら調整しようにも。OSからして問題はない。
どういじろうとも、摩訶不思議な増幅は分離したユニットが行っているべきだとして。
ロマニとダヴィンチから調整とオルテナウスの再調査の申請が上がっていた。
それもチェイテ特異点前の話だったが。
「それで・・・見つかったのか? 欠陥」
「原因は分かった。だからマシュのチェイテ特異点攻略を私が認可したわけだしね」
そして原因は突き止められた。
「ただし根幹的改善は不可能よ」
「と言うと?」
「基礎フレーム 駆動フレーム あらゆるフレームにナノサイズの脳波受信チップが練りこまれていたのよ。それが原因」
「脳波受信チップ?」
「ええ、ナノサイズだから誰も気づきようがなかった。趣味で作った一品っていうこともあって、仕様書も適当だったらしいしね」
適当に書き記された仕様書。早期投入の必要性、フレームに練り込まれたナノサイズのチップ。
気づけというほうが無理がある。
全体解析に掛けてようやく判明した仕様なのだ。
「けれど問題のチップは使用者の安定運用及び思考フィートバックによる従前なるフレーム稼働を目的としたものであって、出力アップの代物じゃないと思われているけれど、そうも言えない。仕様に謎が多すぎるのよ」
「要するに、あのスパルタクスをつぶした出力は不明と・・・」
「いえ、オルテナウスが原因であることは判明しているわ、第一で須藤に見せた出力アップより増幅させつつもマシュの霊基に負担をかけないトルクカーブを描いたのよ」
「・・・ならなんの問題もないのでは?」
オルテナウス装着前の須藤戦でも急激な出力アップは引き起っている。
だがスパルタクスの時も同じようなことが起きつつ須藤戦以上の物を引き出しながらトルクカーブは奇麗に落ちて安定していた。
なら問題は問題であるはずがないと達哉は思うわけだ。
「そうなのよ、何も問題はないのよ、欠陥に見える増幅機能も上昇値や補正に安定性を見る限りおそらく仕様なのよ。なのにロマニやらダヴィンチが過敏に反応しすぎている」
負担なく出力上昇をサポートしている。間違いなくオルテナウスは優れた安定機材でもあり増幅装置なのだが。
何かを恐れているようにロマニとダヴィンチは過敏に反応しつつ必死にオルテナウスとマシュの体調調査に精を出している。
そのことが不思議でならないが万が一を恐れての事だろうとオルガマリーが思っていると。
「おはようございます」
マシュが起きてきた。
そういうこともあって一旦思考を打ち切りつつ話題も打ち切って。
マシュの分のベーコン&サニーサイドアップを皿に盛りつけつつ朝食となり話題は別の物にシフトすることとなる。
「そういえば、今日は新しいサーヴァントを呼ぶんですよね?」
そう今日は召喚日なのだ。
第二で搔き集めたリソースにチェイテ特異点でのフェス報酬、さらにはドゥ・スタリオンMk=Xからこっそり盗んだリソースで英霊召喚を行うことになったのである。
理由はただ一つ、人材確保だ。
火力はシグルド夫妻で補強されている。故にここでほしいのはキャスターである。
バーサーカー? ニャルラトホテプが介在するこの時空ではある意味カモなためできるだけ来てほしくない存在だ。
そう言った意味では長可は特異なバーサーカーである。
ニャルのレスバについていける希有なバーサーカーなのだ。
それはさておき。
兎にも角にも人材確保は必須、通常時であれば外部からアマネやオルガマリーの伝手を使い人材を各方面から引っ張ってこれるが、人理焼却下なのでそれはできない。
故に英霊召喚に賭けるしかないわけで。
「狙い目はどうする?」
「候補としてはアインシュタイン博士とかが欲しいわね」
