Fate/Grand Order たっちゃんがグランドオーダーに挑むようです   作:這い寄る影

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よし今なら私の消えかかっているデータの再構築をッ!?

《ヒッサツ!! マッテローヨ!!》

待て・・・待ってくれ!待つのだ、剛!偉大な私の頭脳をこの世から消してはならない!!

《イッテイーヨ!!》

剛!!
逝っていい・・・ッてさ・・・
待ってくれ! 剛! 待て・・・待つのだ! 落ち着け! やめろぉ! 止めろ、剛! ふ、うああ、あああ……うぁぁぁぁ! うわぁぁぁぁ!!

《フルスロットル!!》

剛ぉぉおおおおおおおーッ!!
さよなら父さん、俺の未練・・・

仮面ライダードライブ46話「彼らはなぜ戦わなければならなかったのか」のより抜粋。



十節 「波涛際の攻防」

船に乗り込んで。混沌して崩落するアトランティスから脱出後。

面々は早々にポセイドンを相手にするという無茶ぶりだった。

 

I am the bone of my sword(体は剣で出来ている)

 

エミヤはタイミングを合わせるかのように詠唱を開始する。

ポセイドンとの接触まで残り2kmだが。

ポセイドンが一度勢いをつけて飛んだ。

 

Steel is my body, and fire is my blood.(血潮は鉄で 心は硝子)

 

大きさはアマネの開示した大型潜水空母の何倍もある。

伊達に元宇宙戦艦やっていたわけではないのだ。

そんな巨体が飛び、再び落着する。

それだけで対軍、対都市レベルの宝具の範囲を生み出す大津波を生み出す。

 

「タツヤ! シグルド! 合体宝具行くわよ!!」

「「了解!!」」

「圧迫、浮遊、詠唱省略! ペルソナァ!! シュレディンガー!! ヴォイドザッパー!!」

「ペルソナ!! サタン!! 光子砲!!」

「絶技用意。太陽の魔剣よ、その身で破壊を巻き起こせ壊劫の天輪(ベルヴェルクグラム)!」

 

グラムの最大起動及びオルガマリーのシュレディンガーの最大技&達哉の手持ち最強クラスの火力。

それらを魔力同調させ高度に融合、合体宝具として起動する。

 

「「「嵐を穿て壊劫の天輪(ストームブレイクベルヴェルクグラム)!!」」」

 

そして炸裂する光一条は津波を消し飛ばし地平線上の嵐をも穿った。

されどポセイドンには直撃せず。

ポセイドンは潜行することによって回避したのである。

 

「後を考えるとそう何発も撃てんぞ!!」

 

シグルドが叫ぶ。

合体宝具は威力は凄まじい分。燃費が極悪だ。

魔力供給しているカルデアの負担にもなるし、加えてペルソナを行使する側にも負担は掛かる。

撃ててよくて2,3発程度だ。

ポセイドン本体に直撃させれば潜水は不可能にできるくらいの穴は開けられるだろうが。

とにかく状況が状況だ。

急いでポセイドンを座礁させないと此方が沈むと全員理解したのである。

水中VLS発射なんかされたらもうたまらない

 

「ええい! わかってるわ、エミヤ、詠唱早くして!!もしくは省略できないの!?」

「出来ればやっている!! もう少し待て!!I have created over a thousand blades.(幾たびの戦場を越えて不敗)

「カルデァ!!こっちにポセイドンの位置情報回せ!!」

 

場は混沌となる。

オルガマリーが無理難題をエミヤに言いながら。イアソンは必死こいて操舵しつつ契約時につないだカルデアとの音声通信に向かって。

位置情報を寄越せと叫ぶ。

体当たりされたら終了なのだ。

当たり前の事である。

 

Unknown to Death.(ただの一度も敗走はなく)Nor known to Life.(ただの一度も理解されない)

 

とにかくエミヤが詠唱を終えるまでが勝負だ。

何時も似まして全力の早口で唱えるが神代の高速詠唱には及ばない。

イアソンは必死にカルデアから伝えられる位置情報を基に右に左に舵を切ってマストに風を乗せ。

ポセイドンの体当たりを回避。

その都度起きる大波に達哉たちは対処を強いられる。

 

抉り穿つ鏖殺の槍(ゲイボルク)!!」

 

クーフーリンも抉り穿つ鏖殺の槍を使い波を穿ち叩き割る。

さすがはケルト版ヘラクレスである。

だが抉り穿つ鏖殺の槍は身体の損壊をガン無視する投擲方だと何度も語ってきた通り。

カルデアや達哉やマリー・アントワネットの支援下にあるからこそ使える代物だ。

自爆技である以上、何発も連射を想定していない。

船が揺れマリー・アントワネットも必死で各方面を支援している。

アステリオスなんかマストの操作で汗だくだ。

 

Have withstood pain to create many weapons.(彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う)Yet,those hands will never hold anything.(故に、生涯に意味はなく)

 

詠唱も次の節で終わりだ。

イアソンが舵を切って浮上するポセイドンを回避。

連なる、大波をクーフーリンが相殺。

 

「今よ!!タツヤ、令呪全切り!!」

「了解!!」

「「我が同胞に令呪を以って命ず!! 結界でポセイドンを包み込め!! 第二の令呪を以って命じる結界の最大高度を維持せよ!! 第三の令呪を以って命ず!! 自分たちが脱出するまで結界を維持せよ!!」」

So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS.(その体は、きっと剣で出来ていた)!!」

 

タイミングはばっちりという奴だった。

固有結界が展開、海原から無数の剣が突き刺さり歯車が空っを覆う荒野へと変貌する。

 

