『カルマ、私、E組のみんなに能力のこと話そうと思う。』
そんな私の言葉にカルマは驚き、理由を聞いてきた。
『暗殺期限まであと6ヶ月でしょ?だから、能力を使ってもっと暗殺の役に立てるかなって…。』
「そっか…。」
糸成君がE組に来てから、時が経った。しかし、未だ、殺せんせーは殺せない。最近は、みんなも焦り始めているし、私も少し焦っている。能力を役立てられたら何か、変わるだろうか。そう思ったのだ。
「花音がそう言うんだったら、俺は、構わないよ。それに……あいつらがそれを受け入れないんだったら、花音のこと、守るから。」
『ありがとう……。』
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翌日、殺せんせーに言って少し時間を取ってもらった。今教室にいるのは、クラスのみんなと、烏間先生、ヴィッチ先生。
そして、夏、私達2人が巻き込まれた世界のこと、私の能力のこと、全て話した。
信じてくれるだろうか、気持ち悪がられるだようか、拒絶されるだろうか。そう不安になっていると、
「……信じられない…なんて、今更だよな。もう慣れちゃったよ。」
「私達のせいでそんなことに……本当にごめんね…。」
「すげーじゃん、能力!」
という、言葉が返ってきた。否定するようなことを言う人は、誰一人いなかった。
あぁ、ここは、本当にいいところだな……。
そして、烏間先生からは、暗殺に能力を使って貰って構わないと言われた。多分、むしろ使って殺して欲しいんだろうな……。
「そうだ、じゃあ、花音ちゃんのその能力を主軸にした暗殺をしてみない?」
『えっ』
責任重大な役か……。少し自信ないな…。
しかし、みんなは賛成のようで作戦を立て始めてしまった。
『大丈夫かな……。』
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糸成君が調整したカメラで、教室に歩いてくる殺せんせーを確認。暗殺開始!
殺せんせーが教室に入ってくる瞬間、待機していたひなたちゃんがわざとタイミングを合わせて、ぶつかりに行く。
「にゅやっ、すみません、岡野さん。………ニュヤアア!?」
そして、不意打ちでナイフを振る。
一見、普段からあるような手軽な暗殺。しかし、今回の暗殺は、先生が攻撃を避けたところからが本番だ。
よし、今っ!
「ニュヤアア!突然ですね、木村くん!」
実は、先生の意識を、高速で避けた先の周辺に居る人から、目の前にいる人に《逸らし》ている。そして、周りの人がナイフを振ることで、意識が逸れているから当たるかと思ったんだけど……。やっぱりなかなか当たらないな……。
何度かそれを続けていると、渚がナイフを当てた。
「よっしゃあ!みんな、行くぞ!」
それを合図に、ナイフ得意組が一斉にかかっていく。まずは、殺せんせーを焦らせるところから始め、取り囲む。そういう作戦だった。
結果は……触手2本。渚の1本が次の1本につながり、殺せはしなかったが、自力で触手を失わせることに成功したのだった。
「やったな、花音!」
『上手くいって良かった……。』
先生の避けた先をしっかり判断して、特定の人から《逸らす》、というのはかなり集中力を使うということが分かった。それを何度もしたから、結構疲れたな……。少しフラフラしていると、カルマから心配される。
「花音、大丈夫?」
『ちょっと疲れちゃっただけだよ、大丈夫。』
「使いすぎたら倒れちゃうんだから、あんま無理しないでよー?」
カルマはいつも、心配してくれている。能力の使いすぎや、暴走は確かに怖いし、おそらく私の身体にも負担はかかるだろう。早く完璧にコントロール出来るようになって、心配かけないようにしないとな…。