言わずと知れた世紀の大天才アインシュタイン博士。
彼の業績を鑑みるに英霊になっている可能性は高く、おそらくニャルラトホテプにも強い札となるだろう。
「エジソンとかテスラとかダメですか?」
オルガマリーのその要望を聞いて。マシュもまた意見する。
エジソンとかテスラではダメかと。
両方とも合衆国を代表する偉大な発明家ではないかと。
だがオルガマリーは首を横に振ってベーコンを切り分け一口口に運び、よく噛んでからお茶と共に飲み干し。
一息ついてから不採用理由を言う。
「エジソンは発明家というより起訴ってイメージが強いし、テスラは偏屈な発明家、特に晩年がよろしくない、間違いなくニャルラトホテプに刺されるわ。言っちゃなんだけど、こちらでも呼べる奴は絞りたい。夫妻の様な面倒ごとはごめんよ・・・」
エジソンは発明家というより起訴王としてのイメージが強くテスラは偉大ではあるが偏屈な発明家というイメージが強い。
というか。
「アインシュタインでさえ危険なのよねぇ・・・ニャルラトホテプの化身の可能性もあるし」
ニャルラトホテプの特性を考えると発明家全員がアウトラインに入る故である。
あのダヴィンチでさえ接触があったと証言しているほどだ。
ほぼ間違いなく地雷や化身という可能性すらある。
と言ってもだ。
「えり好みする余裕は俺達にはないけどな」
「そうですね、ランダムガチャ方式ですし」
「二人ともそれは言わないでよ・・・」
そもそも当てるか以前の問題である。
何度も言う通り、ここのカルデアの召喚方式はガチャだ。
確率がすべてなのだ。縁式召喚?なにそれ?おいしいの?食べれるの?というレベルである。
つまり、いくら会議しようが選べない。
ここまでが運が良すぎたとも言える。
特にメンタル強者たちが集まってくれたのもいいところだ。
夫妻も覚悟を決めたのかメンタル面の側面は改善されている。
だが前衛ばかりで後方担当が少ないのも事実、キャスターが欲しいのは切実すぎる台所事情であった。
確かにカルデアは8割の機能を復旧しているがそれはニコイチ修理&ダヴィンチとエミヤに技術スタッフ、挙句の果てには電子機器に強い保安部まで総動員の酷使無双で成り立っているのである。
すでに何人か過労でぶっ倒れて医務室送りになっている事実さえあるのだ。
なにも施設修理だけではない、管制、測定、その他もろもろ。
スタッフが足りなさすぎるのである。
であるなら達哉たちも参加させるべきだと述べる人はいるかもしれないが。
彼らは最前線で負けれない戦いをしなければならない。カルデア運営を手伝わさせて負けましたなんて笑い話にもならないのだ。
確かに達哉は極まったペルソナ使いであるしオルガマリーもマシュも天才であるが。
それでも万全は喫さなければならないのである。
それでもやれることはやる。あまり疲れさせるわけにはいかないのだ。
多少の事をオルガマリーだって微細特異点から採取した魔獣の類の肉やらを食材にエミヤと共に加工し。
達哉は施設整備や装備点検。
マシュは観測の手伝いだ。
それ+訓練である、万全がかろうじて維持できるところを飛行しているに等しいのである。
と言ってもそのギリギリがあまりにも続きすぎて平常運転になりつつあることは誰も気づかなかった。
「今日の予定は訓練無し、各々の作業の前に英霊召喚か」
「今日も頼みますよ先輩」
「今日も頼むわよ、タツヤ」
「だから俺は運が悪いって!!」
名だたる英霊を引き当てた達哉に熱い二人の視線が突き刺さり。
達哉は自分自身の運は悪いほうだと線引きせざるを得なかった。
<ドンッドン、パフー
<キェェェェアアアアアア!!