「着陸装置起動!!」

 

イアソンの掛け声とともに内部待機していたヘクトールがレバーを引っ張る。

すると船の両翼からランディング装置が出て荒野に姿勢を維持したまま着底。

 

「総員、突撃ぃ!!」

「オルガマリー!! 私は居残りでいいのだな!!」

「そうよ、エミヤやマリーを援護してやって!!」

 

アタランテは当初突入組だったがミサイルやら無人機の事もあって居残り組になった。

撃ち落とすにはアーチャークラスの力が必要だからである。

ダビデはアーチャークラスと言えど連射や長距離射撃ができるような宝具持ちではない。

アン・ボニー&メアリ・リードも同様だ。

 

「令呪を切ってもらってなんだがね結界維持は20分が限度だ。それ以上でも30分が限度だ」

 

そして無駄話している暇もない。

いくら令呪を切って聖晶石で持たせているとはいえ、維持限界はある。

エミヤ曰く20分が限度。それを超えると霊基が回路と一緒に崩壊しかねないとの事だった。

崩壊も込みで30分が限度。

達哉たちはバングルのタイマー機能を立ち上げ、時間を20分にセット。

各種機能も立ち上げ完了。カルデアのバックアップも十全だ。

 

『所長、メインコア手前に膨大な魔力量を検知。波形形状からしてサーヴァントと判断する』

「メインコアの前にボスってわけね」

「所長大丈夫か?」

「アンタのとこより大勢で一点突破だから大丈夫よ」

 

戦術リソースもポセイドンの先遣隊との交戦後入れ替えてある。

イアソンとアタランテは留守組に、宗矩はメインコア破壊組にだ。

クーフーリンには宝玉持たせて宝具を単独で打てるようにしてある。

準備は十全。あとはイレギュラーが起きないことを祈るばかり。

カルデアで召喚したサーヴァントをサモライザーに収め。

個々に目標ポイントと定めた地点へと突撃していく。

そのあとの事だった。

 

『ポセイドン、無人機射出及び弾道ミサイルの発射を確認、迎撃せよ』

 

アマネは淡々と事実を告げる。

ポセイドンのVLSハッチから弾道ミサイルと大量の無人機が射出されたことをだ。

もう作戦は始まっている、今更動揺したって仕方がない。

それにだ。

 

「アタランテぇ! 何とかしろぉ!!」

「分かっている!! だが嵐が無いのであれば・・・!」

 

今は固有結界の中。ほぼ無風である。

故にアタランテだけでも対処可能。

指の間に矢を挟み番え射出。次々と無人機と弾頭ミサイルを叩き落とす。

空に光と火球が灯る。

その間に達哉たちがポセイドンに接敵。

 

「ペルソナ! シュレディンガー!! ヴォイドザッパー!!」

 

障壁をオルガマリーのヴォイドザッパーが紙細工であるがごとく切り裂き突入口を切り開き全員がポセイドンに乗り込む。

 

「所長、そっちは任せたぞ!!」

「タツヤも死なないでね!!」

「心得ている、ペルソナ!! コウリュウ!!」

 

達哉はサモライザーに入らない現地勢をコウリュウに乗せ自身も跨り。

上部甲板へと飛んでいく、目的は四機のサブコアの破壊だ。

後部から乗り込むため後部サブコアを破壊した後、三手に分かれて残ったサブコアを全機破壊する手はずになっている。

そしてオルガマリーも達哉同様にサモライザーに収められるカルデア組のサーヴァントを収めて。

カルデアのサーチで発見したハッチをヴォイドザッパーで切り裂き内部に侵入する。

オルガマリーは閉所での戦闘が主になる。

コアユニット手前のボスかポセイドンがいる部屋まではそう多くは戦力を出せない。

なぜなら狭いからだ。

通常通路で大勢を出してもいい的だし同士討ちの危険性もある故にだ。

 

「アルテミスとエウリュアレにダビデは後方に控えて、エリザとアステリオスは中衛、3人を死ぬ気で守って、ヘクトールと黒髭は私と一緒に前衛よ」

 

アステリオスは前に出せなかった。

純粋に体格がデカい使ってる得物が得物なので味方を巻き込みかねないというのもある。

そして体格がデカいゆえに狗兵が出てきた場合いい的になりかねないのだ。

だったらサブコア破壊組に回せばいいと思うかもしれないだろうが。

純粋に積載量越えになってしまうため無理だったというのもあるが。

サーチ結果を見るに広場っぽい場所にボスが控えている。

対抗するにはアステリオスが必要だと判断したまで。

という訳で内部に潜入成功。

 

『内部サーチ完了したよ、礼装に地図表示するから参考にしてくれ』

 

ロマニから通信と同時に礼装に地図が転送されてくる。

外部スキャニングはすぐできるが内部は朧気だったのを、今正確にし終えたのだ。

敵の妨害がなくスキャニングできた。あるいはこれから妨害する前にできたのだろう。

珍しく前向きになれるスタートダッシュである。

と言っても敵の勢力に関してはまだ謎が多い。

狗兵は科学技術を使用しておりスキャニングの範囲外だからだ。

スキャニングの範囲に入ったのはコアユニット及びボスサーヴァントと思うべき存在だけ。

狗兵がどこに潜んでいるかは分からない。

そして振動。

 

『達哉君たちが後部サブユニットを破壊、達哉君たちは作戦第二フェーズに移行したよ!』

 

盛大にぶちかましたのだろうか。

四つあるうちの一つを破壊、あとは三手に分かれての破壊を行う。

本来戦術において戦力分散は愚の骨頂と本作では何度も描いたが。

そうしなきゃ勝てない敵の戦力だり。強制分散なんてされてきた。

今回は時間がない、エミヤが固有結界を展開していられる時間は20分。

退去覚悟で魔力をドカ食いして30分なのだ。

エミヤの退場はまだ認められない、まだやってもらわねばならぬことがたくさん残っている。

故にエミヤを使い潰すのはNGだ。

実質20分。だからこそ戦力分散をしてでも短期間での攻略が必要となる。

一丸となって、メインコア、サブコアを破壊して回っている時間はない。

だからこその戦力分散による同時襲撃しか手がなかった訳で。

 

「いっつも、戦力分散してるわね。偶には戦力集中して一気に敵をなぎ倒したい」

「エリザ殿からは、聞いてきたでござるがな、そういっている暇はなさそうですぞ」

「げぇ・・・狗兵、連中、ハーモニープログラムの停止で全滅したんじゃ・・・」

「オジサン的に考察すると。やっこさん、別システムの系統なんじゃないかなぁ、ハーモニープログラムと違ってポセイドンが管轄するシステム下にあるんじゃないかと思う」

「まぁいいわ、手品は割れているしね」

 

オルガマリーの愚痴をしている間に向う通路から狗兵が殺到してきて。

それをティーチが指摘。

オルガマリー的にはハーモニープログラムの停止に伴い全滅してたと思っていたが。

ヘクトールの考察通り。ポセイドン管轄下の別システムの施術を受けているのかピンピンとしている。

だが手品は割れているのだ。

凄まじい再生能力を持っているとはいえど頭部を破壊及び胴から分離すれば死ぬ。

つまり首を分断するか。頭部に弾丸叩き込めば死ぬのだ。

それに銃自体の衝撃までを無効化する訳もなく再生にラグがある。

 

「こうすれば文句ないでしょう!!」

 

全身を魔術で強化、同時に浮遊を掛けて壁と天井を足場に一気に駆け抜け。

右手のリペアラーで思いっきりぶん殴りぬけ相手の隊列に穴をあけ中衛に入る。

 

「シュレディンガー! ブレイブザッパー!!」

 

そのままシュレディンガーを召喚し大鎌を一閃複数体の狗兵の首を物理的に分離。

しゃがんで回避行動を取った相手にはリペアラーの銃口が向けられた。

さながら輪舞でもするかのように腕を動かし、ステップを踏んで体の位置を素早く入れ替えて。

最短で相手の頭を次々と撃ち抜いていく。

狗兵一匹が接近素早く足払いを掛けつつスピンしながら倒れかけている狗兵に加重の乗ったリペアラーのマズルスパイクを叩き込み頭蓋を粉砕する。

 

「リベリオン顔負けのガン=カタですな」

「そんなこと言ってないで私たちも前に出るわよ!!」

「マスターだけにまかせっきりなのもあれだしねぇ」

 

其処に前衛組が突入、即興で動きを合わせる。

普通ならば訓練しなければできないのだが彼らは英雄だ。

長年培ってきた戦闘経験による感の積み重ねがある。

合わせることはできた。

その時である、今度は後方より狗兵が接近。

オルガマリーが舌打ちし一旦右手のリペアラーを収めサモライザーを使おうとするが。

 

「ここはオジサンとアステリオス君で何とかするよ」

 

ヘクトールが言うなり。アステリオスと後衛が入れ替わっている。

アステリオスが巧みな槍裁きで次々と狗兵共を駆逐していた。

元々は才能のある子なのだ。

少し槍裁きをヘクトールが教えたが教えた分だけ覚えた。

本当に実に惜しい。まっとうに成長すれば大英雄くらいにはなれたと思いながら。

唯一アステリオスとの連携が効くヘクトールも後衛に入る。

 

戦場が狭い。だが狗兵は銃を使ってこなかった。

閉所での戦闘である跳弾が怖いと見える。

最もオルガマリーは自前の空間把握能力と魔術刻印及び回路による超速演算を使って跳弾ですら。

狗兵の顔面に叩き込むスーパープレイをしながら。

銃弾の雨を抜けてきた狗兵をシュレディンガーで薙ぎ払う。

その姿を見ていたサーヴァントたちも奮起する。

 

「狗兵ばっかで嫌にやるでござるよ」

 

されど相手が相手だ物量には疲弊する。

再生能力持ち、最新鋭装備、ムラマサコピー装備なのだ。

特にムラマサコピーが厄介だ、切り付けられた深さ分だけペルソナ能力及びスキルの発動を妨害する。

 

「オルガマリー、アンタのヴォイドザッパーで壁ぶち抜いて直進ってのはなし?!」

「アレ、そう何発も打てないのよ、精神力はチューニングソウルやらチャクラポッドがぶ飲みすればどうにかなるけど脳に直接負担がかかるみたいでね!!」

 

狗兵に飛び蹴りをかましそのまま両足で挟み込み体を回転。

無理やり相手を倒してそのまま倒れた相手の首を両足で固定してマウントポジションを確保。

左右のリペアラーのマズルスパイクを叩き込み頭部をミンチにしながら、オルガマリーはエリザベートの疑問に応じる。

確かにヴォイドザッパー連発して壁ぶち抜いてメインコアルームに行く方が効率的ではあるが。

他のペルソナスキルと違い。ヴォイドザッパーは何故かオルガマリーの脳に負荷が出る。

故に精神力回復剤のチューニングソウルやらチャクラポットをガン食い&がぶ飲みでゴリ押すことは不可能なのだ。

十発撃てば確実に昏倒できる自信があるくらいには頭痛が酷くなる。

閑話休題。

そんなこんなで。

誰一人欠けることなく、突破ボスルームに突入するとそこには。

 