<パフッパフ
もうそんな感じだった。
召喚ルームに所狭しと並べられた触媒+変な音が流れているラジオ。
それらが敷き詰められていた。
触媒による触媒召喚を狙うためである。
無論すべてが無意味だ。
体感の問題でしかないのにそれにすがるしかない、そうガチャで最高レアを狙うように。
だが緊急時であることには変わりはない。プラシーボだろうが何だろうが利用するものは利用する。
じゃなければやってられないのだ。
「どんどんカオスになっていくな、召喚ルーム」
「それだけ皆必死なんですよ先輩」
「そりゃわかっているが、こうもカオスだとなぁ」
「言わない約束です」
本当にカオスになっていく召喚ルームにため息を吐きつつ所感を述べる。
返ってくるのはマシュのいつも通りのセリフだった。
もっともこの惨状を許可しているのはオルガマリーに他ならない。
プラシーボだろうが確率高めるためならなんだってするのだ。
というわけで恒例の召喚回である。
「タツヤ、今回は二十連分用意したわ」
「二十連って。チェイテからのリソースは十分だったはずだが、所長?」
「設備の完璧修理に結構持っていかれ気味なのよ、新装備の件もあるしね」
新装備とは。マスターの補助の為に製造されている品である、超長距離高機動バイク「アスモデウス」の事であった。
如何にマスター三人がサーヴァントレベルの音速戦闘を可能にしているとはいえ。30kmとか生身で走れと言われたら無理であり。
その移動手段確保のための超大型バイクの事である。
サーヴァントにも追従できる加速性能と速度性能、さらには機動性さえ兼ね備えたモンスターマシンだ。
しかもレイシフトに同行できる高性能っぷりである
ただし設計図とフレームのみが完成しており、実践投入はまだまだ先の段階だ。
第五までには投入を完了させるとのことだが本当だろうかと。
まぁいずれにせよ。
回さないことには当たらない。それがガチャの鉄則である。
求めよ、させば与えられんというやつだ。
がしかし。
「残り一回転」
19連、すべて礼装。20連回したんだから低レアくらい出ればとかいう甘えは本作にない。
見事な礼装テーブル!! 圧倒的礼装テーブル!! というやつである。
最初から達哉が回していたが。今回は上手くいかなかった模様である。
ほれ見たことかという表情の達哉と。人員補充がならなかったことに対する絶望の表情の技術部とオルガマリー&マシュ。
運任せなんだからしゃーねえわなという保安部という各々の経験と人生が違う故に反応が違うのだ。
そして残る一回転で。
「キタキタキタキター!!」
来たのだ。
「サーヴァント、諸葛孔明だッが!?」
そしてキャスターと認識されるや否や。
孔明は後頭部に衝撃を感じ倒れる。
薄れゆく意識の中ケタケタ嗤いバットを持ったダヴィンチの表情と。
憐憫の表情の表情を浮かべるマスターたちと謎の小動物。
自分はこれから何されるのだろうと思いながら孔明は意識を落とした。
そして目覚めると。
「こっこれは・・・」
四肢と頭部が完全に拘束された椅子の上に乗せられていた。
「おやぁ、起きたのかい?」
二コリとほほ笑えむダヴィンチ。
されどその笑みには狂気が宿っていた。
1日におおよそ30時間の作業という矛盾、いかに肉体疲労のないサーヴァントであっても精神的には疲労する。
故に狂気に走っている。
「なにをする気かね!?」
「安心したまえよ、ちょーっと霊基をいじくるだけだ。そう彼のように」
「彼?」
「そう彼だよ」
モニタに映し出されるのは両眼から血涙出してぐったりするエミヤの姿だった。
譫言のようにボク、エミヤ、カイハツガンバルと呻いている。
洗脳が完全に溶けたから、再洗脳されたようである、南無。
そして孔明の両瞼が閉じないように強制させる器具を取り付けられる。
「これが今度のサーヴァントですか・・・」
「ああそうだよ。疑似が付くけれどね」
「大丈夫なんですか? サーヴァント用の洗脳装置を使って?」
「大丈夫さ、疑似とはいえ耐久面はサーヴァントと変わらない、では始めよう」
そういってダヴィンチは躊躇なく謎のボタンを押す。
「やめろー!! カルデアァ!!」
「暴れたって無駄だよ。君も過労死枠になるのさ」
「イワァァァアアアアアアアアアアクゥゥゥゥゥウッ!?」
それと同時に、機械式アームが動き、先端の投射機からレーザーが射出され。
孔明の洗脳作業が始まった。
そんな悲惨な状況から数日。
「くっ。表面心理だけではなくトラウマとして深層心理に行動原理を刻み込むとか君たちは悪魔かね!?」
「人理がそれで解決できるなら結構だな。本来ならシールズ式訓練を予定していたんだ。手軽に済ませたダヴィンチには感謝したまえよ」
孔明の表面上の洗脳は抜けていた。
あくまでダヴィンチ式洗脳は深層心理にトラウマを切り刻むことを主眼としている。
表面層の物は副産物の様なものだ。
心が強いのか孔明はそれが現状抜けきっていたが、深層心理の事は抜けきってはいない。
本人でさえ気づけば無意識で作業している有様である。
なんだここは地獄かと言いたいが、ダヴィンチはエミヤと孔明以上に働いているし技術スタッフ、機械に強い保安部でさえデスマーチだ。
文句を言おうにもそういった背景があるため文句は封殺されるほかない。
というか特異点攻略前ならサーヴァントは全員普通なら過労レベルで働いている。
なぜなら肉体面での疲労はないに等しいからだ。
精神的疲れも美味い食事と睡眠、適度なレクリエーションで解決できるならマスターを優先するのは道理である。
そして今、孔明は射撃場に連れて来られていた。
戦場が推移する以上、陣地を暢気に構えている暇はなく。
戦況分析を現地で行いつつ指揮担当諸々するクラスと言っても過言ではない、
故に必然的に、指揮官となるオルガマリーの護衛も兼ねるのだ。
よって以上の戦闘能力は必須。孔明にはそれがない。
故に狙撃銃の講座としてアマネに手取り足取りの訓練が施されている。
使うのはDSRー50、DSRー1対物ライフルにスケールアップした代物で。
カルデアにおけるスナイパーには標準装備である。
さらにサブアームとしてLARグリズリーの訓練だった。
無論、孔明は人間の頃もこんなものを使ったことはない。
魔術師で近代兵装を使うのは魔術殺しとして悪名高い衛宮切嗣か獅子劫界離の様なもの好きくらいなものであるが。
いざ使ってみればその威力に驚かされてばかりだ。
対物ライフルの威力は通常の人体に向けては過剰威力だが、魔術師であっても通常弾使用でも十分殺傷圏内にもっていくことが可能であり。
今使っている弾は対サーヴァント使用に魔改造された銃弾を射出する上記二つはすさまじい威力を持っていた。
だが。
「本当にへたくそだなお前」
孔明、銃の扱い方下手糞だった。
いや、アマネの選抜基準とオルガマリーに保安部の狙撃手やら宗矩とクーフーリンがおかしいだけで。
様にはなっているのだ孔明も一米軍兵の一般狙撃手くらいには鍛え得られている。
だがここはカルデア、人類最後の砦でであり最終防衛ラインだ。
そのような性能で満足するほどアマネは緩くない。
現に3kmを狙える特殊弾使用で命中率でオルガマリーに劣っているのならば話にもならない。
「君は軍師であると同時に、オルガマリーの護衛の任務にも就く。これではお話にならないな」
「そういう君はできるのかね?」
「これだけの装置を組み込んでいるんだ。できないほうがおかしい」
孔明の反論にもどこ吹く風で言い返し。
アマネはDSRー50を孔明から奪い取り弾倉を交換、想定距離3kmという超長距離射撃を慣行する。
スコープに魔術礼装のアシストもありとはいえ孔明も同様の物を使っている。
言い訳は聞きはしない、明確に腕はアマネのほうが上だった。
エミヤでさえ弓なら兎にも角にもDSRー50の扱いならアマネのほうが上だった。