「なんなのよアレ」

「・・・なんなのよってアレ、ヘラクレスじゃない!?」

「うそぉ!?」

 

広大な円形状の部屋だった。

まるでローマのコロッセオを彷彿とさせる部屋の中心には。

モノリスに縛りつけられ、無数のチューブが接続されたヘラクレスがいた。

もっとも。体格は数倍に肥大化しており側頭部からは一対の角が生え、全身の皮膚は赤くひび割れている。

 

「うそぉって言いたいのはこっちもよ、共闘したときはあんなんじゃなかったのに・・・」

 

カルデアが来る前にすでに共闘済みなのだ。

故にその異常さがわかる。

 

「奴はすでにわが手の内よ、故に奴の名はヘラクレスではない我が最強の使徒、メガロスである」

「アンタが・・・」

「そう我こそポセイドン、人を浄化し、真に救世する神である」

 

そしてその異常状態のヘラクレスを見ている間に。

一人の男、否、神が姿を現す。

ミケランジェロが作り上げた彫像の如く黄金比を体現したかのような肉体。

服装は腰布のみだが、それだけで他を圧倒する美があった。

放たれる神気も尋常ではない。

相手は全盛期のポセイドンそのものなのだから。

だが、オルガマリーだけは口を釣り上げ皮肉を返す。

 

「一地方の神がえらそうに言うな、それにあんなのはただの肉塊製造でしょ。お人形遊びがしたいなら他所を当たってくれるかしら?」

 

ポセイドンは海の神なれど地中海の神だ。

如何にオリュンポス十二神なれどその支配地域は広いように見えて実際は狭い。

それこそ信仰の具合でいえば窯の女神、ヘスティアに劣るだろう。

まぁそれは置いて置いてそんな限定的地域の神風情が人間語るなと皮肉交じりに返す。

人からあらゆる欲を排除すれば確かにニャルラトホテプの言う通り平和が生まれる。

だがそれをすればもはや人ではない、だとするなら人の望む平和とは何か?

それを探すのであれば人はなんであるかを探し問わねばならない。

故に現状、ポセイドンがニャルラトホテプの化身たるミァハに諭され行った行いは。

人から人であるかを取り除いた動く肉塊製造計画に他ならない。

オルガマリーから言わせればそんなの壮大な人形劇だ。

 

「だとするならば貴様は人間の本質は見えているのか?」

「間違いを指摘された革命家は極論に走る、私は人類に絶望も失望もしちゃいない、確かに愚かだけれど着実に前に進んでいる、今を一瞬で変える事より人類には時間が必要なのよ」

 

そう人類には時間が必要だ。

遠い旅路に血路になるだろう。

その果てに答えを見つけるだろうからだ。

だから今に絶望し急激な確変をもたらしたい革命家の類はデッドエンドな極論になることが多い。

そんな物認められるかという話である。

あくまでも極論は緊急時に置ける避難手段として用いるのが普通だ。

極論は文字通り極致でしか意味をなさない。

極論を極論で語るので有れば人類救済など必要ない、人類が滅びても星は廻る。

 

「今を変える方法はない。だから私、いえ違うわね、タツヤが相対したジャンヌ・オルタは全てを滅ぼしにかかっていった」

 

そうだから。あの彼女は全てを滅ぼしに掛かっていった。私怨と自身の思想に絶望したからだ。

そこに妥協はなかった。

そういった意味ではポセイドンより純粋だったのだろう彼女は。

 

「我が不純だと?」

「ええ不純よ、いい迷惑。どっか遠くでやっていて、いい迷惑なのよ、極論を振りかざしておきながら。ジャンヌ・オルタの様な自覚もない、ふざけるな」

 

どれだけ泣き叫んだのだろうか、ジャンヌ・オルタは。救いたくても救えず。奇跡は人に食い物にされ続けて絶望して。ここまで来てしまった。

結果純化されたのだ。皮肉にもほどがある。

第一だ。

 

「神名乗るくらいなら、人理焼却くらいどうにかして見せなさいよ!! 神なんでしょう!?」

 

そう神を語るのであれば人理焼却くらいどうにかできるだろうと。

 

「タツヤの絶望をなんとかしてよぉ!! マシュの苦悩をどうにかしてよぉ!!」

 

少女は叫ぶ。

二人の苦悩をどうにかしろと。

マシュは実は万全ではない、記憶処置が解けかかっていて苦悩している。

次双子と出会えば最悪の事が起きるとマシュの身の上を知らずとも予想できるがゆえに。

達哉は一生罪悪感に蝕まれる人生だ。

それは永劫許されぬ罪だ。全て忘れてしまえばよかったのに一人だけ忘れたくないと思ってしまったがゆえに世界を滅ぼしかけたのだから。

でも神を名乗るくらいならそれくらい解決できるだろうと、オルガマリーは叫ぶ。

なんせ神なのだからそれくらいは楽勝だろうと。

それも出来ぬなら”此処で終わってしまえ”とも思ってしまう。

本物の神なら達哉を許し元の世界に何の問題もなく帰すことができるはずだと。

本物の神ならマシュの苦悩をどうにかして日常に帰することができるはずだと。

本物の神なら人理焼却という未曽有の大災害をどうにかできるはずだと。

オルガマリーは弾劾の言葉を涙流しながら走らせる。

だが返されるのは沈黙だけ。

 

ああそれでくだらない妥協案出して私たちの足跡を邪魔するというのなら。

嗚呼許せるはずがない。

 

「所詮は影風情に操られる一地方の神モドキか。なら・・・・」

 

オルガマリーの瞳に殺意が宿る。

 

「此処で死ねぇ!! 全員宝具展開!!合わせなさい!!」

 

仮にもオリュンポス十二神の一柱に弓引こうというのだ。

全力全開なのは当たり前の話である。

オルガマリーの気迫に押され、有無を言えず総員宝具やらペルソナを展開。

ヴォイドザッパーを起点とした合体宝具がポセイドンに炸裂する。

 

「くっ、貴様の大鎌、ハルペーレベルの物か!?」

「違うわよ腐れ神、ここで死ね」

 

指し物、ヴォイドザッパーを起点にした大ナタともいえる合体宝具の前にはポセイドンもなすすべもなかった。

一撃で致命傷寸前まで行った。

此処までしないと致命傷にならないポセイドンがすごいのか。

逆に神を致命傷に追い込めるオルガマリーが凄まじいのか。

まぁ今はどちらでもいい。

ポセイドンは追い込まれつつあった。

すでにオルガマリーは間合いに入っている。

速さを競えば間違いなくオルガマリーに分がある。

如何に神とは言えど武を磨いているわけではない、悪く行ってしまえば力でのゴリ押ししかできないのだ。

故に古今東西の英雄に現代の英雄に殺しの技術を仕込まれたオルガマリーに技の速さで劣ってしまうのは心理である。

シュレディンガーがオルガマリーの背後に出現しヴォイドザッパーを構える。

リペアラーの二丁の銃口がポセイドンの霊核に向けられる。

最も相手の本体はメインコアだろうと当たりをつけているので。

此処での殺傷は無意味とオルガマリーは思っているが。生かしておいてもそれはそれで厄介事になりそうなのでキッチリ殺す気であった。

だが・・・

 

「メガァロォス!!」

「!?」

 

ポセイドンがメガロスを起動させる。

その瞬間。リペアラーの引き金を引きヴォイドザッパーを叩き込んだのだが。

其処は腐っても神か。一瞬の隙ををついて致命傷だけは回避。

瞬時に転移で逃げ切って見せる。

そして走るメガロスの一撃、達哉クラスのペルソナ使いで尚且つ物理無効でも持ってなければ即座にミンチだ。

 

「セクハラ御免!!」

 

だがそこをティーチがフォローする。

即座に駆け抜けぬけて、オルガマリーを抱きかかえ。

飛びぬけてオルガマリーを安置まで移動する。

 

「黒髭もさっさと退避して、イアソン!! ヘラクレスの宝具の詳細知ってるんでしょ?!」

 

それでも追撃が走る。

オルガマリーを押し倒す形式になっていったが。

このままダラダラとしているとヘラクレスことメガロスに殺されかけない。

ティーチは即座にその場を飛びのき。

オルガマリーは自身の身を横転させ。メガロスの唐竹割を回避する。

そして瞬時にサーヴァントたちの援護が入り。

オルガマリーはイアソンに通信を入れた。

イアソンなら宝具の詳細を知っているだろうからだ。

 

『バーサーカーのあいつの宝具は十二の試練(ゴッドハンド)だ!! 簡潔に言うと十二回蘇生&B以下クラスの攻撃をシャットアウト、死ぬたびに耐性が付く!』

「なにそれ。反則も良いところじゃない!?」

 

聞いた時点で目が眩んだ。

十二回殺さないといけない上に、耐性まで付くんだってんだからふざけるなと言うほかない。

第一現状ナノマシンによる理性が狂化のスキルアップにより完全蒸発。

それで強化された肉体で暴れまわっているのだ。

ここまでくると懐に入れるのは手持ちだと宗矩及び書文くらいなものである。

 

「双子はどうやってお遊び感覚で殺しきるまで行ったのよ」

『それがわかれば苦労しねぇ!!』

 

普通なら無理難題。

だが双子は貫通スキルを持っている。

ぶっちゃけバーサーカーヘラクレスは鴨だった。

十二の試練の概念防御&耐性付与を一方的に無視できるのだから。

そんなことは知らない一同は一気に窮地に追い込まれていた。

 

『だが容量以上のダメージを与えれば、複数の命は吹き飛ばせるはずだ』

 

イアソンはそうは言うができれば楽ではない。

何度も言う通りメガロスに突っ込む事態が無謀の極みだった。

 

「それなら私が何とかするわ」

 

言い出すのはアルテミスだった。

弓に番えるのは膨大な魔力量を含む紫電の矢。

 

「と言ってもチャージングが必要だから発動に時間がかかるのよね」

「何分!!」

「3分ほど!!」

 

3分、だがメガロス相手には長すぎる時間だ。

加えて膨大な魔力を感知されて躱されたらたまったものではない。

 

「聞いておくけど、一発撃ったらガス欠とかいうオチはないわよね?」

「・・・ぶっちゃけ今の霊基で一発撃ったらガス欠で退場するかも、最低でも動けなくなる」

 

そこでさらに本人からの追い打ち一発撃ったら退場か動けなくなるという。

だがやらねばならない。

 

「ダビデ」

「なんだいっ!?」

「最悪、箱も使うわ準備よろしく」

「そんな無茶苦茶な」

「無茶でもやるしかないのよ」

「コアユニットはどうするんだい?」

「そんときは合体宝具でどうにかするわよ!!」

 