孔明はこう思う、こいつ本当に人間かと。
もっともそれは全員が思うことであり、達哉に至ってはパオフゥという例外を知っているため無反応だが。
全員の見解はアマネは生まれる時代を間違えているというのが一つの見解である。
「君、本当に人間かね?」
「魔術礼装の補正さえあれば私なら4kmまで行ける、ウォンの奴なら5kmから6kmまでは固いだろうな」
そんなセリフを聞いて孔明絶句。
アマネの専門はポイントマンだ。あくまで保安部指揮官という役職上。全兵種を押さえているだけでポイントマンが本職である。
故にスナイパーとなれば。保安部員にして古参部下のウォン・カイコーのほうがスナイプ技術ではアマネのより上だ。
現にスコア票でもウォン・カイコーが狙撃スコアでは二位だった。
ちなみに一位はぶっちぎりでエミヤの10kmである。礼装を取り付けた魔改造弓でそれをなしたのだ。
だが読者の皆様方には勘違いしないでほしいのだが、これはダヴィンチとスティーブン謹製の魔術礼装と専用弾があるからである。
素面で現代機器での狙撃となるとアマネは対物ライフル持ち出して1kmが限界、ウォン・カイコーは2kmが限界なのだ。
それはさておいて。
「じゃ次は射撃場に入ってP90を5ケース打ちまくれ、ノルマは命中率80%だ。その次はキルハウスに入ってTOP20位に入るまでやるぞ」
「私、キャスターなんだが!?」
「オルガマリーはこなしたぞ、サーヴァントである貴様にできないはずがないだろうが、やれったらやれ」
キルハウスでの順位はオルガマリーは10位。
射撃テストでも90%を片手マグナムでキープ。
故にサーヴァントならこれくらい楽勝だろうとアマネは容赦なく孔明に訓練を施したのだった。
「次はカリブ海?」
「はいA.D.1573年のカリブ海です」
「状況は?」
「カリブ海以外が封鎖、そして海流が無茶苦茶になっています。神代回帰していると分析結果が出ていますね」
モニタを見つつオルガマリーは分析結果を見てロマニに問う。
そして返ってくる答えはまた頭の痛い問題だった。
カリブ海の面積は275万4000平方メートルである、単純に広すぎだ。
加えて、カルデアは現在、水面移動航行可能な装備を持っていない。
陸送関係は現在達哉も参加し開発試作運用が微細特異点で運用開始されているがそれだけで何の役にもたちゃしない。
「特異点化の原因は?」
「フランシス・ドレイク船長率いる海賊船団が航行中の時期です」
歴女のマシュがそう答えた。
ちょうど。ドレイク率いる船団がカリブ海に来ているということを。
「それも一つの原因かもしれないけど。海がギリシャ神話レベルまで後退していまして。ドレイク船長&神代回帰の影響で特異点化したかと思われます」
「神代回帰するほどの奴に聖杯がわたっていると・・・」
「もう物理法則に至っている時代ですから。神霊でも自分の復権や顕現をするなら聖杯なしで事をなすは無理かと。だから聖杯が使われたのだと思います」
「該当する神格は?」
マシュの解説を聞きつつロマニにオルガマリーは尋ねるが。
「詳細な資料は残っていません、植民地時代とかの歴史の影響で混乱してるんです」
「マシュのいう通りです。土着信仰も漁っては見ましたがめぼしいものは何一つ・・・」
「つまり現地入りしてみないことには何もわからないと?」
「そういうことです」
「わかったわ。糞親父の臍繰りの出番ね」
そういってオルガマリーは左手のバングルから残りの金塊残量を調べる。
マリスビリーの臍繰りだ。
物資調達の為に第一第二でも使ったが全体的総量からすれば微々たるものである。
むしろカルデアにある私財なんてマリスビリーがマネーロンダリングした総資産の十分の一にも満たぬ物だ。
使い切っても懐は痛くない。むしろよく金塊で残してくれたとオルガマリーは思う。
なぜなら現代と過去では紙幣の形式が違うのだ。