それでも間に合わない場合、契約の箱を使うしかない。

それだけ強敵なのだメガロスは。

もうメインコアはその場に合わせてヤケクソ合体宝具かヴォイドザッパーでどうにかするほかない。

そう叫びながら力任せの一撃の嵐を掻い潜りつつそう叫び。

一旦リペアラーを腰のホルスターに戻し。

サモライザーを引き抜く。

 

「コール!! 宗矩!! 書文!!」

「やっと出番かと思えば・・・」

「これは骨が折れる」

 

指し物武錬の極みにいる二人もお手上げな様子だった。

 

「攻撃は凌げるが、突撃はどうしようもありませんぞ」

「しかり、氾濫する川に飛び込むようなものだ」

 

そういいながら二人は別々のやり方で真っ向からメガロスの攻撃を弾いて逸らす事を行う。

もう何言ってんだお前という奴である。

 

「やっぱおかしいでござるよ、あの二人」

 

これにはティーチもドン引きだが、オルガマリーは別の様相に見えていた。

 

「いえ紙一重よ、天秤が傾いたら藁家のように吹き飛ばされる」

 

そう紙一重のところで済んでいた。

防御に徹しているからこそ、凌げているだけで攻撃に転じられない。

さらに言えばもし力ずくに突破なんてされようもんなら突破される。

 

「とにかく後二分、効こうが効かまいが、宝具使って足止めよ!! まずヘクトール!!、第一と第二の順にブチかまして!道は彼らが切り開く!」

「まかされて!!」

 

ヘクトール突撃。魔力装填、カルデアからの供給開始

 

『石割機行くよ!! 衝撃すごいから、注意して』

 

ダヴィンチが警告。

それにヘクトールは了承。第一宝具を展開。

メガロスは目標をアルテミスからヘクトールに変更。

 

「「させぬ!!」」

 

だがヘクトールに向いた攻撃を書文と宗矩が軌道を逸らしてヘクトールの攻撃ルートをこじ開ける。

 

不毀の極剣(ドゥリンダナ・スパーダ)ァ」

 

炸裂する輝く剣、のちにデュランダルと呼ばれる伝説の名剣にふさわしい切れ味を発揮する。

それは突き出されヘラクレスの心臓を穿った。

 

「これで一回、三人とも一時後退、ブチかませエリザ!!」

「了解!! マイクセット!! スピーカーメイデン最大展開!! ボリュームマックス!!破城魔嬢(ハウリングエルジェーベト)!!」

 

空中に呼びされていたアイアンメイデンから衝撃波となって彼女の声が射出。

ランクがB+だったのでメガロスを一回殺傷させつつ一瞬気を飛ばし。遅延させる。これで二つ

だがそれも一瞬の事。

即座に起き上がり耐性をてアルテミスの元に向かおうとするが。

 

「やれやれヘラクレスの旦那、俺を忘れてもらっちゃ困るぜ。標的確認、方位角固定――不毀の極槍(ドゥリンダナ・ピルム)』!!――吹き飛びなァ!!」

 

ヘクトールの右の籠手とドゥリンダナが変形。

籠手から火が吹き上げジェット噴射。ドゥリンダナは柄が伸び槍に。

そしてそれが射出される。

槍の名手たるヘクトールの投擲だ。

ランクAーであるメガロスの十二の試練を貫通し胸元を穿ちふっ飛ばしアルテミスとの距離を開かせる。

これで三つ。

オルガマリーはこれだけやってまだ三つと言う事実に気が遠くなった。

アルテミスが番える矢はいまだに魔力が増大中、聖晶石数個分にカルデアの魔力、オルガマリーの魔力を回してもチャージがまだ終わらない。

さすがはサーヴァント化してオリオンの霊基を間借りしているにもかかわらずそこは神霊と言うべきか。

 

「アステリオス、構えて。私も出るわ。危機察知能力でアルテミスに突撃しかねない!!」

「わかった!!」

「エウリュアレは援護!! その歌声で鼓舞して、なんか攻撃上昇効果があるみたいだし」

「わかったわ」

「私わぁ!?」

「エリザは私と一緒にカミカゼバンザイよ!!」

「ひーん、やってやる!! やってやるわよぉ!!」

 

もうヤケクソだ。アルテミスに一点賭けも良いところ。

予備プランもあるが、ここは意地でも押さえておきたいところなのだ。

残り一分。時間が長く感じる。

その間に。

 

「柳生新陰流奥義――――鎧通し」

 

なんと宗矩が兜割の変形系、鎧通しでメガロスの命を一つ奪っていった。

その切っ先、メガロスの心臓を穿つ。

ランクはないのだが因果破断レベルの突きには加護も無意味に等しい。

と言っても離脱も含めての一撃だったので奇跡的に通ったに過ぎないのだが。

これで四つ。

即座に蘇生したメガロスが宗矩を狙うが、振り下ろされる一撃を前に何とか剣を引き抜き離脱。

だが、躱しきれなかったのか宗矩の額から血筋が流れる。

あと一刹那遅かったら真っ二つも良いところだ。

だが気がそれた。それで十分。

 

「七孔噴血……撒き死ねい!!」

 

書文が背後に回り无二打を放つ。

防御無視の一撃だ。ただ相手はメガロス、心臓が破裂する程度で終わる。

だがこれれで一回殺した。これで5つ。

これだけやってもあと七回は殺さないという事に気が遠くなる。

 

「チャージ完了!! こっちはいつでも!!」

「アステリオス!! ティーチ!!」

「わかった!!」

「心得たぜ、ドリルクロヒゲ!!暗黒黒髭伝説!!」

 

アステリオスが全力で槍斧を振るい。 

ティーチが自身の最大級のペルソナ能力を使い。

メガロスに一瞬ではあるが足止めを慣行。

鑪を踏んだメガロスを確認し離脱。

同時に。

 