その中で金塊は古代から現代にいたるまで価値が保証されている希少金属である。
レイシフト先でも十分に金に換えられる、万能通貨である。
「とりあえず出発は二日後ね」
「了解しました」
一日は訓練、二日目は休息、三日目には出撃という段取りで特異点攻略開始となったのだ。
第三特異点内
「ククク、アハハハハハハハ!!!」
巫女服を身に纏ったアルビノの美少女が嵐の中笑い。
膝をつくフランシス・ドレイクを見下げた。
「ちっ、っどうなってんだい!?」
「サーヴァント化していないから自覚はないかもしれないけれどアナタは奇跡を起こす力がある。絶対的な布陣を敷いても奇跡を起こして勝利をつかむ、なるほどなるほど、けれどね一度起きたら起きないのが奇跡なんだよ、何度も起きるなら絡繰り仕掛けの物でしかない。ならどうする? 逆張りをしてあげればいい、絶対的布陣を敷いて、あなたが思う奇跡を想定し出だしにつぶせばそれでおしまい。海賊が追い込み漁で取られるのはいつも時代のつねだよ。奇跡を起こすスキルを持っていてもそれは変わらない。おごったね、アハハハハハ!!」
星の開拓者、意図的に不可能を可能とするスキル。
だが逆に言えば可能とする部分を想定できるのなら事前に潰せるのだ。
要するに少女は絶対の布陣を敷いて尚も奇跡を起こすと信じて奇跡の出だしをつぶし。
ゆっくり丁寧にドレイクを追い込んだのである。
「それに私だけに掛かり切りでいいのかな? お仲間様も押されているようだけど?」
場は嵐として大荒れ。
しかも足場は恒星間移動用の装甲材ということもあってよく滑る。
何人かの仲間は大荒れの嵐の海にふっ飛ばされ。
そしていまだなお戦う仲間たちは押されていた。
「ウフフフフ」
「アハハハハ」
「ヘラクレス!?」
その仲間というのがアルゴノーツと黒髭海賊団という面々で。
出現したポセイドンの霊体と異形の片腕を持つゴシックロリータに身を包む双子の手によって押さえられていた。
しかも双子の攻撃はヘラクレスの十二試練を貫通していた。
十二試練は一度受けた攻撃に耐性を付与しBクラス以下の攻撃をシャットアウトするというもの。
それを紙細工のように少女たちの大口径機関砲と大型振動剣は切り裂いているのである。
不条理と言えば不条理だ。
そしてイアソンを筆頭とするアルゴノーツの面々もポセイドンが抑えている。
「うそだ。ありえねぇだろ!! ヘラクレスなんだぞ!! ギリシャ最強の英雄ヘラクレスなんだぞ。それがなんで、そんなガキ二人に殺されかけてるんだよ!!」
イアソンは絶叫し発狂しかけていた。
何よりもヘラクレスを信じているのはイアソンに他ならない。
なぜなら彼にとっての最強であり親友だからだ。
「そりゃ、君が女の後ろでバトル解説しているしか能がないからじゃないかな? ああ君の場合ホモだから男の影か、アハハハハ!!」
ドレイクに杖先を突き付けながら少女「ミァハ」は嘲笑う。
現に男の影でバトル解説しているしか能がないではないかと。
その瞬間、ヘラクレスは一種の悟りを得る。
―もう無理だー
残機も削られこうまで場が悪化してはひっくり返しようがない。
なまじドレイクが奇跡を起こせたとしても想定内にミァハは収めているだろう。
敗北したのだ我々はと。
ならばとヘラクレスは――――――――
「■■■■――――」
「ヘラクレス殿・・・わかったぜぇ。業腹だがなぁ!!」
共に戦っていたティーチに目配せしティーチもそれを読み取り。
実行に移す。
イアソンの腹をぶん殴り気絶させ、自身のペルソナでドレイクを回収
「野郎ども、ずらかるぞ!!」
作戦が失敗した以上、逃走の一手だ。
「しかし」
「しかしもへちまもねぇんだよ!! エリザ殿!!」
「わかったわ!!」
エリザベートが咆哮する。
敵陣が一瞬ひるむ、とにかく動けない奴は動ける奴を担ぎ離脱する。
この神体に横付けした自らの船に飛び乗り、固定用のロープを切断。荒れた海を敗走していく。