「ダーリン耐えてね!!」

「やってやるさ!!」

「「汝、星を穿つ黄金(シューティングスター・オルテュギュアー)!!」」

 

かつての神の審判の光。

もっとも霊基がサーヴァントクラスまで落とされているため威力はかつて物ほどではないが。

メガロスを滅殺できる威力は誇っていた。

炸裂する極光。

それは部屋の壁すらぶち抜き。何層にもわたってポセイドンの体内を貫いた。

光が止み、煙が晴れていく。

 

「やったのかしら」

「これでやってなかったら打つ手なしだよマスター」

 

急き込みつつやったのかと思いながらオルガマリーは身を起こしつつ言う。

同時にダビデはこれでやってなかったらどんな理不尽だと言う。

 

「あのぅ、場にそぐわないですからあまり言いたくないでござるが、フラグ立てるのやめた方が良いかと」

 

そして振動

 

「なにがあった?!」

『オルガマリー、もう20分過ぎたよ!! エミヤが限界だからこっちで固有結界停止させた。サブコアも達哉君たち担当の残り一つだから急いでメインコアの破壊を!!』

「もうそんな時間って―――――」

 

「■■■■■―――――――――――!!」

 

メガロスは生きていた。

普段のヘラクレスなら死んでいただろうが。

ナノマシンで純粋に強化されているメガロスは死ななかった。

時間もないのにまだくたばらないのかと内心悪態をオルガマリーが付く。

 

「まずい、アルテミスを「いいよ」!?」

 

先ほどの真名解放で霊基に想定以上の負荷をかけたことで動けなくなったアルテミス。

それに向かって怒り心頭で向かうメガロス。

全員にフォローをと叫びかけたオルガマリーにアルテミスはもういいと言い。

斧剣が振り下ろされ。

 

「げほ・・・下手に神様やってると、死にきれないなぁ」

 

それでもアルテミスは生きていた。

最も体はぐちゃぐちゃだ。

如何しなくても退場は確定だろう。

だが怒り狂っているメガロスは今度は外しはしないと斧剣を振り上げ。

 

「だから、あとをお願いダーリン」

「ああ任せておけ」

 

アルテミスは霊基を生贄とした英霊召喚を行う。

そこで入れ替わるように。新たなサーヴァントが出現した。

いや、本来の姿に戻ったというべきだろうか。

アルテミスが消え筋骨隆々な男が出現する。

即ちオリオン、狩りにおいて右に出るものはいないとされ超人的筋力を持つ存在だ。

それはメガロスの攻撃を両手で白羽取りし。

 

「テメェ、人の女に手ぇだしてただで済むなと思うなよッ!!」

 

メガロスを殴り飛ばした。

その意図するところを理解したオルガマリーは即座にリペアラーを構えなおし。

 

「総員突撃!! ダビデ、私たち全員でメガロスを押さえつけるからアンタはメガロスの直上に飛んで箱を落として!!」

「ええ」

「やれったらやれ!! アルテミスの一撃で葬れなかった以上、時間もないしそれしか手段がないのよ!!」

 

もうこうなったらヤケクソだと言わんばかりであるが、

勝算は十分にある。

メガロスをオリオンとアステリオスが組み伏せ。

宗矩が兜割で足の健を断ち。エリザベートがアイアンメイデンで押し付けて。

ヘクトールが剣をメガロスの右腕に突き刺し完全拘束。

そしてダビデが跳躍。

 

「その『聖櫃』にゆめ触れるべからず。祭司にあらざる者、レビの名を持たざる者は死の贄を覚悟せよ。されば其は智天使の護りし十戒。シナイの頂において賜りし信仰の証ならば。来たれ――契約の箱(アーク)

 

そしてメガロスの上に契約の箱が転移する。

同時に全員離脱した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそ我が仮想体が此処まで破壊されるとは!!」

 

ポセイドンはメインコア内に戻り悪態を吐いていた。

アバターの修復が一行に収まる気配がない。

だが同時に相手の固有結界の展開も切れた。甲板上で暴れまわっている連中も水中に潜れば一掃できると考え。

コアルームの扉が引き裂かれ蹴り破られた。

 

「なっ」

「良い様ね。ポセイドン」

 

シュレディンガーを背後に出現させ、両手にはリペアラー、顔面は無表情だが怒りに染まり切っており眼孔がガン開きだ。

最も衣類はボロボロだったが。

同時に背後に現れるのは彼女が従えるサーヴァント軍団である。

無論、誰もかれもボロボロだった。

 

「防御兵器の類はなしね、詰みよ」

 

カツカツと音を立ててオルガマリーがメインコアに接近する。

がしかし防壁が起動する。

後は狗兵たちの到着を待てばとポセイドンは口を釣り上げ。

ヴォイドザッパーでいとも簡単に引き裂かれた。

オルガマリーはそれを一瞥し悠然とメインコアに近づいていく。

 

「待て、待つのだカルデア!! ここで偉大な私の実験を消してはならない!!」

「・・・その結論は決着ついてるでしょ、ただの動く肉塊生成で終わり、はい論破」

 

ポセイドンの口攻撃をオルガマリーは一蹴。

一歩一歩踏みしめるように近づいていく。

 

「我が息子よ!! お前ならば我が偉大な「分からないね、感想としては嬢ちゃんと一緒だ。親父殿」ッ――――――――――――!?」

 

さすがに今回の事は擁護できないとオリオンも一蹴する。

感想はオルガマリーと一緒だったし嫁であるアルテミスも無茶したのだ。

さすがのオリオンも腹に据えかねている。

 

「みんなは?」

 

オルガマリーが足を止めてサーヴァントの皆に問う。

返ってくるのは無言の頷き。皆オルガマリーの結論に賛成していた。

 

「だってさ。じゃぁもうアンタ逝っていいわよ。この腐れ神」

「待ってくれ! カルデア! 待て・・・待つのだ! 落ち着け! やめろぉ! 奴らを止めろ、オリオン! ふ、うああ、あああ……うぁぁぁぁ! うわぁぁぁぁ!! カルデアァァァアアアアアアアアアア!!」

 

ポセイドンの命乞い虚しく。ヴォイドザッパーが乗った大鎌の一撃が。

まるで死神が命を刈り取るようにメインコア事両断した。

 

「さよなら、夢だけ高い夢想家さん」

 

そう吐き捨て撤退準備を始める。

出来る事なら達哉たちの援護に行きたいところだが。

この体力では離脱するだけで精いっぱいだ。

 

「オリオン、アンタ全員引っ張って泳げる?」

「ったりめーよ、狩人なめんなよ、あでもアステリオスは体格的に無理かも」

「アステリオス、アンタ泳げる?」

「ごめんちょっと無理」

「・・・おとなしく救助艇探しま」

 

救助艇を探そうと言いかけて。直後振動。

 

『おい、カルデア聞こえてるか!?』

「イアソン?! 外でなんかあったの!?」

『詳しいことは知らねぇが、ポセイドン前方のサブコア付近の空に巨大な光の剣が落着してポセイドンが割れた!! 急いで脱出しねぇと皆海の藻屑だぞ!!』

「なんですってぇ!? オリオン、悪いけど全員引っ張る準備して頂戴!!」

「まじでか!?」

「じゃないと全員死ぬ!! 全員とにかく外に出るわよ! イアソンは私たちの位置情報を基に船を待機させておいて!!」

『わかった!! 死ぬなよ!!』

「生きてやりたいことがあんのよ!! 全員全力で走るわよ!!」

 

パニック状態になりながらも全員に指示を出し。

急いで外に出るためのハッチへと向かう。

最悪泳ぐ準備をしていたが、救助艇があるハッチだった。

全員が飛び乗り、ポセイドンから離脱する。

 

「そういえば達哉たちは!? ロマニ、ダヴィンチ!!」

『反応は追えているし生きてはいるが完全に崩壊に飲み込まれたみたいで・・・この海流に乗って移動中だ』

「サーヴァントたちは?!」

『自力で泳いでそっちに向かってる!!』

「達哉たちを救助させなさいよ!!」

『この崩壊では無理だ!! 祈るしかない!!』

「くそぉ!!」

 

親友二人が死ぬかもしれない。

そんな状況でオルガマリーは手短なものに拳を叩きつける事しかできなかった。

嵐が晴れ太陽の光が入ってくる。

何とか崩壊から逃げれたクーフーリンやシグルドたちに八つ当たりするが。

それも無意味だと拳を下げた。

カルデアの管制室からは生きていると告げられ。

黄金の鹿号にくたくたのずぶ濡れになって乗り込んだ時に伝えられる。

 

『マシュと達哉君だが・・・』

「・・・」

『生きているよ!! 元アトランティスに漂着したみたいだ!!』

「ホント!?それ!?」

『ああ本当だ。近くの島だし海流が早くてそっちに漂着したみたいだ。もっとも意識はないみたいだけど』

「わかったわ、イアソン、アトランティスに戻って」

「はいはい、と言ってもすぐ着くぞ」

 

現在地域はアトランティスから5kmほど離れた場所だ。

すぐにつく。

だから上手く海流に乗れた二人はアトランティスに漂着したのだ。

だがしかし、二人が生き延びていたことに安堵しすっかり頭から抜け落ちていた。

異常が修復されればカルデアメンバーとサーヴァントたちは即座に退去なのだ。

つまり、まだ誰かが異常の原因を握っているという事。

その事実に照らし合わせるならミァハことニャルラトホテプが十中八九持っているであろう事実がすっぽり抜け落ちていた。

故に今、マシュは殺意に染まりその手を真っ赤に濡らさんとしていた。

 




人数が人数が多すぎる、回しきれねぇ!!
とまぁそんな愚痴は置いて置いてヘラクレス生きてました。
最もナノマシン注入されて精神汚染無効だろうが洗脳無効だろうが無視して洗脳する直接肉体に効果を発揮するナノマシン注入されて洗脳されてますけどね。
更に強化施術が加わってメガロス化。
十二の試練ありとかいうチート。


そしてポセイドン、オルガマリーにイッテイーヨされるの巻きでお送りしました。
救世主気取ったうえに全能気どりしてオルガマリーの逆鱗の上でタップダンスしたからちかたないね。
なお裏世界の本体のポセイドンはヘスティアやらゼウス筆頭にした神格連中にイッテイーヨされたのもちかたないね。
こんだけの事やらかしたんだから残当よ。アポロンからはロードローラー(神様専用)落されてます

次回はたっちゃん視点ででお送りします。

サブコア数え間違いだったので八節 「狗軍」に修正入れました。
あと第一章二十五節 「魔王の顎 人々の剣」でエリザベートの宝具名が間違っていたので修正しました。

後次回は遅れに遅れると思います、マウスのホイールドラッグが壊れたせいでスクロールに苦戦しまくってますはい。
予備も半月で破損、なんで一年に一回は壊れるのか・・・
それも狙ってホイールドラッグだけ、なぜだ。


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