「さて邪魔者は消えました、始めましょうポセイドン様」
『うむ』
ミァハはポセイドンにそう進言しポセイドンも了承する
失われた大陸と機神が現地人と現地サーヴァントたちの敗北で浮上を開始。
今ここに滅びが具象しようとしていた。人々の望む形で。
第三特異点 A.D.1573 「浮神異聞海域 オケアノス 嵐の航海者達」 人理定礎A
えー本作オルテナウスは、ダヴィンチちゃん謹製ではなく100%スティーブン謹製です。バケツスーツの技術やナノサイズのチップを練り込んだ心理感応波受信機能付きフレーム採用の結構厄うい物だったりします。
なお、スティーブンの趣味というかマリスビリーに対するいやがらせでスティーブンが作り上げた模様。
スティーブンからすればデミサバ計画自体が馬鹿の発想そのものだから。
あとアスモデウスもスティーブンの設計です、メガテン主人公とかP主人公たちが運用するのを前提とした超絶モンスターマシン。サーヴァントが使っても大満足な代物。
形状はFFⅦACのフィンリル。
故にどこの国の車検も通らない超大型バイクですね。長距離移動が前提な第五とか第二部で使用予定です。
現状フレームだけだからねちかたないね
オルガマリーの作った朝飯
軽くトーストしたフランスパン
特製燻製ベーコン&サニーサイドアップ
適当野菜サラダ特製ソース和え
孔明 約束された過労死回
自衛できないと話にならないからね、魔術だけではなく彼には銃器の扱いも心得てもらう。
あと安定のダヴィンチちゃんによる洗脳
あと訓練のほかにもオルガマリーやたっちゃん、マシュも本作では働いてます。
所長は書類委整理、情報分析、魔獣の食肉加工とかですね。
食料も無限じゃないしエミヤと一緒に魔獣の食肉加工と化してます。
たっちゃんは設備修理に大規模特異点向けての機材調整
マシュは観測班の手伝いなどもしています。
ダヴィンチ「お前も過労するんだよ!!」
孔明「タスケテー!!タスケテー!!」
アマネ「まだ基準値を満たしてないからもう5セットな、私ができてサーヴァントができない道理もあるまいに」
孔明「タスケテ・・・タスケテ・・・」
グレイ「師匠ー!!」
アマネのサーヴァントに対する要求値はデカいです。魔術礼装と専用弾に強化外骨格使えば人間の最高峰スナイパーなら5kmから6km狙えるんだから。
サーヴァントはスキル、礼装込みでそれ以上の射撃ができて当然と思っていたりしする。
人間にできて鯖ができないとかないですから。
ちなみに本作におけるエミヤンの弓につけられる標準装置礼装のおかげで最大射程地も大幅アップ、10km前後大を狙撃できるようになりました。
あとグレイも一緒に召喚される予定でしたがAZO後の外伝考えて没にしました。
まだまだ先になるかもしれませんがやれるんだったらそっちはpixivに投稿します。
装備開設
ダヴィンチちゃん&スティーブンが開発した照準器
軍用よりもごつい
単眼鏡として使うことも考慮し10kmを想定している。標準調整も自動で行ってくれる優れもの
コンタクトレンズ礼装と連動しておりスコープを除かなくても使用可能。
さらにそこから脳神経に働きかけて手振れ防止機構も搭載している優れもの。
なお一個当たりの値段が新車を買えるくらいの値段になってしまった。
50口径対サーヴァント用神経弾
あたるなら3kmでもサーヴァントを殺傷化。魔術師であれば7kmまで実用範囲に入る。
50口径弾を改造しただけなので通常の弾より経費はかさむ程度程度のコスパである
作者の近況としては折角復帰しましたが、職場やめて治療に入ろうと思います。
もう疲れましたし、行政に税金払うのが今日の現状ばかばかしく思えてしょうがないのです。
最近、自殺未遂かまして近所や家族にも迷惑かけましたし。
職場もあってないと医者から退職進められましたし。
もうなんだか疲れましたよほんと・・・
では次回から第三特異点始めます